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2026年2月

2026年2月27日 (金)

美しいアルプスの町インスブルック 野ばら Edith Diepold

今週かけた曲では、やはり「ヨハン大公のヨーデル」が素晴らし過ぎて、他がかすんでしまう程ですが、9曲目の「美しいアルプスの町インスブルック」は入れておきたいと思います。1964年と1976年に冬季オリンピックが開催されたチロルの州都インスブルックの讃歌です。因みにインスブルックとは"イン川に架かる橋"という意味です。この曲に関しても、古い時期の音源の方がヨーデルがいい感じで入ってくるようです。
併せて「ヨハン大公のヨーデル Erzherzog Johann Jodler」が、1957年のオーストリア映画「野ばら」でウィーン少年合唱団によって歌われるシーンと、今週番組でかけた「ヨーデルの女王」Edith Diepoldの音源と映像を2本上げておきます。ヨーデルで喋っているように見えます(笑) この歌のモデルであるヨハン大公(Erzherzog Johann Baptist von Österreich/1782-1859)は、「アルプス王」と称賛され民衆から慕われたオーストリアの貴族ですが、大公の一人息子のフランツ・フォン・メランの曾孫にあたるのが、現代の名指揮者ニコラウス・アーノンクールと今回初めて知りまして、大変びっくりしました。

Innsbruck, du wunderschöne Alpenstadt

Michael Ande & Wiener Sängerknaben - Erzherzog-Johann-Jodler 1957

dieÖSTERREICHISCHE DODLERKÖNIGIN EDITH DIEPOLD johann jodler 6 titel 1976

Österreichische Jodlerkönigin 1978 Edith Diepold

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2026年2月26日 (木)

ボーツェンの山登りの歌

今週かけた曲は9曲で、全ては取り上げられないので、今日と明日であと2曲クローズアップしてみます。「ヨハン大公のヨーデル~ベスト・オブ・ヨーデル」8曲目の「ボーツェンの山登りの歌」は、現在イタリアに組み込まれている南チロルのドロミテ山地の中心地ボーツェン(イタリア名はボルツァノ)の民謡で、南チロルの州歌のように愛唱されているそうです。今日の映像を見るとよく分かります。冬季オリンピックをやっていたコルティナも近くになります。この辺りは第1次世界大戦まではオーストリア領だったところで、今もドイツ系住民が多く、オーストリア側のチロルと共通する民謡が歌われています。シュタットルマイアとグリーサーのデュエットは見当たらないので、Franz Poschのアコーディオン弾き語り中心の映像です。この人は先週Haller Kübel Marschの作曲者として名前が出ました。民謡にヨーデルが自然に入る感じがとても良いです。番組ではボがポに見えてポーツェンと読んでいました。失礼しました。

Franz Posch - Bozner Bergsteigermarsch / Wohl ist die Welt so groß und weit ... LIVE in Ridnaun


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2026年2月25日 (水)

3人の女性ヨーデル歌手による「ヨハン大公のヨーデル」

今日の映像は、3人の女性ヨーデル歌手による「ヨハン大公のヨーデル(Erzherzog Johann Jodler)」です。日本ではヨーデルの代表曲と称揚されてきたこの民謡が、スイスとはアルプスの反対側のスロヴェニアとハンガリーに近い、オーストリア南東部シュタイエルマルク(あるいはシュタイアーマルク)州の歌というのは、余り知られてないことではと思います。この歌がまずそれぞれの歌手で出てきますが、それぞれの「国」の節を入れたヨーデルをたっぷり聞かせています。終わりの方では、Melanie Oeschが歌うスイスのヨーデルが中心になっているように聞こえます。
1番手のAngela Wiedlは、南ドイツのミュンヘン出身、2番手Melanie Oeschはスイスのベルン州のファミリー・グループOesch’s die Dritten(オシュス・ディー・ドリッテン)のヨーデル歌手、3番手Herlinde Lindnerについては、どこの歌手か不明でした。本家本元のシュタイエルマルク州の歌手だと嬉しいのですが。メラニー・オシュのグループOesch’s die Drittenについては、スイスに回ってきたらたっぷり取り上げる予定です。

Angela Wiedl,Melanie Oesch,Herlinde Lindner-Erzherzog Johann Jodler/Zillertaler Bravourjodler

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2026年2月23日 (月)

ヨハン大公のヨーデル

ゼアミdeワールド502回目の放送、日曜夜10時にありました。25日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。ヨハン大公のヨーデルから。

オーストリアの音楽の6回目です。今回は「ヨハン大公のヨーデル~ベスト・オブ・ヨーデル」というフィリップス盤を取り上げます。大変お世話になった故・江波戸昭先生の解説を参照しております。
ヨーデルと言いますと、スイスのイメージが強いかと思いますが、実はルーツはオーストリア東南部のシュタイエルマルクとケルンテン辺りの地方にあり、それが西のチロルやスイスに伝わっていったとされています。ルーツの場所だけでなく、スイスにおいてもドイツ語を話す人々が住んでいる地方に主に伝わっているようです。

まずはオーストリア・アルプスのヨーデル曲として最もよく知られた名曲「ヨハン大公のヨーデル」からおかけします。ヨハン大公とシュタイエルマルク州の讃歌で、歌っているのは、オーストリアの「ヨーデルの女王」と呼ばれたEdith Diepoldです。オーストリアの皇位を継ぐべき人として民衆から絶大な支持を受けながら、郵便局長の娘さんと結婚して皇位継承権を放棄し、愛するアルプスの山村で村人たちのためにつくして波乱の生涯を閉じた大公をしのんで、シュタイエルマルクの人々がいつとなく歌いだした民謡です。この曲は70年代には中学の音楽の時間に先生がかけていたように記憶しています。

<ヨハン大公のヨーデル 3分32秒>

2曲目の「チロルの木こり」という曲は、大きな丸太を鋸やナタで伐ったり挽いたりしながら踊るチロルで愛好されている民族舞踊曲で、シュロール・トリオのヨーデル入りの楽しい歌唱です。

<チロルの木こり 2分28秒>

3曲目の「祭りの夕べ」は、ファイアーアーベント(祭りの夕べ)の楽しい情景を歌った美しい女声用のヨーデル曲で、グライメル・ディアンドルンが歌っています。

<祭りの夕べ 3分22秒>

5曲目の「牧童のヨーデル」に移ります。山の牧場アルム(スイスではアルプ)に登って、家畜の番をしたり草刈りをする牧童はセンナーと呼ばれ、アルムで生まれた本来のヨーデル(ナトゥア・ヨーデル)は、合図用・連絡用の掛け声として歌詞を持たなかったのですが、そういうセンナー・ヨーデルをエディット・ディーポルトが巧みに歌っています。

<牧童のヨーデル 2分46秒>

6曲目の「クーフシュタインの歌」は、イン川がオーストリアのチロルからドイツに入るところにある国境の町クーフシュタインの故郷讃歌ですが、美しいメロディなので地元以外でも広く愛唱されています。男性の名歌手マックス・シュタットルマイアの歌唱です。

<クーフシュタインの歌 2分30秒>

8曲目の「ポーツェンの山登りの歌」は、現在イタリアに組み込まれている南チロルのドロミテ山地の中心地ポーツェン(イタリア名はポルツァノ)の民謡で、南チロルの州歌のように愛唱されているそうです。ちょうど冬季オリンピックをやっているコルティナも近くになります。この辺りは第1次世界大戦まではオーストリア領だったところで、今もドイツ系住民が多く、オーストリア側のチロルと共通する民謡が歌われています。シュタットルマイアとグリーサーのデュエットです。

<ポーツェンの山登りの歌 3分4秒>

9曲目の「美しいアルプスの町インスブルック」は、1964年と1976年に冬季オリンピックが開催されたチロルの州都インスブルックの讃歌で、シュタットルマイアとグリーサーが歌っています。因みにインスブルックとは"イン川に架かる橋"という意味です。

<美しいアルプスの町インスブルック 2分34秒>

アルプス一体の生活単位はタール(谷)で、タールごとに民謡が伝承されていますが、12曲目の「チロルのツィラータール」は、インスブルックの少し東に位置するタール(谷)、ツィラータールの歌の一つで、ここでは美しい民謡が多く伝えられています。「チロルのツィラータールは、素晴らしい所さ、娘っこはきれいだし、ヨーデルはこだまするし」とシュタットルマイアが方言丸出しで歌っています。
次の13曲目「ツィラータールの我が家」もツィラータールの曲で、小型のチロリアン・ハープをトーマス・シュタイナーが演じています。
この2曲を時間まで聞きながら今回はお別れです。次回は14曲目以降から続けます。

ゼアミdeワールド お相手はホマーユンでした。ではまた来週

<チロルのツィラータール 2分46秒>
<ツィラータールの我が家 2分18秒>

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2026年2月20日 (金)

最近のホアメリゲン

ホアメリゲンのメンバーは、Claudia Heis (Vocals, Violin)、Barbara Schreier (Vocals, アコーディオン、Contrabass/コントラバス)、Karoline Kostner (Vocals, Harp/ハープ)で間違いないようですが、この3人で活動していたのは数年前までのようです。ヴァイオリンのClaudia Heisは、ソロ活動に行ったのか抜けていて、現在は3本目に出ているクラリネットの男性メンバーが入った3人になっているようです。3本目は番組でかけたA Herz wie a Vogerlは「小鳥のような心」です。2本目はコロナ騒ぎの頃の自宅待機中の演奏で、珍しく短調の曲です。Eigenkompositionとあるので、クラウディア・ハイスの自作曲のようです。1本目は番組でかけた...echte Volksmusikの1曲目Mai pen raiですが、リンクから全曲聞けると思います。やはりClaudia Heisがいた、この頃のチロル伝統音楽が一番と思いますが、その後のジャズポップ路線後Claudia Heisが抜けて、クラリネット奏者が入ってまた少し伝統色が戻ってきているように今のところは見えました。
昨日の訂正ですが、「Haller Kübel Marsch」を作曲したFranz Poschは、1974年から1989年まで「Tiroler Kirchtagmusig チロル教会見本市音楽家」のメンバーを務めたそうです。プロフィールの訳の「チロル教会見本市音楽家」がTiroler Kirchtagmusigであることを、後で確認しました。大分古い時期なので、おそらくYouTubeには出てこないと思います。

Mai pen rai

DIE HOAMELIGEN - Polka: Die Lärmlief

Die Hoameligen: A Herz wia a Vogerl | Wirtshausmusikanten | BR Heimat - die beste Volksmusik

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2026年2月19日 (木)

Haller Kübel Marsch

気になる曲Haller Kübel Marschについて、AIに聞いてみました。
「Haller Kübel Marsch」は、Franz Poschが作曲したオーストリアの伝統的なフォルクスムジーク(民族音楽)の行進曲です。Die HoameligenやTiroler Kirchtagmusigなどによって演奏され、2015年にリリースされたホアメリゲンの音源が知られています。陽気で軽快なチロル地方の風情を感じさせる楽曲です。
このように出てきました。ティロラー・キルヒタークムズィークは、おじさんのブラスバンド中心のグループのようです。このグループの映像でこの曲は見当たらずでしたが、年長者でしょうからホアメリゲンより先にこの曲を演奏していたのでしょう。
作曲したFranz Poschは、1953年生まれでアコーディオン、金管などを操るマルチプレイヤーで1979年以来ラジオ・チロルで定期的に民族音楽番組を制作し、1988年からは生放送のテレビ番組「Mei liabste Weis(私のお気に入りの曲)」の司会を務めているとのこと。まさに昨日1本目にアップしたホアメリゲンが出ていた番組です。世代的にTiroler Kirchtagmusigのメンバーかも知れませんが、確認は取れませんでした。映像はホアメリゲンの「...echte Volksmusik(本格的なフォークミュージック)」からです。面白い曲の運びが耳に残りました。

Haller Kübel Marsch

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2026年2月18日 (水)

Die Hoameligenの生演奏

繰り返しになりますが、Die Hoameligenのサイトを見ますと何度かメンバーチェンジしているようで、最近までに何枚か現地盤を出しているようです。それらは大体ストリーミングで聞けますので、一通り聞いてみましたが、一番伝統音楽寄りなのが、2015年に出た...echte Volksmusik(「本格的なフォークミュージック」の意)でした。音楽のスタイルは、伝統的なチロル民謡をベースにしつつ、モダンなアレンジを加えた「Acoustic Jazzpop」ということですが、この頃は伝統的なチロル民謡の範囲内だと思います。最近はAcoustic Jazzpopの方に大きく舵を切っているようで、演奏は大変上手ですが、この番組で取り上げたい曲は少ない感じでした。伝統的なチロル音楽を演奏している動画は、いつまでも聞いていたい感じで、そういう生演奏を集めてみました。1本目でフィドラーのお姉さんはコントラバスも弾くことを確認しました。

Die Hoameligen - Mei liabste Weis ( ORF II)

Die Hoameligen - Und die Liab isch a Bach

Die Hoameligen - Der Verdrahte 2008

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2026年2月16日 (月)

Die Hoameligen

ゼアミdeワールド501回目の放送、日曜夜10時にありました。18日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。Geburtstagspolkaから始めたいと思います。この曲を聞いて思うのは、音を短く切って弾くスタッカート奏法の巧みさで、テンポが緩急揺れるので、なかなか合わせるのは難しいと思います。それとハープもやはりスタッカートを多用し、ベース音を出せるので、おそらくツィターの代用的な部分があるのではと思いました。途中で一節出て来るフィドラーのヨーデル?がチャーミングです(笑)

オーストリアの音楽の5回目です。今回は前々回に一曲だけかけたホアメリゲンの特集にしたいと思います。前々回の繰り返しになりますが、私がチロル音楽でイメージしているのは、Die Hoameligen - GeburtstagspolkaというYouTubeで10年余り前に見た演奏で、ヴァイオリン、アコーディオン、ハープの女性トリオですが、こういう溌溂としたチロルの音楽とシュランメルやツィター、ヨーデルの関係を探ってみたいと思っております。まずは、そのDie HoameligenのGeburtstagspolka(バースデーポルカ)を再度おかけします。とても魅了された演奏です。

<Die Hoameligen / ...echte Volksmusik ~Geburtstagspolka 2分4秒>

ネット上にある情報から、ざっとプロフィールをまとめてみました。「Die Hoameligen(ディー・ホアメリゲン)」は、オーストリアのチロル地方出身の女性3人組のグループで、伝統的なフォルクスムジーク(民族音楽)とアコースティック・ジャズポップを融合させた音楽スタイルで知られています。ヴァイオリン、アコーディオン、ハープの他に、ハックブレット(ツィター)、ギター、ハーモニカなどの伝統楽器も使い、ボーカルのハーモニーを大切にした演奏スタイルです。
出身は、チロル地方のÖtztal(エッツタール)とありました。チロル地方ですから、オーストリア西部のスイスに近い山間部になります。
メンバーはBarbara Schreier、Karoline Schöpfと、もう一人の女性メンバーで構成されていて、コンサート、結婚式、洗礼式などのイベントでライブ演奏を行うほか、テレビ出演(Bayerischer Rundfunkなど)も行っているとありました。

このグループのサイトを見ますと、何度かメンバーチェンジしているようで、最近までに何枚か現地盤を出しているようです。それらは大体ストリーミングで聞けますので、一通り聞いてみましたが、一番伝統音楽寄りなのが、2015年に出た...echte Volksmusik(本格的なフォークミュージック)でした。音楽のスタイルは、伝統的なチロル民謡をベースにしつつ、モダンなアレンジを加えた「Acoustic Jazzpop」ということですが、この頃は伝統的なチロル民謡の範囲内だと思います。先ほどのGeburtstagspolkaも、この中の一曲でした。ではセレクトした6曲を続けておかけします。

<Die Hoameligen / ...echte Volksmusik ~Mai pen rai 3分10秒>
<Die Hoameligen / ...echte Volksmusik ~Hofers Annele 3分46秒>
<Die Hoameligen / ...echte Volksmusik ~Ralph aller Ralphe 3分24秒>
<Die Hoameligen / ...echte Volksmusik ~Ausserfeldner Boarischer 2分39秒>
<Die Hoameligen / ...echte Volksmusik ~Auf der Schattseit'n bleib I nit 2分12秒>
<Die Hoameligen / ...echte Volksmusik ~Haller Kübel Marsch 2分10秒>

最後のHaller Kübel Marschという曲が大変印象的でした。この曲については詳しく調べてみたいと思います。

最近はAcoustic Jazzpopの方に大きく舵を切っているようで、演奏は大変上手ですが、この番組で取り上げたい曲は少ない感じでした。2023年のHeut’ liegt was in der Luft(今日は何かが起こっている)から、ヨーデルの技巧を含む歌とアコーディオンにチロルらしさが感じられる2曲を時間まで聞きながら今回はお別れです。A Herz wie a Vogerlは「小鳥のような心」と訳せましたが、Zwegn an oanzign Gamsalは意味が不明でした。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Die Hoameligen / Heut’ liegt was in der Luft ~A Herz wie a Vogerl 小鳥のような心 2分30秒>
<Die Hoameligen / Heut’ liegt was in der Luft ~Zwegn an oanzign Gamsal 2分28秒>

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2026年2月13日 (金)

「ウィーンわが夢の街」と「美しく青きドナウ」

「ウィーンわが夢の街」については、前に上げたエーリッヒ・クンツの歌唱が素晴らしすぎて他を聞けない程ですが、この曲と「美しく青きドナウ」をウィーン少年合唱団で上げておきます。今治で来日公演があった時も聞けたように思います。「美しく青きドナウ」は、19世紀に「ハプスブルク帝国第二の国歌」と呼ばれるようになりましたが、現在のオーストリアでも、このワルツは「第二の国歌」と呼ばれ続け、ウィーン少年合唱団の歌唱はこの曲のスタンダードの一つだと思います。
それと、水曜にメリーウィドウを聞いたDmitri Hvorostovskyのバスバリトンが大変素晴らしかったので探してみましたが、「ウィーンわが夢の街」はありませんでした。この曲を最初に聞いたのは1988年に六本木ウェイヴに入社した頃に新譜で入ってきたメラニー・ホリデーでした。長らく彼女の歌唱のイメージがありましたが、今聞くと少し弱いかなとも思いました。甘美極まりないこの曲を聞くと、レハールのメリーウィドウを条件反射のように思い出してしまいます。
3本目は演奏者名とどこの国の人か分からないのが残念ですが、これまで聞いたいずれの「美しく青きドナウ」の弦楽四重奏編曲とも違うアレンジの演奏で、大変素晴らしいと思いました。こういう演奏を聞くと、やはり日本人にはたどり着けない何かがあるのではと思います。ヴィオラ奏者だけMaria Kropotkinaと分かりましたが、ロシア系の名前に見えます。余談ですが、この曲の主旋律レファ♯ララの後のララ、ラファ♯と、それに続く装飾音と旋律の音程関係が、いつもヨーデルそっくりに聞こえます。

Wien, du Stadt meiner Traume (Arr. Marschik)

An der schönen blauen Donau" Johann Strauss (Sohn) | Wiener Sängerknaben & Wiener Philharmoniker

Johann Strauss "Blue Danube" Waltz

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2026年2月12日 (木)

「美しく青きドナウ」の弦楽四重奏アレンジ

「美しく青きドナウ」の弾いたことがある弦楽四重奏アレンジに、かなり近いアレンジの演奏がありました。多分手元にあるもう一つの版です。番組で言いましたが、1年ほど前に私らの合奏団で弾いたことがあります。ファーストヴァイオリン(木曜)とチェロ(月曜)を弾きました。実はこの曲は余りにベタなのではと、遠ざけ勝ちだったのですが、弾いてみて意見が180度変わりました。一番盛り上がる部分では、ファーストヴァイオリンを弾いていて初めて「うれし涙」が出ました(笑) クラシックを弾いていて初めてのことで、さすが天下の名曲ということを実感しました。ヨハン・シュトラウス2世と親友だったブラームスも「この曲が私の作曲でないことが残念だ」とまで言って絶賛していたそうです。弾いてみてよく分かりましたが、泉が湧き出るように美しい旋律が次々登場する曲です。月曜に上げたボスコフスキーの演奏は、ウィンナ・ワルツ独特のグルーヴ感が独特で、これはなかなか日本人には真似できないものかも知れません。具体的に言えば、3拍が均等な長さを持たず、2拍目をやや早めにずらすように演奏され、独特の流動感を生むというウィンナ・ワルツのウィキペディアの解説通りです。

美しき青きドナウ 12.07.07 in art cafe friends.avi

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2026年2月11日 (水)

レハールのメリーウィドウ

レハールのメリーウィドウの番組でかけた2か所ですが、カラヤンでは動画はないと思いますので、最近の映像で上げておきます。どちらも大変素晴らしいです。3本目はカラヤンのメリーウィドウ全曲です。(以下放送原稿を再度)

続いて、レハール作曲のメリーウィドウですが、有名なワルツをやはり弦楽合奏で弾いたことがあります。この曲もファーストヴァイオリンとチェロを弾きました。ヴィスコンティの映画「ヴェニスに死す」で使われていたことは割と知られているかと思います。ヒトラーがこの作品を好み、レハールはヒトラーの厚い庇護を受けたため、戦後一転して非難される側に回り不遇な晩年を送ったそうです。甘美なワルツの部分は、原曲のオペレッタでは室内楽編成で出て来る訳ではなく、歌の中で登場しますので、その箇所、第3幕の二重唱『唇は黙し、ヴァイオリンは囁く』をおかけしておきます。このワルツは世紀末の社交界の雰囲気を象徴する音楽として熱狂的に受け入れられています。『ヴィリアの歌』も同じく『メリー・ウィドウ』の中の歌曲で、甘く切ない感情(世紀末的な憧憬)を表現しています。

Sumi Jo & Dmitri Hvorostovsky: The Merry Widow duet

Die lustige Witwe /The Merry Widow - Franz Lehár

Lehar: The Merry Widow (Die lustige Witwe) (Herbert von Karajan)

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2026年2月 9日 (月)

500回記念の「美しく青きドナウ」

ゼアミdeワールド500回目の放送、日曜夜10時にありました。11日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。ボスコフスキーの演奏、ライブがあれば良かったのですが、なさそうなので1957年の音源です。

オーストリアの音楽の4回目です。500回記念は何にしようか考えまして、今回はオーストリアのクラシック作品ですが、ウィンナ・ワルツのナンバーワン有名曲であるヨハン・シュトラウス2世の「美しく青きドナウ」から始めたいと思います。演奏はヴィリー・ボスコフスキー指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の極めつけの名演です。

J. Strauss II: The Blue Danube, Boskovsky & VPO (1957) J. シュトラウス2世 美しく青きドナウ ボスコフスキー

「美しく青きドナウ」は弦楽四重奏アレンジがありまして、1年ほど前に私らの合奏団で弾いたことがあります。ファーストヴァイオリンとチェロを弾きました。実はこの曲は余りにベタなのではと、遠ざけ勝ちだったのですが、弾いてみて意見が180度変わりました。一番盛り上がる部分では、ファーストヴァイオリンを弾いていて初めて「うれし涙」が出ました(笑) クラシックを弾いていて初めてのことで、さすが天下の名曲ということを実感しました。ヨハン・シュトラウス2世と親友だったブラームスも「この曲が私の作曲でないことが残念だ」とまで言って絶賛していたそうです。泉が湧き出るように美しい旋律が次々登場する曲です。

続いて、レハール作曲のメリーウィドウですが、有名なワルツをやはり弦楽合奏で弾いたことがあります。この曲もファーストヴァイオリンとチェロを弾きました。ヴィスコンティの映画「ヴェニスに死す」で使われていたことも割と知られているかと思います。ヒトラーがこの作品を好み、レハールはヒトラーの厚い庇護を受けたため、戦後一転して非難される側に回り不遇な晩年を送ったそうです。甘美なワルツの部分は、原曲のオペレッタでは室内楽編成で出て来る訳ではなく、歌の中で登場しますので、その箇所、第3幕の二重唱『唇は黙し、ヴァイオリンは囁く』をおかけしておきます。このワルツは世紀末の社交界の雰囲気を象徴する音楽として熱狂的に受け入れられています。
『ヴィリアの歌』も同じく『メリー・ウィドウ』の中の歌曲で、甘く切ない感情(世紀末的な憧憬)を表現しています。2曲続けてエリザベス・ハーウッド, ルネ・コロの独唱とヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団でおかけします。

<The Merry Widow (Die lustige Witwe): Duett: "Lippen schweigen" 2分31秒>
<The Merry Widow (Die lustige Witwe): Entr'act. Vilja-Lied 3分8秒>

ここでヴィーナー・リートで一番有名と思われる「ウィーンわが夢の街」を再度エーリッヒ・クンツでおかけしておきます。甘美極まりないこの曲を聞くと、レハールのメリーウィドウを条件反射のように思い出してしまいます。ということは、やはり世紀末的なイメージが濃厚な音楽の一つと言えると思います。
「ウィーンわが夢の街」は、ウィーンの作曲家、ルドルフ・ジーツィンスキー (1879-1952)が、生涯愛してやまなかったウィーンへの思いをノスタルジックな賛美を込めて歌い上げた歌曲です。この甘美な旋律は弦楽四重奏などにも編曲されていて、ヴァイオリンを弾いたことがあります。ではエーリッヒ・クンツの極めつけの名唱で再度おかけします。

<エーリッヒ・クンツ / Wien, du Stadt meiner Träume ~Wien, du Stadt meiner Träume 3分26秒>

それでは最後に「美しく青きドナウ」をウィーン少年合唱団の歌唱で時間まで聞きながら今回はお別れです。今治で来日公演があった時も聞けたように思います。19世紀に「ハプスブルク帝国第二の国歌」と呼ばれるようになりましたが、現在のオーストリアでも、このワルツは「第二の国歌」と呼ばれ続けているそうです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<美しく青きドナウ  ウィーン少年合唱団 & オリヴァー・シュテッヒ 5分26秒>

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2026年2月 6日 (金)

シュランメル楽団によるシューベルトとブラームス

フィルハーモニア・シュランメルンとメゾソプラノ歌手のアンゲリカ・キルヒシュラーガーの音源も全てありました。個人的にはシューベルトの「楽興の時」を聞けて嬉しかったです。70年代のラジオのクラシック番組(解説は確か渡邊學而さん)でテーマ曲になっていた頃から好きな曲で、さりげない中にシューベルトらしさが詰まった曲だと思います。4本目はヴィーナー・リートのライブ映像ですが、曲調自体にアルプス音楽に近いものを感じます。(以下放送原稿を再度)

次の音源はフィルハーモニア・シュランメルンの伴奏でメゾソプラノ歌手のアンゲリカ・キルヒシュラーガーが歌っています。有名なクラシック作品をシュランメルのスタイルで演奏し、その伴奏でメゾソプラノ歌手が歌うという面白い試みです。有名なシューベルトのセレナーデとピアノ曲「楽興の時」の編曲版がありますので、2曲続けておかけします。

<アンゲリカ・キルヒシュラーガー & Philharmonia Schrammeln / Seligkeit ~Standchen, D. 921 3分24秒>

<アンゲリカ・キルヒシュラーガー & Philharmonia Schrammeln / Seligkeit ~Moment musical in A-Flat, D. 780, No. 2 1分45秒>

同じフィルハーモニア・シュランメルンとメゾソプラノ歌手のアンゲリカ・キルヒシュラーガーの音源から、ブラームスのハンガリー舞曲3番もおかけしておきます。ブラームスはシュランメルに魅了されていたそうですから、この演奏を聞いたら喜ぶのでは。

<アンゲリカ・キルヒシュラーガー & Philharmonia Schrammeln / Seligkeit ~Hungarian Dance No. 3 (Ungarischer Tanz) 2分9秒>

A bisserl Liab', a bisserl Treu' - Wienerlied

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2026年2月 5日 (木)

中国風ギャロップ

この曲が中国風に聞こえるのは、一瞬だけだと思うのですが。こういう例で思い出すのが、ケテルビーの「ペルシアの市場にて」で、器楽部分は確かに中東風に聞こえますが、間で楽団員に歌わせる歌が、どう聞いても中国風で。陽気な5音音階はペルシア音楽にはありません(笑) 大学のオーケストラで弾いたことがありましたが、あの歌は「夕月かまぼこ」のCMソングにそっくりだとの意見がありました(笑) 100年程前にはまだそれぞれの国の民族音楽はちゃんと知られてなかったようです。(以下放送原稿を再度)

シュランメルにはオーストリア以外にもハンガリー、スロベニア、モラヴィアあたりの民謡なども入っているらしいということで、幾分エキゾチックな曲調を期待してしまうのですが、なかなかそういう曲は見つからずです。Chineser-Galoppは、そのまま「中国のギャロップ」という意味で、中国風にはほとんど聞こえないのですが、19世紀の東洋趣味のサンプルとして面白いようにも思います。同じくフィルハーモニア・シュランメルンの演奏です。

<Philharmonia Schrammeln / Wiener Künstler ~Chineser-Galopp 1分31秒>

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2026年2月 4日 (水)

Die Piestingthaler ピースティング渓谷?

今週はチロルの音楽に近いシュランメル曲を気が付くと探していた感じですが、思えばオーストリアという国は、ウィーン周辺や南東部に平地がある位で、ほとんどが山地と言っていいことに地図を見て気付きました。山地の音楽で似てくる部分もあるのでしょうか。ロイス・ボック (Lois Bock)という人が書いた今日のDie Piestingthaler (version for string quartet)という曲も、「ピースティング渓谷」と訳が出たのもありまして、どことなく山岳地帯の音に聞こえます。月曜に上げたディー・ホアメリゲンの拠点は、もう完全に西部のチロル地方のようですから、スイスとも共通するアルペン音楽の独特な音の動きがあるように思います。今日の曲はClassical Vienna Schrammel Quartetの演奏です。

<Classical Vienna Schrammel Quartet / Wien Bleibt Wien ~Die Piestingthaler (version for string quartet) 3分36秒>

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2026年2月 2日 (月)

チロルの女性トリオ Die Hoameligen

ゼアミdeワールド499回目の放送、日曜夜10時にありました。4日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日はチロルのDie Hoameligenに焦点を当てておきます。何回か先で特集を組みたいと思います。

オーストリアの音楽の3回目です。シュランメルの音楽を聞いていましたが、簡単にこの音楽についての解説を繰り返しておきます。
シュランメルは19世紀後半にウィーンで発達したオーストリアの民俗音楽で、現在でもなお演奏されていて、名前は創始者のシュランメル兄弟に由来します。編成はヴァイオリン2本とコントラギターとクラリネットの4重奏が基本形ですが、アコーディオンやツィターが入ることもあるようです。コントラギターと言うのは、9弦のベース音の棹が通常の6弦の棹の上に付いた2本棹のギターです。オーストリア以外にもハンガリー、スロベニア、モラヴィア、バイエルンの民俗音楽の影響を受けているそうですが、いずれも当時のオーストリア=ハンガリー帝国の版図内になります。

まずはAlt Wiener Tanze 古いウィーンの踊りという曲をClassical Vienna Schrammel Quartetの演奏でおかけします。

<Classical Vienna Schrammel Quartet / Wien Bleibt Wien ~ Alt Wiener Tanze: Alt-Wiener Tanze 2分35秒>

次もClassical Vienna Schrammel Quartetの演奏ですが、Die Piestingthaler (version for string quartet)という曲です。「ピースティング渓谷」と訳が出たのもありまして、どことなくオーストリア西部のチロル風な感じもするのですが、いかがでしょうか。ロイス・ボック (Lois Bock)という人が書いた曲のようです。

<Classical Vienna Schrammel Quartet / Wien Bleibt Wien ~Die Piestingthaler (version for string quartet) 3分36秒>

Erinnerungen an den Roten Stadelは、「赤い納屋の思い出」と訳せるようですが、この素朴な曲もチロル風にも聞こえたので選んでみました。この曲に限りませんが、クラリネットのちょっと暴れ気味に吹くところも味なのではと思いました。フィルハーモニア・シュランメルンの演奏です。

<Philharmonia Schrammeln / Wiener Künstler ~Erinnerungen an den Roten Stadel 2分44秒>

シュランメルにはオーストリア以外にもハンガリー、スロベニア、モラヴィアあたりの民謡なども入っているらしいということで、幾分エキゾチックな曲調を期待してしまうのですが、なかなかそういう曲は見つからずです。Chineser-Galoppは、そのまま「中国のギャロップ」という意味で、中国風にはほとんど聞こえないのですが、19世紀の東洋趣味のサンプルとして面白いようにも思います。同じくフィルハーモニア・シュランメルンの演奏です。

<Philharmonia Schrammeln / Wiener Künstler ~Chineser-Galopp 1分31秒>

私がチロル音楽でイメージしているのは、具体的に言いますとDie Hoameligen - GeburtstagspolkaというYouTubeで見た演奏で、ヴァイオリン、アコーディオン、ハープの女性トリオですが、こういう溌溂としたチロルの音楽とシュランメルやツィター、ヨーデルの関係を探ってみたいと思っております。そのDie HoameligenのGeburtstagspolka(バースデーポルカ)を見つけましたので、おかけしておきます。

<Die Hoameligen / ...echte Volksmusik ~Geburtstagspolka 2分4秒>

次の音源はフィルハーモニア・シュランメルンの伴奏でメゾソプラノ歌手のアンゲリカ・キルヒシュラーガーが歌っています。有名なクラシック作品をシュランメルのスタイルで演奏し、その伴奏でメゾソプラノ歌手が歌うという面白い試みです。有名なシューベルトのセレナーデとピアノ曲「楽興の時」の編曲版がありますので、2曲続けておかけします。

<アンゲリカ・キルヒシュラーガー & Philharmonia Schrammeln / Seligkeit ~Standchen, D. 921 3分24秒>
<アンゲリカ・キルヒシュラーガー & Philharmonia Schrammeln / Seligkeit ~Moment musical in A-Flat, D. 780, No. 2 1分45秒>

同じフィルハーモニア・シュランメルンとソプラノ歌手のアンゲリカ・キルヒシュラーガーの音源から、ブラームスのハンガリー舞曲3番もおかけしておきます。ブラームスはシュランメルに魅了されていたそうですから、この演奏を聞いたら喜ぶのでは。

<アンゲリカ・キルヒシュラーガー & Philharmonia Schrammeln / Seligkeit ~Hungarian Dance No. 3 (Ungarischer Tanz) 2分9秒>

前々回にかけたヴィーナー・リートになりますが、エーリッヒ・クンツの音源には、シュランメル風な、というかそのものかも知れませんが、曲名からすぐ分かる曲もありますので、一曲入れておきます。´s Nussdorfer Sternderlは、「ヌスドルフの小さな星」と訳せるようです。シュランメル兄弟が活動を始めた所縁の土地であるヌスドルフ村が出てくるので、彼らのことを歌っているのではと推測しました。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<エーリッヒ・クンツ / Wien, Du Stadt Meiner Träume ~´s Nussdorfer Sternderl 3分15秒>

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