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2023年5月24日 (水)

カディッシュ

カディッシュは、ヘブライ文字のק(クフ)、ד(ダレド)、ש(シン)の3文字から成る他の言葉と同根で、この3文字があると「聖なる」意味合いが必ず入ってきます。銀座のヘブライ語教室に通ったのは90年代前半ですが、まだこれ位は覚えていました。多くの単語が様々な3つの語根から出来ている点でも、兄弟言語のアラビア語に似ています。
ק(クフ)、ד(ダレド)、ש(シン)の入った他の言葉は、キドゥーシュ、カドーシュ、コーデシュなどで、楽曲名で言えば、葡萄酒を聖別する祈祷歌のキドゥーシュは特に有名で、クルト・ワイルが素晴らしい合唱曲を書いています。アヴォダット・ハコーデシュと言う曲もありましたが、これはエルネスト・ブロッホの合唱曲Sacred Service (Avodat Hakodesh)で、ネットでも色々聞けます。スイスのユダヤ人作曲家ブロッホは、昔は日本で一般に知られているのはヘブライ狂詩曲「シェロモ」だけに近かったと思いますが、最近チェロの曲「祈り」(Prayer)がよく知られるようになってきました。(私も8年前の総合芸能祭で弾きました)
フランスの作曲家モーリス・ラヴェルが「2つのヘブライの歌」の一曲としてカディッシュに基づく曲を書いていますが、ダリウス・ミヨーも「土曜日の朝の神聖な礼拝」の第4曲としてカディッシュを書いています。ラヴェルは違いますがミヨーはユダヤ人で、他にもユダヤ教の音楽を幾つか書いてます。
ドハーニ街の音源が1本目、そう言えばイエメン系ユダヤ人のオフラ・ハザも歌っていたなという事で2本目、3本目がラヴェル(ヴァイオリンとピアノ版)、4本目はミヨーです。

<5 Kaddish 3分45秒>

Ofra Haza - Kaddish

Maurice Ravel - Kaddish

Milhaud: Service sacré pour le samedi matin / Quatrième partie - Kaddish

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