スペイン

2017年5月 4日 (木)

ツィゴイネルワイゼンとチャールダッシュ

ツィゴイネルワイゼンについて書くと言いながら、まだでした。スペインの作曲家サラサーテが、何故ハンガリーの民族舞曲チャールダッシュに則った曲を書いたのか、長らく謎だったのですが、19世紀にヨーロッパでチャールダッシュが大流行し、ウィーン宮廷から禁止令まで出る程だったというのを知って、納得しました。ブラームスやシューマンなどが、ハンガリーのジプシー音楽を取り入れながら、それぞれの特色を生かした曲を書いていましたが、サラサーテはヴァイオリンのヴィルトゥオーソらしい非常に技巧的な難曲を書きました。彼の他の作品では、サパテアードのようなスペイン音楽に則った曲がほとんどで、その中でツィゴイネルワイゼンは、突然ハンガリー風ですから、やはり異色です。ハンガリーのジプシー音楽では、猛烈な速弾きはあっても、左手のピチカートまで入れては弾いてなかったと思いますから、その超絶技巧はサラサーテの創作と見て良いように思いますが、どうでしょうか。
サラサーテの楽譜に忠実にジプシーの演奏家が弾いている映像があれば是非見てみたいですが、まずはハンガリーに近いルーマニアの女流ヴァイオリニストRusanda Panfiliの妙技でアップしておきます。タイトルにMelodii Lautarestiとありますが、ルーマニアの職能音楽家ラウタルのことだと思います。

Pablo de Sarasate - Zigeunerweisen Gypsy Airs Melodii Lautaresti

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2016年1月27日 (水)

Historia de los Cataros

一昨日はうっかり日付を跨いでしまいまして、昨日もアップすると1日2件になるためお休みしました。カタリ派関連の動画は余りに多くて困るほどですが、今日のスペイン語版「カタリ派の歴史」は、南フランスだけでなくスペイン北東部やイタリア北西部にも広まった歴史を紹介しているようです。中世音楽の華であるトゥルバドゥール(吟遊詩人)の音楽も、カタリ派抜きには語れないようです。

Historia de los Cátaros.wmv

Historia delos Cátaros2.wmv

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2014年2月27日 (木)

パコのモノクロ映像

パコの名演が耳について離れませんので、もう一日パコ・デ・ルシアのモノクロ映像を。モノクロだから必ず古いという訳ではなさそうですが、オーソドックスなフラメンコ演奏が多いように見受けられます。昨日の一本目に関しては、まず間違いなく10代後半の演奏だと思います。10代にして、あの完璧なテクニック! 凄いという他ないです。
フラメンコの代表的な曲種のブレリアスとソレアの独奏と、シギリージャス(カンテと踊り付き)、サパテアードを上げておきます。

Paco De Lucia - Bulerias,( La Plazuela

Paco de Lucia -Solea

Paco de Lucía - Siguiriyas

Paco de Lucia - Zapateado

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2014年2月26日 (水)

追悼パコ・デ・ルシア

フラメンコ・ギターの鬼才と言われたパコ・デ・ルシアの訃報が飛び込んできました。今日、2月26日滞在先のメキシコで亡くなったそうです。
彼の演奏を初めて聞いたのは、80年頃話題になったスーパー・ギター・トリオだったでしょうか。その後カンテのカマロン・デ・ラ・イスラとの共演や、ファリャの「恋は魔術師」など何枚か耳にして、この辺りが民族音楽へ耳が向く大きなきっかけの一つだったように思います。大分前にスペイン枠で彼の演奏も取り上げましたので、できるだけ重複しないようにしたいと思いますが。
一本目は若い頃の端整でオーソドックスなフラメンコ・ギターのソロ。既に彼の切れ味鋭いテクニックが顔を覗かせています。二本目はスーパー・ギター・トリオに大分近づいた感じが出ています。 しかし、66歳とは早過ぎます。 合掌

Paco de Lucia "Impetu"

Paco de Lucia - Entre dos aguas (1976) full video

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2012年12月25日 (火)

Ravi Shankar with Paco de Lucia

さすがに師走で何かとバタバタしていて、しばらくブログを書けませんでしたが、更に年末年始はアップが飛び飛びになりそうですm(_ _)m
11日に亡くなったシタールの巨匠ラヴィ・シャンカル関係を見ていましたが、今日はあのパコ・デ・ルシアとの映像。共演はさすがになかったのですが、フラメンコでよく聞かれるメロディは、北インドのラーガ・シンディ・バイラヴィに似ているとの興味深いコメント。シタールとタブラ、タンプーラで演奏されているのは、そのシンディ・バイラヴィでは。
バイラヴィ系は代表的な「朝のラーガ」で、多分インド音楽の音源の中で最も多い方ではないかと思います。私も大好きなラーガの一つです。短調系だからかも知れません(笑) 南インド古典(カルナティック)の大歌手M.S.スブラクシュミの歌にも、確かこのラーガの名唱がありました。そして、その同じ曲を、鬼才マハリンガムも吹いていました。
後日少しカルナティックとの比較も出来ればと思います。

Pt. Ravi Shankar with Paco de Lucia

Raga Sindhi Bhairavi - Ravi Shankar

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2012年12月10日 (月)

牛を見張れの主題と変奏

一人有名なビウエラ曲の作曲家を忘れていました。それはルイス・デ・ナルバエスですが、特に「牛を見張れの主題と変奏」はプホールによってギターにも編曲されて有名です。例のナルシソ・イエペスのLPにも入っていました。スペイン・ルネサンス音楽らしく古雅でありながら、スペインの赤茶けた大地と乾いた空気感がイメージされるような曲です。ビウエラ、リュート、ギター、それぞれの独奏でどうぞ。
スペインと中南米の古今の音楽を行きつ戻りつ、と言っても少々飛躍しすぎかも知れませんが、共通する「スペインらしさ」のようなものが見えてくると良いなと思っています。

Diferencias sobre "Guardame las Vacas" de Luys de Narvaez-Jean-Jacques

Luys de Narvaez - Guardame las Vacas - Lute

牛を見張れによる変奏曲 ナルバエス Narvaez 石田 忠 Tadashi Ishida

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2012年11月29日 (木)

冬のビウエラ

今回調べてみて、チャランゴがビウエラの流れを汲んでいる事実を初めて知り、とても驚きました。ビウエラの古雅な音楽はクラシック・ギターでもよく演奏され、芳志戸幹雄さんはそれらスペイン古楽にも造詣が深く、よくTVでも演奏されていました。
もう少しビウエラの響きを鑑賞しつつ、どのように徐々にファルッカ(あるいはファンダンゴも?)のような奏法が入っていったか追えればと思いますが、それではスペインに引っ張られたままになりますので(笑)、南米の方も平行して進めようと思います。そんなスペイン的なギター奏法が生まれた後、南スペインでフラメンコが誕生しヒターノ(ジプシー)によって育まれ、一方では南米に渡ってチャランゴが生まれたのでは、と勝手に想像していますが。何年か前にバロック期のD.スカルラッティのチェンバロ・ソナタを取り上げましたが、フラメンコ成立前にもかかわらず、そこにはフラメンコに相当似通ったギター的響きとスペインのリズムがありました。
ルイス・ミランが活躍したのが16世紀、スカルラッティは18世紀前半ですから、スペイン的な奏法はその間に生まれたのだろうと思います。なお、今日のタイトルは「冬のリヴィエラ」の捩りです(笑) 最低気温4度くらいと言う、11月とは思えぬ寒さが続いていますので。

Fecit Potentiam - by Josquin and arranged for vihuela by Fuenllana

いかにもスペイン・ルネサンス的なビウエラのソロ。しかも素晴らしい音色の楽器です。

Vihuela - Valderrabano, Soneto

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2012年11月28日 (水)

芳志戸幹雄の「粉屋の踊り」

ファリャの「粉屋の踊り」のラスゲアードには色々な弾き方があるようで、演奏者によって様々に聞こえます。やっぱり強く強く印象に残っているのは、スペインの巨匠ナルシソ・イエペスの演奏です。ファルッカですから、火の様に激しいのですが、それと同時に翳りがあって、そこがスペイン音楽独特の魅力でしょう。イエペスの演奏は、その影の部分の一種冷やりとした感覚が、スペイン人にしか表現できないのではと思わせるものがありました。
「粉屋の踊り」で少し見ているだけで、懐かしい演奏者の映像が色々出てきますが、そんな中から芳志戸幹雄の演奏を上げておきます。「粉屋の踊り」は3曲目ですが、他の2曲も大変に素晴らしいです。79年頃にNHKのこの人のギター講座をよく見ていて、確かこの曲の楽譜を手に入れたのも、その時のテキストだったように思います。イエペスにも師事していた人なので、かなりこの曲でも似た趣があります。しかし、96年に49歳の若さで亡くなられていたことは、今日初めて知りました。荘村清志、渡辺範彦と共に、1947年生まれのクラシック・ギタリスト三羽烏と呼ばれ、1970年代には大活躍されていました。荘村さんの放送(番組名は確か「ギターを弾こう」でした)と並んで、大変お世話になったものです。

芳志戸幹雄 - 近代スペイン音楽

マラゲーニャ(アルベニス)
歌と踊り第1番(ピポー)
粉屋の踊り(ファリャ)

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2012年11月27日 (火)

ビウエラ・デ・マノ ファルッカ

チャランゴはスペインの古楽器ビウエラ・デ・マノが発展したもので、ボリビアのポトシ北部地方が発祥の地ではないかと推定されているそうです。
そこでビウエラ・デ・マノを調べてみました。スペイン・ルネサンスのルイス・ミランなどの曲を演奏している映像が出てきました。ビウエラ・デ・マノは、その名の通り「手のビウエラ」の意味でしょうか? かように古雅なビウエラの音が、どういう経過を辿ってあの激しいチャランゴの掻き鳴らしになるのか、その辺が興味深いところです。
スペインにおいてファルッカなどの奏法と混合して南米にもたらされたのかと思いますが、どうなのでしょうか。ファルッカの有名曲として、ファリャの三角帽子から「粉屋の踊り」を上げておきます。村治さんの映像もありましたが、掻き鳴らしでの右手がほとんど見えないのでこちらを。個人的に昔ギターで弾いた懐かしい一曲です。

Vihuela de Mano - Luys de Milán - Tommy Johansson

粉屋の踊り

Farruca ファルーカ

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2012年11月21日 (水)

カマロン&パコ

また一本どうしても上げておきたいフラメンコの映像がありました。例のChant du mondeのフラメンコの巨匠シリーズでも出ていたコンビで、カマロン・デ・ラ・イスラのカンテをパコ・デ・ルシアが伴奏しているものです。シャンデュモンドの方でも同じ組み合わせで収録されていますが、一部はトマティートの伴奏でした。
こうして生演奏で見ると、その凄さがリアルに感じられます。1992年に42歳の若さで夭折した天才的な歌手カマロンは、カディスのミック・ジャガーとの異名も取っていたとか。

Camarón Paco Lucia

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