ショーソンの詩曲 ヒラリー・ハーンとジャニーヌ・ヤンセン
ショーソンの詩曲は、数年前「題名のない音楽会」で辻彩奈さんのスタジオでのライブ映像が出まして、ピアノ伴奏のためヴァイオリン技巧が手に取るように分かり、改めて強い関心を持ちました。長らくジネット・ヌヴーのイメージが強すぎる曲でしたが、探してみるとほとんどの有名なヴァイオリニストが手掛けているのではと思う程、音源は沢山ありました。
詩曲については番組で言いました通り、ワーグナーの影響が色濃いフランス後期ロマン派音楽と言う印象を持ち続けていました。ずばり連想するのは、やはり「トリスタンとイゾルデ」の響きです。ロシアの作家ツルゲーネフの小説『恋の凱歌』(または『勝ち誇れる愛の歌』)に基づく交響詩として当初は着想されたそうですが、ほぼ同時期に書かれた類似作と番組で指摘したウジェーヌ・イザイの悲劇的詩曲(Poème élégiaque)の素材は、シェークスピアの「ロミオとジュリエット」でした。原作から考えても、トリスタンに似た響きになるのは容易に想像できるのではないでしょうか。それがフランコ・ベルギー派のヴァイオリンの音色と結びついた双生児のような2つの名曲です。
誰かの生演奏で上げようと思いまして探しました。ヒラリー・ハーンとジャニーヌ・ヤンセンの演奏を上げておきます。
Hilary Hahn - Poeme by Ernest Chausson
Ernest Chausson - Poème (Janine Jansen, Swedish Radio Symphony Orchestra, Johannes Gustavsson)
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