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2023年7月10日 (月)

新倉瞳さんとクレズマーバンドCheibe Balagan

ゼアミdeワールド367回目の放送、日曜夜10時にありました。12日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日は新倉瞳さんがクレズマーに関わるようになったきっかけについてのお話が中心の一本のみにしておきます。番組でかけた音源とライブ映像は水曜以降に。AI翻訳でしょうか、先週に続き相変わらず字幕は誤字だらけです(笑)

クレズマー音楽について話したり弾いたり歌ったり【Vlog #7 about Klezmer】

東欧系ユダヤ音楽の7回目になります。この後は、イディッシュの音源もまだまだありますし、その後は更に沢山出ているクレズマーを聞いていく予定ですが、その前にまず最近気になった音源を取り上げます。
クラシックの女性チェリストの名手として大活躍中の新倉瞳さんの演奏は、BSプレミアムのクラシック倶楽部やテレビ朝日系列の「題名のない音楽会」で見かけることも多いのですが、その中でクレズマーや東欧系ユダヤの音楽を取り上げられていて、それをたまたま「題名のない音楽会」で見かけてびっくりしました。クラシックのチェリストがクレズマーを演奏するとは、と言う新鮮な驚きがありました。クラシックにもエルネスト・ブロッホの作品のように、ユダヤ音楽そのもののような楽曲もありますが、そのままクレズマーを演奏しているというのは、多分初めて目にするように思います。
プロフィールを見てみると、スイス人ヴァイオリニストの旦那さんEdouard Mätzener氏が2014年に結成したクレズマーバンドCheibe Balagan (ハイベ・バラガン)のメンバーとしてもスイスで活動しているようで、二重に驚きました。年齢のことを言うのも何ですが、新倉さんが今年38歳、旦那さんは年下で34歳のようなので、その位の若い世代の方々は、70、80年代のクレズマー・リヴァイヴァルはもちろん、90年代の日本でもかなり盛り上がったクレズマー・ブームも、リアルタイムでは知らないのではと思いますから、何でクレズマーに目が向いたのかが、気になるところです。イディッシュ語の歌唱もあるので、もしかしたらメンバーの誰かがユダヤ系なのではとも思いました。
日本ではひと段落した感のあるクレズマーですが、ヨーロッパではもっとラディカルに潜行するように広まっていたのかも知れません。新倉さんと同じくEdouard Mätzener(エドワード・メッツェナー)さんも、数々の受賞歴と活動歴を持つプロのクラシック・ヴァイオリニストでありながら、20代前半でクレズマーのグループを作ったという人です。ヴァイオリンの場合は、イツァーク・パールマンのIn the Fiddler`s Houseがあるじゃないかと言う意見もあると思いますが、あの2枚はアメリカのクレズマー・バンドとのセッションで、独自のグループのメンバーと言う訳ではありませんでした。パールマンはユダヤ人ですから、イディッシュ語で歌まで歌うハイベ・バラガンの誰かもそのルーツを持つのかもと思った次第です。しかもよく知られたイディッシュ・ソングではなく、オリジナルと思われる曲にイディッシュ語の歌詞が付いているのが、更に驚きを新たにするポイントです。
Cheibe Balaganはチューリッヒ出身の若者たちにより結成されたクレズマーバンドで、ファーストアルバムDer Nayer Mantlは2016年にCDが出ていたようですが、今は入手困難になっているようです。この盤を含め3枚をストリーミングで確認しましたので、今回はその中から抜粋します。編成はヴァイオリン、チェロ、クラリネット、アコーディオン、ギター、ドラム、コントラバスと歌です。

まずファーストアルバムのDer Nayer MantlからKostakovsky's Freylakh、Bay Mir Bistu Sheyn、Sherele、Korobeinikiの4曲を続けます。アルバム冒頭のKostakovsky's Freylakhの後のBay Mir Bistu Sheyn(「素敵なあなた」)は、イディッシュ・ソングで最も有名な曲の一つで、ドナ・ドナと同じくショロム・セクンダの作曲です。Shereleは必ずしもこのタイトルではなかったと思いますが、クレズマーの定番曲の一つです。最後のコロベイニキは、ロシア民謡の「行商人」の旋律で、ロシア語タイトルがコロベイニキでした。アラカン世代の方には「魔法使いサリー」の学芸会シーンに使われていて、お馴染みのメロディだと思います。

<Kostakovsky's Freylakh 1分48秒>
<Bay Mir Bistu Sheyn 3分1秒>
<Sherele 2分26秒>
<Korobeiniki 2分33秒>

おそらく2018年に出たセカンドアルバムのSumer in Odesからは、Mayn Seideと言う曲を選びました。前奏後奏で新倉さんのチェロが朗々と聞かせます。

<Mayn Seide 3分4秒>

2022年のDuschin Duschin Bum Bum Bumからは、Galop、Violinen、Kapelushの3曲を選びました。やはりファーストアルバムの時よりも新倉さんのチェロが絡む部分が増えて、低音で奏される哀愁の旋律に耳が惹き付けられます。これらの曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Galop 4分42秒>
<Violinen 4分1秒>
<Kapelush 4分39秒>

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