Simon Shaheen のTurathは、音源が上がっていました。CMPの盤は、おそらく現在は入手不可です。92年に出た頃はジャケットが違っていて、ウードを構えたシモン・シャヘーンでした。彼はウードだけでなく、ヴァイオリンの名手でもあり、タクシームがとにかく凄いです。それぞれを3,4本目に入れました。(以下放送原稿を再度載せておきます)
ゼアミdeワールド171回目の放送、日曜夜にありました。31日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。
今回もインドの世界的な民族音楽学者のデベン・バッタチャリアのフィールド・レコーディングをかけながら、当番組でその地域に回っていく大体の予測をして行きます。1953年から、彼が80歳で亡くなる2001年までに録り溜めてていた未発表音源からなるSUBLIME FREQUENCIESの「Paris to Calcutta: Men and Music on the Desert Road」の4枚組から気になる音源を選んで、30分に入るだけご紹介します。現物は手元にないので、今回もアップルミュージックからの音出しです。youtubeはベドウィンとシーク教の2本のみのようです。
<3-2 Ostad Abol-Hassan Saba - Setar improvisation in mahour dastgah 2分40秒>
その後はシャーナーメの勇壮なトンバク、ダリウシュ・サフヴァトの美しいサントゥール演奏など、ペルシアの音楽で終わりますが、ラストのホマーユン旋法のEskandare Ebrahimi and Orchestraの演奏がライトクラシカルな感じでも、かなり異色で面白いので、16分の中から少しだけおかけしておきます。
<3-7 Eskandare Ebrahimi and Orchestra - Humayun 16分7秒 抜粋>
Khamis El Finoのウードをもっと見たいところですが、さすがに生映像は見当たらず、Smithsonian Folkways盤の一部があるのみでした。このアルバム、コロムビア盤では確か「太古の響き」と少々大げさな副題が付いていました。マカームはシャド・アラバン辺りだったかなと思います。 と言う訳で、今日はシモン・シャヘーンの生映像を探してみました。ウードとヴァイオリンの両方において、ここまでの名人芸を披露する人は、ほとんどいないように思います。一つ言えるのは、ウードの平行4度とヴァイオリンの平行5度の調弦は似通っていて、運指においてどちらかの経験がとても役に立つだろうとは思います。先日の中東名曲集のCMP盤や、アブデルワハブの曲を取り上げた盤が話題になったのは90年頃で、もう20年以上前ですが、この映像は2011年のもの。ごく最近です。マカームを渡り歩いているようにも聞こえる名人の妙技に酔いしれる一本です。
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