アンディ・スタットマンのクラリネットとマンドリン
ゼアミdeワールド383回目の放送、日曜夜10時にありました。11月1日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。The Andy Statman Klezmer OrchestraのShanachie盤そのものの音源は、少し探した限りではYouTubeに見当たりませんので、1978年のAndy Statman and Zev Feldman, Klezmer Music - Dave Tarras Tribute Concertを代わりに上げておきます。師匠のデイヴ・タラスへのトリビュート演奏です。
Andy Statman and Zev Feldman, Klezmer Music - Dave Tarras Tribute Concert 1978
東欧系ユダヤ音楽の23回目になります。今回はまず前回最後にかけて途中で終わって非常に残念でしたから、ラビ・シュロモ・カルリバッハのV'zocher (Live)を全曲かけたいと思います。これは絶唱と呼ぶにふさわしい歌唱で、CDでは聞いたことのなかった曲のライブ音源です。裏声にまで上がって行くカントール的な細かい装飾技巧も入ったハシディック・ソングと言うのは、他にそうないかも知れません。ヴェゾヘルの部分のそのままの訳は「そして覚えている」ですが、「祖先の忠実な行為を覚えている」と言う辺りのシャバトの祈りの文句が歌詞になっているようです。
<V'zocher (Live) 7分42秒>
この後は、前々回に聞いたアンディ・スタットマンの、オーソドックスなクレズマーバンドの盤The Andy Statman Klezmer Orchestraと、98年のヒドゥン・ライトから抜粋していきます。
まずThe Andy Statman Klezmer Orchestraですが、Shanachieから92年に出ている盤で、自身のルーツ回帰的な方向性の強いSongs of Our Fathersに比べて、往年のクレズマーを忠実に再現している印象が強いです。クラリネットとマンドリン共に披露しています。この盤から、1曲目のJewish Danceとラストの12曲目Galitzianer Chusid (Hassidic Dance From Galicia)の2曲を続けておかけします。
<1 The Andy Statman Klezmer Orchestra / Jewish Dance 3分8秒>
<12 The Andy Statman Klezmer Orchestra / Galitzianer Chusid (Hassidic Dance From Galicia) 3分46秒>
98年にソニーから出たAndy Statman Bruce Barth, Scott Lee, Bob Weiner / The Hidden Lightは、おそらくアンディ・スタットマンのターニングポイントになったと思われる95年のAcoustic DiscのSongs of Our Fathersの後で出た盤ですから、同じようなルーツ回帰的なジューイッシュ・ソウルフルな演奏が目立っているように思います。これは明らかに往年のクレズマーのほとんどそのままの再現からは遠く離れた音楽です。
この盤から、シャバトの祈祷文として有名なレハー・ドディに曲を付けた1曲目と、アンディ・スタットマンのコンサートで人気の曲だったと言う大変美しいロシアン・ワルツの2曲を続けます。これらの曲を聞きながら今回はお別れです。
ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週
<1 Come, My Beloved (Lecha Dodi) [Instrumental] 4分44秒>
<5 Russian Waltz [Instrumental] 6分38秒>
最近のコメント