シューベルトの数ある歌曲の中でも顕著なほどヨーデルが用いられてるという《岩の上の羊飼い Der Hirt auf dem Felsen》を番組でかけました。これは例のサイトのコメントですが、「顕著なほど」ということは、他にも多少の影響がある歌曲はあるということかと思います。モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ヨハン・シュトラウス、更には来週取り上げるブルックナーにも見られるということは、現代人が思ってる以上に(というか全く予想していなかったのですが)、ウィーンを活動の中心としている作曲家には日常的にヨーデルが耳に入っていたのでしょう。番組でかけたルディース・トリオの「ソプラノ、クラリネット、ピアノのための作品集」の演奏は見当たらないので、Anna Lucia Richter/Ensemble der KammerMusikKölnの実演映像を上げておきます。他にもキャスリーン・バトル、エリー・アメリング、クリスタ・ルートヴィッヒ、グンドラ・ヤノヴィッツなど有名な歌手も入れていたのには驚きました。
Franz Schubert: Der Hirt auf dem Felsen - Anna Lucia Richter/Ensemble der KammerMusikKöln
前にシューベルトの「冬の旅」をかけた際に、ドイツ・リートのハンス・ホッターと並んで好きなバスバリトン歌手として名前を上げていたチェーザレ・シエピの歌唱で、モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」から「もう飛ぶまいぞ、この蝶々 Non più andrai, farfallone amoroso」をおかけしますが、併せてこのオペラで有名なケルビーノのアリア「恋とはどんなものかしら Voi che sapete」を続けておかけしておきます。「恋の惱み知る君は」とも訳されるこの有名なアリアですが、大屋政子さんが「笑っていいとも」で出囃子のように歌っていたのを覚えている方がいらっしゃるかも知れません。「恋とはどんなものかしら」は今治西高の音楽の授業で秋山先生からイタリア語で教わった記憶があります。「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」は、大体カラオケに入っているので、何度か歌いました(笑) シエピの歌唱ほどスタイリッシュでかっこいいフィガロを他に知りません。「恋とはどんなものかしら」の歌唱はスザンヌ・ダンコ、2曲ともエーリッヒ・クライバー指揮ウィーン・フィルの演奏です。
Mozart: Le nozze di Figaro, K. 492, Act I: No. 10, Non più andrai
Mozart: Le nozze di Figaro, K.492 / Act 2: "Voi che sapete... Bravo! che bella voce!"
オーストリアの音楽の14回目です。モーツァルトの長調の3回目です。
前にシューベルトの「冬の旅」をかけた際に、ドイツ・リートのハンス・ホッターと並んで好きなバスバリトン歌手として名前を上げていたチェーザレ・シエピの歌唱で、モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」から「もう飛ぶまいぞ、この蝶々 Non più andrai, farfallone amoroso」をおかけしますが、併せてこのオペラで有名なケルビーノのアリア「恋とはどんなものかしら Voi che sapete」を続けておかけしておきます。「恋の惱み知る君は」とも訳されるこの有名なアリアですが、大屋政子さんが「笑っていいとも」で出囃子のように歌っていたのを覚えている方がいらっしゃるかも知れません。「恋とはどんなものかしら」は今治西高の音楽の授業で秋山先生からイタリア語で教わった記憶があります。「もう飛ぶまいぞ、この蝶々」は、大体カラオケに入っているので、何度か歌いました(笑) シエピの歌唱ほどスタイリッシュでかっこいいフィガロを他に知りません。「恋とはどんなものかしら」の歌唱はスザンヌ・ダンコ、2曲ともエーリッヒ・クライバー指揮ウィーン・フィルの演奏です。
<Le nozze di Figaro, K. 492, Act I: "Non più andrai" 3分46秒>
<Le nozze di Figaro, K. 492, Act II: "Voi che sapete.Bravo! che bella voce!" 3分51秒>
「三つ子の魂百まで」を思い出させるエピソードです。モーツァルトは35年の短い生涯でしたが。1番の方は飯森範親指揮、山形交響楽団では見当たらないので、ネヴィル・マリナー指揮Academy of St Martin in the Fieldsの演奏です。1番や4番は今回初めて聞きました。(以下放送原稿を再度)
今回調べていて初めて知ったことがありまして、それは『ジュピター音型(ジュピター主題)』というものです。41曲あるモーツァルトの交響曲の最後の傑作が41番の通称「ジュピター」ですが、その終楽章の中で現れる音形が、8歳の時に書いたとされる1番の交響曲から既に現れていたということを初めて知って驚いた次第です。
1番の中では第2楽章の中間部に、E♭ - F - A♭ - Gという音形で登場しますが、これは彼のその後の作品のいくつかに登場し、特に最後の交響曲である第41番ハ長調 K. 551「ジュピター」の終楽章で有名になったため『ジュピター音型(ジュピター主題)』と呼ばれるようになったそうです。1番の2楽章は、この音型が初めて彼の交響曲に登場した例です。
41番ジュピターの終楽章は、高度で複雑なフガートの技法が用いられ、フーガの壮麗さに高校時分大変感動したのをよく覚えています。この楽章は通称「ジュピター音型」と呼ばれる「ド - レ - ファ - ミ」から始まる第1主題から始まります。モーツァルトがたいへん好んだモチーフで、1番のE♭ - F - A♭ - Gも「ド - レ - ファ - ミ」の音列を移調しただけで同じ旋律です。
では41番の4楽章と1番の2楽章を続けておかけします。ジュピターがカール・ベーム指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、交響曲1番は飯森範親指揮、山形交響楽団です。
<Symphony No. 41 in C Major, K. 551 "Jupiter" Molto allegro 6分27秒>
Mozart: Symphony No. 1 in E flat, K.16: 2. Andante
ペルシアン・ピアノの巨匠モルタザー・マハジュビーの動画があればと思いましたが、この人は1900年生まれ1965年没ですので、さすがに見当たりませんでした。ケマンチェのアスガール・バハーリーやセタールとヴァイオリンのアボルハサン・サバーなど、ペルシア古典音楽の往年の大御所とほぼ同世代の人です。検索していて、DEATH IS NOT THE ENDというイギリスのレーベルから2022年にレコードが出ていたことを知りました。ゼアミでレコードは取り扱っていませんし、私物としてもこの年で更にレコードを増やすことは全く考えてないので、入れるつもりもありません。おそらくイランMahoor Institutなどから出ていた音源と同じかと思います。
今日はピアノの独奏を2つ上げておきますが、チャハールガーは不思議な旋律が耳に残るダストガーだと思います。大変素晴らしい演奏です。ダシュティは、有名なデイラーマンに代表されるようなノスタルジックな美しい旋律が特徴です。月曜にも書きましたが、彼の音源はCALTEXやTaranehなどの90年代アメリカ西岸のイラン音楽レーベルのCDをよく探せば、かなり伴奏で参加していました。それらはGolha のラジオ音源がほとんどでした。それにしても、カタカナ表記はモルテザ・マジュビやモルテザ・マジュービなど、まちまちです(笑)
モーツァルトのオペラ「魔笛」とヨーデルと言うのは、さすがに牽強付会に過ぎるのではと思いましたが、以下の事実を知って驚愕しました。まだまだクラシックの世界にも知らないことがあります。今日の映像はソプラノのDiana DamrauとThe Royal Operaです。「ヨーデル」という言葉が最初に登場した1796年は、モーツァルトが亡くなって5年後です。16世紀半ばの資料では、ヨーレ(jole)、またはヨーラ(jola)と呼ばれていたそうです。(以下放送原稿を再度)
モーツァルトの時代、アルプス地方の音楽は既に独自の民俗音楽として知られており、彼もそうした影響を受けていたと言われています。しかしモーツァルトとレントラーならともかく、ヨーデルとも関係があるとは知りませんでした。純粋な器楽のこともあれば、ヨーデルのような歌が混ざることもあることから、レントラーとヨーデルは近くにあったようですが、ヴェッラー(Weller)から発展したレントラーが元は農民の踊り、ヨーデルは山での遠くにいる仲間との信号ラッパのような役割を果たすことから、牧畜関係の伝統的な歌唱だったという違いはあると思います。
モーツァルトの特に初期の作品には、よく聞くと確かにヨーデルの音の動きが感じられる曲があり、番組でかけた10歳の時に書かれた交響曲第4番の第2、3楽章は、AI回答にあったようにヨーデルやバグパイプを思わせるような牧歌的な旋律にも聞こえました。歌劇《魔笛》など晩年近くの作品では、ストレートに出て来るのではなく、より高次でそれらの影響が昇華されているように思います。
今日は交響曲第4番の第2、3楽章だけはなさそうなので、全曲で上げておきます。2分25秒くらいからが2楽章と3楽章です。演奏はChristopher Hogwood指揮The Academy of Ancient Musicです。
Mozart: Symphony No. 4 in D major, K. 19 (Complete)
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