ヴァイオリン

2024年3月15日 (金)

ヴァイオリニストThierry Marinelli Odessa BulgarishとOdessa Bulgar

クレズマー・オーケストラで、すっきり素晴らしい演奏を聞かせていたヴァイオリニストThierry Marinelliが、前から気になっていました。この苗字ですからイタリア系では。クラシックのヴァイオリニストとして幾つか動画がありましたが、YouTubeは一本、モーツァルトのピアノ・トリオがありましたので、こちらを貼っておきます。クレズマー・オーケストラの3枚目が出た後は、クレズマーはやっていないのではと思います。

Mozart Trio KV 502, Thierry Marinelli, Violin, Rudy Froyen, Cello, Franco Di Nitto, Piano (LIVE)

昨日のOdessa BulgarishとOdessa Bulgarの件ですが、クレズマー・オーケストラのShpil es nokh a mol Vol.3の1曲目のOdessa Bulgarishの旋律が、Henry SapoznikのThe Compleat Klezmerでは、そのままOdessa Bulgarishになっていて、一方Boosey & Hawkesから出ていたKlezmer FiddlerではOdessa Bulgarとなっていました。一方Shpil es nokh a mol Vol.3の19曲目の別メロディのOdessa Bulgarも、よく聞く旋律ですが、上記2冊には載っていませんでした。2曲に共通するのは8分音符3つのアウフタクトの音が入ることでしょう。
今日の動画は、最近見つけた面白いユニットの演奏です。エレキが入るところがユニークです。2分頃からOdessa Bulgarが出て来ますが、これもクレズマー・オーケストラの演奏ではOdessa Bulgarishの旋律です。

Limonchiki Odessa Bulgar / "The Klezmer Tunes"

| | コメント (0)

2024年3月 8日 (金)

Alicia Svigalsのヴァイオリン

Alicia Svigalsは、「アリシア」と言う名前やお顔立ちからセファルディ(スペイン系ユダヤ)かもと、ずっと思っていましたが、どうなのでしょうか。クレズマティクスのヴァイオリニストのイメージが日本では強いと思いますが、2001年で退団しているようですから、既に23年も経ちます。最近の写真では、すっかり白髪でした。失われかけていたクレズマーヴァイオリンの伝統のスタイルとテクニックを、年長のクレズマーヴァイオリニストLeon Schwartzに師事することなどで復活させ、イツァーク・パールマンを含む世界中の何百人もの生徒にクレズマーを教えて来たそうです。
クレズマティクスの活動以外に、クロノス・カルテット、劇作家のトニー・クシュナーとイブ・エンスラー、詩人のアレン・ギンズバーグ、レッド・ツェッペリンのロバート・プラントとジミー・ペイジ、デビー・フリードマン、ジョン・ゾーン、ハヴァ・アルベルシュテインらと仕事をしてきたそうです。彼女の演奏スタイルについては「古いフィドルスタイル、クラリネットのテクニック、そしてギリシャ・トルコ風の音色を組み合わせたものである」と自己分析しているようですが、確かにケメンチェの音色に似ているとも言えるように思います。
クロノス・カルテットからは作曲を依頼されているほか、テレビシリーズ「Lの世界」の録音も担当、1918 年のポーラ ・ネグリのサイレント映画『イエロー チケット』のオリジナル音楽で2013 年ユダヤ文化財団のニュー ユダヤ文化ネットワーク委員会を受賞、アブラハム・フリードやリパ・シュメルツァーなどのハシディズム派アーティストのレコーディングに参加、「第二世代」作家セイン・ローゼンバウムと協力し彼の小説『ゴッサムのゴーレム』の一部はスヴィガルズに基づいているとか、ハーブ・アルパートが2008年に録音したイディッシュ語の演劇歌「ベルズ」にフィーチャーされている等々、クレズマティクスの枠に収まらなくなったということかも知れません。名前の表記はスヴィガルズが近いのではと思いますが、英語式ならスヴァイガルズだろうという事で、ずっとそう書いて来ました。(以下放送原稿を再度)

もう一枚の女性ヴァイオリニストが出ている盤ですが、アリシア・スヴァイガルズのFidlと言うTraditional Crossroads盤です。クレズマティクスの紅一点ヴァイオリニストの初ソロ作でしたが、彼女は2000年代に入ってからクレズマティクスを脱退したようです。この盤については音楽之友社から99年に出た「ユーロルーツポップサーフィン」にレビューを書いていましたので、その拙稿の一部を読み上げます。
カントールの「泣き」の裏声を模すように、弓を早く動かしてフラジオ(?)の甲高い倍音を混ぜる奏法は独特で、めくるめくようなフレージングと相まって、ニューヨークのストリートの喧噪も思い起こさせるような、ユダヤを超えて同時代性も強く感じる演奏だった。この盤では彼女のオリジナル曲を含む伝統曲を演奏している。19世紀に盛んに使われたツィンブル(ツィンバロム系打弦楽器)を得意とするジョシュア・ホロヴィッツや、同じクレズマティクスのメンバー、ロリン・スクラムベルク他の好サポートを得て、特にオリジナル曲では情感たっぷりに歌い上げていて素晴らしい。
アリシア・スヴァイガルズは、何とイツァーク・パールマンにもクレズマーのフィドリングを教えたそうです。これからおかけする曲は他の人の演奏でもよく聞く曲ですが、久々に聞き返して、彼女の表現力と音色の素晴らしさに改めて驚かされました。選んだ4曲全ては番組には入らないと思いますが、ゼアミブログの方では取り上げたいと思います。

<2 Alicia Svigals / Fidl - Klezmer Violin ~Baym Rebns Sude 4分7秒>

<6 Alicia Svigals / Fidl - Klezmer Violin ~Dem Trisker Rebns Khosid 3分4秒>

<7 Alicia Svigals / Fidl - Klezmer Violin ~Kale-Kale Mazl Tov 6分57秒>

<11 Alicia Svigals / Fidl - Klezmer Violin ~Ternovker Sher 3分51秒>

| | コメント (0)

2024年3月 4日 (月)

パールマン・プレイズ・ユダヤ・メロディ

ゼアミdeワールド400回目の放送、日曜夜10時にありました。6日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日はじっくりA Yiddishe Mammeを。思えば、パールマン・プレイズ・ユダヤ・メロディを聞いた1986年頃は、まだ「クレズマー(クレッツマー)」と言う言葉を聞く前でした。2本目はアルバム全曲です。

東欧系ユダヤ音楽の38回目になります。前回クラシックの名ヴァイオリニストのイツァーク・パールマンが、リヴァイヴァル・クレズマーの代表的グループと共演したIn the Fiddler`s Houseを取り上げましたので、パールマンが1986年に録音していた「パールマン・プレイズ・ユダヤ・メロディ」からもかけておきたいと思います。演奏はヴァイオリンがイツァーク・パールマン, Dov Seltzer指揮イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団です。パールマンはスティーヴン・スピルバーグ監督の映画「シンドラーのリスト」でもヴァイオリンを担当していたことは有名です。「ユダヤの母 A Yiddishe Mamme」に続いて、「シンドラーのリスト」のテーマ曲の2曲を続けておかけします。

<1 パールマン・プレイズ・ユダヤ・メロディ ~A Yiddishe Mamme 6分51秒>

Itzhak Perlman: Popular Jewish Melodies, A Yiddishe Mame,

<1 「シンドラーのリスト」オリジナル・サウンドトラック ~Theme from Schindler's List ジョン・ウィリアムズ, イツァーク・パールマン & ボストン交響楽団 4分16秒>

アメリカのクレズマーで、やはり忘れかけていた盤がありまして、女性ヴァイオリニストが出ている盤2枚です。1枚はThe Chicago Klezmer Ensembleの98年リリースのSweet Home Bukovinaです。ブレイヴ・オールド・ワールドのクラリネット奏者クルト・ビョルリンク中心に独Oriente Muzikから1987-89年の初期録音も出ているグループですが、このSweet Home Bukovinaでは、デボラ・シュトラウスがヴァイオリンで参加しています。プロフィールによると現在も活動しているこのバンドの大半がユダヤ人ではないそうですが、彼女はどうでしょうか。デボラ・シュトラウスはIn the Fiddler`s Houseの95年に出たVHSの映像で、ブレイヴ・オールド・ワールドのメンバーとクラクフ・ゲットー跡地でドイナを演奏しているシーンがありまして、それが強く印象に残っていて、その後出た盤という事で大変注目していました。この盤から何かのコンピレーションにも入っていたMazltovをおかけしておきます。マズルトーヴと言うのは、「おめでとう」の意味のヘブライ語です。エキゾチックなフリーリズムのドイナとは違って、エレガントな演奏です。

<3 The Chicago Klezmer Ensemble / Sweet Home Bukovina ~Mazltov 4分26秒>

もう一枚の女性ヴァイオリニストが出ている盤ですが、アリシア・スヴァイガルズのFidlと言うTraditional Crossroads盤です。クレズマティクスの紅一点ヴァイオリニストの初ソロ作でしたが、彼女は2000年代に入ってからクレズマティクスを脱退したようです。この盤については音楽之友社から1999年に出た「ユーロルーツポップサーフィン」にレビューを書いていましたので、その拙稿の一部を読み上げます。
カントールの「泣き」の裏声を模すように、弓を早く動かしてフラジオ(?)の甲高い倍音を混ぜる奏法は独特で、めくるめくようなフレージングと相まって、ニューヨークのストリートの喧噪も思い起こさせるような、ユダヤを超えて同時代性も強く感じる演奏だった。この盤では彼女のオリジナル曲を含む伝統曲を演奏している。19世紀に盛んに使われたツィンブル(ツィンバロム系打弦楽器)を得意とするジョシュア・ホロヴィッツや、同じクレズマティクスのメンバー、ロリン・スクラムベルク他の好サポートを得て、特にオリジナル曲では情感たっぷりに歌い上げていて素晴らしい。
アリシア・スヴァイガルズは、何とイツァーク・パールマンにもクレズマーのフィドリングを教えたそうです。これからおかけする曲は他の人の演奏でもよく聞く曲ですが、久々に聞き返して、彼女の表現力と音色の素晴らしさに改めて驚かされました。選んだ4曲全ては番組には入らないと思いますが、ゼアミブログの方では取り上げたいと思います。これらの曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<2 Alicia Svigals / Fidl - Klezmer Violin ~Baym Rebns Sude 4分7秒>
<6 Alicia Svigals / Fidl - Klezmer Violin ~Dem Trisker Rebns Khosid 3分4秒>
<7 Alicia Svigals / Fidl - Klezmer Violin ~Kale-Kale Mazl Tov 6分57秒>
<11 Alicia Svigals / Fidl - Klezmer Violin ~Ternovker Sher 3分51秒>

| | コメント (0)

2024年2月29日 (木)

Firn di Mekhutonimとヴァイオリンの話

今日は母が退院するため店は昼1時過ぎから休みますが、ブログは何とかそれまでに書けました。In the Fiddler`s Houseでは、7曲目のFirn di Mekhutonimは先日上げたクレズマー・コンサーヴァトリー・バンドとの演奏に出て来ますので、今日はスタジオ録音盤を上げておきます。この曲は往年のクレズマー・クラリネット名人のナフテュール・ブランドヴァインが書いたクレズマー屈指の名曲・名旋律だと思います。思い返せば、この曲とポルムベスクのバラーダ(望郷のバラード)弾きたさで10年ほど離れていたヴァイオリンに戻りました。2004年頃の話です。それがなかったら、戻ってなかったかも知れません。しばらく離れていたので、久々にヴァイオリンを構えると顎ががくがくしました(笑)
大学オケで始めたヴァイオリンは弦トレから教わる以外はほぼ自己流だったので、矯正しようと思って、1993年まで2年ほどの間にレッスンを受けたのは、バッハの無伴奏ヴァイオリンのパルティータ3番のプレリュードや、モーツァルトのK304のソナタ、ヘンデルのヘ長調のソナタ辺りでした。当時一番弾きたかったブラームスのヴァイオリン・ソナタ3曲を先生に教えて頂けなかったので(ブラームスのソナタは最後の最後に弾く曲だというお考えでした)、それも離れてしまった原因かなとは思いますが、93年~95年頃から10年間、タブラ、トンバク、ウード、謡曲、新内と、次々浮気してしまっていたのもあります。2004年になって、バッハの無伴奏チェロ組曲2番のプレリュードを、ヴァイオリン編曲版ではなく、チェロで弾いてみたいという事で、Uターン直前の2005年からチェロも弾くことになって、2008年から今治の弦楽合奏団にチェロで参加。2015年には合奏団でヴァイオリンも再開して、今に至るという次第です(笑) ゼアミを回しながら、色々とやったものだと思います。

Itzhak Perlman & Klezmer Conservatory Band - Firn Di Mekhutonim Aheym

| | コメント (0)

2024年1月10日 (水)

ヴァイオリンによる「春の海」

元旦の朝には、4日の弾き初めで「春の海」をやってみようと合奏団のメンバーにLINEしましたが、4時過ぎの能登の地震で正月気分は吹き飛びまして、すっかりそんな気は無くなっていました。しかしメンバーの一人が「FGでずっとかかっていました。やってみましょう」との返事。重い腰を上げて、まぁ一回やってみましょうかと言う事になりました。楽譜は全音から出ているヴァイオリン名曲集第1集のピアノ伴奏版で、ピアノパートの音をセカンドヴァイオリンとチェロで拾ってと言う実験でした。弾いてみて改めて思ったのは、冒頭は筝曲の名曲「六段」のような雅さと厳かさがあり、続いて出て来るソロパートは民謡音階なのに、途中で出て来る走句には長唄風な都節音階もあり、普通に考えれば合わない部品が巧みに組み合わされてできている、本当に奇跡的なワン&オンリーの正月名曲だという事でした。ルネ・シュメーがピチカートで弾いている部分とフラジオ(1と4の指で4度の音程の位置を4で軽く触れて出すハーモニクス)の部分は、今日の2本目のようにアルコ(弓)で弾いているものも結構ありました。伴奏との音量バランスもあるのだろうと思います。私もフラジオは上手く鳴らないので、実音で弾きました。
考えてみれば、この曲が生まれた1930年は、関東大震災から7年目かつ大恐慌の翌年で、軍靴の音が近づきつつある頃。今より大変に違いない時期に生まれたことを思い出し、新年を寿ぐこの曲について改めて考え直した年明けでした。やはり何よりも宮城道雄の琴の音の素晴らしさを味わいたいものです。(以下放送原稿を再度)

宮城道雄の父の出身地である広島県鞆の浦を訪れた際の、瀬戸内海の印象を三部形式に乗せて標題音楽風に作曲したこの曲は、今では彼の代表作として親しまれていますが、吉田晴風との1930年の初演の評判は芳しくなかったそうです。
この曲が一躍有名になったのは、1932年に演奏旅行で来日していたフランスの女流ヴァイオリニスト、ルネ・シュメーと共演してからと言われています。日本音楽に触れるために宮城道雄を訪ねた彼女が一番感動したのが、この「春の海」で、早速尺八パートをヴァイオリン用に編曲して宮城道雄とコンサートで演奏したら、大喝采を受けたそうです。会場で聞いていた小説家の川端康成が、その感動の光景を小説「化粧と口笛」に記しています。その宮城道雄とルネ・シュメーの演奏を次にどうぞ。

<2 春の海(箏とヴァイオリンによる) 6分13秒>
宮城道雄 Michio Miyagi(Koto), Renée Chemet ルネ・シュメー(Vn) - "春の海 Haru no Umi" (1932)電気再生

春の海 バイオリン 宮城道雄

| | コメント (0)

2023年7月14日 (金)

メッツェナー氏のクラシック演奏 パッサカリアとイザイ

結局エドワード・メッツェナーさんのクレズマー・ヴァイオリンをフィーチャーした映像は見つけられず終いでした。何でクレズマーに目が向いたのかも謎のままです。クラシック演奏の方はかなりありますので、新倉瞳さんと夫婦でのヘンデル作曲ハルヴォルセン編曲のパッサカリアの一部と、イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ1番を上げておきます。このヴァイオリンとチェロ版のパッサカリアは前々から憧れの曲で、両パート練習していますが、人生の残り時間で果たして弾けるかどうかと思っている難曲です。全曲は10分余りあったと思いますので是非見たいものですが、アップされないでしょうか。イザイの無伴奏1番は、ヨーゼフ・シゲティに献呈された独奏曲で、この曲を暗譜出来る人の頭の中はどうなってるのだろうかと思う程の難解な難曲です。3本目はハイベ・バラガンで検索すると上位に上がっている動画ですが、大体この位の1,2分の映像がほとんどです。気に入ったらライブに足を運んでね、と言うことだと思います。それと番組でかけた音源はファーストアルバムのDer Nayer MantlからはYouTubeは見当たらず、2,3枚目がほとんどのようです。
ハイベ・バラガンは、ギタリストがイディッシュ語歌唱をよく聞かせているので、メッツェナーさんと二人は容貌からもユダヤ系ではと思いましたが。メッツェナーさんはフランス系スイス人とのことです。フランスのBudaから「フランスのユダヤ音楽の遺産」シリーズが出ているように、フランスでは戦後もドイツ程ユダヤ人人口が激減してないので、もしやと思いますが。

Edouard Mätzener and Hitomi Niikura @Rimini Bar

Edouard Maetzener - Ysaye Sonata No 1

Cheibe Balagan @ Schlauer Bauer Openair

| | コメント (0)

2023年7月12日 (水)

ハイベ・バラガン&新倉瞳

ハイベ・バラガンは2017年に来日、ジャパンツアーしていたのですね。地方にいると東京のライブ情報に疎くなりますし、ユダヤ音楽から久しく離れてもいたので、動画を調べるまで全く知りませんでした。シカラムータのお二人とセッションしている映像もありました。最近は95年頃のクレズマーの聴衆とは、かなり入れ替わっているでしょうか。
幾つか見た限りでは、ヴァイオリニストのメッツェナーさんは、コルンゴルドの難解なヴァイオリン協奏曲を弾く程の腕前なのに、クレズマーのライブでは、ヴァイオリンはむしろリズムセクション的な方に回って、歌って踊っている方が多い様にも見えました。このはっちゃけ具合は、どういうことでしょうか(笑) 最近作の幾つかの曲では、旋律は奥さんの新倉瞳さんのチェロに譲ってる感もあります。公式サイトに上がっているユーモラスな動画には、腹を抱えて笑ってしまいました(笑)が、やっぱりヴァイオリンのソロも見てみたいものですので、また探してみます。ユーモラスな動画は、また後日。
一本目は、2018年に出たセカンドアルバムのSumer in Odesから、Mayn Seideです。新倉さんのチェロが朗々と聞かせる旋律は、どこかハンガリーの時に聞いた作者不詳のチャールダーシュに似ています。2本目は日本ツアーのまとめ映像で、ここで流れている曲もMayn Seideです。

"Mein Seide" (My Grandfather)

Cheibe Balagan Japan Tour

| | コメント (0)

2022年10月12日 (水)

ジネット・ヌヴーのブラームス

ヌヴーのブラームスを初めてLPで聞いたのは、もう40年ほど前で、当時から極め付きの名盤と呼ばれていました。鬼気迫る演奏に驚きました。彼女は30歳の若さで飛行機事故で亡くなり、遺体の腕には愛器のストラディヴァリウスが抱きしめられていたそうです。ヌヴーの死から4年後の1953年には、ジャック・ティボーも飛行機事故で亡くなっています。彼の愛器もストラディヴァリウスでした。20世紀前半の大ヴァイオリニストが二人も続けて亡くなり、当時の聴衆は大きな衝撃を受けたことでしょう。今ではヌヴーは伝説の名ヴァイオリニストとして、様々なコンピレーションが登場し、ブラームスもヴァイオリン協奏曲だけでなく、ヴァイオリン・ソナタ3番などもあって、遅ればせながら愛聴しています。ショーソンの詩曲の音源は昔から知ってますが、こちらも最高です。今日の動画はイッセルシュテット指揮のブラームス / ヴァイオリン協奏曲全曲で、番組でかけた第3楽章は32分位からです。その後にヴァイオリン・ソナタ3番も入っています。
明日はウクライナのバンドゥーラ弾き語りの歌姫ナターシャ・グジーのコンサートに行くため、店をお休みし、ブログアップも出来ないかも知れません。夕方かと思っていたら、チケットをよく見たら昼間のコンサートでした。この機会を逃すと愛媛で聞く機会はないかも知れませんので、店を休むしかなく。m(__)m(以下放送原稿を再度)

ブラームスの代表作の一つ、45歳の年に作曲したヴァイオリン協奏曲でも、終楽章の3楽章でジプシー風の情熱的な音楽を書いています。クラシック作品のフィナーレとして取り入れたのは、おそらくハイドンかブラームスが最初だと思いますが、それ程に若い頃のハンガリー舞曲での心躍る思いが強かったのだろうと思います。飛行機事故のため1949年に30歳の若さで亡くなったジネット・ヌヴーのヴァイオリン、ハンス・シュミット=イッセルシュテット指揮北ドイツ放送交響楽団の、名演の誉れ高い録音でおかけします。

<ブラームス / ヴァイオリン協奏曲 3楽章 ジネット・ヌヴー他 8分6秒>
Brahms - Violin Concerto + Sonata n°3 / Presentation + New Mastering (Cent. rec. : Ginette Neveu)

| | コメント (0)

2022年10月 7日 (金)

77歳のイェネー・フバイの至芸

モンティのチャールダーシュがこれ程人気があるので、他のチャールダーシュも、もっと弾かれても良いのではと常々思いますが、ヴァイオリンの難易度から言えば、モンティが「2」とすれば、ツィゴイネルワイゼンは「10」、ブラームスのハンガリー舞曲の1番は編曲にもよりますが「5」、フバイのScenes de la Csardaのシリーズなどは「5」から「8」かそれ以上なのではと、多少の経験者としては推測します。それ位他のチャールダーシュは難しいです。ですので、ツィゴイネルワイゼンをモンティの曲程TVで見かけないのも納得です。モンティの曲はキャッチーで取り組みやすいです。
フバイのScenes de la Csardaは、今回取り上げた3,4,5,8,12番以外に9曲もありますが、ハンガリーのシリーズが更に長くなるので、来週は「エチェル村の結婚式」でも弾いていたラースロー・ベルキのビクターJVC盤「神技のジプシー・ヴァイオリン」を聞いて、ハンガリー・都会のジプシー音楽シリーズを締める予定です。その後は農村ジプシーの音楽、マジャールの民謡、バルトーク作品、現代のハンガリートラッドと進みます。
今日の動画は、1935年のイェネー・フバイ77歳の時のHungarian Fantasyの自作自演映像。これはもう素晴らしいという他ないです。弓の動き、左手のフィンガリングなど完璧の上にも完璧。全盛期はどんなだったのだろうかと思います。(コメントにSimply the Greatest!!! Father of all violinist!!! 76 years old...とありました。76の時かも知れません)

Hubay plays (VIDEO)-1935-

| | コメント (0)

2022年10月 6日 (木)

Scenes de la Csardaの8番 So They Say

Music & Artsの「Hubay, J.: Violin Music」では冒頭を飾っていますが、1896年に書かれたScenes de la Csardaの「8番」でYouTube検索すると、これまで見てきた5番、4番、3番と比べて、はるかに少ないことが分かりました。14曲の中ではマイナーかも知れませんが、特に後半のフリスカの速い部分は華やかで素晴らしいと思います。
この曲の副題は、英独仏入り混じって"So They Say" in A minor(Tavern Scenes; Csárda Scenes; Csárda-Scenen)("They Say They Don't Give Me"; "À ce qu'ils disent")、冒頭の旋律についてはThe opening melody is that of the Slovak national anthem Nad Tatrou sa blýskaと作品リストに記述がありました。スロヴァキア国歌とは大変興味深いです。ギリシア語起源で英語のTavernとハンガリー語のCsárdaは、全く同義の「酒場、居酒屋」と取っていいようです。2本目には、副題がIt is Sadとあります。これも気になります。
1本目が番組でかけたCharles Castlemanの音源、2本目は当初かけようとしていて外れていたFerenc Szecsődi & Istvan Kassai(フェレンツ・セチョディ Vn、イシュトヴァン・カシャイ Pf)コンビによるイェネー・フバイのヴァイオリン音楽シリーズの1枚です。ハンガリーのフンガロトンから出ています。
素晴らしい演奏を聞かせるCharles Castlemanについて気になっていたので、プロフィールから誰に師事していたかの部分だけ以下に転載します。6歳でアーサー・フィードラーと共演! 日本ではほとんど知られてない素晴らしい演奏家が、アメリカには沢山いるなと今回も思いました。

Charles Castleman (チャールズ・キャッスルマン)。アメリカの男性ヴァイオリニスト。1941年5月22日生まれ。
マサチューセッツ州クインシーに生まれ、4歳のときにオンドリチェクにヴァイオリンを習い始めた。6歳のとき、アーサー・フィードラーとボストン・ポップス・オーケストラのソリストとしてデビュー。9歳のとき、ボストンのジョーダン・ホールとニューヨークのタウン・ホールでソロ・リサイタル・デビュー。1950年から51年のアーロン・リッチモンドのセレブリティ・シリーズで、ミッシャ・エルマン、ヤッシャ・ハイフェッツ、アイザック・スターンと共演した。1959年から63年年にフィラデルフィアのカーティス音楽院でガラミアンに師事し、またギンゴールド、セーリング、オイストラフからも指導を受けた。

<Charles Castleman, Mendi Rohan & Eastman Chamber Orchestra / Scenes de la Csarda No. 8, Op. 60, "Azt mondjak" (So they say) [arr. for violin and orchestra] 9分59秒>

It is Sad (Scenes de la Csárda No. 8, Op.60)

| | コメント (0)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

J.S.バッハ New Wave-Indies アイヌ アメリカ アラブ アラブ・マグレブ アルゼンチン イギリス イスラエル イスラム教 イタリア イディッシュ イラン地方音楽 インディアン、インディオ インド インドネシア インド音楽 ウイグル ウラル・アルタイ エジプト エチオピア オペラ オーストラリア オーストリア キリスト教 ギリシア クルド クレズマー ケルト コンサート情報 コーカサス (カフカス) サハラ シベリア シャンソン ジャズ スイス スペイン スポーツ スーダン セファルディー ゼアミdeワールド チェロ チベット トルコ音楽 ドイツ ナイル・サハラ ナツメロ ニュース ハシディック ハンガリー バルカン バルト語派 バロック パキスタン ビザンツ音楽 フランス フランス近代 ブラジル ペルシア音楽 ペルシア音楽 トンバク ユダヤ ユダヤ音楽 ライブ情報 ルーマニア レビュー ロシア ロシア・マイナー ロマン派 ヴァイオリン 中南米 中国 中央アジア 仏教 仏教音楽 北アジア 北コーカサス(カフカス) 北欧 南アジア 南インド古典音楽 古楽 地中海 室内楽 弦楽合奏 弦楽四重奏 後期ロマン派 文化・芸術 新ウィーン楽派 旅行・地域 日記・コラム・つぶやき 映画・テレビ 東アフリカ 東南アジア 東方教会 東欧 歌謡曲・演歌 民謡 沖縄 独墺 猫・犬 現代音楽 童謡、わらべうた 筝曲 純邦楽 西アフリカ 西スラヴ 韓国