NICOも歌っていた現ドイツ国歌
モーツァルトの名曲ですっかり5月気分が盛り上がりましたので(笑)、今日はヨーゼフ・ハイドン作曲のドイツ国歌Deutschland Uber Allesに行ってみます。多分5月とは関係ないと思いますが、その清々しさから春をイメージしてしまいました^^ この旋律は、ハイドンの弦楽四重奏曲第77番「皇帝」の第2楽章に使われていることで有名。原曲は、ナポレオンによって母国オーストリアが征服されんとする頃にハイドンが書いたオーストリア皇帝賛歌。以前はオーストリア国歌でしたが、現在はドイツ国歌になっています。苦難の中にあっても、どこまでもポジティヴなハイドンの面目躍如たる名旋律だと思います。ナチスのイメージが付いてしまった時期もあるようですが、そんなネガティヴなイメージは跳ね除けるような、しなやかな力に満ちた曲です。
この曲で想い出すのが、20年余り前に来日した女性歌手ニコ(NICO)。アルバム「The End」のラストでこの曲を歌っていました。ニコと言えばフェリーニの映画「甘い生活」に出ていたこともありますが、何と言っても60年代のロック・グループ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド&アンディ・ウォーホルとのコラボレーションが余りに有名。80年代のニューウェーヴ・ブームの頃はカリスマ中のカリスマとして熱い視線を浴びていたと思います。退廃美を極めた「ジ・エンド」の最後を飾っていたのが、このハイドンの名曲。今でも強く印象に残っています。亡くなる前に2回来日して、私は2回とも見に行きましたが(一回はVUのジョン・ケールとの共演)、この曲を歌っていたかどうか、失念しました(^^;
Haydn "Kaiser" Quartet, Op. 76 No. 3, 2nd Movement
ハイドンの弦楽四重奏曲「皇帝」の第2楽章。皇帝賛歌を主題にした変奏曲。テクニックのしっかりした熱い演奏です。Hannah Linz, violin Erica Tursi, violin Julia Pucci, viola Justin Yoder, cello Recorded Summer 2008 at The Quartet Program, SUNY Fredonia (因みに現在参加している地元の弦楽アンサンブルで練習中 (^^;)
Joseph Haydn - Deutschland Uber Alles
現在のドイツ国歌、Deutschland Uber Alles。 The National Anthem of Germany was composed by Joseph Haydn . It is a part of Haydn's Kaiser Quartet.
the velvet undergound &nico - Femme Fatale
ニコのDeutschland Uber Allesのyoutubeが見当たらないので、取りあえずヴェルヴェット・アンダーグラウンドとの代表曲「ファム・ファタール(宿命の女)」を上げておきます。ウォーホルのバナナのジャケットの1stアルバムから。ルー・リードのギター伴奏でニコが歌っています。この曲は戸川純やPhewもよく歌っていました。
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