Ben Zimet
今日はベン・ジメットのソロの方です。この人の名前の表記については、フランス語圏だから最後のTは読まず「ジメ」がいいのではとか、ツィメットではとか一定しませんが、ヘブライ文字の綴りを見ると、ベイト・ヌン・ザイン・ユド・メム・テットですから、ベン・ジメットとするのが一番近いと思います。ピーター・ブルックの映画『注目すべき人々との出会い』での登場は意表を突かれたので、かなりびっくりしました。誰が岩山から反応を得るかの歌合戦の中で、アルメニア語の歌を歌っていたと思います。Lomir Zich Iberbetnが入っていたブダ盤は廃盤で、YouTubeに表示されているメノラーのジャケットは再発盤のようです。(以下放送原稿を再度)
男性歌手のベン・ジメットは、イディッシュ語の歌手兼ストーリーテラーであり、カナダ国籍で、1935年生まれでドイツとポーランドのユダヤ人の祖先を持ち、主にフランスに住んでいるようです。
有名なカフェ劇場「ラ・ヴィエイユ・グリル」の演出家モーリス・アレズラに後押しされ、1973年に当時誰も話題にしていなかったイディッシュ語の歌に着手し、パリの数多くの劇場で『イディシュランドの歌と物語』を上演しています。1982 年には、パリのポンピドゥー・センターで第一回イディッシュ文化フェスティバルを創設。そして1984年にはイディッシュ語話者であるレイチェル・サリクの指揮のもと、ポンピドゥー・センターで満員の観衆を前に10日間上演されたミュージカル・シアター・ショー、イディッシュ・キャバレーを創設しています。ベン・ジメットはソロ、あるいは歌手タリラとともに、イディッシュ語の歌や音楽を約15枚のディスクに録音。ピーター・ブルック監督によるグルジェフの伝記映画『注目すべき人々との出会い』や、ジプシー、アラブ、ユダヤ音楽に敬意を表したトニー・ガトリフ監督の『Swing』など、いくつかの映画に出演しています。では彼の音源から2曲おかけします。Lomir Zich Iberbetnは、タリラとの聞き比べになります。
<1 Ben Zimet / Chants Yiddish ~Lomir Zich Iberbetn 3分2秒>
<1-2 Ben Zimet / Aux sources du Klezmer ~Dona dona 4分2秒>
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