イディッシュ

2020年6月10日 (水)

セファルディの歌でのセイレーン Hélène Engelのその後

3人の歌手で聞き比べたLa Sirena(セイレーン)は、魔女あるいはファム・ファタールの類でしょうが、セファルディのあの名旋律が「男を誘惑し破滅させる悪女」の魅惑と危険性をよく表していたと思います。それを女性が歌うというのは不思議な気もしますが、そう言えばヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「宿命の女 (Femme Fatale)」も、女性のニコが歌っていたなと思い出しました(笑) 
ギリシア神話のセイレーンが、ボスニアのセファルディの歌に入った経緯と言うのが、とても気になるところです。この歌の4行詩と哀愁のメロディのブレンドの妙を強く感じます。

この曲をアルバムのトップに持って来たHélène Engelでyoutube検索したら、最近の映像が色々出てきました。CDが出たのは91年ですから、大分お年をめされた感じですが、最近はギター弾き語りされているようです。ヘレーネ・エンゲル(フランス語式ではエレーヌ・ウンゲル?)の名からは、セファルディと言うよりアシュケナジー(東欧系ユダヤ)の人のように見えます。その通りイディッシュの歌を歌っている映像もありました。残念ながらLa Sirenaはないようですので、ユダヤの8本の燭台(ハヌカーに用いられる8枝のハヌキヤー)を歌ったオチョ・カンデリーカを上げておきます。これはよく知られたセファルディの歌の一つです。2本目はお馴染みのクレズマー曲から始まり、途中フランス語で歌っている部分などありますが、バイ・ミール・ビスト・ドゥ・シェーンなど、イディッシュ・ソングが目立ちます。

Ocho Candelicas


Hélène Engel: A Jewish Musical Medley Montage

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2016年12月 2日 (金)

Lutz Elias & Massel Klezmorim

28日の放送原稿に書きましたが、90年前後に日本でも一部でクレズマー・ブームが始まりまして、その頃入っていた英ARCのLutz Elias & Massel Klezmorimの2枚は、クレズマー、イディッシュ民謡、ハシディック・ソングを中心に、セファルディーの曲までも入っていて、長らく棚を賑わせたものです。その後、彼らのリリースを見た記憶がなく、なかなか良い演奏をしていたので残念です。特にLutz Eliasの渋い歌声は今でもよく覚えています。と思っていたら、ハヌキヤ(7本のメノラーより2本多いハヌカー用の燭台)の写真は、どうやら見たことのないDVD&SACD盤のジャケットのようです。youtubeは3本ほどありました。Draj Techterleは英ARC盤に入っていたイディッシュの歌、A Yiddishe Mommeはこの2枚には入ってなかったイディッシュ・ソング、Durme Durmeも2枚に入ってなかったセファルディーの歌です。

Draj Techterle - Massel Klezmorim - Klezmer

A Yiddishe Momme - Massel Klezmorim -

Durme Durme ( Jewish lullaby in Ladino ) - Massel Klezmorim - lyrics

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2012年8月21日 (火)

ジョーン・バエズ名唱集

ここでちょっとジョーン・バエズの名唱を幾つか上げておきます。バエズと言えば、一般にはイディッシュ民謡の「ドナ・ドナ」のイメージが強いでしょうか。他にも「朝日のあたる家」、森山良子の日本語歌唱でも人気のあった「思い出のグリーングラス」、ボブ・ディランの大ヒット曲「風に吹かれて」など、印象的な歌唱は数多いです。それら代表作の中に先日のGracias a la vidaもありますが、彼女自身メキシコ系の家系に生まれたこともあってでしょう、Guantanameraのようなスパニッシュの曲も結構入れているようです。「風に吹かれて」は、ディランとの決定的な名デュエットがありましたが、見当たらなくなっていました。

JOAN BAEZ ~ Donna Donna ~

Joan Baez - House of The Rising Sun, 1960

Joan Baez - The Green Green Grass Of Home

Blowing in the wind

JOAN BAEZ ~ Guantanamera ~

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2012年8月13日 (月)

Zupfgeigenhansel再び

今日は南米から外れますが、イディッシュ民謡の代表的なグループとして、80年代から日本でもCD(ドイツのプレーネ)を通して一部で人気のあったツプフガイゲンハンゼルを再度取り上げます。大分前にも彼らの演奏を取り上げたことがありましたが、生演奏は初だったと思います。ビクトル・ハラの曲を歌っているものもありましたので一緒に。
最後のAndreas Rebersと言う人はメンバーの一人だったかなと思ってプレーネ盤を取り出しましたが、違っていました。ドイツのポルカ中心に楽しい演奏とトークを聞かせますが、演奏の中にユダヤ・メロディも織り込んでいますので、併せて。こういう背景があったからこそ、Zupfgeigenhanselの音楽なども生まれてきたのではと思いますので。

Zupfgeigenhansel - De mesinke (Live 1984)

Zupfgeigenhansel - Lomir sich iberbetn (Yiddish Song)

Zupfgeigenhansel - Sog nischt kejnmol

Zupfgeigenhansel - Victor Jara

Andreas Rebers Kulturen

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2012年8月10日 (金)

HEVENU SHALOM ALEIKHEM 他

昨日は月曜と同じパターンでアップできずでしたm(_ _)m  しかし夜中にはしっかり目が覚め、なでしこを応援。銀メダルおめでとう!

アルゼンチンのハキンタの歌唱は他にも上がっていますので、今日も幾つか見てみます。同じギター弾き語りでも、イディッシュ・ソングだけでなく、セファルディーの歌(ラディノ語)、ヘブライ語の歌、スペイン語の歌と、言葉は多様です。

一本目のへヴェヌ・シャローム・アレイヘム(直訳すれば「私達は平安をあなた達の所に持って来た」)ですが、タイトルのリフレイン部分はヘブライ語で、本来の歌詞はこれだけですから、ハシディック系のメロディでしょうか? その他はイディッシュ語で歌っているようです。彼女の自作歌詞かと思われます。

最初の3本のような歌がアルゼンチンから聞こえる不思議を強く感じますが、アルゼンチンに移住してきた東欧系ユダヤ人の音楽の伝統が、本当にタンゴに影響を及ぼしているのだとしたら、とても興味深いことだと思います。

HEVENU SHALOM ALEIKHEM

Jacinta, Margaritkes.mp4



マルガリートは比較的よく聞くイディッシュの歌。

Jacinta, PrenomsYiddish.mp4



イディッシュ民謡をメドレーで歌っていますが、アブラハム・アヴィーヌ(「我らの父アブラハム」の意。曲名は「ニムロデ王」とも)はセファルディーの歌。

EL CAMINITO

Jacinta chante "EL COSECHERO".mov



上のエル・カミニートとこちらはアルゼンチンの歌だと思います。

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2011年11月 1日 (火)

ロメーニャ・ロメーニャ

今日は、27日に「糸弾きに続いて、ロメーニャ・ロメーニャ(ルーマニア・ルーマニア)の一節も聞こえます。ヴァイオリンでは分かりませんが、歌ではニャロメ・ニャロメと聞こえる曲です(笑)」と書いた曲です。
イディッシュ・ソングやクレズマーのアルバムで頻繁に耳にする曲で、ラウタルの快速曲調がぴったり来ます。ルーマニアの地図はベッサラビア(元ソ連の一部、現在はモルドヴァ共和国)やブコヴィナも含まれてますが、イディッシュ文化の栄えた往時のルーマニア(特にブカレストでしょう)の様子が髣髴とされる賑やかな曲です。70年代以降のリヴァイヴァル・クレズマーの中心的グループの一つ、Klezmer Constervatory Bandと、イディッシュ版ザ・ピーナッツのようなバリー・シスターズの演奏で。

Klezmer Constervatory Band - Rumania, Rumania

Barry Sisters - Rumania, Rumania

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2010年3月24日 (水)

レナード・コーエン

今日はイディッシュ・ソングを取り上げている時に保留にしていた一本をアップしてみました。レナード・コーエンの歌うイディッシュ・ソングUn As Der Rebbe Singtです。私はこの名歌手の歌についてはよく知らないのですが、何曲かイディッシュ語やヘブライ語の曲名も見えます。この人の名前には、コヘン(ヘブライ語で「祭司」の意味)とストレートに入っているので、ユダヤ系と一目で分ります。

Leonard Cohen - Un As Der Rebbe Singt - Vienna 1976



Un As Der Rebbe Singt(「ラビが歌うと」)は、非常によく知られたイディッシュ・ソングの一つ。19世紀のハシディズムの雰囲気を活写したような歌です。

Leonard Cohen - Hallelujah 2009



ハレルヤとは、西洋音楽でもよく知られた言葉ですが、元の意味は、神(ヤー=ヤハヴェ)を讃えよ(ハレルー)という意味のヘブライ語。この曲、特に音楽的にユダヤ的ではありませんが、彼の代表曲のようです。

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2010年2月21日 (日)

舞台映像 トポル、ハンガリー版 他

まだまだ「屋根の上のヴァイオリン弾き」関係色々ありまして、今日は舞台映像を少し。この演劇は勿論日米だけでなく、各国で親しまれてきたようです。それぞれの歌唱やセリフ回し、細やかな演技のニュアンスの違いがなかなかに面白いです。

「屋根の上のヴァイオリン弾き」 あらすじ(Wikipediaより引用)

テヴィエはウクライナ地方の小さな村で牛乳屋を営むユダヤ人一家である。亭主関白を気取ってはいるがその実、妻には頭が上がらない。5人の娘に囲まれ、ユダヤ教の戒律を厳格に守ってつましくも幸せな毎日を送っていた。

テヴィエは娘たちの幸せを願いそれぞれに裕福な結婚相手を見つけようと骨を折っている。ある日、長女のツァイテルに金持ちとの結婚話が舞い込むが、彼女にはすでに仕立屋のモーテルという恋人がいたのだった(仕立屋は7人で一人前ということわざがあり、男性として頼りないイメージがある)。テヴィエは猛反対するが、二人は紆余曲折を経て結婚する。また、次女ホーデルは共産革命を夢見る学生闘士パーチックと恋仲になり、逮捕されたバーチックを追ってシベリアへ発ち、さらに三女はテヴィエが敵視するロシア青年と駆け落ちしてしまう。

劇中で次第にエスカレートしていくユダヤ人迫害は、終盤でユダヤ人の国外追放が始まり、テヴィエたちは着の身着のまま住み慣れた村から追放されるまでになる。

原作ではイスラエルの地へ帰還するが、ミュージカルではニューヨークに向かう所で話が終わる。

Fiddler On The Roof at the Helpman Awards



先日アップしたハシディックとコサックの踊りが入り乱れる酒場のシーンの舞台版。トポルがテヴィエを演じているyoutubeの舞台映像は余りないようなので、貴重だと思います。やっぱりトポルのテヴィエが一番でしょう。

Bernadett&József Gregor Fiddler on the Roof Hegedűs a háztetőn



こちらはハンガリーでの「屋根の上のヴァイオリン弾き」で、ハンガリー語で歌われています。次女ホーデルとテヴィエの別離の部分で、3本目の映像と同じ曲「愛する我が家を離れて」が歌われています。壁にはテヴィエ一家の住むユダヤ人集落「アナテフカ」の名が刻まれています。Fiddler on the Roof  Hegedűs a háztetőn Sung in Hungarian Bernadett & József Gregor Szigligeti Theatre  Szolnok 1999 Directed by: György Schwajda

12-2009 Fiddler On The Roof Brie singing w-Tevye.MOD



政治犯として逮捕された夫パーチクの元へ向かう次女ホーデルの、夫への愛と両親への愛を訴える悲しい別離の場面。Briana playing Hodel in the Fiddler On The Roof - one of her solo songs within the play

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2010年2月18日 (木)

ハシディック・ダンスとコサック・ダンス+日本版

「屋根の上のヴァイオリン弾き」に出てくる印象的なシーンは他にも色々ありますが、酒場でテヴィエ中心に歌い踊られるハシディック的な踊りと、そこにコサック達が割り込んで踊りまくるシーンは強烈に記憶に残っています。シュテトルに住むユダヤ人を虐げるコサック達が乱入?して緊張感が高まりますが、しまいには一緒になって踊っています。本当にこんなことがあったとは、想像し難いですが。
併せて舞台版をと思いましたが、例のボトル・ダンス関連は多いですが、他のものが余り見つかりません。日本の舞台映像も少しありましたので、今日はそちらを上げておきます。

Fiddler on the roof - Lechaim (with subtitles)

Fiddler on the Roof (Tradition:Japanese)



森繁さんの映像がありました! OCT.1982 Tokyo

Japanese Fiddler on the Roof



最近の市村正親主演(テヴィエ役)の舞台。

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2010年2月17日 (水)

Fiddler on the roofの有名曲

そして、Fiddler on the roof(屋根の上のヴァイオリン弾き)で特に有名な歌と言えば、今日の3曲だと思います。全て71年の映画版からの映像です。爺臭いようなイメージで敬遠していた方にも(何となくそんな気がしますが、そうでもないでしょうか(笑))、映画版はお薦めです。全く知らなかった方は、目から鱗かも知れません。ミュージカルのステージも、それぞれ色々な趣向があると思いますので、明日もう少し見てみたいと思います。

Fiddler on the roof - Tradition ( with subtitles )



オープニングで歌われる「トラディション」。その意味するところは、単に「伝統」だけでなく、ユダヤ教の「しきたり(戒律)」の意味合いを含んでいると思います。後半に出てくる「屋根の上のヴァイオリン弾き」の演奏は、ユダヤ系の名手アイザック・スターン

Fiddler on the roof - If I were a rich man (with subtitles)



トポル演ずるテヴィエの「金持ちなら」。良い味出してます。

SUNRISE SUNSET



そして一番有名なのは、長女の結婚式のシーンでしみじみと歌われるこの歌でしょう。娘を送る親の気持ちは、どこも同じです。

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