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2025年1月13日 (月)

岩手県遠野市の秘謡「御祝」

ゼアミdeワールド444回目の放送、日曜夜10時にありました。15日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。DVDと同じ音源はないので、2007年のライブ映像を上げておきます。

8日に続いて新年の音楽特集です。せめて盆と正月は日本に戻ろうということで続けております。前回は、ほとんど毎年かけている「春の海」ではなく、お能の「高砂」の金春流祝言謡曲と、観世寿夫の名演で春らしい演目の「羽衣」の一部をおかけしました。
今回は岩手県の民謡「御祝(ごいわい)」を取り上げます。男性がお能の謡いを、女性が民謡を同時に歌うという大変珍しい芸能で、岩手県指定無形民俗文化財になっています。第21回<東京の夏>音楽祭2005」のライブ収録のDVDから音を拾っておかけします。紀尾井ホールでの公演で、監修/解説は、民族音楽学者で放送大学教授の徳丸吉彦氏です。

日本伝統文化振興財団のHPから解説を引用しておきます。一部補足してあります。

柳田国男の著書でも有名な岩手県遠野市。その氷口(すがぐち)地域に江戸時代から伝わる秘謡「御祝」は、左右に分かれた男女のグループが、男衆は謡曲を、女衆は民謡「萬鶴亀節(まがきぶし)」を、異なる旋律と歌詞を同時に合唱するという非常に珍しい芸能。孫が誕生した機会、あるいは新居が出来た機会などに、お祝いとして演奏される。作曲家・柴田南雄氏はこれを聴いて感動し、複数の遠野民謡が同時に歌われるシアターピース作品『遠野遠音』(1991)を作曲している。またシンセサイザー・ユニット「姫神」の故・星吉昭氏も、1991年に国立劇場公演を実現させるなど、その調査と普及に尽力した。

ではDVDのオープニングから始めて解説部分を少し省略して、高砂、四海波の2曲までを続けておかけします。

<御祝(ごいわい) 34分の内、20分までで3~8分までは削除 15分位>

2007神楽御祝と氷口御祝の共演(氷口御祝)

次に、観世流謡曲で「経正(つねまさ)」の一部をおかけしますが、この地謡の部分は95年に喜多流謡曲を習った際に、暗記して発表会に出て独吟した部分です。大変思い出深い一節で、30年経った今でも暗記しています。一の谷の合戦で討ち死にした平家の若き武将、経正は生前琵琶の名手でもあったので、愛用していた琵琶・青山(せいざん)を供えて僧・行慶が弔っていると、経正の亡霊が現れ、礼を述べ、花鳥風月を愛で詩歌管弦に親しんだ在りし日を懐かしむという感動的なシーンです。平経正は、平清盛の甥にあたり、能「敦盛」の主人公、平敦盛の兄でもあります。喜多流では「幻の常なき身とて経正の」の部分は、身とて、ではなく、世とて、でした。藤井徳三他の演奏です。

<観世流謡曲名曲撰(2  経正 21)幻乃常なき身とて経正の 1分51秒>

謡曲を習ったのは半年と言う短い間でしたが、ほとんど西洋と中東の音楽だけに目が向いていた私に、コペルニクス的転回をもたらすには十分でした。これがゼアミと言う店名の由来でもあります。
最初に習ったのが、歌舞伎にもなっていて大変有名な「船弁慶」でした。おかけするのは、義経と静御前の別れのシーンを、美しい七五調の名文句で謡う部分で、兄弟子と並んで謡ったのを懐かしく思い出します。謡曲は他流の音源も色々聞いてみましたが、節回しがそれぞれ少しずつ異なっている中で、喜多流は比較的観世流に近いようにも思います。観世元昭他の演奏です。時間まで聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<観世流謡曲名曲撰(七)船弁慶  その時静は立ち上がり~ 11 2分54秒>
<観世流謡曲名曲撰(七)船弁慶  傳へ聞く陶朱公は~ 12 3分50秒>

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