インド音楽

2017年7月 6日 (木)

Rimpa sivaのタブラ

スワパン・チョードリーをもう少し上げようかと思って見ていたら、凄い若手女性タブラ奏者Rimpa sivaを発見しました。動画を見るまでは、「女ヌスラット」の異名を取っていたアビダ・パルヴィーンがタブラを叩いているのかと思いました(笑)。父のSwapan sivaとの1時間を越えるデュエットですが、タブラの可能性を極限まで探っているかのようです。彼女は現在31歳で、ファルハバード・ガラナに属し、1999年にフランスのドキュメンタリー「Rimpa Siva: Princess of Tabla」に登場していたとのこと。
5日はクマール・ボースの映像を上げましたが、メイン機を立ち上げなかったので、HPは更新しませんでした。未視聴の方はぜひご覧下さい。

Rimpa siva and pt. Swapan siva tabla duet @ CHETLA MURARI SMRITI SANGEET SAMMILANI

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2017年7月 5日 (水)

クマール・ボースとキシャン・マハラージ

今日はサウスポーのタブラ名人クマール・ボースの妙技をたっぷり見てみたいと思います。2本目はアニンド・チャテルジーとのタブラ・ジュガルバンディ(二重奏)。彼の師匠のキシャン・マハラージの独奏もありましたので一緒に。若い頃のモノクロ映像がありました。ベナレス・ガラナらしさ、感じながら聞いてみました。オコラから出ていたラヴィ・シャンカルの盤の伴奏がクマール・ボースだったことに、今日気付きました。うっかりしました。(確か廃盤だったと思います)

Pandit Kumar Bose, Tabla Solo.

Pt.Anindo Chatterjee and Pt.Kumar bose | The Ultimate Jugalbandi of Maestros

Kishan Maharaj -eXTREME rare video

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2017年7月 3日 (月)

タブラ聞き比べ クマール・ボース、スワパン、ヌスラット

ゼアミdeワールド64回目の放送、日曜夕方に終りました。5日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。ライブ情報のテキストを用意し忘れて、直前にiPhoneのメモに入れて臨みましたが、またもや収録中に誤って削除してしまいまして(左下に削除ボタンがあるのでタッチミスし勝ち)、何度か取り直しして、結果つぎはぎになっていたのが放送でよく分かりました。お聞き苦しくなりまして申し訳ございませんm(__)m

旧ソ連各地の音楽巡りの途中で寄り道したのも、5月21日の今治でのインド音楽ライブがきっかけでしたので、最初のトピックに戻りまして、北インドのタブラを今回一回聞いて次回からコーカサスの方に移りたいと思います。インド音楽はまた2年後くらいにたっぷりやりたいと思います。
92年の宇崎竜童司会のBS放送でラヴィ・シャンカルとクマール・ボースの演奏が放映され、それがタブラ入門のきっかけになったことを前に言いましたが、そのサウスポーの名手クマール・ボースのタブラ・ソロ・アルバムのDynamicから、一番ベーシックな16ビートのターラ、ティーンタールのソロをしばらくかけてみます。2枚組に及ぶタブラ・ソロ・アルバムで、全てティーンタールで演奏されています。リズム周期(ターラ)を分かりやすくするために伴奏している擦弦楽器サーランギの演奏はイクラム・カーンです。

<Kumar Bose / Dynamic ~Tabla Solo   Tintaal Part 1から抜粋 7分位>
Divine Tabla | Pandit Kumar Bose | Music of India


次に前にも名の出ましたカルカッタのタブラ名人スワパン・チョードリーのタブラ・ソロ・アルバムから、やはりティーンタールの演奏を聞き比べということでかけてみます。二人ともカルカッタ生まれですが、流派(ガラナ)は、クマール・ボースがベナレス・ガラナなのに対し、スワパン・チョードリーはラクナウ・ガラナで、CDで聞いても音質、音色などからして違いがよく分かるかと思います。サーランギ伴奏はラメーシュ・ミシュラです。

<Swapan Chaudhuri / Majestic Tabla of Swapan Chaudhuri Teental Slow 7分位>
Pandit Swapan Chaudhuri Legendary Tabla Player


ここでライブ情報を入れたいと思います。
カフェ&ZeAmi実店舗のトーク・トークで初のライブを行うことになりました。チラシが出来ましたらまたアップしますが、取り急ぎお知らせ致します。
限定30席、PAなしで、アラブやトルコの代表的な弦楽器ウードの生音と妙技を聞けるまたとない機会です。
加藤さんは、2015年4月9日の浄土寺(ウード、ヴァイオリン、ダラブッカのトリオとベリーダンス)、同年10月11日のバリパサールでのウード・ソロに続いて3回目の今治でのライブ。

タイトル  加藤吉樹 ウード・ソロ

日時 2017年8月2日 水曜日  6時開場 7時開演

場所 トーク&トーク (カフェ&ZeAmi実店舗)
     今治市北高下町2-1-7 (ハイツ近藤2の1階)
   駐車場5台のため、徒歩でのご来場をお願いします。

チャージ 2000円 (1アイスコーヒー付き)

ご予約・ご連絡先 
VYG06251@nifty.ne.jp

加藤吉樹 ウードの奥の音
http://yoshikioud.blog115.fc2.com/

Alf Leyla Wa Leyla~アラブ音楽とベリーダンス~
https://www.youtube.com/watch?v=Ac4h0bCDZtY

以上ライブ情報でした。宜しければ是非お越し下さい。

北インド古典音楽でのタブラ演奏を2曲かけましたが、次にインド・イスラームのスーフィー歌謡として有名なカッワーリーでのタブラ演奏を聞いてみましょう。カッワーリーは80年代からのワールドミュージックブームを牽引したジャンルとして知られています。北インド古典音楽とカッワーリーは、共に13世紀のアミール・フスローが創始したことと、彼がパカワジからタブラを考案したことは前に言いましたが、どうやらシタールも彼の考案した楽器の一つらしいです。
これからかけますのは、カッワーリーの帝王と言われながら97年に急逝したヌスラット・ファテ・アリ・ハーンの1987年東京でのビクターJVCの録音です。このYadan Vicchri Sajan Diyanという曲は、87年に来日した際の映像がNHKで放映されまして、民族音楽研究の大家の明治大学教授、故・江波戸昭氏が解説されていました。私はこの放送で初めてヌスラットを知ったので、非常に感動とインパクトを覚えた思い出深い一曲です。ビクター盤の和訳は「別れた恋人を想うと、雨のように涙が目から流れ落ちる」となっていて、スーフィーの詩らしく、恋人とはこの世の女性とも神とも取れます。タブラの叩き方は、北インド古典音楽に比べるとかなりストレートでシンプルですが、とても情熱的でパワフルな演奏になっております。
パキスタンやインドのカッワーリーも多分2年後くらいになると思いますが、またたっぷり取り上げたいと思います。今回はこの曲を聞きながらお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<ヌスラット・ファテ・アリ・ハーン / 法悦のカッワーリー1 ~Yadan Vicchri Sajan Diyan 16分24秒抜粋>
Yadan Vichre Sajjan Diyan Ayaan

85年のイギリスでのライブ。87年の来日より前の素晴らしい演奏の全曲です。会場のホットな様子も映っています。

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2017年6月16日 (金)

ニキル・バネルジー&アニンド・チャテルジー

マハプルシュ・ミシュラの動画を更に探している内に、カルカッタのシタールの巨匠ニキル・バネルジーと、タブラ名人アニンド・チャテルジーの、レクチャー付の素晴らしい一本を見つけました。演奏も素晴らしいし、シタール、タブラそれぞれの解説とデモ演奏まであって、最高です。
アニンド・チャテルジーと言えば、吉見さんの後でU-zhaanさんが師事したタブラ奏者で、80~90年代にワールドミュージックシーンを賑わせたインド音楽専門レーベルのChhanda Dharaの常連奏者でした。このレーベルの盤のタブラ伴奏は、アラ・ラカ、ザキール・フセイン、アニンド・チャテルジー、スワパン・チョードリーの4人がほとんどを占めていたようにも思います。吉見さんのタブラレッスンでも度々彼の名が出て、「オーニンド」と呼ばれていたのをよく覚えています。この美しい指裁き、もしかしたら5人の中で一番好きかも知れません。(92年頃タブラに目が向いたきっかけは実はラヴィ・シャンカルと共演していたクマール・ボースの妙技でしたが)
2本目には、私が個人的に一番好きな北インドのラーガ、キルワーニによるバネルジーの演奏がありましたので、一緒に上げておきます。艶っぽく哀愁味のある極めて美しいラーガです。こちらもタブラはオーニンドです。バネルジーが1986年に54歳の若さで心臓発作のため亡くなったことを、今日知りました。一本目はその2年前の映像です。

Pandit Nikhil Banerjee BBC 1984

[Video] Raag Kirwani by Pandit Nikhil Banerjee with Pandit Anindo Chatterjee (Tabla) at Eastern Eye

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2017年6月15日 (木)

アリ・アクバル・カーン&スワパン・チョウドリー

やはりサロッドの帝王とも言えるアリ・アクバル・カーンとマハプルシュ・ミシュラとの共演の生映像は見当たりませんが、カルカッタの名手スワパン・チョウドリーの伴奏はありました。より至近距離から至芸を見られる貴重な映像だと思います。数年前に遂に亡くなった時は、正に巨星墜つと思ったものです。シタールのラヴィ・シャンカルと60年代からのインド音楽人気を支えた巨人でした。これほどのサロッド名手は、もう出ないのではとさえ思います。

Ustad Ali Akbar Khan & Sri Swapan Chaudhary

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2017年6月14日 (水)

ミシュラとスワパン、ザキール

今日の収録では、リスナーさんからご希望がありましたので、南北インドの打楽器中心にもう少し続けることにしまして、南インドの枠太鼓カンジーラなどをかけました。ですので、ブログでは今週は北インドの方をもう少し見ることにしたいと思います。
マハプルシュ・ミシュラがシタールの巨匠ニキル・バネルジーと共演している生映像がありました。ミシュラの動画は、もしかしたらほとんどないのかも知れません。大変に切れ味鋭い演奏をしているのがよく分かります。サロッドの巨匠アリ・アクバル・カーンとの共演映像もあったらと思いましたが、これは今の所見つかっておりません。スワパン・チョードリーとザキール・フセインのタブラ伴奏の映像がありましたので、3名人のタブラの芸風の違いを見比べるためにも貼ってみます。サロッドの大巨匠アリ・アクバル・カーンの至芸も見ものです。

[Video] Pandit Nikhil Banerjee with Pandit Mahapurush Mishra

Swapan's Reflections

Baba Jedi & Zakir Hussain Concert for Yahveh act 1

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2017年6月12日 (月)

南北インドの打楽器 タブラ、パカワジ、ムリダンガム

ゼアミdeワールド61回目の放送、日曜夕方に終りました。14日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。

先週は南北インド音楽を横笛中心に少し聞きましたので、今回は同じく南北インド古典音楽の太鼓を少し聴き比べてみたいと思います。まず北インドのタブラの方からです。タブラと言えば、日本ではU-zhaanさんが最近大きなスポットを浴びていますが、上の世代なら吉見征樹さんや逆瀬川健治さんが特に有名です。吉見さんの師匠のザキール・フセインと彼の父のアラ・ラカがインドで最も有名なタブラ奏者だと思いますが、逆瀬川さんの師匠のマハプルシュ・ミシュラもカルカッタの名手として有名で、アラ・ラカがシタール奏者のラヴィ・シャンカルとよくコンビを組んでいたように、マハプルシュ・ミシュラはサロッド奏者のアリ・アクバル・カーンやシタール奏者のニキル・バネルジーとよく演奏していました。2013/06/28のZeAmiブログに少し記事を書いておりましたので、読み上げます。
「逆瀬川さんは、やはり20年ほど前にライヴで一度拝見しました。雲の上の名人のようなイメージのマハプルシュ・ミシュラの弟子、というのが強烈に記憶に残っていました。師譲りの切れ味鋭いテクニックと、芳醇な味わい深いタブラです。」
では、そのマハプルシュ・ミシュラの独奏で、最も代表的なターラ(リズム周期)のティーンタール(4+4+4+4の16拍子)の演奏をどうぞ。アリ・アクバル・カーンがこのターラが分かり易くなるようにサロッドでメロディを添えています。ゆったり始まって、どんどん速くなる超絶技巧を披露しています。

<Mahapurush Misra, Ali Akbar Khan / North Indian Drums - Slow Tin-Tal 9分25秒>
mahapurush-misra-tablaclip.avi


MAHAPURUSH MISRA CD RYTHMES DE L,INDE

番組でかけたのと同じ音源がありました。今は入手困難(不可?)の一枚です。

次にタブラが生まれる前からあった両面太鼓パカワジのソロです。タブラが主に使われる北インド古典音楽(ヒンドゥスターニー音楽)は、カヤールやトゥムリー、ガザルですが、パカワジはもっと古いドゥルパッドという古典音楽に使われる太鼓です。タブラより重々しい音が出る楽器です。13世紀の音楽家アミール・フスローが、パカワジを基にタブラを考案したとされています。彼は北インド古典音楽の創始者であると共に、インド・イスラーム神秘主義の宗教歌謡であるカッワーリーの創始者でもあるようです。パカワジもタブラと同じように、リズムパターンを口で唱えてから独奏されています。

<Masters of Tala - Pakhawaj Solo / Raja Chatrapati Singh - Ganesh Paran/Lakshmital  22分15秒 抜粋>
GREAT RHYTHMS-mridangacharya raja chatrapati singh-krishna tal


次に南インド古典音楽に使われる両面太鼓ムリダンガムの独奏です。南インド古典音楽はカルナティック音楽と呼ばれますが、打楽器ではムリダンガムの他に、素焼き壷のガタム、見た目は小型タンバリンのようでありながら非常に低音も豊かで多彩な音が出るカンジーラがありまして、そのトリオ編成で演奏されることが多いです。ムリダンガムは、タブラに負けず劣らず、と言うか、更に数学的で複雑なカルナティック音楽のリズムを司っている太鼓です。カルナティックの代表的なターラである、アーディ・ターラ(8拍子)のソロです。

<Trichy Sankaran / South Indian Drumming -Mrdangam solo in Adi Tala 12分4秒 抜粋>
Mridangam Maestro Dr.Trichy Sankaran


では最後にMahapurush MisraとAli Akbar Khanが先ほどのタブラ・ソロと同じコニサー・ソサエティに残した名盤の「悪の華」の一節を聞きながら今回はお別れです。フランスの詩人ボードレールの詩集「悪の華」をテーマに北インド古典音楽で伴奏した異色の一枚で、女優のイヴェット・ミミューがボードレールの詩の英訳を朗読しています。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Mahapurush Misra & Ali Akbar Khan / 悪の華 -あほうどり 5分20秒 抜粋>
YVETTE MIMIEUX & USTAD ALI AKBAR KHAN - Baudelaire's Flowers Of Evil (1968)

この盤も現在おそらく入手不可ですから、まるまま上がっていました。

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2017年6月 5日 (月)

南北インドの横笛 チャウラシア&マハリンガム

ゼアミdeワールド60回目の放送、日曜夕方に終りました。7日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。やはりマハリンガムの音源をかける際に、微弱なタンプーラは鳴っていますが、機材は無音と判断したようで、2秒ほど放送事故の曲が流れました。本当は30秒くらい開いている部分がありまして(この「間」も命なのですが)、10秒ぎりぎりに縮めましたが、鳴ってしまいました。どうかご了承下さい。

今回からコーカサスの予定でしたが、その前に北インドの古典音楽を少し聞いてみたいと思います。なぜかと言いますと、5月21日にラヂバリの先輩パーソナリティのやっちんさんの店、ジャズ・イン84でバンスリとタブラの演奏を聞いたからです。バンスリがラクシミプラサッド・マリク、タブラはリンガラージ・ダースという東インドはオリッサ州出身のお二人でした。関東にいた時以来、約20年ぶりにインド音楽を堪能しました。バンスリはノース・インディアン・フルートと分かりやすく呼ばれることもありますので、今回も「フルート」という名で紹介されていました。横笛ですが、音は尺八に近い詫び寂び感のある音色であることを改めて間近で確認しました。お客さんが少なくて至近距離から見れましたので、両手3本指を巧みに使う様もよく分りまして、昔懐かしいアニメの妖怪人間ベムを思い出してしまいました(笑)
  北インドの2連太鼓のタブラはどこでも特に人気があるようで、複雑なリズム体系の片鱗が分かるように披露されていました。旋律楽器の演奏する旋法体系(ラーガ)の重要性は分かっていながらも、私も実は最初にリズム楽器に魅了された方でして、実は24年程前に日本屈指のタブラ名人の吉見征樹さんについて2年ほど習っていたことがあります。
バンスリとタブラの組み合わせの演奏ですが、数枚在庫の中にありましたので、序奏のアーラープを少しかけてから、タブラの入ってくる後半のガットの部分の最初の方をおかけしてみます。バンスリと言えば、まず名が上がる名人がこれからかけますハリプラサド・チャウラシアで、ハリ爺の愛称で日本でも呼ばれていたように記憶しています。タブラ伴奏はヴィジャイ・ガテという人で、ラーガはミヤン・キ・マルハールです。

<Hariprasad Chaurasia / In Concert ~ Raga Miyan Ki Malhar - Alap, Gat 8分位>
Pandit Hari Prasad Chaurasia plays Raga Miya Malhar.

こちらはライブ音源。タブラは5分30秒くらいから入ります。

南北のインド古典音楽をちゃんと取り上げるのは、予測ですが、コーカサスから中央アジアへ回ってトルコに移動し、バルカン半島を北上して、ルーマニア、ハンガリー、チェコとスロヴァキア、ポーランド、北欧、イギリス、ドイツ、ベネルクス、スイス、フランス、スペイン、北アフリカ、ジプシー繋がりでエジプト南部から西インドのラジャスタンに飛んで、その後になりますので、大体2年前後は先になるかと思います。

ノース・インディアン・フルートのバンスリをかけましたので、対比でサウス・インディアン・フルートのカルナティック・フルート(あるいはクラル)を少し聞いたみたいと思います。バンスリよりずっと短い横笛で、タージ・マハールで知られるムガール王朝などのイスラム系文化の影響の強い北インド古典音楽と異なり、純ヒンドゥー的な南インドの古典音楽の中でもヴィーナやヴァイオリンと並んでよく演奏される楽器です。神懸かり的な演奏とよく形容される鬼才マハリンガムのStil盤のパリ・ライブから、南インド古典の楽曲形式の一つであるヴァルナムの代表曲の一つ、ヴィリボーニという曲をどうぞ。ラーガは代表的な朝のラーガ、バイラヴィです。タンプーラの持続音だけがかすかに聞こえる中に、飄々と現れる笛の音は正に鳥肌ものです。

<T.R.Mahalingam / Integrale du concert de Paris - Varnam Veeriboni 15分37秒 抜粋>
T.R.Mahalingam- Flute-viribONi_ninnE-VARNAM-bhairavi


同じヴィリボーニを、南インド往年の人間国宝クラスの名女性歌手M.S.スブラクシュミの歌唱で聞きながら今回はお別れです。ここで出てくる太鼓は、南インドのムリダンガムという楽器で、タブラの前身とも言われる北インドのパカワジに少し似た樽形の両面太鼓です。マハリンガムの演奏では少しずつ見えていた曲が、最初から鮮烈に提示されます。

最初の話に戻りますが、タブラ奏者をやっちんさんの店で呼ぶのは、初ではないようなお話でした。また次回にも期待したいと思います。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<M.S.スブラクシュミ / サンギータ・カラーニディ ~ヴィリボーニ 7分16秒 抜粋>
MS Subbulakshmi Viriboni Bhairavi RaagaVarnam

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2017年5月31日 (水)

東プロシアの民謡

今日は急用が出来ましたので、ブログはお休みしようと思いましたが、重要なお知らせを含んでおりますので、とりあえず後半はツイッターと同じ内容で上げておきます。youtubeはバルト語派関連のもので、東プロシアの音楽です。プロシアと同じグループのリトアニアやラトヴィアと違って、現在は死語になっている言葉ですので、カリーニングラード(ドイツ名はケーニヒスベルク)辺りの民謡の復元と思われます。先住民のプルーセン人の言葉は消滅しても、1945年までは存在していた地方です。トポロジー(位相幾何学)の「ケーニヒスベルクの橋」の例として有名だったり、ドイツの哲学者カントの住んでいた町と言う印象が非常に強いケーニヒスベルクですが、現在はロシア連邦の西の外れの小さな飛び地。プロシアと言えば、歴史的な視点からはドイツ寄りのような気がしますが、バルト語族は語彙の面ではスラヴ語と似通っていることも多いそうなので、ゲルマンよりスラヴに近いようです。


East Prussian folk song | Lietuvininkų liaudies daina - Pirš man iš Danskos


ゼアミdeワールド60回目の収録に行って来ました。コーカサスの前に、やっちんさんの店のライブを受けて、今回は南北インド古典音楽の聞き比べ。ハリプラサドのバンスリとマハリンガムのカルナティック・フルートの聞き比べですが、後者と同じ曲を大歌手M.S.スブラクシュミの名唱でもかけました。マハリンガムのヴァルナムの冒頭、タンプーラの弱音を波形認識出来てなかったので少し削除し詰めましたが、それでも10秒ギリギリなので1月の放送事故の時のように無音探知機が作動しないか少々心配です。放送は6月4日18時と7日20:30。 宜しければ是非お聞き下さい(^.^)

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2016年7月12日 (火)

ラーガのルーツ

ムニール・バシールは、フラメンコや北インド古典音楽にも独自のアプローチで掘り下げる作品を発表していました。フラメンコには、中世イスラム王朝時代のスペインのアラブ音楽の要素が入っていることは、比較的容易に分るかと思いますが、北インドの古典音楽においても、シタールのルーツがセタールの例を出すまでもなく、始まりの頃においてはペルシア音楽の影響が強いことから、(おそらく)間接的にアラブ音楽との繋がりもあると推測してのことだろうと思います。ウードの音色は、シタールよりも、アフガン・ラバーブ~サロッドの系列に近い感じにも聞こえます。しかし、もしかしたら、ラーガの中には、本当にアラビア起源の旋律を含むものもあったりするのでしょうか? このByblos盤は現在は入手が難しくなっているように思います。

Munir Bashir - From the Maqam to the Raga (Raga Roots)

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