ユダヤ

2024年3月 6日 (水)

Schindler's List

スティーヴン・スピルバーグ監督の映画「シンドラーのリスト」を見たのは1994年。映画館で見ましたが、リアルな悲劇のシーンを目の当たりにし、途中から涙が止まらなかったのはよく覚えています。音楽ではマタイ受難曲の実演や、お能の隅田川を見た時も、どうやって表に出ようかと困るほどでした(笑) いずれにも共通するのは、人の「死」。余りの重さに、その後30年この映画を見ることはなかったのですが、久々に見てみようかと思います。パールマンの演奏が素晴らし過ぎて、ヴァイオリンで弾いてみようかと思う事もない曲です。
この映画が流行っている94年6月に、FM東京のトランスワールド・ミュージックウェイズに呼んで頂き、「ユダヤの音楽」と言う題で1994年6月4日に放送されました。ちょうど映画「シンドラーのリスト」が話題になっていた頃、としてゼアミ店主プロフィール(http://zeami.world.coocan.jp/tensyu.html)にも入れてあります。この番組では、東欧系ユダヤ(アシュケナジーム)だけでなく、セファルディ(スペイン系ユダヤ)とミズラヒーム(東方系ユダヤ)の音楽まで、色々取り上げました。
1本目はライブ映像、2本目が番組でかけたサントラ音源です。

John Williams, Itzhak Perlman - Schindler's List

Theme From Schindler's List

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2023年9月14日 (木)

AlfieとClose To You

バート・バカラックの曲を聞いて思う事は、金管楽器やストリングスの印象的な使い方で、I Say A Little PrayerやAlfieはその代表曲でしょう。すかすかのトランペット(あるいはフリューゲルホルン?)の爽やかな音を聞いて「晴れた午後(放課後)の誰もいない校庭」を長年勝手に連想していました(笑) 究極のリラックス・サウンドと言えるでしょうか。独特なストリングスも、後のアメリカのTVドラマ(チャーリーズエンジェルとか)などで類似の音楽をよく耳にしたように思います。
彼はアカデミックな作曲技法をダリウス・ミヨー、ヘンリー・カウエルに師事したそうですが、そう言えば、ミヨーも金管を上手く使った作品がありました。ヘンリー・カウエルにも確か金管の曲がありました。今回調べて興味深かったのが、50年代に多くの曲を書きためながら不遇だった時期に大女優のマレーネ・ディートリヒがバカラックの才能を見抜いてバックに起用したことで、一緒に写っている写真も見かけました。余談ですが、マレーネ・ディートリヒは大阪万博にも来てコンサートを行ったそうです。これは聞きたかったです! リリアーナ・カヴァーニの映画「愛の嵐」の挿入歌も歌ったかも知れません。当時8歳ですから何も分からないでしょうが(笑) 
今日の2本は、トロンボーンによるジャズ風のアルフィーと、カーメン・マクレエによるClose To Youです。カーペンターズの歌唱の邦題は「遙かなる影」でした。明日Don't Go Breaking My Heartの動画が見つかって、上げる時間があれば良いのですが。

Alfie

They Long to Be Close to You (Live)

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2023年9月13日 (水)

I Say a Little Prayer

大体予想がついていたことですが、やはりジョン・ゾーンのラディカル・ジューイッシュ・カルチャーのGreat Jewish Music: Burt Bacharachの音源はYouTubeには上がっていないようですので、バート・バカラックの音源のみを上げることになりそうです。ジョン・ゾーンの解説にありますが、ジョージ・ガーシュウィンに始まり、アーヴィング・バーリン、リチャード・ロジャース、オスカー・ハマースタイン2世、クルト・ワイル、レナード・バーンスタイン、ステファン・ソンドハイムから、最近のボブ・ディラン、ルー・リードまで、アメリカのポピュラー音楽はユダヤ系の作曲家抜きには語れず、バート・バカラックはその中の最重要人物の一人です。今日の1本目は、番組でかけた自作自演音源で、2本目はアレサ・フランクリンの往年の歌唱です。1本目の音源、私はLPで持っています。以下、ジョン・ゾーンの解説の部分訳です。

予期せぬ展開や転調を伴う高度なハーモニーとコードの変化、珍しい変化をする拍子記号やリズミカルなひねりが、多くの場合小節数で不均等に行われます。 しかし、彼はそれをすべて自然に聞こえるようにしてくれるので、頭から離れなくなったり、口笛を吹くのをやめられなくなったりします。 (以下放送原稿を再度)

ラディカル・ジューイッシュ・カルチャー盤に移る前に、一曲だけバカラック自身の楽団の演奏で、I Say a Little Prayer(小さな願い)をおかけしておきます。ディオンヌ・ワーウィックやアレサ・フランクリンの歌唱で有名ですが、ブラックミュージックのイメージは最近まで余りなくて、このしゃれた曲調から多分バカラック作品で個人的に一番好きな曲です。変な喩えですが、放課後の誰もいない校庭を長年勝手に連想していました(笑) 脱力感のあるトランペット(あるいはフリューゲルホーン?)の音が最高です。

<8 Burt Bacharach / Reach Out ~I Say a Little Prayer 2分27秒>

Aretha Franklin - Say A Little Prayer 1974

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2019年1月14日 (月)

Music of the Bukharan Jewish Ensemble Shashmaqam

ゼアミdeワールド143回目の放送、日曜夕方に終りました。16日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。

久々にウズベキスタンの音楽に戻りまして、その8回目になります。7回目には1991年にアメリカのSmithsonian Folkwaysから出ました「ブハラ:アジアの音楽の十字路  Bukhara: Musical Crossroads of Asia」をご紹介しましたが、今回は同じレーベルから出ている「ブハラ系ユダヤ人のウズベク古典音楽 アンサンブル・シャシュマカーム」からおかけします。
シャシュマカームとはペルシア語で6つのマカーム(旋法)を意味しますが、ウズベクのブハラやタジクの旋法体系や、旋法ごとの長大な一連の曲の集まり、あるいはその組曲自体を指します。このシャシュマカームを名乗るブハラ・ユダヤ・アンサンブルは、ソ連崩壊後ニューヨークに移住し活動しているようです。ソ連時代までの中央アジアでは、ユダヤ人とムスリムの音楽家が共存し、伝統文化を花開かせていたそうですが、ユダヤ人音楽家が減ったらしい現在どうなっているのかが気になるところです。

まずは、1983年の創立以来のメンバーである女性歌手Fatima Kuinovaの冒頭のアカペラ歌唱からおかけしますが、ブハラではムスリム、ユダヤ人を問わず特別な歌とのことです。男性歌手アブハイ・アミノフとのデュエットです。

<1 Obloim 3分52秒>
Obloim


2曲目はペルシアの大詩人ジャラールッディン・ルーミーの恋愛詩(ガザル)を基にした曲のようですが、ユダヤ人音楽家による演奏らしく、ユダヤ教の聖典トーラーの詩句も読み込んでいるようです。ヨシフ・アブラモフのタール弾き語りにドイラの伴奏が付いています。

<2 Ghairi Khudo Yar Nadoram (We Have No Friend But God) 2分31秒>
Ghairi Khudo Yar Nadoram (We Have No Friend But God)


この盤の中間部にはUshshaq-i SamarkandやTalqin-i Bayatなどの、これまでに取り上げたシャシュマカームの主要曲が出てきますが、30分という限られた時間ですので、フェイドアウトしたくない終わりの2曲から先にご紹介します。
2曲ともアゼルバイジャンの音楽なのですが、カスピ海の向こう側のアゼルバイジャン音楽というのはエキゾチックな音楽としてウズベクやタジクでポピュラーになっていて、結婚式の音楽としても演奏されるそうです。
2曲目で出てきたヨシフ・アブラモフが見事なアゼルバイジャン・スタイルのタール演奏を聞かせる舞踊曲Yalliからおかけします。本来はダブルリードのズルナと打楽器のダウルで演奏される曲を、タールとドイラで演奏しています。

<12 Yalli 3分28秒>
Yalli


次の13曲目Azerbaijani Segahがこの盤のラストですが、こちらはクラリネットとアコーディオン、ドイラによる演奏です。これがウズベクの音楽家による演奏だろうかと思ってしまう程、見事にアゼルバイジャン音楽になっています。

<13 Azerbaijani Segah 4分31秒>
Azerbaijani Segah


ウズベク音楽を演奏している方に戻りますが、Fatima Kuinovaとタールのヨシフ・アブラモフの素晴らしいデュエットから始まる一種の数え歌Biyo Yak (Come Once)という曲をおかけします。クラリネット、アコーディオン、ドイラも加わって華やかに演奏しています。

<6 Biyo Yak (Come Once) 3分12秒>
Biyo Yak (Come Once)


次の7曲目は結婚式のレパートリーのメドレーですので、この盤の中心と言える曲だと思います。賑やかな合奏が聞けますが、先ほどのアゼルバイジャン・スタイルではない、ブハラの伝統的な結婚式の光景が髣髴とされるような音楽です。

<7 Medley Of Songs From Wedding Repertory 5分40秒>
Medley of Songs from Wedding Repertory: Yar-Yar / Abru Kosh Dumi Mor / Shastu-Shastu Chor /...


では、最後にTalqin-i Bayatを聞きながら今回はお別れです。先ほどタールの妙技を聞かせたヨシフ・アブラモフが、変拍子のこのシャシュマカームのレパートリーを、往年の名手トゥルグン・アリマトフを思わせるようなタンブールで弾き語っています。Ushshaq-i Samarkandは、前にかけましたオコラの古い録音と並べて、また次回以降にかけられたらと思います。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<8 Talqin-i Bayat 5分11秒>
Talqin-i Bayat

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2016年12月29日 (木)

エチオピアのユダヤ教徒

エチオピアの宗教について見てみますと、ウィキペディアには「2007年の国勢調査では、キリスト教が62.8%と最も多く、続いてイスラームが33.9%、アニミズムが2.6%である。キリスト教では大多数がエチオピア正教会の信徒だが、資料によっては、ムスリムの方が、エチオピア正教会の信徒よりも多いとするものもある。また、ユダヤ教を信仰する人々(ベタ・イスラエル)もいるが、多くがイスラエルに移住した。」とありました。
エチオピア系ユダヤ人の音源と言うのも、Ineditから出ていました。音階などではキリスト教のエチオピア正教会の聖歌と似た面もありますが、やはり言葉はヘブライ語で、トーラー(モーセ五書)などが唱えられていました。彼らも紅海をはさんで対岸のイエメン系ユダヤと同じで、ミズラヒームの一派と言われています。youtubeは、なかなか宗教的なものは見当たらず、大衆音楽的な映像がほとんどのようでした。今思うと、あのIneditの音源は非常に貴重なものだったのかも知れません。
年内のブログは一応30日まで書く予定ですが、31日~3日まではHP同様でお休み致しますm(_ _)m

new ethiopian jewish music 2016-

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2016年7月21日 (木)

イラク系ユダヤ人の音楽

昨日のSumer Groupは、おそらくディアスポラ・イラキのウード奏者、歌手とヴァイオリン奏者が、移住先の北欧でスウェーデンとノルウェーの女性歌手と共演し、イラク音楽を見事に演奏した映像のようでした。今日はイラク系ユダヤ人と思われる楽士が演奏するイラクの伝統音楽で、イラキ・マカームの動画のリンクにありました。おそらくイスラエルかどこかにディアスポラしているパターンではないかと思われます。
聖書(タナフ)に次ぐユダヤ教の聖典であるバビロニア・タルムードが6世紀頃までにバビロニアで成立した事実や、マニ教がゾロアスター教をベースにユダヤ教と仏教、キリスト教、グノーシス主義が混合してバビロニアに生まれたことからも分るように、ササン朝ペルシアの頃のこの地で、ユダヤ文化の影響力はかなり大きかったと見ていいのでしょう。イラクの伝統音楽においても、ユダヤ人音楽家の役割は大きかったのではと思わせる映像です。聞き慣れたイラキ・マカームやパスタの断片が所々に確認できます。この映像では器楽ですが、ユダヤ人音楽家の演奏するアラブ・アンダルシア音楽の場合と同様に、歌になるとアラビア語だけでなく、ヘブライ語の歌詞も出てくるのではと思います。そちらも見てみたいものです。

Iraqi Jewish musicians play original instrumental music Iraqi of Iraq

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2016年4月 7日 (木)

ダリウス・ミヨーのアニ・マアミン

フランス6人組の一人、ダリウス・ミヨーのアニ・マアミンは、晩年の1972年に書かれたようです。あらためてバイオグラフィを見て、1974年に亡くなっているので、意外に最近までご存命だったことを知りました。この曲の作曲年も、割と最近のことです。彼のユダヤ教の宗教曲は「土曜朝(シャバト)の典礼」の録音がミヨー自身の指揮で1958年に(フランスのAccordからCD有り)、アニ・マアミン(「我は信ず」の意)はポール・メファノ指揮Ens.2e2mの演奏と、ノーベル賞作家のエリ・ヴィーゼルの朗読で録音されています(こちらはフランスのArionからCD有り)。今日のyoutubeは後者の抜粋。数々のフォーク・ソングやフォーク・ダンスにもなっているアニ・マアミンが、ミヨーらしい地中海的で明晰な叙情で表現されています。アシュケナジームのアニ・マアミンのような重苦しさは感じさせない音楽です。

Darius Milhaud et Elie Wiesel - Ani maamin

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2013年12月26日 (木)

開封のシナゴーグ

まだ中国系ユダヤ人の音楽らしき映像は見つかっていませんが、開封のユダヤ人街やシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)跡の映像がありましたので、今日はこちらを。あちらこちらに中国語に混じってヘブライ語が見えるのは、何とも不思議な眺めです。バックで流れているのは、イスラエル国歌のハティクヴァ(希望)です。

Kaifeng Jews synagogue

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2013年12月25日 (水)

Chinese Jewish

まだまだ他にも開封(かいほう)の中国系ユダヤ人関連の映像がありました。彼らは見た目は全くの中国人ですが、インド系、エチオピア系など、それぞれの国の風貌そのもののユダヤ人がいることを考えれば、不思議なことではないでしょう。おそらく日本人に近い風貌だから、そう思うのでしょう。
音楽的に何か中国系独自のものがあるのか気になりますが、この映像から聞こえてくるのは、アシュケナジームのハシディック・ニグンやカルリバッハのハシディック・ソング(「オッド・イシャマー」)などでした。インド系は聞いたことがありませんが、エチオピア系ユダヤ人が独自のユダヤ教の典礼歌(エチオピア風)を持っているのとは対照的です。この際もう少し探してみようとは思いますが、おそらく東欧系の影響が色濃いか、そのものではないかと思います。

A Chinese Jewish wedding in Jerusalem

Chinese Jews from Kaifeng arrive in Israel 2009 - a moving documentary

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2013年12月24日 (火)

中国・開封のユダヤ人

しばらくブログをお休みしておりましたm(_ _)m
今夜はクリスマス・イヴ。クリスマスとは関係ない(イエス・キリストもユダヤ人なので関係なくはないでしょうか?)けれども、大変に興味深い映像です。インドのユダヤ人関連のリンクに、The Jewish Descendants of Kaifengなる動画がありました。Kaifengは漢字で開封と書きますが、この河南省の開封市にはユダヤ・コミュニティーがあったことで有名です。開封の町のユダヤ人コミュニティーは、何と宋代(960年-1279年)から19世紀末まで存続していたそうで、現在もその末裔と見られる人々が400人ほど居住しているようです。中国人との混血が進み、外見上は非ユダヤ人の住民との見分けが付かない彼らですが、現在もコーシェル(食物規定)などユダヤ的な習慣を守り続けている人が残っているそうです。
終わりの方で、イスラエルの国歌「ハティクヴァ」をヘブライ語と中国語で歌っています。開封のユダヤ人について映像で見るのは初。非常に驚きました。

The Jewish Descendants of Kaifeng.wmv

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