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2025年9月 1日 (月)

バッハのアルマンド

ゼアミdeワールド477回目の放送、日曜夜10時にありました。3日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。オーレル・ニコレの演奏は無伴奏フルートのためのパルティータ全曲で、1978年3月30日東京文化会館でのライブ録音です。昔から名盤として知られるアルヒーフ盤よりいいかも。

里帰りが長かったので(笑)大分腰が重くなりましたが、今回からドイツに戻って4回目になります。前回の深遠な尺八の音楽に釣り合うくらいの素晴らしい音楽でないと戻り辛いと思いまして、そうなるとやはりバッハかなと思いました。

バロック時代の組曲は、アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグが基本で、最初にプレリュードが付いたり、サラバンドとジーグの間には、メヌエットやガヴォットが入ることも多いです。これらは全て当時の舞曲で、アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグは、それぞれドイツ、フランス、スペイン、イギリスとアイルランドと言う風に、ルーツが割とはっきりしているようです。
フランス語で「ドイツ」のことをアレマン(Allemagne)と言う通り、「ドイツ風」の意味のアルマンドについてのウィキペディアの解説を少し引用します。

16世紀のフランスでは「地面に足をつけた中庸の遅さ」の2拍子のダンスで、組になった男女が列を作って進みながら踊るダンスであった。パヴァーヌに似ているが、それよりは若干速いとされる。この時代のアルマンドのダンスは、アルマンド本体、retourと呼ばれる同じリズムの部分、それに続き拍が3分割されるクーラントと呼ばれる部分で構成されていた。イタリアに移入されたこのダンスも、同じようにアルマンド本体と3拍子のコレンテ、またはサルタレロなどが組になっていた。17世紀には作曲家によってアルマンドはテンポにある程度の自由度がある4拍子の舞曲にされた。18世紀後期、拍子が3分割されるアルマンドが編み出された。ただし、アルマンドの拍子の3分割は、その起源から見られる。これはワルツの前身とも考えることができる。ただし、ワルツの起源はポワトゥーと呼ばれるブランルの一種から来るマズルカが起源と言う説が有力。

このようにドイツ・ルーツを忘れてしまうような複雑な様相を呈していますが、バッハの無伴奏曲で見る限り、アルマンドに特徴的なのがアウフタクトから始まるという点かと思います。小節の頭からではなく、1つないしは3つの端切れのような短い音符から始まります。

まず尺八と同じ発音構造のフルートのために書かれた無伴奏フルートのためのパルティータから、アルマンドをおかけします。演奏はオーレル・ニコレです。

<無伴奏フルートのためのパルティータ イ短調 BWV 1013 I- Allemande 4分35秒>
Nicolet plays Bach JS Flute BWV1013 バッハ:無伴奏フルートのパルティータ ニコレ

次に無伴奏チェロ組曲から、先程のフルートと同じ短調の2曲である2番と5番のアルマンドをムスティスラフ・ロストロポーヴィチの1955年ライヴ録音からおかけします。チェコSupraphon Archivの2枚組です。短調のこの2曲は、学生の頃の80年代からこの曲集の中で一番愛好していました。2番のプレリュードをチェロで弾きたいことから、何十年ぶりにクラシックに戻ったきっかけにもなりました。

<Suite No. 2 For Solo Cello In D Minor, BWV 1008: II. Allemande 2分34秒>
<Suite No. 5 In C Minor, BWV 1011: II. Allemande 3分32秒>

無伴奏チェロ組曲6番のアルマンドは、6曲中一番難しいアルマンドだと思いますが、天上的な美しさが大変に素晴らしく、いつか何とか弾きたいと思っている曲です。

<Suite For Cello No. 6 In D Major, BWV 1012: II. Allemande 6分55秒>

無伴奏チェロ組曲3番と1番のアルマンドは、3番が遊戯っぽいノリがあり、学生の頃にカザルスで聞いた時は「象のダンス」のように聞こえました(笑) チェロを手に持って最初にまさぐった曲がこのアルマンドでした。1番のアルマンドは余りに有名なプレリュードのすぐ後を受ける曲で、この2曲と後のサラバンドは私も催しで弾いたことがあります。では同じくムスティスラフ・ロストロポーヴィチの1955年ライヴ録音からおかけします。これらの曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Suite No. 3 In C Major, BWV 1009: II. Allemande 3分15秒>
<Suite No. 1 In G Major, BWV 1007: II. Allemande 2分39秒>

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