火曜には通常ブログは書いておりませんが、先週のネタが多過ぎて4回で収まらなかったので、今日2本上げておきます。明日の放送原稿も、ほぼ出来ていますし。イラン系ユダヤ人のペルシア音楽のヴァイオリン演奏も、最近見つけて非常に驚いた映像ですが、それはまたの機会にして、エネスコのヴァイオリン・ソナタ第3番ですが、Yehudi Menuhinと妹のHephzibah Menuhinの全曲演奏がありました。録音は1967年とあります。先日はライブ映像でしたが、1楽章だけでしたから。既存の音源かも知れませんが、何よりこの静止画の写真が貴重です。少年時代のメニューインと、彼を温かく見守る師匠のジョルジュ・エネスコ。最高の一枚です。
そして2本目は、何とエネスコがピアノ伴奏に回っての全曲演奏。ヴァイオリンはSerge Blancと言う人です。1952年ですから、亡くなる3年前の演奏です。2楽章初めの同音連打など弱音部分も割と大きく聞こえて、曲の秘密の一端が垣間見えるようです。コメントにInteresting to hear this after a recording of a doina by Maria Tanase.と言うのを見かけて、ニヤリとしました(笑) マリア・タナセは、何回か先で取り上げます。
ルーマニアの音楽の22回目になります。今回はスイスのVDE-Galloから出ている名盤「ルーマニアの農村音楽」の3枚組の、トランシルヴァニア編からご紹介します。他にモルダヴィア編とワラキア西部のオルテニア編がありまして、90年代にはLPサイズのケースに入って英仏の豪華解説が付いていました。国内では、この3枚からの抜粋盤がクラウンから出ていました。
ルーマニアの民謡研究の先駆者であるハンガリーのバルトークを受け継いだ、ルーマニアの作曲家で民族音楽学者のコンスタンティン・ブライロイウの貴重な記録で、現在は消滅してしまった伝承歌も多いと言われています。録音は1933~1943年の間にされています。
VDE-Galloは、ブライロイウが1944 年にジュネーヴに設立したフィールド・レコーディング音源のアーカイブ機関=AIMP(Les Archives internationales de musique populaire)が所有する音源を中心にリリースしてきたレーベルですが、最近の新録も登場していました。
ブライロイウは1893生まれ、1958年にスイスのジュネーヴで亡くなっていますので、生没年はバルトークのほぼ10年ずつ後ですから、相当昔の人です。録音は蝋管録音になるでしょうか、各1~3分の曲がほとんどです。
Musiques De Mariage De MaramureșでYouTube検索すると出てきますが、オコラやBudaだけでなくArionからも出ていました。ジャケットを見て思い出しました。3つともフランスのレーベルです。一方、「マラムレシュ」でYouTube検索すると、何故か日本の白川郷の映像が混じっています。マラムレシュと飛騨高山の白川郷、確かにそれぞれの古い民俗文化が残っているという点では似ていると思います。
今日は1本目にアリオン盤の映像、2本目にNHKのドキュメンタリー映像を上げておきました。アリオン盤では共鳴胴の代わりにラッパが付いたシュトロー・ヴァイオリンと思しき音色が聞こえますが、極めて激しく急速な曲が演奏されています。NHKの方は、私が見た90年代のものではないと思いますが、少し似ているようにも思いました。NHKの番組が海外で放送された際のUNESCOの映像のようで、日本語字幕が入っています。
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