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2023年12月 6日 (水)

BOWのチェルノブイリ

チェルノブイリと言う曲名には、最初びっくりしました。しかもハシディズムの文化があったとは、おそらく全く知られてないのでは。ウクライナ系ユダヤのメロディーとありますが、途中ロシア歌謡のカチューシャが一瞬出て来ます。これまでに何度も書いていますが、カチューシャはロシアの民謡ではなく戦時歌謡です。訳は余り自信がないので、下の方にライナーノーツの原文を添えておきました。(以下放送原稿を再度)

ブレイヴ・オールド・ワールドのファーストアルバムKlezmer Musicの2曲目のタイトルはチェルノブイリですが、あの重大な原発事故からわずか4年後のリリースでしたから、まだ記憶が生々しかった頃です。ライナーノーツによると「この曲はポピュラーなウクライナ系ユダヤのメロディーで、パロディ的な社会批評の手段としてしばしば使われてきたため、かつて繁栄したユダヤ人居住区シュテトルであり、重要なハシディズムの本拠地であったチェルノブイリでの出来事を扱うには、痛烈に適格であるように思われ、特に皮肉なのは、チェルノブイリのハシディズムの伝統と、ユダヤの神秘主義や民間伝承における高潔な人々や安らぐ場所に輝きを放つと言われている女性的で神聖な存在の火のイメージとの親和性である」という風な意味深な解説がありました。マイケル・アルパートの歌声に、そういうアイロニーを感じながら聞くのは、音楽からは難しいと思いますが。

<2 Chernobyl 5分8秒>

This popular Ukrainian-Jewish melody has often been a vehicle for parodic social commentary, and as such seems poignantly appropriate for our contemporary version dealing with recent events in Charnobyl, once a thriving shtetl and seat of an important Hasidic dynasty. Particularly ironic is the affinity of the Chernobyl Hasidic tradition for images of fire and of the shkhine- in Jewish mysticism and folklore, the feminine, divine presence which is said to cast a glow over virtuous people and places upon which it comes to rest.

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