ジョーン・バエズのドナ・ドナ
そして今週の最後は、ドナ・ドナです。番組でかけたジョーン・バエズの英語による1961年の歌唱で一躍世界的に有名になりましたが、原曲は1938年に作られたイディッシュ語の歌で、ショロム・セクンダ作曲、アーロン・ツァイトリン作詞です。1940年にイディッシュ語のミュージカル Esterkeに初めて使われました。作詞作曲者共に、ベラルーシとウクライナから来たユダヤ系アメリカ人で、アメリカで生まれた曲と言うのは意外に知られてないかも知れません。ドナ・ドナの部分のイディッシュ語表記ですが、
דאָנאַ
ですから、本来はダナ・ダナと言う方が音は近いです。
このドナ・ドナのドナは、詩篇などに頻出する「我が主よ」の意味のアドナイの短縮形と言う解釈があります。23篇の「アドナイ・ロイー・ロー・エフサル」など、ヘブライ語教室で暗誦したものですが、アドナイはとにかくよくタナフ(ヘブライ語聖書)に出て来る単語です。
今日はジョーン・バエズのみ上げておきますが、また番組でイディッシュ語版の音源を幾つかかける予定です。
Joan Baez ~ Donna, Donna
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