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2025年3月

2025年3月31日 (月)

ポロネーズとマズルカ

ゼアミdeワールド455回目の放送、日曜夜10時にありました。2日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日はポリーニの英雄ポロネーズのみにしておきます。日曜は林野火災のニュースで解説と曲の前半が流れませんでしたが、水曜は大丈夫なのではと思います。

ポーランドの音楽の3回目です。前回はショパンのマズルカで始めて、ポーランド現地盤のマズルカ系のオベレクの民族音楽音源をかけて、その後はショパンのマズルカの影響から生まれた各国のマズルカ作品を聞きました。今回はショパンのお馴染みのクラシック作品で始めてから、前回の最後に作曲者名だけ入れた各国のマズルカ作品を聞いてみたいと思います。

まずはショパン作品では、おそらく一番有名な曲の一つである「英雄ポロネーズ」から始めます。
ポロネーズとは、フランス語で「ポーランド風」の意であり、マズルカと並んでポーランド起源のダンスまたはそのための曲の舞曲形式。テンポがゆっくりな4分の3拍子で、もとはポーランドの民族舞踊であったが、一つの様式となってヨーロッパで流行した、とウィキペディアにありました。マウリツィオ・ポリーニの演奏でどうぞ。

<Polonaise No. 6 in A-Flat Major, Op. 53 "Heroic" 7分8秒>

「ポロネーズは、もとは民俗的なものでなく貴族の行進から始まったといわれ、16世紀後半にポーランド王国の宮廷で行われたという。その後、ヨーロッパ各国の宮廷に取り入れられ、フランス宮廷からポロネーズの名が広まった。また純器楽曲としても作曲され、初期のもので有名なものにJ.S.バッハの作品がある。」このようにウィキペディアにありました。ブランデンブルク協奏曲、フランス組曲、管弦楽組曲などに出て来ますが、管弦楽組曲2番のポロネーズをTon Koopman指揮Amsterdam Baroque Orchestraの演奏でおかけしておきます。

<Bach: Orchestral Suite #2 In B Minor, BWV 1067 - Polonaise 1分12秒>

マズルカの方は、前回かけた曲以外では、フランツ・リスト、ドヴォルザーク、バラキレフ、ボロディン、スクリャービン、ドビュッシー、ラヴェル、マヌエル・ポンセの作品と、ハチャトゥリアン の『仮面舞踏会』、ドリーブの『コッペリア』、チャイコフスキーのバレエ音楽『白鳥の湖』や『眠れる森の美女』などにも出て来ますが、ロシアのボロディンとスクリャービンの曲は聞いたことがなく、とても興味深く思いましたので、見つけた音源2つでおかけしておきます。その後にチャイコフスキーの「白鳥の湖」からのマズルカと併せて3曲続けてます。ピアノ曲に関しては、ショパンの影響で書かれたことは明らかなようです。

<Alexander Borodin / Mazurka II. Allegretto in D-Flat Major マリーナ・バラノヴァ 2分38秒>
<Alexander Scriabin / Mazurka in D-Sharp Minor, Op. 3, No. 5 クレール=マリ・ル・ゲ 4分40秒>
<Swan Lake, Op. 20 - Mariinksy Version: Mazurka (Tempo di mazurka) マリインスキー劇場管弦楽団 & ワレリー・ゲルギエフ 2分49秒>

フランス近代のドビュッシーのマズルカもモニク・アースの定番の名演でおかけしてから、往年の大ヴァイオリニスト、フリッツ・クライスラーがショパンのマズルカを弾いた音源と、ラフマニノフがショパンのマズルカを弾いた100年くらい前の録音までを時間まで聞きながら今回はお別れです。ショパンのマズルカは、いずれも前々回にウィトルド・マルクジンスキでかけた曲です。今回は各曲ごとの定評のある名手の演奏にこだわって選曲しました。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Claude Debussy / Mazurka モニク・アース 2分55秒>
<Mazurka No. 45 in A minor, Op. 67, No. 4 (arr. F. Kreisler for violin and piano) 2分24秒>

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2025年3月28日 (金)

ヴィエニャフスキとWouter Vandenabeeleのマズルカ

ヴィエニャフスキのマズルカは、カザフスタン出身のヴァイオリニストMarat Bisengalievのナクソス盤には、クヤヴィアクと合わせて4曲ほど入っていました。番組でかけたのとは違う「旅芸人」と言うマズルカで、違う演奏家ですが、オランダのヴァイオリンとハープの女性デュオの演奏で上げておきます。オランダ語でヴァイオリンは、viool(ヴィオール)と言うことを初めて知りました。Wouter Vandenabeeleの方もVenstersのマズルカとは違いますが、生演奏のマズルカがありましたので、貼っておきました。(以下放送原稿を再度)

ショパンより25歳若い19世紀ポーランドのヴァイオリン名人のヴィエニャフスキもマズルカを取り入れた曲を書いています。彼は「ヴァイオリンのショパン」と言われ、ショパンと並び称されています。ゼアミブログでは取り上げましたが、スケルツォ・タランテラにも超絶技巧と共に、類まれなメロディ・メーカー振りが表れていると思います。ヴィエニャフスキ:マズルカ 「ポーランドの歌」 Op. 12 No. 2 - Mazurka, Op. 12, No. 2をMarat Bisengalievのヴァイオリンとジョン・レネハンのピアノでおかけしておきます。

Mazurka van Wieniavski - Dit duo harp&viool is te boeken op www.artiestvooru.nl

では最後にベルギーのヴァイオリニスト、作曲家のWouter VandenabeeleのVenstersと言う盤からMazurkaをおかけします。ベルギーのトラッド界隈の音楽家です。

Eric Theze et Wouter Vandenabeele - Mazurka - Damada 2008

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2025年3月27日 (木)

マゾフシェのオベレク

ポーランドMuzaの貴重音源は見当たりませんが、番組でかけたOberek with couplets, Region Of Mazowsze, District of Rawa Mazowieckaと似た感じの演奏がありました。野趣あふれるフィドルと打楽器の演奏に、泥臭い掛け声が入るスタイルです。この老婦人のサムネイル画像は、ムザ音源を入れた後で、iPhoneの方では間違って出てきた画像でした。何故かPCではムザ盤のジャケットで間違いなく出て来ました。
大きな違いは、ムザ音源の方では、長調と短調が不明確な歌と演奏になっていますが、今日の1本目では明るい長調の部分と短調に転調する部分がはっきり分かれて聞こえる点です。元々は長短不明確な旋律があったのではと思います。日本の民謡の金毘羅船船も、昔は長短入り混じっていましたが、今は長調だけになっているのと似ているかも知れません。女性の泥臭い長短不明確な民謡の歌唱が新しい方には入ってないのも大きいようには思いますが。
2本目はOberek with couplets, Region Of Mazowszeと検索して出てきた映像ですが、色々な年の同じ曲がありますので、国立民族歌舞団のマゾフシェの映像ではと思います。Oberek Opoczyńskiが曲名かも知れません。

Oberek

Oberek Opoczynski 1970

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2025年3月26日 (水)

ヴィラ=ロボスのマズルカ・ショーロ

マズルカ・ショーロを久々に弾いてみましたが、クラシックギターをいじっていたのは40年前後前のことで、この曲を弾いたのも30年余り前ですので、さびの部分位しか覚えてなかったです。福田さんではこの曲の動画がなかったので、Philipp Seidelと言う人の映像で上げておきました。ヴィラ=ロボスは、これ以外にも好きな曲がかなりありますが、番組で南米に回るのは30年後位かも知れません(笑) 私の番組が始まった2016年のリオ五輪の時にブラジル小特集をやりました。ノルデスチの現地盤などと混ぜて、この曲もかけたかも知れません。
東京などの友人知人から度々聞かれますが、山火事が起きているのは、今治市南部の頓田川より南ですので、私のいる市街地は全く大丈夫です。明日明後日の雨で、鎮火しますように。(以下放送原稿を再度)

マズルカはショパンの若い頃から最晩年まで50曲以上が折に触れて書き続けられていて、「ショパンの心の日記」とも言われますが、ポーランドを越えて影響を受けた夥しい数の作品が生み出されています。何曲かおかけしますが、まずは20世紀ブラジルの大作曲家ヴィラ=ロボスのギター曲、ブラジル民謡組曲の中のマズルカ・ショーロを福田進一さんのギターでおかけします。大好きな曲で、30年余り前にギターで練習した曲です。19世紀に成立したブラジルの大衆音楽ショーロを、当時ヨーロッパから伝わってきていたマズルカ、ワルツ、ショティッシュなどの色々な舞曲風な趣向で作られています。

Mazurka Chôro (Heitor Villa-Lobos) - Philipp Seidel

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2025年3月24日 (月)

クヤヴィアクとオベレク

ゼアミdeワールド454回目の放送、日曜夜10時にありました。26日20時半に再放送があります。昨日は山火事のニュースで最初の5分が流れませんでしたので、宜しければ是非お聞き下さい。今日はポーランド現地のムザ盤の音源を、と思いましたが、YouTubeでは出て来そうにないので、クヤヴィアクとオベレクの舞踊映像を上げておきます。山火事は世田山のようですが、麓に有名な古刹があるので心配です。早い鎮火を祈ります。

Most Romantic, Beautiful Polish Folk Dance: Kujawiak Oberek

ポーランドの音楽の2回目です。前回はショパンのマズルカをウィトルド・マルクジンスキのLP音源からおかけしました。短調のみをかけましたが、今回は予告通り長調の曲2曲から始めたいと思います。最初はA面の最初を飾っているマズルカ5番変ロ長調作品7の1ですが、ショパンのマズルカの中で最も有名な作品と言われています。2曲目はマズルカ23番ニ長調作品33の2で、テンポが速く非常に楽しいオベレクの典型で、バレエ音楽「レ・シルフィード(ショピニアーナ)」にも登場します。ではウィトルド・マルクジンスキの演奏で2曲続けます。

<マズルカ5番変ロ長調作品7の1 2分26秒>
<マズルカ23番ニ長調作品33の2 21分5秒~ 2分21秒>

前回の解説を繰り返しておきますが、ショパンのマズルカは主にマズル・オベレク・クヤヴィヤクの3つの踊りの型を組み合わせて作曲されていますが、この3つについて、純粋なマズルカであるマゾヴィア地方の戦闘的なマズルと、クヤヴィー地方のメランコリックなクヤヴィアクと、ほとんど軽薄なまでに楽しいオベレクと言う、3種の舞曲を自由自在に取り入れていて、元来は別物であるクヤヴィアクとオベレクも、今では共にマズルカの一種であると説明されることが多い、という解説がマルクジンスキのLPにありました。ポーランドの一地方「マゾフシェの」を意味するマズルカは、ポーランド語ではマズレクと言います。
ではここでそのマゾフシェ地方のオベレクの民族音楽音源を3曲続けておかけしておきます。ポーランドMuzaの貴重音源で、今ではこういう泥臭い音楽は生活の中には残ってないのではと思います。盤のタイトルは、The Best of Folk Songs and Music from Various Regions of Polandです。ショパンが19世紀に聞いていたのも、こういう素朴な音楽ではないかと思いますが、それをあれほど洗練された音楽に仕立て上げたショパンの技術の凄さを強く感じます。

<Oberek with couplets, Region Of Mazowsze, District of Rawa Mazowiecka 1分52秒>
<Oberek, Region Of Mazowsze, District of Rawa Mazowiecka 1分15秒>
<Oberek with couplets, Region Of Mazowsze, District of Skierniewice 1分59秒>

ショパン作品に戻りまして、短調の曲に戻りますがマズルカの最高傑作の呼び声もあるマズルカ38番嬰ヘ短調作品59の3を、ポーランド出身の大ピアニスト、アルトゥール・ルービンシュタインの演奏でおかけしておきます。この曲も急速な踊りであるオベレクのリズムが用いられていて、短調ですが晴れやかな曲です。

<Mazurkas, Op. 59: III. No. 3 in F-Sharp Minor 3分22秒>

マズルカはショパンの若い頃から最晩年まで50曲以上が折に触れて書き続けられていて、「ショパンの心の日記」とも言われますが、ポーランドを越えて影響を受けた夥しい数の作品が生み出されています。何曲かおかけしますが、まずは20世紀ブラジルの大作曲家ヴィラ=ロボスのギター曲、ブラジル民謡組曲の中のマズルカ・ショーロを福田進一さんのギターでおかけします。大好きな曲で、30年余り前にギターで練習した曲です。19世紀に成立したブラジルの大衆音楽ショーロを、当時からヨーロッパから伝わってきていたマズルカ、ワルツ、ショティッシュなどの色々な舞曲風な趣向で作られています。

<ブラジル民謡組曲(1908-1959) 1. Mazurka-Chôro 3分22秒>

ショパンより25歳若い19世紀ポーランドのヴァイオリン名人のヴィエニャフスキもマズルカを取り入れた曲を書いています。彼は「ヴァイオリンのショパン」と言われ、ショパンと並び称されています。ゼアミブログでは取り上げましたが、スケルツォ・タランテラにも超絶技巧と共に、類まれなメロディ・メーカー振りが表れていると思います。ヴィエニャフスキ:マズルカ 「ポーランドの歌」 Op. 12 No. 2 - Mazurka, Op. 12, No. 2をMarat Bisengalievのヴァイオリンとジョン・レネハンのピアノでおかけしておきます。

<ヴィエニャフスキ:マズルカ 「ポーランドの歌」 Op. 12 No. 2  3分53秒>

他にもロシア、フランスなどの作曲家がマズルカを書いています。今回はかけられませんが、作曲家名だけ上げておきますと、フランツ・リスト、ドヴォルザーク、バラキレフ、ボロディン、スクリャービン、ドビュッシー、ラヴェル、マヌエル・ポンセ、ハチャトゥリアン の『仮面舞踏会』、ドリーブの『コッペリア』、チャイコフスキーのバレエ音楽『白鳥の湖』や『眠れる森の美女』にも出て来ます。
では最後にベルギーのヴァイオリニスト、作曲家のWouter VandenabeeleのVenstersと言う盤からMazurkaをおかけします。ベルギーのトラッド界隈の音楽家です。この曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Wouter Vandenabeele Et Al / Vensters ~Mazurka 1分51秒>

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2025年3月21日 (金)

Malcuzynski plays Chopin Waltz op. 64 no. 2

民族音楽の観点からクラシックを聞き直すのが、今回の、と言うより今後ヨーロッパ各国の音楽を巡って行く際の主旨ですので、ショパン作品もマズルカ以外はポロネーズに少し触れるくらいになると思います。ワルツについては、南ドイツ~オーストリアの時に、ルーツのヴェラー (Weller) について調べる予定ですので、マルクジンスキの演奏で一曲上げておきます。ワルツも名曲が多く、このop. 64 no. 2もよく知られています。マルクジンスキは1914年ワルシャワ生まれ、1977年にショパン所縁の地、スペインのマヨルカ島で62歳の若さで亡くなっています。

Witold Malcuzynski plays Chopin Waltz op. 64 no. 2 in Wawel - video 1959

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2025年3月20日 (木)

マズルカのB面

1980年前後によく聞いたウィトルド・マルクジンスキのショパンのマズルカのLPは、70年代には東芝の廉価盤セラフィム・シリーズの一枚として出ていましたが、CD時代になって再発されたかどうかは不明です。同じ音源がYouTubeにありました。1962年初リリースらしいことも分かりました。色々な音楽家のSP録音がよく上がっている赤いジャケットになっていました。B面の曲を全て上げておきます。(以下放送原稿を再度)

個人的に短調の曲にどうしても惹かれてしまいますので、全て短調のB面からおかけします。1曲目はマズルカ25番ロ短調作品33の4、2曲目はマズルカ32番嬰ハ短調作品50の3です。どちらもメランコリックな旋律美に溢れる曲です。

<マズルカ25番ロ短調作品33の4 4分41秒>

<マズルカ32番嬰ハ短調作品50の3 4分51秒>

次に入っているマズルカ41番嬰ハ短調作品63の3とマズルカ45番イ短調作品67の4は、先の2曲よりはよく演奏される曲だと思います。ドラマか何かに使われていたかも知れないと思うような美しい旋律です。

<マズルカ41番嬰ハ短調作品63の3 1分59秒>

<マズルカ45番イ短調作品67の4 2分44秒>

次のマズルカ47番イ短調作品68の2は、マジャール音階(あるいはジプシー音階)になると思いますが、かっこうかナイチンゲールを模したような音型の憂いに満ちたエキゾチックな旋律の曲で、舞踊ジャンルで言えば、クヤヴィアクになるようです。作品番号から見ると晩年になりますが、作曲されたのは1827年の17歳の若い頃だそうです。

<マズルカ47番イ短調作品68の2 2分48秒>

B面の最後に入っているのは、マズルカ49番へ短調作品68の4で、1849年にショパンが全作品の最後に書いた遺作です。「あやしい美しさをはらんで無限の不安に満ちた曲」と藤田晴子氏の解説にあります。調性が不安定になっていて、これは調性の束縛から抜け出したかったのかも知れません。

<マズルカ49番へ短調作品68の4 1分48秒>

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2025年3月19日 (水)

マルクジンスキのマズルカ

ショパンのマズルカは、アルトゥール・ルービンシュタイン、アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリなどの往年の巨匠の録音も沢山ありますが、ことマズルカに関しては、最初に聞いたウィトルド・マルクジンスキの印象が余りに強くて他の演奏では物足りなさを感じます。同じく1980年頃にホロヴィッツのD.スカルラッティの名盤を聞いて、これ以外は余り受け付けないのと似た状況かも知れません(笑) スカルラッティは、他にチェンバロの原曲やクララ・ハスキル、チッコリーニ、アンヌ・ケフェレック、ポゴレリッチなどで聞きましたが、やはりホロヴィッツ盤を越える演奏はないと思います。ミケランジェリのマズルカ演奏も磨き抜かれた音は美しいですが、マルクジンスキの絶妙に緩急揺らせるポーランドの土の匂いのするような演奏でないとと今でも思います。
マルクジンスキの生演奏の映像がありました。実演を見るのは、今回初めてです。マズルカはop 24 n 4とop 50 n 3を演奏しています。マズルカ32番嬰ハ短調作品50の3は、番組で2曲目にかけました。

WITOLD MALCUZYNSKI PLAYS CHOPIN

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2025年3月17日 (月)

ショパンのマズルカ

ゼアミdeワールド453回目の放送、日曜夜10時にありました。19日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。ウィトルド・マルクジンスキは、ポーランド語に忠実に発音すると、ヴィトルト・マウツジンスキとするのが近いようです。マズルカ41番嬰ハ短調作品63の3が楽譜付きで出て来ましたので、今日はこの曲だけ上げておきます。番組では20秒ほど余ったので、マズルカ21番嬰ハ短調作品30の4を少しだけかけました。

今回からポーランドの音楽を聞いて行きたいと思います。民族音楽の音源もありますが、まずは親しみやすいクラシック作品からおかけします。ポーランドのクラシックと言えば、何といってもショパンが有名ですが、彼がポーランドにいたのは、39年の短い生涯の内、20歳頃までのようです。
マズルカはショパンの若い頃から最晩年まで50曲以上が折に触れて書き続けられていて、「ショパンの心の日記」と言う形容も見かけます。マズルカとは本来ポーランドの一地方「マゾフシェの」を意味するポーランド語ですが、マズルカに祖国への思いを託したとも言われています。主にマズル・オベレク・クヤヴィヤクの3つの踊りの型を組み合わせて作曲されていますが、この3つについてピアニストの藤田晴子氏の解説によると「純粋なマズルカであるマゾヴィア地方の戦闘的なマズルあるいはマズレクと、クヤヴィー地方のメランコリックなクヤヴィアクと、ほとんど軽薄なまでに楽しいオベレクと言う、3種の舞曲を自由自在に取り入れ、美しく磨き上げた芸術の薫り高い作品を書いた。その結果、元来は別物であるクヤヴィアクとオベレクも、今では共にマズルカの一種であると説明されることが多い。」とありました。
私が80年以前によく聞いたマズルカの音源に、ポーランドのピアニスト、ウィトルド・マルクジンスキのLPがありまして、彼はショパン作品の中でもマズルカを得意としていたそうです。70年代には東芝のセラフィム・シリーズの一枚として出ていましたが、CD時代になって再発されたかどうかは不明です。セラフィムは廉価盤のシリーズですが、この中にはバルビローリのブラームスの交響曲4番のような、その後再リリースされて大ヒットした音源もありました。
マルクジンスキのLPですが、大分前の録音ソフトでデータ化した音源ですので、余り音質は良くないのですが、個人的に短調の曲にどうしても惹かれてしまいますので、全て短調のB面からおかけします。1曲目はマズルカ25番ロ短調作品33の4、2曲目はマズルカ32番嬰ハ短調作品50の3です。どちらもメランコリックな旋律美に溢れる曲です。

<マズルカ25番ロ短調作品33の4 4分41秒>
<マズルカ32番嬰ハ短調作品50の3 4分51秒>

次に入っているマズルカ41番嬰ハ短調作品63の3とマズルカ45番イ短調作品67の4は、先の2曲よりはよく演奏される曲だと思います。ドラマか何かに使われていたかも知れないと思うような美しい旋律です。

<マズルカ41番嬰ハ短調作品63の3 1分59秒>

<マズルカ45番イ短調作品67の4 2分44秒>

次のマズルカ47番イ短調作品68の2は、マジャール音階(あるいはジプシー音階)になると思いますが、かっこうかナイチンゲールを模したような音型の憂いに満ちたエキゾチックな旋律の曲で、舞踊ジャンルで言えば、クヤヴィアクになるようです。作品番号から見ると晩年になりますが、作曲されたのは1827年の17歳の若い頃だそうです。

<マズルカ47番イ短調作品68の2 2分48秒>

B面の最後に入っているのは、マズルカ49番へ短調作品68の4で、1849年にショパンが全作品の最後に書いた遺作です。「あやしい美しさをはらんで無限の不安に満ちた曲」と藤田晴子氏の解説にあります。調性が不安定になっていて、これは調整の束縛から抜け出したかったのかも知れません。

<マズルカ49番へ短調作品68の4 1分48秒>

では最後にA面に移りまして、2曲目のマズルカ7番へ短調作品7の3を時間まで聞きながら今回はお別れです。今回はとことん短調にこだわっておいて、次回は長調のマズルカもおかけしてから、民族音楽の方に移ろうかと思っております。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<2 マズルカ7番へ短調作品7の3 2分38秒>

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2025年3月14日 (金)

美しく青きドナウ

シェーンベルクの浄夜や「月に憑かれたピエロ」については、オーストリアに回って来たら取り上げたいと思います。シェーンベルクは編曲も結構残していて、有名なところでは、ブラームスのピアノ四重奏曲第1番(終楽章がジプシー音楽風なのが有名でしょう)の管弦楽編曲、ヨハン・シュトラウス2世の皇帝円舞曲の室内楽編曲があります。皇帝円舞曲は、現代音楽専門のアルディッティ弦楽四重奏団が30年くらい前に入れていましたが、弦楽四重奏版なのでシェーンベルク版とは関係ないのかも知れません。しかし、シェーンベルクの視野にヨハン・シュトラウスの音楽があったのは、新鮮だったのをはっきり覚えています。
今日の動画は、皇帝円舞曲、ウィーンの森の物語と並んでヨハン・シュトラウスの3大ワルツ名曲と言われる「美しく青きドナウ」です。実は明後日16日の文化祭でこの曲を弾きますので、小編成の動画を2本上げておきます(もちろんこんなに上手い訳ではありませんが)。この曲にはベタなワルツ名曲のイメージがありましたが、実際にファーストヴァイオリンを弾いてみて、考えが180度変わりました。湧き出る泉のように美しい旋律が次々現れる曲で、さすが「第二の国歌」と呼ばれる程の名曲だと思いました。ハイドンの皇帝2楽章(オーストリアが帝国の時代には国歌でした)の時と同じで、2曲ともファーストヴァイオリンとチェロを弾きますが、今回はチェロでの出演です。ファーストヴァイオリンを弾いていていつも思うのは、主旋律の装飾を付ける部分が音程関係的にヨーデル風に聞こえて仕方ないという事です。チロルとウィーンは同じ国の西と東だから、ありうるのではと思いますが。皇帝円舞曲もいつか弾いてみたいものですが、編曲版が見当たりません。

J. シュトラウス2世:美しき青きドナウ(弦楽版) | J. Strauss II : An der schönen blauen Donau

J シュトラウスⅡ世:美しき青きドナウ

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2025年3月13日 (木)

「大地の歌」と唐詩

交響曲と歌曲が融合した「大地の歌」もこの際取り上げておきます。80年頃に最初に聞いたのは、東芝セラフィム・シリーズのパウル・クレツキのLPでしたが、名演だったと思います。歌詞はハンス・ベートゲが翻訳・編集した詩集『中国の笛』ですが、原典は中国の唐詩というのに高校時分大変驚いたものです。東洋的な無常観、厭世観、別離の気分が溢れる名曲ですが、テーマ的にペルシアの詩人オマル・ハイヤームのルバイヤートに似ているようにも思います。冒頭のホルンが鮮烈な一曲目の詩の原典は、李白の「悲歌行」でした。5楽章までは李白が多めで、これもハイヤームを思い出してしまう点です。終楽章の第6楽章「告別」の原典は王維と孟浩然ですが、孟浩然(「もうこうねん」ですが「まうかうねん」とよく表記されていました)の名前は、高校の漢文の授業で出て来るより前に、この曲で覚えました。その後この曲は、ブルーノ・ワルター指揮ウィーン・フィルとアルト歌手のカスリーン・フェリアー、テノール歌手のユリウス・パツァークの1952年ライブの決定盤を堪能しました。今日の動画はその演奏で、日本語字幕もあります。

Mahler: Das Lied von der Erde, Walter & VPO (1952) マーラー 大地の歌 ワルター

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2025年3月12日 (水)

マーラーの10番

ほぼ浄書に近い段階の自筆譜が残っていたというマーラーの交響曲10番の第1楽章アダージョを聞いていつも思うことですが、9番の終楽章の延長のような深い音楽から始まっていて、これはやはりワーグナーの「トリスタンとイゾルデ」とシェーンベルクの浄夜を繋ぐ音楽のように聞こえます。
ウィキペディアには以下の解説がありました。「調性的には交響曲第9番からさらに不確定な印象を与え、無調に迫る部分が見られる。極度の不協和音が用いられており、第1楽章で1オクターブ12音階中の9音が同時に鳴らされ、トランペットのA音の叫びだけが残る劇的な部分は、トーン・クラスターに近い手法である。アルノルト・シェーンベルクはこれを和声の革新とみなした。」そのトーンクラスターの箇所は19分前後だと思いますが、シェーンベルクにはこういうトーンクラスター手法の作品は記憶にありません。
マーラーの10盤の2楽章以降は大まかなスケッチが残されていただけだったそうですが、クルシェネクとツェムリンスキーなどが2楽章から5楽章まで完成させた全曲版初め、何種類もあるようです。今日上げた1楽章はサイモン・ラトル指揮のロンドン交響楽団の演奏ですが、ブラームスのドイツ・レクイエムの名演を聞いて以来、気になっている指揮者です。イギリスの音楽学者デリック・クックによる、広く受け容れられているという補筆完成版による演奏です。

Mahler compl Cooke Symphony No 10 (Mvt 1: Adagio) – Sir Simon Rattle/London Symphony Orchestra

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2025年3月10日 (月)

マーラーの9番

ゼアミdeワールド452回目の放送、日曜夜10時にありました。12日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。マーラーの9番、大地の歌、10番から、シェーンベルクの浄夜と「ペレアスとメリザンド」などを経て、「月に憑かれたピエロ」に至る後期ロマン派から現代音楽への流れは、クラシック音楽で最も愛好してきた部分の一つです。リヒャルト・シュトラウスの変容(メタモルフォーゼ)なども入ります。それらもいつか取り上げたいものです。番組では、ぎりぎりで9番の1楽章がノーカットで入りました! 今日の動画はヴァーツラフ・ノイマンが1967年にライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を振った9番の全曲です。ノイマンが若くて、誰かと思いました。(以下放送原稿を再度)

452回目の放送になりました。チェコのシリーズは一応前回で終えましたが、ゼアミブログで少し書いていました通り、マーラーの最高傑作の呼び声が高い交響曲第9番の第1楽章を今回、番外編としておかけしておきたいと思います。交響曲第9番は全部で4楽章ありまして、それぞれ26分、15分、13分、23分余りかかりますので、おかけできるのは第1楽章だけになります。何とか最後まで入ればいいのですが、どうでしょうか。私がこの曲の第1楽章を聞いて思い出すのは、30年余り前に大島の山を車で降りていて、向かいの大三島の山々に夕日が当たる時に曲の前半のピークがちょうど来て、大変に感動したことです。瀬戸内の自然の雄大さと、この曲の崇高な美しさが絶妙にオーバーラップした、忘れられない一瞬でした。演奏はヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィルです。ではこの曲を時間まで聞きながら今回はお別れです。

Mahler: Symphony No. 9, Neumann & LGO (1967) マーラー 交響曲第9番 ノイマン

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2025年3月 7日 (金)

遠き山に日は落ちて(家路)

今治市の夕方6時のサイレンに「遠き山に日は落ちて」または「家路」(新世界の第2楽章)の旋律が使われていたのは、70年代まででしょうか? 80年代から25年間は東京の方にいましたので、そのサイレンがいつ終わったのか私は知りません。2005年にUターンした時になかったのは確かです。朝6時はウェーバーの「魔弾の射手」序曲、正午はフォスターの曲(曲名は不明)だったのも、よく覚えています。「遠き山に日は落ちて」は、どんとがボガンボスの前にやっていたバンド、ローザ・ルクセンブルクのライブで85年頃に何度も聞きましたが、ギタリストの玉城宏志のギターの艶っぽかったこと! 実はこの曲で脳内再生してしまうのは、玉城さんのギターです(笑) この曲と以下の2曲で、チェコ~モラヴィア~スロヴァキアのシリーズを終えることにします。(以下放送原稿を再度)

では最後に、《遠き山に日は落ちて》の旋律として知られる交響曲第9番「新世界」の第2楽章を、ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィルの演奏で時間まで聞きながら今回はお別れです。今治では夕方6時のサイレンになっていたことがありました。

<交響曲第9番ホ短調作品95《新世界より》 II- Largo 12分41秒>

ここでスロヴァキアの最初にかけた「おお牧場はみどり」のボヘミア版を再度おかけしますが、チェコ少年合唱団"ボニ・プエリ"は、ドヴォルザークの有名な「わが母の教えたまいし歌」も入れていますので、2曲続けます。「わが母の教えたまいし歌」は、《ジプシー歌曲集》の第4曲ですが、この後おかけする新世界の第2楽章と並んで大変有名になっています。往年の名ヴァイオリニスト、フリッツ・クライスラーがドヴォルザーク作品では《ユーモレスク 》、新世界の旋律による《遠き山に日は落ちて》、先ほどの《スラヴ舞曲 ホ短調》と同じくヴァイオリン編曲して親しまれたのも大きいと思います。

<おお牧場はみどり 1分5秒>

<わが母の教えたまいし歌 2分14秒>

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2025年3月 6日 (木)

ドヴォルザークのスラヴ舞曲

カラヤンのこのLPを聞いたのは、1977年頃だったと思います。特にブラームスのハンガリー舞曲1番のメランコリーに魅了されましたが、ドヴォルザークも素晴らしく、よく聞きました。一曲目に出てくるようにホ短調を先に上げました。(以下放送原稿を再度)

チェコの大作曲家ドヴォルザークの曲は、前にピアノトリオのドゥムキーをおかけしましたが、一般に有名なのは若い頃に書いたスラヴ舞曲集と、晩年アメリカに渡ってから書いた交響曲「新世界」と弦楽四重奏曲「アメリカ」でしょう。スラヴ舞曲集はブラームスのハンガリー舞曲の大成功を受けて作曲された曲で、今日おかけする1曲目には明るいボヘミア調が聞いて取れますが、おそらく一番有名なのは2曲目のホ短調の曲だと思います。8分の3拍子で、ドゥムカまたはソウセツカーの形式と解説があります。スラヴ舞曲集: 第10番 ホ短調 作品72の2と言う表記も見かけます。80年頃のクラシック番組で三波春夫が歌詞を付けて歌っていたのを思い出しますが、それくらい日本人受けも大変いい曲だと思います。ブラームスのハンガリー舞曲では当時のジプシー音楽も豊富に引用されていますが、ドヴォルザークはチェコの舞曲のリズムで独自に作曲しているそうです。ではカラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏で2曲続けます。

<スラヴ舞曲集: 第10番 ホ短調 作品72の2 5分>

<スラヴ舞曲集: 第1番 ハ長調 作品46の1 3分30秒>

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2025年3月 5日 (水)

アメリカのチェコ人

しかしテキサスにチェコ人が移住していたことは、アーフーリーの音源を今回聞くまで知りませんでした。ロス・アンジェルス(ロサンゼルス)などスペイン語起源の地名が多いことから容易に類推出来る通り、一般にテキサス州などアメリカの南西部にスペイン系住民(ほとんどは中南米系でしょう)が多いことは、よく知られていると思います。他にも南部はフランス系、北東部にはイングランド系やアイルランド系が多いことも比較的知られているかも知れません。アメリカの出身地地図を前に見たことがありまして、珍しいところでは中北部ミネソタ州辺りにフィンランドなどスカンディナヴィア系が住んでいるというのも、全く知らなかったことです。北東部以外では意外に少ないのがイギリス系ですが、逆に全米で多いのがドイツ系で、ビール生産の盛んなウィスコンシン州のミルウォーキー辺りだけかと思ったら、全米にまんべんなくドイツ系の人がいるようです。ドイツと言っても、ドイツ本国だけでなく、旧オーストリア帝国の広大な領域から移住したドイツ語を話す人々が含まれているのではと思いますが。リンダ・ロンシュタットなど、名前にドイツ語の名残のある人も結構いらっしゃいます。
ここに聞ける音源は、時期が古いのもあって、チェコでのポルカそのままのように聞こえますが、その後周りの音楽の影響を受けた部分もあったでしょうか。あるいは、文化的に周りに同化してしまって古い音楽は捨たれてしまったかも知れません。(以下放送原稿を再度)

南ドイツで言うならビア樽ポルカのような曲は、アメリカへ移民した際にも持って行ったようで、テキサス チェコ バンドの古い音源が米Arhoolieに残っています。Texas-Czech: Bohemian-Moravian Bands: Historic Recordings 1929-1959には、そういう曲がたくさん入っていますが、Drateník (Tinker Polka)と言う曲をおかけします。

<Bacova's Ceska Kapela / Drateník (Tinker Polka) 3分6秒>

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2025年3月 3日 (月)

Prsí, Prsí - Tancuj, Tancuj (It Is Raining - Dance, Dance)

ゼアミdeワールド451回目の放送、日曜夜10時にありました。5日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。

チェコ西部ボヘミア地方の音楽の7回目です。今回で一応チェコ西部ボヘミアの音楽は終えたいと思います。次回からはポーランドへ向かう予定です。
最後はボヘミアらしい音楽をと思い探しました。スロヴァキアの時にかけた音源ですが、Folk Songs and Dances from Czechoslovakiaと言う米Monitorの音源からEugen Farkas Folk Ensembleの演奏でポルカっぽい曲を選んでみました。オイゲン・ファルカシュは確かスロヴァキアの団体でしたが、この曲に関してはボヘミア寄りの音に聞こえました。

<Prsí, Prsí - Tancuj, Tancuj (It Is Raining - Dance, Dance) 4分20秒>

こういう南ドイツで言うならビア樽ポルカのような曲は、アメリカへ移民した際にも持って行ったようで、テキサス チェコ バンドの古い音源が米Arhoolieに残っています。Texas-Czech: Bohemian-Moravian Bands: Historic Recordings 1929-1959には、そういう曲がたくさん入っていますが、Drateník (Tinker Polka)と言う曲をおかけします。

<Bacova's Ceska Kapela / Drateník (Tinker Polka) 3分6秒>

チェコの大作曲家ドヴォルザークの曲は、前にピアノトリオのドゥムキーをおかけしましたが、一般に有名なのは若い頃に書いたスラヴ舞曲集と、晩年アメリカに渡ってから書いた交響曲「新世界」と弦楽四重奏曲「アメリカ」でしょう。スラヴ舞曲集はブラームスのハンガリー舞曲の大成功を受けて作曲された曲で、今日おかけする1曲目には明るいボヘミア調が聞いて取れますが、おそらく一番有名なのは2曲目のホ短調の曲だと思います。8分の3拍子で、ドゥムカまたはソウセツカーの形式と解説があります。スラヴ舞曲集: 第10番 ホ短調 作品72の2と言う表記も見かけます。80年頃のクラシック番組で三波春夫が歌詞を付けて歌っていたのを思い出しますが、それくらい日本人受けも大変いい曲だと思います。ブラームスのハンガリー舞曲では当時のジプシー音楽も豊富に引用されていますが、ドヴォルザークはチェコの舞曲のリズムで独自に作曲しているそうです。ではカラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏で2曲続けます。

<スラヴ舞曲集: 第1番 ハ長調 作品46の1 3分30秒>
<スラヴ舞曲集: 第10番 ホ短調 作品72の2 5分>

ここでスロヴァキアの最初にかけた「おお牧場はみどり」のボヘミア版を再度おかけしますが、チェコ少年合唱団"ボニ・プエリ"は、ドヴォルザークの有名な「わが母の教えたまいし歌」も入れていますので、2曲続けます。「わが母の教えたまいし歌」は、《ジプシー歌曲集》の第4曲ですが、この後おかけする新世界の第2楽章と並んで大変有名になっています。往年の名ヴァイオリニスト、フリッツ・クライスラーがドヴォルザーク作品では《ユーモレスク 》、新世界の旋律による《遠き山に日は落ちて》、先ほどの《スラヴ舞曲 ホ短調》と同じくヴァイオリン編曲して親しまれたのも大きいと思います。

<おお牧場はみどり 1分5秒>
<わが母の教えたまいし歌 2分14秒>

では最後に、《遠き山に日は落ちて》の旋律として知られる交響曲第9番「新世界」の第2楽章を、ヴァーツラフ・ノイマン指揮チェコ・フィルの演奏で時間まで聞きながら今回はお別れです。今治では夕方6時のサイレンになっていたことがありました。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<交響曲第9番ホ短調作品95《新世界より》 II- Largo 12分41秒>

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