ロシア

2017年5月 2日 (火)

ロシアのヴェスニアンカ?

放送でかけたような女性の地声合唱の民謡原曲を探していたら、ロシア側の合唱のようですが、веснянка(ヴェスニアンカ)の表記が確かにあります。ロシア語で「春」はヴェスナーですから、ヴェスニアンカというウクライナ語も容易に意味が類推できるのですが、ロシアでも春の歌(民謡)のことを、こう呼ぶのでしょうか? 2本目にはрусская народная песня(ルースカヤ・ナロードナヤ・ペスニャ=ロシアの民謡)と、はっきり出ています。2本目は間違いなくロシアの歌だと思います。放送で少しかけたBoheme Musicの音源に似た、非常に素晴らしい歌唱です。マイクなしで鮮烈な歌声を響かせ、こういう風に指揮のように振りが入るのかとか、衣装や歌っている時の凛とした表情などを確認できて、非常に嬉しい映像資料です。しばし、聞き惚れました。

Летела Стрела ☀ Вся Надєжда / весенняя закличка, календарная обрядовая песня веснянка

Черный ворон воду пил ☀ Вся Надєжда / обрядовая свадебная хороводная русская народная песня

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2017年4月 5日 (水)

ナターシャ・グジーのドゥムキー

今日のゼアミdeワールド52回目の収録では、ウクライナのドゥムキーを取り上げました。ウクライナ民謡だけでなく、ドヴォルザークのドゥムキーも併せてかけました。ドゥーマ、ドゥムカ、ドゥムキーと並べてみて、ロシア語でドゥーマチという動詞は「思う」の意味であることを思い出しました。同じスラヴ系ですから、かなり語彙は似ています。「ドゥムキーの名称はウクライナの民謡、またはチェコ語の回想または瞑想を意味する言葉に由来するという説がある」と検索でも出てきましたので、おそらく元には「物思いに耽る」ような意味合いもあるのではと思いましたが、どうでしょうか。月曜にアップしたナターシャ・グジーのバンドゥーラ弾き語りのウクライナ民謡「バンドゥーラを手にすれば」などは、典型的なドゥムカと言えるのでしょう。彼女が宮崎アニメの主題歌を歌うのも、国を越えてドゥムキーと共通する「思い」が投影してのことだろうと思います。カザルスが編曲してからチェロの名曲として有名なカタロニア民謡「鳥の歌」も彼女の十八番ですが、これもドゥムキー的解釈と取れるでしょう。

ナターシャ・グジー ウクライナの歌姫 .wmv

The Song of Birds by Nataliya Gudziy / 鳥の歌 ・ ナターシャ・グジー

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2017年4月 3日 (月)

ウクライナの伝統音楽

ゼアミdeワールド51回目の放送、日曜夕方に終りました。5日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。今日はウクライナの合唱曲「ドニエプルは轟き悲しむ」と、ナターシャ・グジーの「バンドゥーラをてにすれば」を目立たせたいので、この2本だけにしました。

今回からこの番組も2年目に入りました。本年度もどうぞ宜しくお願いします。
寒い間は寒い国の音楽と言うことでロシアの音楽を色々廻ってきました。大分暖かくなって来ましたが、まだまだ旧ソ連圏の音楽巡りは続けようと思います。ロシア、ウクライナ、ベラルーシの東スラヴ系の後は中央アジアやコーカサスの方に向かう予定です。ロシアの音楽も、先週のウラル・アルタイ関係もまだまだ音源は膨大にありますが、とりあえず今回はウクライナに廻ってみようかと思います。ロシアと同じ東スラヴ系で、やはり合唱の素晴らしさが目立ちます。ロシア音楽と少し違う独特な叙情性があって、それが聞きものです。吟遊詩人が弾き語る小型ハープのような弦楽器バンドゥーラや、スラブ人の伝統のバラッド形式の民族歌謡ドゥーマ、あるいはドヴォルザークの作品にもなっているドゥムキーでも有名です。
まずは、フランスのPLAYA SOUNDから出ていた名盤「ウクライナの声」というアルバムから3曲続けてかけたいと思います。ブルガリアン・ヴォイスとも少し似た女声合唱中心の一曲目に始まり、さかまくドニエプル川を描いた最後の曲は、とりわけ感動的な一曲です。タイトルがフランス語訳のみですので、曲名詳細は3曲目しか分りません。

<Ukrainian Voices~ 3分9秒、4分3秒、4分15秒>
Mighty Dnieper roars and bellows - English /Ukrainian/中文 subtitles

別団体だと思いますが、同じ曲がありました。

同じドニエプルの曲を、往年の赤軍合唱団も歌っていますので、次にかけてみます。ここでは「ウクライナの詩」と言うフランス語訳になっていました。こちらもドラマティックな悲愴美溢れる歌唱です。

<赤軍合唱団 / ライヴ・イン・パリ1960 ~ウクライナの詩 5分41秒>

次に日本でもお馴染みのウクライナ生まれの女性歌手・バンドゥーラ奏者、ナターシャ・グジーの歌唱で、有名なウクライナ民謡「バンドゥーラを手にすれば」です。哀愁を帯びたバンドゥーラの響きと、美しい歌声に魅了される一曲です。

<ナターシャ・グジー / セルツェ ~バンドゥーラを手にすれば>
バンドゥーラを手にすれば ナターシャ・グジー


ウクライナは広大なので、地方によって音楽もかなり違いますが、ハンガリーやルーマニアに近い西ウクライナの音楽は、これらの国の伝統音楽にかなり似通っています。フランスのQuintanaから出ていた「カルパチアの伝統音楽」から、結婚式のチャールダッシュのヴァイオリン演奏をどうぞ。演奏者と曲目共にハンガリー語ですが、西ウクライナのブコヴィナ地方での録音のようです。

<カルパチア山脈の伝統音楽 ~En kismadar letemre, Lakodalmi csardasok 1分13秒、4分24秒>

同じく西ウクライナのブコヴィナの音楽ですが、打弦楽器のツィンバロム伴奏で、女性歌手オクサーナ・サヴチュクが歌っている「You are a Green Land, Bukovina」は、タイトル通りブコヴィナ民謡のようです。音階などが東欧系ユダヤのクレズマーにかなり似てきます。この曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Oksana Savchuk and Ivan Kavatsyuk / Pysanka ~You are a Green Land, Bukovina 4分4秒>

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2017年3月30日 (木)

Марийские песни(マリの歌)

今日の一本には、1時間を越える映像に、民族衣装の映像とマリ(チェレミス)の民謡や大衆音楽が次々出てきます。音階的に、いかに東洋的か、ちょっと聞けばすぐに分かると思います。しかしバルトークの頃の推測とは異なり、言語的には西シベリアのハンティ・マンシ(それぞれオスチャーク語とボグル語)の方がハンガリーに近いとされていて、マリはモルドヴィン(モルダヴィアやモルドヴァと似ていますが別民族)などと並んでフィンランドのフィン人のルーツ民族の一つと言って良いようです。

Mari songs #2 - Марийские песни - Марий муро (in Mari language)

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2017年3月29日 (水)

マリ(旧称チェレミス)の民謡

マリと言うと、どうしてもアフリカのマリを思い浮かべる人が多いかと思います。そのため、マリ・エルと正式名称で呼んだ方が間違いないでしょう。99年にロシア語教室に通っていた頃に、ロシアのマリ語の専門の人が知人にいるという同級生がいらっしゃいました。その方の研究がその後どうなったのか、気になるところです。
ハンガリー音楽のルーツを辿ると、まずエキゾチックなジプシー音楽は外れて、東洋的な5音音階の目立つマジャール音楽に行き着きますが、そのまたルーツがチェレミス辺りにあるらしいと中学時代に谷本一之さんのFM放送で聞いたものですから、今でもチェレミスと聞くと、ウラル系民族の中でも特に関心を強く持ってしまいます。バルトークやコダーイが関わっていた訳ですから、世界の民族音楽研究はこの辺りに始まったと言っても過言ではないのでは。
ロシアの映像には、今日のyoutubeのような珍しい動画が目白押しです。音階も人々の風貌も、西洋か東洋か分からないところが、やはり面白さの中心のように思います。

Марийская песня проводов в армию "Пасунажат кодеш" в исполнении ансамбля "Радуница"

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2017年3月28日 (火)

ヴォルガ中流域のウラル・アルタイ系少数民族

ゼアミdeワールド50回目の放送、日曜夕方に終りました。3月29日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。youtubeには、まず同じ音源はないと思いますので、近いものをまず一本アップしておきます。そもそも、2007年に当ブログを始めたのも、ヴォルガ中流域から北コーカサスにかけての調査が最初のきっかけでしたから、「ウラル・アルタイ」のキーワードでは大分前に色々書いております。先週後半以降、またもやトラブルでほとんどまともにPCを使えない状況でしたが、諸悪の根源のマ◎フィーを遂に卒業し、PC動作は劇的に軽くなりました。
 
今回はロシアの少数民族の音楽を少し聞いてみたいと思います。モスクワから東に1000キロ程行った辺りのヴォルガ河中流域は、ウラル・アルタイ系民族の自治共和国が幾つかありまして、インド・ヨーロッパ語族に属するスラヴ系のロシア人とは全く異なる少数民族が多く住んでいるのは余り知られていないことだと思います。ウラル山脈から東側のシベリアなら容易にイメージ出来ると思いますが、西側のヨーロッパ・ロシア内にもこれらのアジア系などの民族が沢山います。古代の民族大移動やモンゴル帝国の征服の痕跡が今も生々しく残っています。アルタイ系のタタールなどでは、5音音階の東洋的な旋律も多く、中国かモンゴルの音楽と聞き間違えるほどです。ウラル系では、日本の民謡にそっくりな歌もあります。

最初にかけますハンガリーのHungarotonから出ていた「ヴォルガ-カマ地域のフィン・ウゴルとトルコ系諸族の伝統歌」について、何度かこれまでにも出てきました音楽之友社の「世界の民族音楽ディスクガイド」に書いた拙稿を読み上げてみます。

ヴォルガ中流域やウラルはもはやヨーロッパではなくアジアである。アルタイ語族のトルコ系や、ウラル語族のフィン・ウゴル系の言葉を話す少数民族が沢山いる地域だが、これは1958~79年にコダーイの弟子であるLaszlo VikarとGabor Bereczkiの2人のハンガリー人研究者によってタタールやマリ、チュヴァシ、ウドムルトの各自治共和国で収集された録音集。
Votyak,Cheremis,Chuvash,Tatarの諸族の民謡や踊りの曲等。さすがマジャール民謡のルーツをこの地に探ったバルトークの頃からの伝統で、録音も良いのでこの地域に興味を持つ人には貴重な資料になるだろう。住民の服装はロシア風ながら、節はマジャールに近い。日本人からも遠くない印象を受ける東洋風な歌も多い。

非常に興味深いエリアですが、音楽的にはかなり地味でもありますので、この放送ではごくごくかいつまんで取り上げることにします。まずは、ハンガリーやフィンランド、エストニアなどのルーツに当るウラル系民族のエリアから始めます。
ハンガリーの民族的ルーツを辿るとヴォルガ中流域のチェレミス(現在はマリ共和国)や西シベリアのハンティ・マンシに当るとされますが、チェレミスの民謡で結婚式の歌を2曲続けてどうぞ。

<チェレミスの結婚式の歌 2分27秒、34秒>
Ансамбль народной песни «Эренер» отметил 20-летний юбилей - Вести Марий Эл

同じ曲ではありませんが、マリ・エル(チェレミス)の民謡の現在を垣間見れる一本。

次に現在はウドムルトと呼ばれているヴォチャークの民謡ですが、イースターの歌をどうぞ。

<ヴォチャークのイースターの歌 1分3秒>

同じ盤から、アルタイ系になりますが、チュヴァシのパンケーキ・デイの歌をどうぞ。パンケーキ・デイとは、四旬節の初日である灰の水曜日の前日の火曜だそうです。

<チュヴァシのパンケーキ・デイの歌 1分9秒>

同じ盤から、やはりアルタイ系ですが、タタールのティン・ホイッスルと、クライと呼ばれる倍音豊かな縦笛の吹奏を2曲続けてかけてみます。東洋的な旋律で、民謡の尺八に似て聞こえます。

<タタールのティン・ホイッスルとクライ 1分43秒、2分1秒>

続いて、オランダのレーベルPanから出ていたMother Volgaにもヴォルガ・フィン語派の音源がありますので、その中から再度チェレミス(マリ)の民謡でAn old slow songと言う女性の重唱をどうぞ。アコーディオンと打楽器の伴奏で歌われています。この辺の人々の風貌共々、やはり東洋か西洋か、判別の難しい音楽です。

<Mother Volga - Music of the Volga Ugrians ~An old slow song 3分37秒>

同じMother Volgaにはアルタイ系のチュヴァシの音源も入っておりまして、その中からグースリ独奏で「古いマーチ」と言う曲をどうぞ。グースリは一般にはロシアの伝統楽器として知られるツィター系弦楽器です。この曲はアルタイ~トルコ的な感じは全くしない曲です。

<Mother Volga - Music of the Volga Ugrians ~An old march 2分50秒>

同じくチュヴァシのグースリ演奏ですが、次の結婚式の曲では対照的にアルタイ~トルコ的な感じが強く感じられます。この旋律はどこかで聞いたことがありますが、思い出せません。何か懐かしい感じのメロディです。歌入りヴァージョンと続けてどうぞ。

<Mother Volga - Music of the Volga Ugrians ~Lyrical Wedding Melody, Lyrical Wedding Song 2分5秒、1分32秒>

では、最後にアルタイ系のタタールスタンの女性歌手F.スレイマノヴァの独唱を聞きながら今回はお別れです。露Melodiyaから最近出たヴォルガ・タタールの民謡2枚組の冒頭を飾る東洋的な美しい旋律です。タイトルのSahralardaは、英訳ではIn the fieldsとありました。スレイマノヴァの名前の通りでタタールではイスラム教徒が多く、一方それ以外のアルタイ系とウラル系ではキリスト教徒が多いようです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Folk Songs of Volga Tatars ~F.Suleymanova / Sahralarda(In the fields) >

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2017年3月24日 (金)

Недолюбил と Я уехал в Магадан

火曜はラジオの準備、水曜は収録と大量の入荷処理、そして木曜は今日こそと思いましたが何故かココログに繋がらず、結局月曜以降ブログは書けませんでした。昼は店に出ているので、どうしてもこうなってしまいます。ヴィソーツキー特集は一応今日までという事で、「愛し切れなかった」と「俺はマガダンに行ったぜ」を原文で調べたら、ありました。どちらもそれぞれの「大地の歌」収録の音源とは別のようですが、別テイクでかつ貴重映像が見れて嬉しい限り。面白いのはリンクに複数見えるМой друг уехал в Магаданと言う曲の存在で、Я(私)がМой друг(私の友達)に代わっています。「俺の友はマガダンに行ったぜ」となるでしょうか。この曲のヴァリエーションを書くきっかけは何だったのでしょうか。
ヴィソーツキーと言えば、「こうのとり」や「大地の歌」「オオカミ狩り」なども取り上げたいところですが、またの機会にします。

Владимир Высоцкий Недолюбил

Высоцкий - Про Магадан - Я уехал в Магадан (1968)

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2017年3月20日 (月)

ヴィソーツキーの「大地の歌」

ゼアミdeワールド49回目の放送、日曜夕方に終りました。3月22日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。先週後半はPCのトラブルでほとんどブログにはタッチ出来ませんでしたm(_ _)m 「大地の歌」の「奴は戦闘から戻らなかった」以外は、また後日探してみます。

前回ロシアのバルド(吟遊詩人)の音楽特集として、ウラディーミル・ヴィソーツキーとブラート・オクジャワを中心に、エレナ・カンブローヴァの歌もかけました。日本では80年代に新星堂オーマガトキから出ていたヴィソーツキーの「大地の歌」が一番知られていると思いますので、その音源もかけたかったのですが、手元にはレコードのみで、CDで再発された時に手に入れてなかったので前回は外しました。CDも既に大分前に廃盤のようですが、LP音源をMP3にしてアイフォンに入れてありましたので、今回はその中から数曲かけてみます。
まずは、一曲目の「奴は戦闘から戻らなかった」からです。針を落として聞いた時の、この歌のインパクトがまず第一にあります。詩の一、二連目は以下のようになっております。翻訳は宮沢俊一氏です。口語調が上手くヴィソーツキーの世界を捉えていると思います。

なぜどこが違うのか、大体はいつもの通りなのに
空も同じ、また晴れている
森も同じ、空気も同じ、水も同じなのに
ただ奴だけが戦闘から戻らなかった

俺には今や分らない、俺たちのどっちが正しかったのか
よく夜を徹して論じ合ったものだったが
俺は初めて奴の存在を感じている
奴が戦闘から戻らなかった今になって

<ウラディーミル・ヴィソーツキー / 大地の歌~奴は戦闘から戻らなかった 3分14秒>
Владимир Высоцкий - Он не вернулся из боя (Текст)


次は「黒マント隊」という曲です。詩の一連目は以下のようになっております。

俺達が残してきたのは崩落と日没だけ
ああ、せめて僅かでいい
目に見えなくていいから飛翔が欲しい!
信じたいものだ、わが黒マント隊の面々が
俺に今日、日の出を見る可能性を与えてくれることを

<ウラディーミル・ヴィソーツキー / 大地の歌~黒マント隊 3分31秒>

次は「愛し切れなかった」という曲です。大事な箇所と思われる詩の一、七連目は以下のようになっております。

誰かが果実を見つけた
それは熟れていない、熟していない
木をゆすると、それは落ちてしまった、こぼれてしまった・・・
これはある人についての歌、
その人は熟せなかった、歌えなかった
声を持っていたのに、気付かなかった、気付かなかった

彼は何でもかんでも知ろうとした
だが、何もかも中途半端
何事も底まで行かない
深さにまで達し切れない
しかも唯一の彼女をも
愛し切れなかった、愛し切れなかった

<ウラディーミル・ヴィソーツキー / 大地の歌~愛し切れなかった 4分48秒>

次は「俺はマガダンに行ったぜ」という歌です。カムチャツカ半島に近いシベリア極東の流刑者の強制収容所があったことで知られる町ですが、やはり過酷な北の果てのイメージで歌われています。余談ですが、ロシア・ジプシーの名歌手ワヂム・コージン(1903-94)は、スターリンの時代にシベリア流刑されてマガダンで亡くなっています。新宿ゴールデン街の店、ガルガンチュアの女主人兼歌手の石橋幸(みゆき)さんの自主制作レーベルはマガダンという名前で、彼女はワヂム・コージンの歌もよく歌われています。
詩の一、二連目は以下のようになっております。

お前、俺が齢にふさわしくねぇってか
俺はめったに心を打ち明けねぇが
お前にはマガダンの話をしてやるぜ。よく聞けよ!
俺はながーい湾を見たんだ、道もな
ただ何となく行った訳じゃねぇぜ

ある日、俺はマガダンに行った訳よ
自分を忘れたかった、病気を忘れるように
だからすぐとことん飲んだぜ。 ウォトカを!
でも俺はながーい湾を見たんだ、道もな
ただ何となく行った訳じゃねぇぜ

<ウラディーミル・ヴィソーツキー / 大地の歌~俺はマガダンに行ったぜ 1分55秒>

youtube音源ですがヴィソーツキーの歌の最後にgori-gori-moya-zvezdaをかけてみたいと思います。前にドン・コサック合唱団の歌唱でかけた古いロマンス(語り歌)で、和訳は「輝け、私の星よ」となります。この曲の歌詞ですが、「君は私にとって、胸に秘めた、たった一つの輝ける星。もし私が死んでも、私の墓の上でいつまでも輝き続けておくれ」という内容でした。ヴィソーツキーの弾き語りも実に心に沁みる歌唱です。

<ウラディーミル・ヴィソーツキー / gori-gori-moya-zvezda 1分22秒>
Высоцкий "Гори, гори моя звезда..."


ブラート・オクジャワの歌唱も少し聞いておきたいと思います。これからかけますのは、「ヴォロージャ・ヴィソーツキーについて」と言う曲で、14歳年長のオクジャワよりずっと早くに若くして亡くなった後輩ヴィソーツキーへの追悼曲です。妻のマリナ・ヴラディに捧げられています。タイトルのヴォロージャと言うのはウラディーミルの愛称形です。

<ブラート・オクジャワ / Sur Volodia Vissotski 2分30秒>
Булат Окуджава - О Володе Высоцком


では、最後に女性歌手エレナ・カンブローヴァの歌を聞きながら今回はお別れです。3曲目の「手品」という曲だけ前回かけられなかったので、今回は5曲目のマレンキー・プリンツと併せてかけたいと思います。こちらも繊細でリリカルな良い曲です。マレンキー・プリンツは、英訳はLittle Princeですから、サン=テグジュペリの「星の王子さま」のことだと思われます。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<エレナ・カンブローヴァ / 「手品」2分19秒、「マレンキー・プリンツ」3分27秒>
Елена Камбурова Маленький принц

「マレンキー・プリンツ」は放送ではほとんどイントロだけで終ってしまいましたので。これがフルバージョン。

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2017年3月17日 (金)

ヴィソーツキーとヴラディの共演映像

水曜にマカフィーの更新が終わらなくて、ちょうどウィンドウズアップデートが入って来たので、コントロールパネルを開こうとしたら固まって、セーフモードでないと起動しなくなりました。そのため水曜のHPの更新と木曜のブログアップが出来ておりません。まだ調子が悪いので、アイフォンのココログアプリからのアップです。

ウラディーミル・ヴィソーツキーとマリナ・ヴラディの共演映像が色々ありました! こういう動画を見つけた時、youtubeの有り難さを強く感じます。

Владимир Высоцкий и Марина Влади. Последний поцелуй

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2017年3月15日 (水)

マリナ・ヴラディの歌声

ゴダールの映画「彼女について私が知っている2,3の事柄」に出ていた女優、マリナ・ヴラディが、ウラディーミル・ヴィソーツキーの奥さんだったことを知ったのは、80年代に新星堂オーマガトキの「大地の歌」が出てからのことで、その数年前にゴダールの映画を見た時は知らなかったことでした。こんなに見事にロシア語で歌う人だったと知ったのは、二人のカップリングCDを手に入れた90年代中頃です。

Я несла свою беду - Марина Влади [Владимир Высоцкий]

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