オポチュノについては、あの素っ頓狂な女性の声が耳に付いて離れないのですが(笑)、今回かけた中で検索しやすい曲名のOberek, Region of Opocznoで検索すると、マゾフシェ民族舞踊団の収録年違いの映像がいくつも出て来ました。オポチュノのこの踊りがオベレクの中でも典型的なタイプの一つになるのでしょうか。この中でも甲高い女性の掛け声が最初から出て来ます。(以下放送原稿を再度)
オポチュノと言う地方は、マゾフシェとヴィエルコポルスカの間にあるポーランド中部の地方で、やはり明るく快活な曲調が多い印象です。最初の甲高い少々素っ頓狂な声を上げる女性の歌唱が特徴的です。I'm Digging Potatoes and Beetsの後は、オベレク2曲とポルカ1曲を続けておかけします。オベレクでは、ショパンの長調のマズルカが近く感じます。
ZPiT PW Wiwat Bratu i Tej Pannie - impresja wielkopolska
Regiony w Polsce - Wielkopolska
ポーランドの音楽の6回目です。前々回からポーランドMuzaの音源The Best of Folk Songs and Music from Various Regions of Polandを地方別に聞いておりまして、前々回がマゾフシェ地方とポメラニア地方のカシューブ、前回は南部のポドハレ地方とシレジアでした。今回は残りの地方の音源から、抜粋してみました。
<39 I'm Digging Potatoes and Beets, Region of Opoczno 31秒>
<40 Oberek with Couplets, Region of Opoczno 2分22秒>
<41 Oberek, Region of Opoczno 42秒>
<42 Polka, Region of Opoczno 1分34秒>
<54 Something to Listen to, Region of Bilgoraj 56秒>
<55 The Suwany Dance, Region Of Bilgoraj 1分>
<56 Oberek, Region Of Bilgoraj 1分18秒>
<57 Polka, Region Of Bilgoraj 1分21秒>
<58 The Slow Dance, Region Of Rzeszow 1分9秒>
<59 Polka, Region Of Rzeszow 1分21秒>
<63 The Krzyzak Dance with Couplets, Region Of Rzeszow 1分48秒>
Nowy Sacz(ノビ・ソンチ)は、ポーランド中南部のマウォポルスカ県の都市で、アウシュヴィッツやクラクフがある地方とはとても思えない明るく楽しい音楽が入っています。ポドハレ地方の音楽とも全く違います。ヴィエルコポルスカとは、大ポーランドの意味でしたが、対義語がマウォポルスカ(小ポーランド)で、強制収容所があったアウシュヴィッツやユダヤ人ゲットーがあったクラクフがあります。ポドハレ地方は、この県の山間部に位置します。
<64 Walking Dance, Region of Nowy Sacz 53秒>
<65 Krakowiak, Zeniulbym Sie z Koza, Zeby Rola Miala, Region of Nowy Sacz 1分32秒>
<66 Polka, Region Of Nowy Sacz 45秒>
<7 Who's Makin the Noise In the Larder?, Region of Kurpie 1分34秒>
<8 Open The Door, Don't Let Us Stand Here, Region of Kurpie 39秒>
<9 Mary, Don't Stand Like a Pole, Region of Kurpie 52秒>
ポーランド南西部のシレジア地方は、ドイツ名がシュレージエン、ポーランド語名シロンスクŚląskと言います。シュレージェンは世界史で聞き覚えのある方も多いかと思います。番組でかけたMuza盤にあったブラス音楽も、おそらく山岳地帯の民族音楽も今の所見つかっておりません。やはり大変レアな貴重音源なのでしょう。ブラス音楽の曲にOpole Silesiaとありまして、オポレと言うのは、ドイツ語で上ドイツという表現があるのと似ていて、どうやら高地の意味のようですから、牧羊地帯は更に高い山の方になるのではと思います。
シロンスクで思い出しましたが、「森へ行きましょう」を先日上げた団体Zespół Pieśni i Tańca "Śląsk"がシロンスクでしたから、シレジアの団体と言う事ではと思っています。と言う事は「森へ行きましょう」もシレジアの民謡でしょうか? シレジアで探しても出てくるのはほとんどが舞踊ですので、今日は2本上げておきます。1本目がシロンスクの舞踊ですがシレジアの踊りかどうかは不明、2本目も舞踊団シロンスクの映像です。2本目で踊られているクラコヴィアクは、スロー・マズルカのクヤヴィアクに似ていてよく混同されますが別物で、ポーランド南部のクラクフやマウォポルスカ県の民族舞曲です。ショパンは演奏会用クラコヴィアク(ピアノと管弦楽のための《クラコヴィアク風ロンド(Rondo á la Krakowiak in F major )ヘ長調》作品14)も書いています。
Silesian Dialect | Can Czech, Kashubian and Polish understand it? | #1
ポーランドの音楽の5回目です。前回からポーランドMuzaの音源The Best of Folk Songs and Music from Various Regions of Polandを地方別に聞いておりまして、マゾフシェ地方とポメラニア地方のカシューブに続いて、ポドハレ地方とシレジアの音源に移りますが、まずシレジアの方から始めます。
<The Drake and the Gander Dances, Region Of Opole Silesia 1分41秒>
<The Walking Dance, Region of Opole Silesia 30秒>
<March, Region of Opole Silesia 56秒>
<Shepherd's Tune, The Silesian Beskid Highland 48秒>
<Tell Me Darling, The Silesian Beskid Highland 38秒>
<I am Longing for my Mountains, The Silesian Beskid Highland 2分32秒>
<The Linder Dance, The Silesian Beskid Highland 54秒>
<The Crazy Polka, The Silesian Beskid Highland 56秒>
今回取り上げているポーランドMuza盤を聞いて一番インパクトを受けたのは、1曲目のマゾフシェ地方の民謡ですが、この曲を歌っていたAnna Koprekで検索したら、生映像が出て来ました。1本だけですが、古老の歌声は大変貴重です。長調と短調の違いが不明確で両方が入り混じる歌唱が、おそらく現代では聞かれないタイプで、大変驚いた旨先日ブログに書きました。現代の民謡歌唱は、長調と短調がはっきり整理されて歌われることがほとんどだと思います。これは日本でも言えると思います。伴奏するフィドルも野趣溢れる演奏で、これも現代では再現不可では。枠太鼓をAnna Koprek自身で叩いていることも確認出来ました。
本当はこの盤の英訳タイトルThe Best of Folk Songs and Music from Various Regions of Polandと各曲のポーランド語タイトルが分かれば(入力できれば)、もっと色々出てくるのかも知れませんが、英訳で検索したのでは全く話になりません。英訳検索ですと、民族舞踊団マゾフシェの映像ばかり出て来ます。
ポーランドの音楽の4回目です。ポーランドに入ったら最初にかけようと思っていた曲を忘れていましたので、その曲からおかけします。少なくとも70年代頃までは音楽の授業で歌ったと思います。チェコとスロヴァキアの「おお牧場はみどり」と並んで西スラヴでは有名な歌でしょう。邦題は「森へ行きましょう」で、ポーランド語の原題はシュワジベチカです。『Szła dzieweczka』(シュワ・ジェヴェチカ)を原曲とする日本の歌、と言われる程、日本で知られる歌になりました。この曲は、1955年にポーランドの首都ワルシャワで開催されたコンサートで、出席していた指揮者の荒谷俊治が原曲を採譜。後に東大音感合唱団のメンバーが日本語の歌詞をつけて『森へ行きましょう』として日本へ紹介したそうです。
ポーランド国立民族合唱舞踊団「シロンスク」 (Zespół Pieśni i Tańca „Śląsk”)が歌う原曲と、歌声喫茶ともしびの音源2曲を続けます。
<Zespół Pieśni i Tańca Śląsk / Karolinka ~Szła Dzieweczka 2分4秒>
<歌声喫茶ともしび / シュワジベチカ 3分6秒>
次に前々回にショパンの長調のマズルカ2曲で始めた後で取り上げたポーランドMuzaの音源ですが、民族音楽ではスイスVDE-Gallo盤と並んで最重要音源ですので、再度その3曲から始めて、地方別に続けたいと思います。
マズルカの名前の由来とされる東部のマゾフシェ地方のオベレクの民族音楽音源を3曲続けておかけしておきます。今ではこういう泥臭い音楽は生活の中には残ってないのではと思います。盤のタイトルは、The Best of Folk Songs and Music from Various Regions of Polandです。ショパンが19世紀に聞いていたのも、こういう素朴な音楽ではないかと思いますが、それをあれほど洗練された音楽に仕立て上げたショパンの技の凄さを強く感じます。
こういう古い現地録音では、現代の耳では不思議にも聞こえる、長調と短調が入り混じる旋律が聞かれるという話をゼアミブログで少し書きました。正確に言えば、1曲目が長調なのに短調で聞こえることがあると言った方が良いかも知れません。
<Oberek with couplets, Region Of Mazowsze, District of Rawa Mazowiecka 1分52秒>
<Oberek, Region Of Mazowsze, District of Rawa Mazowiecka 1分15秒>
<Oberek with couplets, Region Of Mazowsze, District of Skierniewice 1分59秒>
<Polka, Region Of Mazowsze, District of Skierniewice 1分39秒>
<Oberek with couplets, Region Of Mazowsze, District of Lowicz 3分33秒>
<Oberek from Osmolin, Region Of Mazowsze, Border of Kutni and Lowicz Districts 2分22秒>
この盤の最初に入っているマゾフシェ地方の後の採取地を順に上げますと、Kurpie, Masuria and Warmia, Ziemia Lubuska and Wielkopolska, Kaszuby, Opoczno, Opole Silesia, Silesian Beskid Highland, Podhale Highland, Bilgoraj, Rzeszow, Nowy Saczとなっています。マゾフシェ以外で音楽に特徴があって番組に入れたいのは、「ブリキの太鼓」で有名な北部のバルト海沿岸のカシューブと、南部のタトラ山地ポドハレ地方の音源です。北部のカシュープ人と南部のグラル人も、少数民族ではあっても、言語的にはポーランド語の方言に入るようですが、南西部のシレジア語については同じ西スラヴ系のレヒト諸語ではあっても、独立の言語とみなされることもあるそうです。
<Bazuna Signals, Region Of Kaszuby 50秒>
<The Koseder, Region Of Kaszuby 35秒>
<On this Side of the Lake a Girl is Drowning, Region Of Kaszuby 33秒>
<The Tabacznik Polka, Region of Kaszuby 52秒>
<The Shepherd - The Sheep are Walking Around, The Bells are Ringing, Region of Kaszuby 1分3秒>
今回ショパン以外のマズルカ作品を調べて特に惹かれた2曲です。現代ものもよく弾いているイメージがあるフランスのピアニスト、クレール=マリ・ル・ゲは前から知っていましたが、ウクライナ出身のマリーナ・バラノヴァは初めて知りました。非常に個性的なピアニストのようで、興味を持ちました。時に即興も交えているようで、この曲を含め、Salon de Ravel全体楽しめる音源でした。クレール=マリ・ル・ゲのVoyage en Russieも音色が美しく素晴らしい一枚でした。スクリャービンのマズルカはクレール=マリ・ル・ゲではYouTubeにはなかったので、他の演奏で上げておきます。ピアニストはMaria Lettbergでしょうか?(以下放送原稿を再度)
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