マサダ10枚目ユドのフィナーレ ゼヴル
今回久々にマサダの死海写本ジャケットの10枚を聞き返して、10枚目ユド、7枚目ザイン、5枚目ヘイが特に素晴らしく、選曲以外でも聞き返しています。特に最後の10枚目ユドのアブラカダブラを思わせるタイトルの静謐なドラミングが聞きもののアブラカラと、その後のフィナーレ、ゼヴルの組み合わせが最高で、月曜に上げたゼメルと今日のゼヴルは、今ではマサダのベストと思っています。ゼヴルを聞いて思うのは拍子の不思議さで、8分の6のようにも聞こえながら、数えると10拍のようですから、5拍子と取れるかも知れません。これはオスマン音楽くらいにしかない拍子だと思いますが、決してとっつきにくくはならず、旋律はヘブライ的で極めて美しいです。10枚目ユドは曲名の英訳を聞いてないので、アブラカラとゼヴルの意味が分からないのが残念です。
10枚目ユドの冒頭はRuachでしたが、この曲だけのYouTubeは見当たりません。全ての曲が上がっている訳ではないようです。放送でも言いましたが、ルーアフとは空気や風を意味し、旧約聖書の中では魂や霊魂、精神を意味することが多く、非常に重要な単語です。「神の霊」の意味のルーアフ・エロヒームと言う形で出て来る箇所が沢山あったと思います。この曲も映像があって欲しかったのですが、曲自体はアブストラクトでフリーなエナジー溢れる演奏なので、耳に残る哀愁の名旋律と言う点では、ゼメルやゼヴルに軍配が上がると思います。
Masada - zevul
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