サースチャーヴァーシュの楽士達
今週の放送分では、日本の民謡に近く感るmiddle or low registerのグループと、同じペンタトニックでもかなり日本の民謡と印象が違ってくるtetra-and tritonic tunesのグループの比較が探りどころかと思いましたが、動画を見つけるのにかなり手間取りそうですので、今日はサースチャーヴァーシュの弦楽アンサンブルの演奏を上げておきます。民謡シリーズの後で、サースチャーヴァーシュ・バンド名義の何枚かも取り上げようかと思います。
90年代初めの仏Quintana盤に始まり、ハンガリー盤でも何枚も聞いてきましたが、2022年の現在もこれ程まで老若男女の層が厚く、熱い演奏を繰り広げているとは、驚き以外の何物でもありません。しかも全て暗譜。各パートのリーダーが若手を指導している様子も窺えます。ルーマニア領トランシルヴァニアのハンガリー系の村、サースチャーヴァーシュ村(ハンガリー語でSzászcsávás、ルーマニア語でCeuaș) )の住民は、8割がハンガリー系、2割がジプシーで、結婚式や宴会で彼ら楽士が活躍してきました。
西洋式ヴァイオリンを弾く者としては、特に目を引くのが縦に構える3弦の伴奏ヴァイオリン(あるいはヴィオラ)の奏法で、重音を鳴らしやすいように駒が平らになっているようです。旋律バートと伴奏パートは、交代することもあるのか知りたいものです。地響きのようなコントラバスも近くで聞くとさぞかし凄いことでしょう。
これが今年最後のアップになると思います。喪中のため、新年初回1月8日の番組も純邦楽ではなくハンガリー・シリーズで行きます。それでは皆様良いお年をお迎え下さい。
Szászcsávási gondolatok
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