いよいよ遂に、今日で東欧系ユダヤ音楽巡りは一応終わりにします。放送回数60回ですから、1年余りになりまして、422回の内「7分の1」程になりました。しかし、まだまだあれもこれも漏れたなと言う気もしております。最後に先週予告していた往年の貴重な映像を上げておきます。1900年生まれのサラ・ゴルビーが2本、1920年代生まれのバリー・シスターズはイディッシュ・ソングは1本でしたが(英語で歌っているジャズは何本かあります)、1890年生まれで1948年のスターリン時代末期に暗殺されてしまったソロモン・ミホエルスは、イディッシュ演劇の名優だけあって何本も見つかりました。中でも「ネイサン・ベッカーの帰還 Возвращение Нейтана Беккера」は映画丸々上がっています。「ユダヤ人の血を引くレンガ職人が、ソビエト・ロシアの約束を求めて大恐慌下で資本主義アメリカを離れる。」と解説がありました。この映画の1932年頃までは良かったのでしょうが、戦後すっかり流れが変わってしまいました。他に彼の歌唱が出て来るものなど4本を上げておきます。お盆休み(10~18日)に見れると思いますが、Возвращение Нейтана БеккераとJewish Theater Through the Eyes of Chagallは楽しみです。
Возвращение Нейтана Беккера 1932 Solomon Mikhoels
"Шедевры старого кино". Соломон Михоэлс, "Еврейское счастье".
Поёт СОЛОМОН МИХОЭЛС Не суждено Solomon Mikhoels 1932
次は往年のユダヤ系の大ヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツが得意にしていたアクロンのヘブライ・メロディと言う曲をおかけします。この曲はアクロンが子供の頃にワルシャワのシナゴーグで聞いた旋律を元に作曲されていて、後半はユダヤ旋法の非常に速く細かい音型のカデンツァに移っていきます。イツァーク・パールマンも「In the Fiddler`s House」のビデオでこの曲を弾いていました。
東欧系ユダヤ音楽の60回目になります。まだまだアシュケナジーム関係は山のように音源はありますが、いよいよ東欧系ユダヤは今回で終える予定です。今回も駆け足で色々な音源をかけますが、まず最初に「泣き笑いのクレズマー音楽」の笑いの方をクローズアップするミッキー・カッツのSimcha Timeと言う盤から、フレンチ・カン・カンを取り入れたCan Can Kazotskiと言う曲をおかけしておきます。歌とクラリネットの両方で、最高の芸達者ぶりを聞かせています。1909生まれ1985年没と言うことですから、かなり昔の人で、卑近な例になりますが私の祖父とほぼ同年齢です。同じくアメリカのコメディアンで、冗談音楽の王様と呼ばれた、スパイク・ジョーンズの楽団に在籍したこともありました。
<13 Mickey Katz and His Orchestra / Simcha Time ~Can Can Kazotski 1分57秒>
次に戦後間もない頃のクレズマー世代ながら、メンバーが長寿で晩年まで現役だったため90年代の録音も残っているエプスタイン・ブラザース・オルケストラのWergoからの2枚組Pattern Of Jewish Lifeの音源から、Chassidic Nigunimをおかけしておきます。ジャッキー・ジュスホルツで前にかけた曲(Tzave)らしき旋律も聞こえます。
<7 Pattern Of Jewish Life, Part 1 ~The Epstein Brothers / Chassidic Nigunim 5分34秒>
次は往年のユダヤ系の大ヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツが得意にしていたアクロンのヘブライ・メロディと言う曲をおかけします。この曲はアクロンが子供の頃にワルシャワのシナゴーグで聞いた旋律を元に作曲されていて、後半はユダヤ旋法の非常に速く細かい音型のカデンツァに移っていきます。イツァーク・パールマンも「In the Fiddler`s House」のビデオでこの曲を弾いていました。
<7 Shalom: Music Of The Jewish People ~Jascha Heifetz Hebrew Melody 4分55秒>
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