バルト語派

2017年6月 2日 (金)

リトアニアのなまはげ?

神の使いとも取れる異形のお面を被る祭りは、秋田のなまはげやハローウィーンに限らず世界中にあるように思います。リトアニア語の方言を話すサモギティア地方にも、そんな映像がありました。これもキリスト教化以前のペイガン(異教)の風習と見て良いのでしょう。サモギティアの場合、お祓いをする神の使いと言うより、ハローウィーンのように妖怪の類と見た方が良いのかも知れませんが。2本目はサモギティアではないのかも知れませんが、両方ともスタルティネ(2、3声のカノンのスタイルで歌われるポリフォニーの一種)の様式で歌われているので、一緒に上げておきました。お面だけでなく、音楽的にも面白いです。

Ei šnei! (Žemaitiška Užgavėnių sutartinė | Samogitian folk song)

Čiuž čiužela (Užgavėnių sutartinė | Mardi Gras folk song)

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2017年6月 1日 (木)

バルト語派の死語の民謡

バルト語派には10以上の言語があったようですが、現在も話されているのは、リトアニア語とラトヴィア語のみと言われ、他のプロシア語などは全て死語になっているようです。しかし、その内の一つ、スドヴィア語による民謡と題するyoutubeがありました。ヤトヴァーグ語、またはヤトヴィンガ語とも呼ばれ、「13世紀にリトアニアに支配・同化されるとともに、その言語も17世紀頃に死語となった。」とウィキペディアにありました。日常的には使われなくなっても、リトアニア人が古語を操るように歌っているのでしょうか? 弾き語っている楽器は、フィンランドのカンテレに似た音のコクレのようです。とても興味深いサンプルです。
死語ではありませんが、リトアニア語の方言と言われるサモギティア語の民謡歌唱などもありました。2本目は、女性が歌うサモギティアの民謡です。イネディ盤の音源も、もしかしたらこれらバルト語派のマイナー言語の歌も入っていたのかも知れませんが、そこまでは細分化されて紹介されてなかったと思います。こういう方面でもyoutubeの資料的価値は、凄いものがあります。

Sudovian folk song with Baltic zither/psaltery | Sudūviška/Suvalkietiška liaudies daina su kanklėmis

Curonian-Samogitian folk song | Šiaurės Žemaičių liaudies daina - Šilta šin vasarele

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2017年5月31日 (水)

東プロシアの民謡

今日は急用が出来ましたので、ブログはお休みしようと思いましたが、重要なお知らせを含んでおりますので、とりあえず後半はツイッターと同じ内容で上げておきます。youtubeはバルト語派関連のもので、東プロシアの音楽です。プロシアと同じグループのリトアニアやラトヴィアと違って、現在は死語になっている言葉ですので、カリーニングラード(ドイツ名はケーニヒスベルク)辺りの民謡の復元と思われます。先住民のプルーセン人の言葉は消滅しても、1945年までは存在していた地方です。トポロジー(位相幾何学)の「ケーニヒスベルクの橋」の例として有名だったり、ドイツの哲学者カントの住んでいた町と言う印象が非常に強いケーニヒスベルクですが、現在はロシア連邦の西の外れの小さな飛び地。プロシアと言えば、歴史的な視点からはドイツ寄りのような気がしますが、バルト語族は語彙の面ではスラヴ語と似通っていることも多いそうなので、ゲルマンよりスラヴに近いようです。


East Prussian folk song | Lietuvininkų liaudies daina - Pirš man iš Danskos


ゼアミdeワールド60回目の収録に行って来ました。コーカサスの前に、やっちんさんの店のライブを受けて、今回は南北インド古典音楽の聞き比べ。ハリプラサドのバンスリとマハリンガムのカルナティック・フルートの聞き比べですが、後者と同じ曲を大歌手M.S.スブラクシュミの名唱でもかけました。マハリンガムのヴァルナムの冒頭、タンプーラの弱音を波形認識出来てなかったので少し削除し詰めましたが、それでも10秒ギリギリなので1月の放送事故の時のように無音探知機が作動しないか少々心配です。放送は6月4日18時と7日20:30。 宜しければ是非お聞き下さい(^.^)

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2017年5月29日 (月)

ラトヴィアとエストニアの音楽 +アルヴォ・ペルト

ゼアミdeワールド59回目の放送、日曜夕方に終りました。31日20時半に再放送があります。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源です。今回もイネディ盤の現地録音が中心ですので、youtube捜索はなかなか困難、もしくは多分データ自体無いと思いますので、似たイメージの曲をアップしておきます。

前回もかけましたフランスIneditの「バルトの声」というアルバムには、ラトヴィアとエストニアも入っておりますので、今回はこの二つの国の音楽をかけてみます。スラヴとゲルマンの間にあって、その言語と同じようにヨーロッパの古層を覗かせているバルト三国ということで、伝統音楽の盤は80年代にライコから出ていた女声合唱のジンタルスを初めとして、他にも何枚か出ているのですが、手元に現在ないもので、今回は「バルトの声」とエストニアの作曲家アルヴォ・ペルトの曲をご紹介しようと思っております。
まずは「バルトの声」から短い曲ですが、女声合唱の「春の歌」と結婚式の歌をどうぞ。

<Baltic Voices~Voice of Spring、Wedding Song  50秒、1分18秒>

Zynu Zynu Tāva Sātu LATVIAN VOICES

ジンタルスというのは、こういう感じだったような気がしますが、どうでしょうか。

Latvian Folksong "Ganu Dziesma"/ LATVIAN VOICES female a cappella

こちらはラトヴィア民謡でも、少し現代音楽寄りにも聞こえる女声合唱です。

前者は典型的な地声の女声合唱で、後者は2声のカノンのようになっていました。
バルト三国の内、中央に位置するラトヴィアは声のドローンを聞けるヨーロッパの北限と言われ、独唱あるいはドローン付きの歌が無伴奏で歌われます。ドローン、つまり持続低音の入った例として、「タルカの声」という曲を2曲続けてかけてみます。女性の声ですから低いとは言ってもそれ程でもないのですが、高度な歌唱技術が聞ける稀有な例だと思います。

<Baltic Voices~Voice of Talka、Voice of Talka 1分37秒、1分34秒>

続いて入っている結婚式の歌も、ドローン的な技巧などを入れた興味深い歌唱です。

<Baltic Voices~Wedding Song 3分11秒>

民謡以外では比較的新しいカンテレに似たツィター系弦楽器コクレによる舞踊曲も入っています。カンテレにそっくりの涼しげな音色が特長です。

<Baltic Voices~Kokle Melody 1分14秒>

エストニアの方は、地声の独唱と合唱がコール&レスポンスで交互に歌われていて、どこかアジア的にも聞こえるところがあります。とにかく、おばあちゃん達の強靭な歌声に驚きを覚えます。大相撲の把瑠都関の活躍で日本でも注目度がアップしたと思われるエストニアですが、スラヴ世界とバルト語派(ラトヴィア、リトアニア)の間にありながら、ヨーロッパ系ではなくフィンランドなどと同じウラル系のフィン・ウゴル語族に属する民族です。
「バルトの声」に入っている音源を歌っているのは、オコラの「セトの歌」と同じ地方の女声合唱のようです。「花嫁の最後の食事」というタイトルで、歌われているのは、準備(食事の?)、オーメンの2曲です。オーメンと言う恐ろしげなタイトルが付いていますが(笑)、オーメンの訳は「前兆」あるいは「縁起」と取れます。時間の都合で今回かけませんが、続く「結婚式のラメント」というタイトルの2曲は、タイトルに反して悲しい感じは全くしない歌でした。

<Baltic Voices~Preparations, Omens 3分26秒、1分58秒>

Seto Leelo, Seto polyphonic singing tradition

セトのポリフォニーを紹介したユネスコの映像がありました!

では最後にエストニアで最も有名な現代の作曲家アルヴォ・ペルトの代表作の一つで、映画監督タルコフスキーを追悼するアルボスから2曲を聞きながら今回はお別れです。私が88年に六本木ウェイブのクラシックに入った頃、正に飛ぶように売れていた一枚です。新古典主義やシェーンベルクの十二音技法から始まり、ミニマリズムの時期を経て、西洋の古楽を深く研究し、それらを融合させた独自の静謐で美しい音楽で新境地を開拓して、大きく注目された人です。プロテスタントと正教会が混在するお国柄もよく表しているように思います。
バルト三国と来ると北欧かポーランドに行きたい流れですが、旧ソ連邦諸国を回っている途中ですので、次回からはコーカサスの方に回る予定です。ポーランド、チェコなど西スラヴや、ハンガリー、ルーマニア方面は、コーカサスから中央アジアへ回ってトルコに移動し、バルカン半島を北上してから、たっぷり回る予定です。現在の予測では、おそらく来年の冬頃以降になるかと思います。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<アルヴォ・ペルト / アルボス~ アルボス(樹)、私達はバビロンの河のほとりに座し、涙した 2分25秒、6分31秒 ヒリヤード・アンサンブル、シュトゥットガルト国立管弦楽団金管アンサンブル>
1987 - arvo pärt - arbos

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2017年5月26日 (金)

リトアニアのペイガン・ソングとスタルティネ

リトアニアのペイガン・ソング、ありました。これは間違いないと思います。キリスト教化以前からの自然崇拝の儀礼歌と見て良いのだろうと思います。異教的(ペイガン)と言うと、おどろおどろしい感じがありますが、日本やケルトの世界にもある多神教の歌のようなものと考えれば、異様なイメージも薄れ、分かりやすいでしょう。こういうヨーロッパの古層を掘り起こしてストラヴィンスキーは音楽史に残る大傑作(「春の祭典」)を書きました。衣装を見るとバイキング風に見えなくもないですが、この辺りに大きな影響を残したバイキング文化の要素も入っているのでしょうか。バイキングはロシア史を見る上でも外せないポイントです。
2本目にはスタルティネというリトアニア民謡のジャンルの歌唱を入れておきます。2声のカノンのスタイルで歌われるポリフォニーの一種で(ここでは3声?)、近い音程で2,3のパートが動くところがとても面白いです。スタルティネには「ホルモン」という訳が出てきましたが、たぶん他の意味もあるのでしょう。

MJRXVII Uždarymo Apeigos "Didysie mūsų!" (Lithuanian Pagan Thunder God Perkūnas Worship)

Joninių sutartinė (Lithuanian Midsummer folk song) Kūkal rože ratilio

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2017年5月24日 (水)

「春の祭典」とベラルーシやリトアニアのペイガニズム

ゼアミdeワールド58回目の放送、水曜夜に終りました。21日には前々回の放送(56回目)が流れてしまいましたが、今回はちゃんと58回目が流れました。<>内がかけた音源です。今回もイネディやメロディアの盤と全く同じ音源のyoutubeはおそらくないのではと思いますので、今日は「春の祭典」のみ上げておきます。民謡はもし見つかったら、また取り上げます。

今回はベラルーシと、北側に隣接するバルト三国の一つ、リトアニアの歌を聞いてみたいと思います。ZeAmiブログの方でベラルーシやリトアニアの伝統音楽を見ていると、結構Pagan Songというタイトルが目立つことに気がつきました。キリスト教化する前のペイガン(異教的)な雰囲気を感じさせる映像がありましたが、そこで出てくる民謡は、正に前回かけたユネスコ盤に入っているようなタイプでした。
ここで思い出したのがストラヴィンスキーの「春の祭典」で、この曲の冒頭に出てくる旋律がリトアニア民謡でしたから、今回はベラルーシからリトアニアにかけて、ペイガンな曲を探してみようかと思いました。そうは言いましても、一曲一曲詳細に吟味するのも難しいので、前回一曲かけましたロシアのメロディア盤2枚組の「ベラルーシの民族音楽アンソロジー」の中から、決まったテーマの部分を続けてかけてみます。今回じっくり聞いてみて、ユネスコ盤と音源が数曲ダブっていることにも気がつきました。ここにどうもペイガンな歌が有りそうだと言うことで、「春の祭典」を想起させる「春の歌」4曲を続けてどうぞ。

<ベラルーシの民族音楽アンソロジー~春の歌 56秒、38秒、1分5秒、50秒>

続いて、ストラヴィンスキーの「春の祭典」の冒頭部分をかけてみます。ストラヴィンスキーの自作自演です。リトアニア民謡をベースにしたファゴットから始まる序奏から、弦楽器を中心に同時に力強く鳴らされる同じ和音の連続とアクセントの変化による音楽に始まる乙女達の踊り「春のきざし」の辺りまでです。80年代にピナ・バウシュのバレエで「春の祭典」を見たことがありますが、どうもペイガンなyoutubeの映像と印象がダブります。

<ストラヴィンスキー / 春の祭典 ストラヴィンスキー指揮ニューヨーク・フィル 2分53秒、3分14秒>
Igor Stravinsky Le Sacre du Printemps Vaslav Nijinsky Version 1913 Ballett Mariinski Theater

自作自演はおそらく上がってないので、ニジンスキー・ヴァージョンのマリインスキー劇場管弦楽団とバレエ団の演奏で。何と言ってもあのニジンスキーですから、これが正調なのでしょう。指揮はもちろんヴァレリー・ゲルギエフ

露Melodiyaの2枚組は、春の歌、三位一体の日曜と聖ヨハネの生誕前夜の歌、収穫の歌、秋の収穫の歌、キャロルと祭りの歌、結婚式と出生の歌、非儀礼の叙情歌、器楽と言う風に分れています。異教的という観点で見れば、当然三位一体とかキャロルのようなキリスト教関連の歌は外れるのだろうと思います。
言語的には、ベラルーシはロシアやウクライナと同じ東スラヴ系ですが リトアニアとその北のラトヴィアはバルト語派で、共にインド・ヨーロッパ語族ではありますが、全く系統の異なるグループです。エストニアだけ、フィンランドと兄弟関係に当るウラル系のフィン・ウゴル語派になります。この辺りでベラルーシとリトアニアだけに共通するような異教的なイメージの曲があり、それがストラヴィンスキーにもインスピレーションを与えたのだとすれば、これはとても興味深い事実だと思います。
次にリトアニアの曲をかけてみます。フランスのIneditから出ている「バルトの歌声」には、ラトヴィア、リトアニア、エストニアの順に伝統音楽が入っていますが、その中からリトアニアの収穫の歌、結婚式の哀歌、ホイッスル、2声のカノンでのスタルティネなどの一部古い録音も聞けますが、キリスト教以前の儀礼歌も入っているようです。異教的だとしても、ベラルーシよりは穏やかな印象の曲が多いように思います。

これらの曲を聞きながら今回はお別れです。多分結婚式の歌の辺りで時間切れになると思います。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Baltic Voices~Lithuania 4分28秒、2分11秒、36秒、46秒、1分28秒、2分30秒>

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2017年5月22日 (月)

Ciurlionisの音楽

まず、ツイッターにも書きましたが、昨日の本放送は、5/7の放送分が再々度流れてしまっていました(u_u)  登録ミスだったそうです。24日の再放送で21日放送分が流れるようにお願いしておきました。
リトアニアの作曲家チュルリオニスですが、チュルリョーニス(Ciurlionis)という表記が一般的なようです。92年にセゾン美術館で絵が紹介されて一般に知られるようになったように思います。彼の幻想的な絵画と音楽は、とても印象が近く感じられ、オーケストラ曲ではワーグナーの影響もあるかなと思ったりもしますが、ウィキペディアにあるように「書法的にはシューマンやグリーグに近い」というのもとてもうなづけます。その他、「独自の幻想的な画風はカンディンスキーに影響を与え、ストラヴィンスキーもチュルリョーニスの絵画を持っていたことがある。」とか、「晩年に精神を病み、それ以降に作曲や描画において伝統と隔絶した作風をとるようになったことから、アール・ブリュの芸術家に分類されることもある。ロマン・ロランやオリヴィエ・メシアンもその作品に注目した。」など、特にロシアとフランスの先鋭的な芸術家にインパクトを与えていたようです。リトアニア独自の民族性が出ているのかどうか、それはまた見つかりましたらアップしてみます。一つ言えるのは、ロシア・東欧でも西欧でもない中間色のような色彩は、絵画だけでなく音楽にもにじみ出ているように思います。私の興味の強いジャンルからになりますが、彼の弦楽四重奏曲を上げておきます。

Ciurlionis Quartet - String Quartet in C Minor (M.K. Ciurlionis)

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2017年5月19日 (金)

リトアニアの女性の伝統歌

バルト語派については、数年前にもリトアニア、ラトヴィアだけでなく、プロシア語関係についても調べたように思います。しかしストラヴィンスキーの「春の祭典」の冒頭のファゴットの旋律がリトアニア民謡だったことは、今回初めて知りました。これは大きな収穫です。グルジアの男声合唱を「人類の作った最高の音楽」と絶賛したり、彼の旧ソ連内の民族音楽に関する引用やエピソードは他にも色々ありそうです。やはり女性の独唱に古い伝承が残っているのかなと思いますので、今日はそのタイプを上げておきます。タルコフスキーの映画に出てくるような茫洋とした感じが素晴らしいです。92年前後、池袋の店にいた頃に注目を浴びていたリトアニアの作曲家チュルリオニスについても、来週取り上げたいと思います。

Autentiška Dzūkų liaudies daina | South Lithuanian folk song - Ne bet kokia aš mergelė buvau

Oi toli toli (Authentic Lithuanian folk song | Autentiška lietuvių liaudies daina)

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2011年9月 8日 (木)

プロシア語

一ヶ月前までは追分ロードを辿って大陸へ出て、アルタイ~ウラル諸族の音楽を巡ってシベリアを西進、ハンガリー・ルーツの地を当たった後は、ウラル・アルタイではなく古い印欧語族の一つ、バルト語派のラトヴィアのコクレやリトアニアのカンクレなどを見ておりました。
往年の東プロイセンの先住民族プロシア人は、ドイツ語やロシア語ではない、バルト語派のプロシア語を話していたと言うのは前に見た通りです。この死語になっているプロシア語の聞ける興味深い映像がありました。確かにゲルマン、ラテン、スラヴのいずれでもない微妙な音です。
ドイツ語圏のバルト語やスラヴ語(カシューブなど)をこの後少し巡ってみようかと思っています。映画「ブリキの太鼓」や哲学者カントの生まれた町ケーニヒスベルク(現カリーニングラード。 ロシア連邦の飛び地)を思い出させる土地です。

Old Baltic prussian languageListen

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2011年8月 5日 (金)

コクレとカンクレ

フィンランドのカンテレを初めとして、ロシアのグースリ、マリのキースリェ、エストニアのカネルを見ましたので、同じツィター系弦楽器のラトヴィアのコクレとリトアニアのカンクレも見ておきましょう。ラトヴィアとリトアニアは、フィン・ウゴル系ではなくバルト語派になります。この語派は現在使われているインド・ヨーロッパ語の中で古い特徴を最もよく残していると言われます。ラトヴィアとリトアニアは東バルト語群に入りますが、では西バルトは何かと言うと、現在では死語になっているプロシア語が入ります。ドイツ語圏かポーランド語圏に元話者の末裔がいるのでしょうか。バルト語派というのは、ロシアなどのスラヴ語と最も近いようですが、スラヴ、ゲルマン、ラテン、ケルトのヨーロッパの主なグループのどれにも属さない古いグループで、この2ヶ国語のみ生き残っているという点に、強く興味をそそられます。
しかし、バルト海周辺に見られるこの系統の楽器のリリカルな音色は語派を越えたもので、ハープやツィター、カーヌーンのような奏法が中心かと思えば、ギターのような掻き鳴らしも多く見られます。サントゥールなどと違うなと思ったのは、台形の短い面、つまり高い音の弦を手前にすることで、低音の時は手を伸ばして弾いているポーズが特徴的に見えました。今日は3本ずつ上げましたが、素朴で優美なカンクレに対し、意外にアグレシッヴに掻き鳴らされることもあるコクレ、それぞれなかなか個性的です。

Laima Jansone - Traditional Latvian kokle variation 2

Laima Jansone (folkBALTICA 2010)

Latvian folk song whit Kokle.

Lithuanian folk instrument kankles. Leonas Puskunigis. Folk dance ''Kudlius''.

Linkin Park - Numb (performed with kankles - Lithuanian folk instrument)

Kankles Demo & Vidury Lauke.wmv

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