ユダヤ音楽

2024年8月 8日 (木)

Moses Mirsky他のカントールの歌声

今週の番組でかけたカントール3人の音源ですが、ジャン・ピアースは有名なのであるだろうと思っていましたが、イネディ音源も見つかり、まさかないだろうと思っていたモーゼス・ミルスキーも見つかって、3つ全て揃いました。アシュケナジーム関係は、YouTubeで色々見つかる方だと思います。しかし、エプスタイン・ブラザース・オルケストラのWergo音源は、残念ながら見当たりませんでした。少年時代のポートレートまで出て来て感激したモーゼス・ミルスキーからアップしておきます。Hashkiveinu以外にも2曲上がっています。今日は埋め込みソースが出て良かったです。(以下放送原稿を再度)

90年頃に勤めていた六本木ウェイブのクラシックのオペラコーナーで偶然見つけた英Pearlからのヒストリカル音源数枚も、その頃に聞いたカントール関係の音源ですが、その中の一枚「ハザニーム・ヴェ・ハザヌート」から、輝かしいボーイ・ソプラノの歌を聞かせるモーゼス・ミルスキーの歌唱でHashkiveinuをおかけします。このシリーズのカントールの多くはホロコーストの犠牲になっていて、モーゼス・ミルスキーも1945年に亡くなっています。

<13 Chazanim & Chazanut(Cantors & Cantorials) ~Moses Mirsky / Hashkiveinu 3分12秒>

東欧系ユダヤの最後は、カントールの音源を幾つかおかけしたいと思います。東欧系ユダヤの初回は「ブダペスト ドハーニ街シナゴーグの典礼」でしたから、カントールに始まりカントールに終わることになります。ヴェルゴから出ていたオスマン帝国の名カントール、イサーク・アルガズィも入れようかと思いましたが、この人はセファルディー系カントールですので、またスペインに回ってきたら取り上げたいと思います。
まずはドハーニ街の盤のすぐ後くらいに聞いた「ジャン・ピアース/カントールの芸術」と言う米Vanguard盤から、冒頭のVli Yerusholayim Irchoをおかけします。アシュケナージ系らしくヘブライ語のイディッシュ訛が強い歌は勿論のこと、弦楽器の鳴らし方に、いかにもユダヤ的な響きがあります。ジャン・ピアースは往年のアメリカのカントール兼テノール歌手でした。90年頃に出ていたカントール関係の音源は、他にリチャード・タッカーのものが何枚かありましたが、二人ともオペラの名歌手でもありました。

<1 Jan Peerce / The Art of the Cantor ~Vli Yerusholayim Ircho 5分15秒>

では最後に、仏Inedit から出ている「ハザヌート~ユダヤの典礼歌」からアシュケナージ系カントールの歌を時間まで聞きながら今回はお別れです。この盤には、ウズベクのブハラ、モロッコ、エルサレムのスファラディー、サマリア人、アシュケナージ、イラクの各ユダヤ・コミュニティーの音源が収録されています。世界中のユダヤ・コミュニティーの典礼歌を集め、イネディらしくヘブライ原文まで載った先駆的な名盤でした。アシュケナージ系の祈祷歌は、ありがちなクラシックなアレンジが施されたりしているものではなく、実際にシナゴーグで毎週歌われているような無伴奏で小節を利かせた「泣き」の詠唱で実に素晴らしいです。

<10 Hazanout  ~Shalom Rakovski / Hazanout askénaze: Ana Aavda Dkudcha en araméen 4分15秒>

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2024年8月 7日 (水)

ハイフェッツのヘブライ・メロディ

ハイフェッツが弾くアクロンのヘブライ・メロディはYouTubeが沢山ありまして、番組でかけた巨大なメノラー(7本の燭台)のジャケットのものもありましたが、ハイフェッツがおそらく一番若い頃のオーケストラ伴奏のもので上げておきます。The Heifetz Collection - Vol. 1 (1917 - 1924); The Complete Acoustic Recordingsからです。この音源は他にも名演が目白押しです。
ヘブライ・メロディは、ピアノ伴奏も幾つか聞くと違うように思うので、録音時期の異なる音源があるのではと思われます。この曲はヴァイオリン譜は持っていますが、後半の速い部分がどういう指使いとボウイングなのかが大変気になりますので、他の演奏家の動画も2本目に入れておきました。ここで弾いているガイ・ブラウンシュタインは1971年イスラエル、テルアヴィヴ生まれ、2000年よりベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の第1コンサートマスター就任、2013年にソロ活動に専念するためにベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を退団とありました。(以下放送原稿を再度)

次は往年のユダヤ系の大ヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツが得意にしていたアクロンのヘブライ・メロディと言う曲をおかけします。この曲はアクロンが子供の頃にワルシャワのシナゴーグで聞いた旋律を元に作曲されていて、後半はユダヤ旋法の非常に速く細かい音型のカデンツァに移っていきます。イツァーク・パールマンも「In the Fiddler`s House」のビデオでこの曲を弾いていました。

今日は何故か埋め込みできないので、リンクを貼っておきます。

Hebrew Melody, Op. 33 (1990 Remastered)
https://youtu.be/punq2JPhhIw?si=3Ts0b2jrX2qmuob3

Joseph Achron - Hebrew Melody
https://youtu.be/CGAYyFTHQsM?si=gjOxCJdtFfjo1_CK

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2024年8月 5日 (月)

ミッキー・カッツのフレンチ・カンカン

ゼアミdeワールド422回目の放送、日曜夜10時にありました。7日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日はまずミッキー・カッツのフレンチ・カンカンから。

東欧系ユダヤ音楽の60回目になります。まだまだアシュケナジーム関係は山のように音源はありますが、いよいよ東欧系ユダヤは今回で終える予定です。今回も駆け足で色々な音源をかけますが、まず最初に「泣き笑いのクレズマー音楽」の笑いの方をクローズアップするミッキー・カッツのSimcha Timeと言う盤から、フレンチ・カン・カンを取り入れたCan Can Kazotskiと言う曲をおかけしておきます。歌とクラリネットの両方で、最高の芸達者ぶりを聞かせています。1909生まれ1985年没と言うことですから、かなり昔の人で、卑近な例になりますが私の祖父とほぼ同年齢です。同じくアメリカのコメディアンで、冗談音楽の王様と呼ばれた、スパイク・ジョーンズの楽団に在籍したこともありました。

<13 Mickey Katz and His Orchestra / Simcha Time ~Can Can Kazotski 1分57秒>

次に戦後間もない頃のクレズマー世代ながら、メンバーが長寿で晩年まで現役だったため90年代の録音も残っているエプスタイン・ブラザース・オルケストラのWergoからの2枚組Pattern Of Jewish Lifeの音源から、Chassidic Nigunimをおかけしておきます。ジャッキー・ジュスホルツで前にかけた曲(Tzave)らしき旋律も聞こえます。

<7 Pattern Of Jewish Life, Part 1 ~The Epstein Brothers / Chassidic Nigunim 5分34秒>

次は往年のユダヤ系の大ヴァイオリニスト、ヤッシャ・ハイフェッツが得意にしていたアクロンのヘブライ・メロディと言う曲をおかけします。この曲はアクロンが子供の頃にワルシャワのシナゴーグで聞いた旋律を元に作曲されていて、後半はユダヤ旋法の非常に速く細かい音型のカデンツァに移っていきます。イツァーク・パールマンも「In the Fiddler`s House」のビデオでこの曲を弾いていました。

<7 Shalom: Music Of The Jewish People ~Jascha Heifetz Hebrew Melody 4分55秒>

東欧系ユダヤの最後は、カントールの音源を幾つかおかけしたいと思います。東欧系ユダヤの初回は「ブダペスト ドハーニ街シナゴーグの典礼」でしたから、カントールに始まりカントールに終わることになります。ヴェルゴから出ていたオスマン帝国の名カントール、イサーク・アルガズィも入れようかと思いましたが、この人はセファルディー系カントールですので、またスペインに回ってきたら取り上げたいと思います。
まずはドハーニ街の盤のすぐ後くらいに聞いた「ジャン・ピアース/カントールの芸術」と言う米Vanguard盤から、冒頭のVli Yerusholayim Irchoをおかけします。アシュケナージ系らしくヘブライ語のイディッシュ訛が強い歌は勿論のこと、弦楽器の鳴らし方に、いかにもユダヤ的な響きがあります。ジャン・ピアースは往年のアメリカのカントール兼テノール歌手でした。90年頃に出ていたカントール関係の音源は、他にリチャード・タッカーのものが何枚かありましたが、二人ともオペラの名歌手でもありました。

<1 Jan Peerce / The Art of the Cantor ~Vli Yerusholayim Ircho 5分15秒>

90年頃に勤めていた六本木ウェイブのクラシックのオペラコーナーで偶然見つけた英Pearlからのヒストリカル音源数枚も、その頃に聞いたカントール関係の音源ですが、その中の一枚「ハザニーム・ヴェ・ハザヌート」から、輝かしいボーイ・ソプラノの歌を聞かせるモーゼス・ミルスキーの歌唱でHashkiveinuをおかけします。このシリーズのカントールの多くはホロコーストの犠牲になっていて、モーゼス・ミルスキーも1945年に亡くなっています。

<13 Chazanim & Chazanut(Cantors & Cantorials) ~Moses Mirsky / Hashkiveinu 3分12秒>

では最後に、仏Inedit から出ている「ハザヌート~ユダヤの典礼歌」からアシュケナージ系カントールの歌を時間まで聞きながら今回はお別れです。この盤には、ウズベクのブハラ、モロッコ、エルサレムのスファラディー、サマリア人、アシュケナージ、イラクの各ユダヤ・コミュニティーの音源が収録されています。世界中のユダヤ・コミュニティーの典礼歌を集め、イネディらしくヘブライ原文まで載った先駆的な名盤でした。アシュケナージ系の祈祷歌は、ありがちなクラシックなアレンジが施されたりしているものではなく、実際にシナゴーグで毎週歌われているような無伴奏で小節を利かせた「泣き」の詠唱で実に素晴らしいです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<10 Hazanout  ~Shalom Rakovski / Hazanout askénaze: Ana Aavda Dkudcha en araméen 4分15秒>

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2024年2月 8日 (木)

カントールを伴奏するトランペット

このShir Hama'alos Pt. 2は、実際にシナゴーグでアドン・オラムなどを聞いた時の感動に近いものを覚える旋律です。旋律のバックを管楽器一本がなぞるように伴奏するというスタイルは、ジャズだけでなく、中東や日本でも見られます。イランのネイしかり、日本の尺八しかりで、東洋に多いように思います。旋律に沿うフランク・ロンドンの演奏が素晴らしく、思わず耳をそばだてました。(以下放送原稿を再度)

フランク・ロンドンが2005年にツァディクからリリースしたHazonosは、ジョン・ゾーンのレーベルですから、バックはアヴァンギャルドな装いになっていて、その上でオーソドックスなカントール(ハザン)の歌声にフランク・ロンドンのトランペットが伴奏で付いていくという斬新な試みが聞けました。特にカントールらしい旋律が美しいShir Hama'alos Pt. 2をおかけしておきます。

<7 Frank London / Hazonos ~Shir Hama'alos Pt. 2 5分22秒>

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2023年12月29日 (金)

カントールの芸術 ジャン・ピアース

ユダヤ教の会堂の合唱長、カントール(ヘブライ語ではハザン)の音源は、90年頃に聞いたジャン・ピアースが最初で、その次にリチャード・タッカーだったでしょうか。二人ともオペラの世界の名テノール歌手でもありますが、カントールの曲では、ユダヤ的なエキゾチックな細かい節回しに驚いたものです。やはりコル・ニドレイやアヴィーヌ・マルケイヌなど、アハヴォ・ラボ旋法の部分で顕著です。
この二人を聞いた後で、オペラコーナーの中でアリア集の棚にカントールの歴史的録音が紛れ込んでいることを発見しました。分類困難のためアリア集に入れられていたのでしょう、Pearlなどヒストリカル専門のレーベルでGershon SirotaやJoseph Rosenblattなどの往年の名カントール音源がありまして、見つけた時は一人小躍りするように喜んだものです(笑) ジャン・ピアースも生没年は1904年 - 1984年なので、既に相当昔の人ですが、ヒストリカル録音の方は更に20年ほど年長のカントールで、何人もホロコーストの犠牲になっています。
今日の一本は、私が90年頃最初に聞いたジャン・ピアースの「カントールの芸術」と言う米Vanguardの盤です。今週の番組でかけたハヌカーの歌、マーオーズ・ツール ma‘oz tzur (『砦の岩よ』)は、15曲目に出てきます。この曲はハヌカー向きの明るい歌なので、ユダヤ的コブシは控えめです。
東方教会の方は余りに謎が多いので、またの機会にしたいと思います。今年は今日のアップが最後です。皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さい。

Jan Peerce - The art of the Cantor

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2023年12月25日 (月)

ベツレヘム生誕教会の鐘、もみの木、きよしこの夜

ゼアミdeワールド391回目の放送、日曜夜10時にありました。27日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。番組でかけたのと同じクリスマス音源はYouTubeにはなさそうですので、ベツレヘム生誕教会の鐘、もみの木、きよしこの夜のみ、見つかった音源で上げておきます。

東欧系ユダヤ音楽シリーズの途中ですが、本放送がちょうどクリスマスイヴですので、今回はクリスマス特集にしたいと思います。2年ほど前とほぼ同じ内容です。

これまでに何度かかけましたが、ドイツ・グラモフォンから出ていた「聖地のクリスマス音楽」から、「ベツレヘム生誕教会の鐘」をおかけします。キリスト生誕の地とされるベツレヘムのギリシア正教会での録音で、東方的な渋みや深みを感じさせる音です。

<22 聖地のクリスマス音楽 ~ ベツレヘム生誕教会の鐘 1分15秒>
イエスが生まれた聖地、生誕教会(3) in ベツレヘム

2~4曲目はローマ・カトリック教会の聖歌で、女声によって歌われるグレゴリオ聖歌の一種でラテン語で歌われています。この盤の中では唯一の西方教会の音楽で、異色の音源になっていると思います。その中から夜中のミサ:アレルヤ唱をどうぞ。

<3 聖地のクリスマス音楽 ~ ローマ・カトリック教会の聖歌 夜中のミサ:アレルヤ唱 2分>

この盤からもう一曲、古シリア教会の聖歌で、アレルヤ、アレルヤをおかけします。最も早くからキリスト教化された地方ですから、ユダヤ教の流れも汲む古い典礼のスタイルが残っているようです。言葉はイエス・キリスト自身が話したと伝えられる古いシリア語の一種のアラム語が現在も主に使われています。

<18 聖地のクリスマス音楽 ~古シリア教会の聖歌 アレルヤ、アレルヤ 2分20秒>

このアルバムに収録されているのは、イスラエルのエルサレムやベツレヘムでの東方諸教会の音源で、この地で2000年前にキリスト教が生まれた頃に近い響きを持っていると思われる音楽が中心です。この後は一般にもよく知られているクリスマス・キャロルもおかけして、その後でユダヤで同じ時期に祝われるハヌカー関連の音源もご紹介します。

よく知られるクリスマス・ソング2曲をウィーン少年合唱団の歌唱でおかけしますが、最初がドイツ民謡「もみの木」で、2曲目は1818年にフランツ・グルーバーが作曲した「きよしこの夜」です。(ウィーン少年合唱団は80年代頃の音源です)

<22 ウィーン少年合唱団ベスト もみの木 1分38秒>
ウィーン少年合唱団 ドイツ民謡 もみの木

<23 ウィーン少年合唱団ベスト きよしこの夜 2分40秒>
Vienna Boys Choir - Stille Nacht (Silent Night)

次にユダヤのハヌカーですが、ユダヤの世界にはキリストの生誕を祝うクリスマスというのは無いのですが、まるで対抗するかのようにほぼ同時期にハヌカーという祭りがあります。ハヌカーはユダヤ教の年中行事の一つで、紀元前168年~紀元前141年のマカバイ戦争時のエルサレム神殿の奪還を記念する「宮清めの祭り」です。

9本の燭台ハヌキヤーに一日一つずつ点灯した後、マーオーズ・ツール ma‘oz tzur (『砦の岩よ』)という、13世紀ドイツに起源を持つ賛歌などが歌われます。そのマーオーズ・ツールを、往年の名テノール歌手ジャン・ピアースの歌唱と合唱団でおかけします。彼はユダヤ教の会堂、シナゴーグの合唱長カントールでもありました。

<15 Jan Peerce / The Art of the Cantor ~Mo Os Tzur 6分22秒>

15世紀のレコンキスタでスペインから追放され、北アフリカやバルカン半島など多くは旧オスマン帝国内に離散したスペイン系ユダヤ人はセファルディーと呼ばれますが、彼らの民謡を演奏するグループVoice of the Turtleは「ハヌカー・コンサート」という盤が最初に出ました。その中からハヌカーという曲をどうぞ。

<10 Voice of the Turtle / Circle of Fire ~Hanuka 3分10秒>

ハヌカーの歌には、東欧系ユダヤのイディッシュ語ではドレイドル、ヘブライ語でスヴィヴォンという木製の独楽(コマ)についての歌がよく知られていますが、有名な旋律の入った盤がすぐに見当たりませんでした。このコマには四面に反時計回りに、ヘブライ文字のヌン、ギメル、ヘー、シンの文字が描かれていて、イディッシュ語の「nisht(ドイツ語: nichts 何もない)、gants(ganz 全部)、halb(halb 半分)、shtel(einstellen 置く)」の頭文字ですが、しばしばヘブライ語で「ネス・ガドール・ハヤ・シャム、そこで偉大な奇跡が起こった」の頭文字と解釈されています。

このドレイドルについては、東欧系ユダヤの祝祭音楽の一種であるクレズマーでよく演奏されています。クレズマー・コンサーヴァトリー・バンドの87年に出たOy Chanukah!から、ドレイドル・ソングをおかけして、その後は時間までこの盤の冒頭から続けたいと思います。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<19 Klezmer Coservatory Band / Oy Chanukah! ~Dreydl Song 3分25秒>

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2023年11月 3日 (金)

98年以降のアンディ・スタットマン

アンディ・スタットマンの98年ヒドゥン・ライト以降のリリース作をウィキペディアで見てみました。16作ある中で、タイトルからすぐにユダヤ関係と分かるのは、1998 Holiday Tradition、1998 The Soul of Klezmer、2000 Klezmer: From Old World To Our World、2004 Wisdom, Understanding, Knowledge、2006 New Shabbos Waltz - with David Grisman、2005 Avodas Halevi、2014 Hallel V'zimrah — Ben Zion Shenker, vocals、2014 Songs of the Breslever Chassidim位でしょうか、8作品もありました。ツァディク・レーベルのAvodas Haleviは、千葉から愛媛にUターン移転した2005年のリリースという事で、DIWからサンプルを頂いてなかったようです。音楽はやはりフリージャズの入ったクレズマーで、オーネット・コールマンと言うより、曲によってはアルバート・アイラーを思い出しました。
他にストリーミングで聞ける中では、 Songs of Our Fathersの流れを汲む2006年のNew Shabbos Waltzが特に素晴らしく思いました。有名なピユートなどを実に上手くアレンジして聞かせます。2004年のWisdom, Understanding, Knowledgeも、ほとんどユダヤ宗教歌のニグン特集のような内容です。2014年のSongs of the Breslever Chassidim(ブラツラフのハシディームの歌)が、ラビ・ナフマン関係かと思わせるタイトルから一番気になりますが、ストリーミングには出ていないし、CD-Rでは手に入るらしいという事以外分かりません。昨日話題に出したBetween Heaven & Earthは、ヒドゥン・ライトの直前の97年リリースでしたから、やはりSongs of Our Fathersの後でした。幾つか聞いてみて、やはり舞踊音楽系のクレズマーと言うより、深くユダヤ教の中に降りていくような内容で、ダンス音楽系のクレズマーからジューイッシュ・ソウルフルの方向に舵を切ったと言う推測は、間違いなかったように思います。
Andy Statmanと検索して上位に上がっていた今日の動画は、「ヤコブの梯子」のジャケットのBetween Heaven & Earthから、旧約聖書のユダヤ人の預言者の一人ヨナを曲にしたと思われるYonahと、Wisdom, Understanding, KnowledgeからNiggun Simchah / Song of Joyです。

Yonah

Niggun Simchah / Song of Joy

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2023年10月27日 (金)

ヴェゾヘル V'zocher

2曲のカルリバッハ作と思われるシャローム・アレイヘムも気になりますが、今回のカルリバッハ特集はV'zocher (Live)で締めたいと思います。CDでは聞いたことのなかったというのは間違いで、YouTubeを見ていて、この曲はヴァンガードのAt The Village Gateに入っていたことを思い出しました。大分前に入れた盤ですので、資料を後で見てみます。今週の放送では、ラストにかけて尻切れになって非常に残念なので、10/29分の最初にノーカットでかけました。
これは絶唱と呼ぶにふさわしい歌唱のライブ音源です。裏声にまで上がって行くカントール的な細かい装飾技巧も入ったハシディック・ソングと言うのは、他にそうないかも知れません。ヴェゾヘルの部分のそのままの訳は「そして覚えている」ですが、「祖先の忠実な行為を覚えている」と言う辺りのシャバトの祈りの文句が歌詞になっているようです。以下のサイトに出ていた英訳を添えておきます。歌詞の該当箇所の英訳はwho remembers the loyal acts of the ancestors and will send a redeemer to their children’s children in love, for such is his way.の部分です。ヘブライ語歌詞のローマ字表記はv-zocher chas-dei avot, u-mei-vee go’eyl liv-nei v’nei-hem l’ma’an shemo b’ahavah.の部分で、ヘブライ原文もこのサイトにあります。2本目はSojourn Recordsと言うレーベルから出ていたこの曲の別音源です。

https://www.betheldurham.org/docs/First_Berachah_Shabbat_Amidah.pdf

Blessed are You, Adonai, our God and God of our ancestors—God of Abraham, God of Isaac, and God of Jacob [God of Sarah, Rebecca, Rachel and Leah].
The God who is great, mighty and awesome, most high God, who bestows loving kindness, Creator of all, who remembers the loyal acts of the ancestors and will send a redeemer to their children’s children in love, for such is his way.
Sovereign, Support, Redeemer and Shield! Blessed are you, Adonai, shield of Abraham [and provider to Sarah].

<V'zocher (Live) 7分42秒>

V'zocher

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2023年10月26日 (木)

カルリバッハ晩年のライブ オッド・イシャマー

カルリバッハの生演奏を見たいと思いますが、思ったより少なく、1本目の長いものは大変貴重だと思います。解説にShlomo Carlebach, live at Temple Chai in Phoenix, Arizona February 5th, 1994とあります。彼は1925年1月14日ベルリン生まれで、1994年10月20日に亡くなっているので、2月のこの映像は、飛行機でカナダに移動する直前に心臓発作で急逝する8か月前です。レマアン・アハイ・ヴェレアイで始まりますが、途中まで見た限りでは、ニグン的な歌唱が多く曲名が不明の曲がほとんどでした。
今週の番組でかけたオッド・イシャマーは、静止画像ですが、ライブ演奏のものを貼っておきます。30年ほど前のヘブライ語授業に中年のユダヤ人女性が来られたことがあって(お名前は忘れてしまいましたが)、オッド・イシャマーなどカルリバッハの曲が好きだと言ったら、とても喜んで下さったようです。(以下放送原稿を再度)

Shlomo Carlebach, live at Temple Chai in Phoenix, Arizona

イスラエルのHed Arziから出ている彼のベスト盤から、もう一曲「オッド・イシャマー」は、聖書のエレミア書33章10~11節のヘブライ原文が歌詞になっていて結婚式でよく歌われる歌です。曲の後半は歌詞が消えてメロディだけをアイ・ディ・ディなどと歌っていますが、これはハシディック・ソングのニグンという「ことばのない歌」に当ります。ニグンは昔は記譜されることなく口伝で伝わったそうです。同じ文句を繰り返して段々早くなることも有り、ユダヤ神秘主義カバラーの流れを汲むハシディック・ソングの法悦感を醸し出しています。

Od Yishama (Live)

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2023年10月25日 (水)

ヴェハエル・エイネイヌ

カルリバッハでどの曲が一番印象に残っているかと言うと、92年頃に聞いたヘッド・アルツィのベスト盤のトップに入っていたヴェハエル・エイネイヌです。オッド・イシャマーとかエッサー・エイナイ(詩篇121編)とか、ヘブライ語の授業で当時色々彼の歌を歌いましたが、この曲は歌わなかったような気がするのに、一番印象が強いのは何故だろうと思います。バックの音楽の印象もこの音源では少しクールファイブっぽいなとも思いますが(笑)、何より「歌うラビ」のイメージと同一化したかのような、この曲の静かなインパクトは絶大です。
この曲は和訳すると「我らの瞳を照らせ」となります。歌詞は聖書ではなく、以下のような内容になります。「我らの瞳を汝の律法に照らせ。そして汝の戒律に我らの心を密着せよ。そして我らの心を愛と汝の名を畏れることにおいて一つとせよ。恥じることも、うろたえることもない。そして永遠につまづくことはない。」こういう熱い信仰の歌です。
1本目が番組でかけたベスト盤の音源、2本目はイスラエル兵とのライブ映像、3本目はギオラ・ファイドマンの演奏です。

Veha'er Eineinu - Rabbi Shlomo Carlebach

Shlomo Carlebach - Veha'er Eineinu (live in Israel, 1973)

Giora Feidman - Vehaeir Eineinu

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