アラブ

2020年2月 7日 (金)

サマーイ・ナハーヴァンド(アラブ音楽の場合)

サマーイ・ナハーヴァンドと言った場合、メスード・ジェミルの曲以外にもあるようですが、彼のこの曲は一聴で忘れられない印象を残す哀愁の名旋律だと思います。父であるタンブーリ・ジェミル・ベイの曲でチェチェン・クズは特によく知られていますが、メロディ・メーカーという点では、息子メスード・ジェミルの勝ちかも知れません。3+2+2+3の10拍子という、難しい拍子で書かれていることも忘れてしまいそうです。懐かしい音源のブスタン・アブラハムを含め、今日はアラブ音楽での好演をいくつか上げておきます。

Samaii nahawad - Masoud Jammil


Nihâvend Saz Semâî - Mesut Cemil Bey


Nihavend Saz Semaisi (Mesut Cemil Bey


Bustan Abraham - Sama'i Nahawand (1997)

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2020年2月 3日 (月)

Sama'i Nahawandとメスード・ジェミル

ゼアミdeワールド198回目の放送、日曜夜にありました。5日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。Gilles Andrieux & Kudsi Ergunerのサマーイ・ナハーヴァンドは見当たらないので、今日は一本だけにしておきます。

トルコの15回目になります。今回はトルコ音楽史上最高のタンブールの名手と言われるタンブーリ・ジェミル・ベイ(Tanburi Cemil Bey)の息子のメスード・ジェミル(Mesut Cemil)が書いたSama'i Nahawandから始めたいと思います。190回目の最後に少しだけかけたアラブ音楽の音源です。

演奏はパレスティナのウード名手シモン・シャヘーンで、90年代にドイツのCMPから出ていました。前にも言いましたが、シャヘーンは、シモンという名前の通り、パレスティナのキリスト教徒と思われます。

<6 Simon Shaheen / Turath - Masterworks of the Middle East Sama'i Nahawand 8分16秒>

Simon Shaheen - Sama'i Nahawand (Turath)


メスード・ジェミルのSama'i Nahawandはアラブ音楽でよく演奏される名曲で、トルコ音楽としての楽譜は持っていますが、何故かオリジナルのトルコ音楽の音源は余り聞いた記憶がありません。

一つだけ手元にあったのが、ネイのクドゥシ・エルグネルとフランス人のタンブール奏者ジル・アンドリューが共演した1992年のフランスAlSurのオスマン音楽の盤で、ネイとタンブールによるしっとりとしたオスマン音楽らしい好演ですので、こちらをおかけします。70年代からパリに拠点を置いていたクドゥシ・エルグネルと、Ocoraなどから音源のある巨匠タリプ・オズカンからサズ、バーラマやタンブールを教わったフランスの名手の共演です。

<3 Gilles Andrieux & Kudsi Erguner / Ottoman Classical Music  Nihavend Saz Semai 8分>

タンブールとチェロの名手にして作曲家でもあったメスード・ジェミル(1902-63)の音源は、20世紀に入って1930年代以降ですから意外にありまして、米Golden Horn Recordsの2枚や、30~50年代録音をセレクションした土Kalan Muzikからの2枚組などがあります。後者だけ手元に残っていますので、こちらからおかけしていきます。

タンブールの演奏では、父タンブーリ・ジェミル・ベイのヒジャズカルのサズ・セマーイがありますので、こちらをおかけします。

<1-6 Hicazkar Saz Semaisi Tanburi Cemil Bey (1932 Kahire Arap Musıkisi Kongresi Kayıtları) 3分9秒>

ここで催しの告知を入れます。

2017年の12月から毎偶数月に開催し、13回続きました終活カフェ@Cafe トーク・トークですが、セミナー担当者の多忙のため、今後は12月のみになりました。

今後は木曜公開練習の本来の目的に立ち戻って、弦楽四重奏の研鑽の場にしたいと思います。早速、第一回目の発表会を2月20日の同じ17時から開催致します。こちらでは私は主にヴァイオリンを担当しております。(毎偶数月にするかどうかは検討中です)

宜しければ是非お越し下さい。入場無料ですが、駐車場に限りがありますので、ご一報頂けましたら幸いです。

Cafe トーク・トーク
今治市北高下町2-1-7ハイツ近藤2の1階

以上、催しのお知らせでした。

では最後にメスード・ジェミルのチェロと、ヴィオラ奏者、ケメンチェ奏者がトリオで演奏している2枚目のイスファハン旋法のペシュレヴを時間まで聞きながら、今回はお別れです。チェロとヴィオラに高音のケメンチェが合わさることで、冒頭で特に女性が歌っているかのような不思議な音響が生まれています。このペシュレヴを書いたのも、メスード・ジェミルの父タンブーリ・ジェミル・ベイで、録音は1952年です。トルコ音楽特有のメリスマをチェロでどうやって弾いているのか、映像で確認したくなる演奏です。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<2-2 Isfahan Peşrev: Tanburi Cemil (30 Eylül 1952 Kayıdı) 14分26秒>

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2019年12月13日 (金)

Simon Shaheenのウードとヴァイオリン

Simon Shaheen のTurathは、音源が上がっていました。CMPの盤は、おそらく現在は入手不可です。92年に出た頃はジャケットが違っていて、ウードを構えたシモン・シャヘーンでした。彼はウードだけでなく、ヴァイオリンの名手でもあり、タクシームがとにかく凄いです。それぞれを3,4本目に入れました。(以下放送原稿を再度載せておきます)

185回目にクドゥシ・エルグネルのメヴレヴィー的な演奏でかけたイスマイル・ハック・ベイのフェラフェザのペシュレヴもアラブ音楽でよく演奏されています。パレスティナのウード名手シモン・シャヘーンの演奏が、92年にドイツのCMPから出ておりました。そちらでおかけします。ペシュレヴは、ここではアラビア語のバシュラフになっております。なおシャヘーンは、シモンという名前の通り、パレスティナのキリスト教徒だと思われます。

<1 Simon Shaheen / Turath - Masterworks of the Middle East Bashraf Farahfaza 5分45秒>

Simon Shaheen - Bashraf Farahfaza (Turath)


では最後に、同じくシモン・シャヘーンの演奏で、タンブーリ・ジェミル・ベイの息子のメスード・ジェミルが書いたSama'i Nahawandを時間まで聞きながら、今回はお別れです。今回は途中までになると思いますが、ウードなどアラブの楽器でもよく演奏される名曲ですから、またちゃんとかける予定です。

<6 Simon Shaheen / Turath - Masterworks of the Middle East Sama'i Nahawand 8分16秒>

Simon Shaheen - Sama'i Nahawand (Turath)


taqsim arabic oud music


Excerpts From Arboresque with Improvisations from Simon Shaheen and Bassam Saba


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2019年12月 9日 (月)

女子十二楽坊とウスクダラ 他

ゼアミdeワールド190回目の放送、日曜夜にありました。11日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。今日の動画は、女子十二楽坊とウスクダラだけにしておきます。

トルコの伝統音楽の9回目です。トルコの音楽は手元の資料の数ではペルシア音楽やアラブ音楽に次いで多いので、オスマン古典音楽だけでも後数回は予定していますが、この辺でおそらく多くの人に耳馴染みではという曲から始めたいと思います。

サントゥーリー・エトハム・エフェンディのロンガ・シャーナズですが、中国の女子十二楽坊が「自由」というタイトルで演奏したことで知られています。2001年頃盛んにテレビCMでも流れたので、おそらく誰でも聞いたことのあるオスマン音楽と言えるでしょう。エトハム・エフェンディは、1855生まれ1926年没ですから、オスマン末期の音楽家です。サントゥーリーの敬称がある通り、サントゥールの名手でした。女子十二楽坊は二胡が中心ですが、琵琶、中阮、笛、揚琴、古筝、独弦琴もバックにいて、この内揚琴(ヤンチン)はサントゥールと同属の楽器です。ロンガは速い2拍子で演奏される軽快な楽曲形式で、コンサートの最後を飾ることも多いです。では2007年リリースの女子十二楽坊のアルバム「上海」から、「自由」のライブバージョンをどうぞ。

<12 女子十二楽坊 Freedom (Live) 4分12秒>

女子十二楽坊 自由


もう一曲のウスクダラはトルコの古典音楽ではなくイスタンブールの民謡になりますが、1954年に江利チエミが日本語で歌ったので、古い世代の方はご存知かと思います。オスマン音楽シリーズが一通り終わったらトルコ民謡の方でも取り上げますが、今回は往年の古典音楽の女性歌手サフィイェ・アイラの古い録音でおかけします。この曲の別名キャティビームが曲名になっています。音源は、アメリカRounderから出ていたSP復刻の「トルコ音楽の巨匠 Vol.2」の1曲目です。

<1 Safiye Ayla / Katibim 3分18秒>

Safiye Ayla-Uskudara gideriken aldida bir yagmur


エトハム・エフェンディと同じオスマン朝末期の音楽家のタンブーリ・ジェミル・ベイは、トルコ音楽史上最高のタンブール奏者と言われています。彼の作曲した中で、アラブ音楽でもよく演奏される「チェチェン・クズ」を今回おかけします。「チェチェンの娘」と訳せるこのヒュセイニー旋法の曲は、ロシアでの迫害から逃れてオスマン帝国に移住してきたチェチェンやチェルケスなど北コーカサス系の愛らしい美少女を描写した曲かと思います。ジェミル・ベイはタンブールだけでなく、ケメンチェの名手でもあったので、ここではケメンチェを弾いています。アメリカTraditional Crossroadsの盤は、1910~14年にブルーメンタル・レコードとトーキング・マシーン・カンパニーによって行われたアコースティック録音からのCD復刻ですから、100年余り前の録音です。

<1-2 Tanburi Cemil Bey Vol.2-3 Cecen Kizi 3分9秒>

同じチェチェン・クズを、クドゥシ・エルグネルのアンサンブルが演奏した録音がドイツのCMPから91年に出ていましたので、そちらでもおかけしておきます。

<11 Peshrev & Semai of Tanburi Djemil Bey / Cecen Kizi 3分42秒>

185回目にクドゥシ・エルグネルのメヴレヴィー的な演奏でかけたイスマイル・ハック・ベイのフェラフェザのペシュレヴもアラブ音楽でよく演奏されています。パレスティナのウード名手シモン・シャヘーンの演奏が、92年にドイツのCMPから出ておりました。そちらでおかけします。ペシュレヴは、ここではアラビア語のバシュラフになっております。なおシャヘーンは、シモンという名前の通り、パレスティナのキリスト教徒だと思われます。

<1 Simon Shaheen / Turath - Masterworks of the Middle East Bashraf Farahfaza 5分45秒>

では最後に、同じくシモン・シャヘーンの演奏で、タンブーリ・ジェミル・ベイの息子のメスード・ジェミルが書いたSama'i Nahawandを時間まで聞きながら、今回はお別れです。今回は途中までになると思いますが、ウードなどアラブの楽器でもよく演奏される名曲ですから、またちゃんとかける予定です。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<6 Simon Shaheen / Turath - Masterworks of the Middle East Sama'i Nahawand 8分16秒>

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2019年8月 1日 (木)

ベドウィンのラバーバ

バッタチャリア音源のベドウィンが出た所で、大分前にも上げたことがありますが、ラバーバの演奏を少し見てみます。ラバーバは1弦の擦弦楽器で、あたかも砂漠の風紋のように音の動きが少ないのが、逆にとても印象的です。相当音量がありそうに聞こえます。一本目がヨルダンのペトラの遺跡、2、3本目がヨルダンのワディ・ラムでの映像。「アラビアのロレンス」を思い出す場所です。
昨日の加藤さんのライブは2年ぶりに大盛況。オスマン朝末期のアルメニア系作曲家Bimen Senの曲や、マケドニアの16拍子の曲も出てきて、ヴァラエティに富んでいました。終わった後の歓談から、打ち上げへの流れも毎回の楽しみです。

Petra Bedouin singing and playing the Rababa!

Bedouin Musician in Wadi Rum

Wadi Rum dessert in Jordan , Bedouin tea and Music played on the traditional one stringed

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2019年7月29日 (月)

パリからカルカッタへ バッタチャリアの旅

ゼアミdeワールド171回目の放送、日曜夜にありました。31日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。

今回もインドの世界的な民族音楽学者のデベン・バッタチャリアのフィールド・レコーディングをかけながら、当番組でその地域に回っていく大体の予測をして行きます。1953年から、彼が80歳で亡くなる2001年までに録り溜めてていた未発表音源からなるSUBLIME FREQUENCIESの「Paris to Calcutta: Men and Music on the Desert Road」の4枚組から気になる音源を選んで、30分に入るだけご紹介します。現物は手元にないので、今回もアップルミュージックからの音出しです。youtubeはベドウィンとシーク教の2本のみのようです。

ギリシア北部のサロニカの教会音楽に始まり、トルコのチフテテリとスーフィーを含む宗教歌、吟遊詩人の歌が6曲続き、その後に砂漠の遊牧民ベドウィンの音楽が入っています。ヨルダンかサウジアラビアかどちらかではと思います。ベドウィンらしい擦弦楽器ラバーバの弾き語りの音源は、VDE盤くらいしかなかったので、まずこちらをおかけします。当番組でサウジ辺りに回るのは、5年後くらいになりそうです。

<1-8 Performer unknown - Folksong from Outebeh, vocals and rababa (one stringed fiddle) 4分29秒>

もう一曲ベドウィンの音楽から、女性の歌の入った踊りの音楽です。

<1-10 Performer unknown - Bedouin dance from Katana 2分31秒>


その後は、おそらくシリアの古都アレッポ辺りのイスラム神秘主義の音楽と、アンダルシア系の古典音楽ムワッシャハの長尺の演奏が聴けます。これらシリアの音楽は2年ほど前に取り上げました。

2枚目はイラクと思われる音源から始まりますが、音の動きが小さく不思議な4曲目をおかけします。擦弦楽器レバーブの伴奏で男性が掛け合うように歌っていますが、馬に乗って歌うラブソングだそうです。この後サントゥールや擦弦楽器ジョザの入ったイラキ・マカーム系の音源が入っています。イラクも2年ほど前に取り上げました。

<2-4 Suleiman and friends, accompanied by rebab - Hijeni (A love song often sung while riding away on a horse) 6分17秒 抜粋>

イラクの後にイランのタール独奏が入っていて、演奏者がザッリンパンジェとあるので、録音時期も考慮すると、もしかしたら小泉文夫氏の弟子筋で東京芸大名誉教授の柘植元一氏が教わったタール奏者かも知れません。10分余りありますので、冒頭の辺りだけおかけします。ペルシア音楽はこの番組の始まった頃にごくごくかいつまんでですが、取り上げました。

<2-9 Ostad Zareen Panje Bel - Tar solo in humayun dastgah 10分45秒 抜粋>

3枚目もペルシア音楽で、トンバクの独奏から始まりますが、3曲目にアボルハサン・サバーのセタール独奏が入っていますので、そちらをおかけします。よく聞くダルヴィーシュ・ハーンの曲です。

<3-2 Ostad Abol-Hassan Saba - Setar improvisation in mahour dastgah 2分40秒>

その後はシャーナーメの勇壮なトンバク、ダリウシュ・サフヴァトの美しいサントゥール演奏など、ペルシアの音楽で終わりますが、ラストのホマーユン旋法のEskandare Ebrahimi and Orchestraの演奏がライトクラシカルな感じでも、かなり異色で面白いので、16分の中から少しだけおかけしておきます。

<3-7 Eskandare Ebrahimi and Orchestra - Humayun 16分7秒 抜粋>

4枚目もEskandare EbrahimiのSetar演奏から始まりますので、イランの音源が続いています。

2曲目からアフガニスタンの音楽になりますが、ここも当番組では終わったばかりですので、予告にはなりません(笑) 4曲目のヘーラートの愛の歌は、アーゴ盤と同じ音源のように思いました。5曲目の謎の鼻笛がアフガンなのかインドなのかは現物がないので不明です。

4枚目の6曲目から終わりの14曲目までがバッタチャリアの故郷であるインドの音楽になりますが、まず最初に入っているのが、北西部のパンジャブ地方に多いシーク教の音楽です。ヒンドゥー教とイスラム教の融合した宗教で、インドの人口のわずか2パーセント程なのに、シーク教徒の男性のきっちり巻いたターバンと髭のイメージは、印僑の活躍もあって広く知られています。冒頭だけおかけします。当番組でインドに回ってくるのは、6年後くらいになるかも知れません。

<4-6 Performers unknown, harmonium, tabla - Sikh song on Hindu/Moslem unity 11分45秒 抜粋>


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今回はライブ情報を十分に入れる時間がなくなりましたが、7月31日(水)の加藤吉樹さんの「アラブ音楽ライブ ~ウードソロ~」のご予約受付は、再放送では当日になってしまいますが、本放送の時はまだ継続中です。開場 18時00分   開演 19時00分  会場 Cafeトーク・トーク 今治市北高下町2-1-7ハイツ近藤2の1階  です。

*駐車場は限定5台ですので、出来るだけ公共交通機関等をご利用下さい。

定員:25名限定      珈琲か紅茶のワンドリンク付き 2000円


ご予約:メール VYG06251@nifty.ne.jp

   
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この盤は「パリからカルカッタへ」というタイトル通り、ギリシアの1曲だけですがバッタチャリアの活動拠点だったヨーロッパから始まり、彼の故郷であるインドの音楽が終点になっています。シーク教の次は、北部のヒマーチャル・プラデーシュ州の州都シムラーの女性の民謡歌唱、Jyotish CH. Choudhury, sitarのRaga zilaなどが続きますが、バッタチャリアの故郷であるインド東部ベンガル地方のカルカッタ(コルカタ)辺りの音楽は、演奏者の名前から推測するにBhona, sitar; Mangal Mukerjee, ghara (claypot drum) - Raga kafi位かも知れません。もう少しバウル辺りの音源を聞きたかった気もします。

最後はヒンドゥー教の宗教歌バジャンとヒンドゥー寺院の鐘と太鼓で締められています。12曲目のJai Chand Bhagat and Babu, vocals, cymbals, ektara - Bhajan (devotional song)を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<4-12 Jai Chand Bhagat and Babu, vocals, cymbals, ektara - Bhajan (devotional song) 4分15秒>

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2017年6月30日 (金)

チュニジアのリク(タール)

アラブのリク(タール)の独奏映像も色々ありましたが、チュニジアの音楽学校で打楽器を教えているHatem Ammousという人のビデオが、大型枠太鼓ベンディールや片面太鼓ダラブッカも比較で交互に叩いていて面白く見れました。リクの小さいシンバルの扱い方が繊細極まりなく、シンバルを鳴らさない叩き方も交えて、あの複雑なリズムを叩き分けていて驚きを覚えます。3本目もチュニジアのLassaâd Hosniという打楽器教授のデモ演奏で、こちらも素晴らしいです。
昨日は早々寝落ちしてしまって、タランテラのクラシックでの使用例などを考えていましたが出来なかったので、アラクネ・メディタレネアの中の哀愁の名旋律Klamaを上げておきます。先日放送でかけたピッツィカの前の曲です。南イタリアのこういうメロディは、どこかギリシアのハジダキスなどの歌に通じるものを感じます。

frame drum Video Podcast - Special Edition - Part 4

frame drum Video Podcast - Special Edition - Part 3

Riq bendir darbouka

Klama

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2016年12月22日 (木)

Aicha Redouaneの歌声

Aicha Redouaneは、アイシャ・レドゥアヌとかアイシャ・ラドワーンだとか、表記が定まっておりません。一部でよく知られるようになったのは、05年頃セファルディーの歌で有名なフランソワーズ・アトランとのジョイント・ライブが一部で話題になってからのようにも思います。オコラやシャン・デュ・モンドからの彼女のCDも4,5点になりました。
オコラからの一枚目で伴奏をしていたアル・アドワール楽団との映像がありました。エジプト出身のカーヌーン奏者とカマン(ヴァイオリン)奏者、モロッコ出身のウード奏者とタンバリンに似た小型枠太鼓のリク奏者が雅やかな演奏で支えています。

Aicha Redouane.

Aïcha Redouane "Anâ min wajdî

Aïcha Redouane Arâka 'assiyy

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2016年12月21日 (水)

シモン・シャヘーンのヴァイオリン

今日はシモン・シャヘーンのヴァイオリン演奏も少し見てみましょう。アラブ音楽講座のような映像では、ウードと両方弾いていますし、各打楽器のデモ演奏も出てきます。ヴァイオリンでの微分音の説明の所や、アラブ音楽での装飾音の入れ方とか、とても分かり易く興味深いです。2本目はアブデルワハブの曲'Ibnil Balad'を演奏していますが、この中ではあたかもソリスト兼指揮者のようで、西洋音楽で言う「弾き振り」に近い印象を受けます。

MUUS Simon Shaheen: Heritage Without Boundaries

Simon Shaheen Performs 'Ibnil Balad'

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2016年12月20日 (火)

シモン・シャヘーンのウード・ソロ

Khamis El Finoのウードをもっと見たいところですが、さすがに生映像は見当たらず、Smithsonian Folkways盤の一部があるのみでした。このアルバム、コロムビア盤では確か「太古の響き」と少々大げさな副題が付いていました。マカームはシャド・アラバン辺りだったかなと思います。
と言う訳で、今日はシモン・シャヘーンの生映像を探してみました。ウードとヴァイオリンの両方において、ここまでの名人芸を披露する人は、ほとんどいないように思います。一つ言えるのは、ウードの平行4度とヴァイオリンの平行5度の調弦は似通っていて、運指においてどちらかの経験がとても役に立つだろうとは思います。先日の中東名曲集のCMP盤や、アブデルワハブの曲を取り上げた盤が話題になったのは90年頃で、もう20年以上前ですが、この映像は2011年のもの。ごく最近です。マカームを渡り歩いているようにも聞こえる名人の妙技に酔いしれる一本です。

Simone Shaheen Oud Solo

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