ブラジル

2016年8月31日 (水)

Basic Samba Batucada Lesson

いよいよ今日で暑かった8月も終わり。ぎりぎりに上げているので、皆さんが見る頃には9月です(笑) ブラジル・シリーズの最後に、去り行く夏を惜しんで、サンバ・バトゥカーダにしましたが、今日の映像は個々の打楽器がどう叩いているかよく分ります。ベーシック・レッスンが済んだら、もっと込み合った演奏を見たくもなりますが、一まずこのシリーズを終えます。意外な程にそれぞれのパートはシンプルです。

Basic Samba Batucada Lesson with Marcus Santos

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2016年8月30日 (火)

ヤワラピティとカマユラ

先日の放送でかけたアマゾン奥地シングー川上流のインディオの女人禁制の神聖な笛にまつわる習俗は、オコラの英文解説によると、とても活字に出来ないような内容でした。(廃盤ですがCDをお持ちの方はご確認下さい)ですので、ほとんど全くぼかして放送しました。大らかな日常の彼らの姿からは想像できないような、精神的な世界観があることにとても驚きました。一つ言えることは、男尊女卑なのかどうかは分りませんが、男女の間にはっきりと線が引かれている部分もあるということでしょうか。
今日の伝統的な踊りの2本のどちらかは、オコラ盤に入っていたかも知れません。この大らかさがいつまでも失われないように願うばかりですが、どうでしょうか。衣装(と言えるかどうか分りませんが)や入れ墨から同じと思っていましたが、部族名はヤワラピティカマユラに分かれるようです。最近テレビで完全な未開部族のイゾラドのドキュメンタリーが放映されて話題になっていますが、シングーのインディオはもっと文明と接触してきている存在のようです。

Manifesto Kuarup - Índios Yawalapiti: Xingu

Brazil indigenous dance

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2016年8月29日 (月)

アンゴラのカンドンブレ

アフリカ南西部に位置するアンゴラのカンドンブレの演奏がありました。ブラジルでのアンゴラ系カンドンブレなのか、アンゴラでのカンドンブレのルーツ音楽なのか、明らかではありませんが、やはりサンバに似ている部分があるように思います。ポルトガルのMovie Playにアンゴラの伝統音楽が入った盤がありましたが、サンバにそっくりに聞こえました。あれはブラジルからの逆輸入だったのでしょうか?

CANDOMBLE DE ANGOLA

CANDOMBLÉ DE ANGOLA

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2016年8月25日 (木)

カンドンブレとシングー川のインディオ

ゼアミdeワールド21回目の放送、木曜夕方終りました。今後は放送原稿は本放送終了後にアップする予定です。再放送は28日15時です。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源ですが、youtubeはほとんどが他の演奏者です。水曜には22回目の収録に行ってきました。

今回で一応ブラジル特集は終わりにしようと思います。サンバやボサノヴァより古い音楽であるショーロや、ブラジルの格闘技カポエイラに使われる弓琴ビリンバウ、ギターの巨匠バーデン・パウエルの音楽、サンバ・カンソンの巨匠カルトーラなど、まだ触れておきたいトピックは色々ありますが、また南米に回って来た時にして、一まず終えようかと思います。余談ですが、カポエイラは今治でやっている方を見かけたので、弓琴のビリンバウを耳にされた人も多いのではと思います。

今日はブラジルのマージナルでディープな音楽をかけてみたいと思います。黒人系の儀礼音楽カンドンブレと、アマゾン奥地のインディオの音楽です。
カンドンブレとは、奴隷交易で渡来したアフリカの人々の土着信仰とカトリックへの強制改宗、そこに南米先住民の心霊信仰などが混ざり合ったアフロ・ブラジルの民間信仰舞踊音楽です。ブラジル東北部ノルデスチにあるバイア州の州都サルヴァドールが中心地と言われます。同じ中南米の黒人系宗教に喩えると、ハイチのヴードゥーや、キューバのサンテリアに相当します。ヴードゥー教は、ジミヘンの曲でも有名でしょう。

まず、ポップスになり広く愛されたと言われるオシュンというカンドンブレの曲をかけてみます。
<アフロ・ブラジルの宗教儀礼カンドンブレ 〈ナッソン・ケットゥより〉オシュン>
Saída Oxum

カンドンブレでは、アフリカの神々であるオリシャ崇拝が中心にあり、太鼓のリズムと歌でオリシャたちが地上に呼び出され憑依を受ける人たちの身体に憑依して神話が再現されます。トランスにより精神を浄化するカンドンブレは、様々なアフロ・ブラジリアンの音楽の源泉であり、様々なオリシャの名前がサンバやボサノヴァ以降のMPB(ブラジル・ポピュラー・ミュージック)の歌詞に歌い込まれています。
一口にアフリカ系と言っても広大ですから、場所によって少なからず伝承が異なって来るようです。2003年の<東京の夏>音楽祭の来日公演では、アフリカ西部ナイジェリアのヨルバ系、アフリカ中南部のアンゴラ~バントゥー系、サンバのルーツの一つと言われるナッソン・カボクロの3種類の儀式が演奏されました。アンゴラ系カンドンブレの音源はフランスのIneditからもありまして、ヨルバ系よりはサンバに近い印象を持ちました。そんな中で、サンバとの類似性がよりストレートに強く感じられるナッソン・カボクロの2曲から抜粋してかけてみます。

<アフロ・ブラジルの宗教儀礼カンドンブレ 〈ナッソン・カボクロより〉インディオ(カボクロのサンバ)>
<アフロ・ブラジルの宗教儀礼カンドンブレ 〈ナッソン・カボクロより〉故郷へ帰るとするか>
ORISHA INITIATION - CANDOMBLE KETO - BRAZIL

何とオリシャの憑依の様子を収めた映像がありました。儀式の全てでしょうか? こうして見ると、意外に白人の混じった人が多いことが分ります。

続いて、アマゾン奥地のシングー(Xingu)川上流のインディオの音楽です。裸族として知られる部族の音源もオコラやスイスのVDE-Galloなどから数点ありますが、オコラの音源から特に印象に残った、まるで虚無僧尺八の「鹿の遠音」のような深遠な音楽に聞こえた「ヤワラピティ族のヤクイの笛」をかけてみます。この曲の英文解説には、信じられないようなことが書かれていました。一部割愛して読み上げてみます。

最も力強い水の精霊(ヤクイ?)を呼び起こす笛。女性にはタブーとされていて、この笛が演奏される時は女性を家に閉じ込めておく。もしもそのエリアに踏み込んで、この笛を見てしまったら、大変な事態を招いてしまうだろう。ヤクイのメロディは長い弟子入りを要求し、それは「悲しい旋法」に属する。インディオはこの旋律を「精神を遥か遠くに運ぶ」特別なものと考えている。

このように女人禁制の神聖な音楽のようです。大らかな彼らYawalapitiの日常の姿からは想像できないような、精神的な世界観があることにとても驚きました。

<ブラジル シングー川上流の音楽  ヤワラピティ族のヤクイの笛>
XINGU INDIGENOUS PEOPLE 2016

Yawalapiti族の現在の映像。この曲もオコラ盤に入っていました。

ブラジル特集のフィナーレに、行く夏を惜しんで、サンバのバトゥカーダのスタジオ録音をかけて終わりにします。シリーズの最初にリオのカーニバルの実況録音をかけましたが、スタジオ録音では個々の楽器がよく聞き取れます。

<Batucada Brasileira / Apresentacao>
Apresentação completa - Seletiva Balatucada 2015

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2016年8月24日 (水)

マズルカ・ショーロ

ヴィラ=ロボスのギター曲で、最も愛好されているのは、このブラジル民謡組曲のマズルカ・ショーロかも知れません。技術的に比較的平易ですし、一度聞くと忘れられない美しいメロディです。私もたまにギターを引っ張り出して弾く時は、よくこの曲のサビの部分を弾きます。マズルカとショーロという、まだサンバが生まれる前の19世紀のブラジルの音楽の状況をよく表している曲だとも言えると思います。マズルカはヨーロッパから渡来した音楽の内、最も愛好された舞曲の一つでしょう。

Mazurka (Choro) ~ Villa Lobos from Suite Populaire Brésilienne

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2016年8月23日 (火)

ブラジリアン・ギターの変遷

一本目はブラジルのギター音楽を、ヴィラ=ロボスからボンファ、アントニオ・カルロス・ジョビン、バーデン・パウエルまで一本で追って行く映像です。考えてみれば時代的にショーロ色が強かったヴィラ=ロボスの音楽は、クラシックの枠を越えてブラジル音楽の重要なルーツの一つと考えられているようなコメントを見かけたように思います。ボンファはブラジル音楽を一躍有名にした映画「黒いオルフェ」の音楽を書いた人、続くジョビンはボサノヴァの最重要人物で、バーデン・パウエルに至っては、色々なブラジル音楽が渾然一体になって彼の深遠なギター音楽に流れ込んでいるようにさえ思います。ヴィラ=ロボスのギター・エチュードには、確かアマゾン川の魚が水の上を跳ねる様を描写した曲がありましたが、2本目を聞いているとそんな部分も消化しているように聞こえてきます。

Performed on the guitar by Gerald Garcia, the four pieces of the video are:
[00:00] Choros No 1, by Heitor Villa-Lobos (1887-1959);
[05:02] Passelo no Rio, by Luis Bonfá (1922-2001);
[08:12] Wave, by Antônio Carlos Jobim (1927-1994);
[10:43] Deve ser amor, by Roberto Baden-Powell (1937-2000).

Brazilian Guitar - Villa-Lobos, Bonfá, Jobim, and Baden-Powell

Baden Powell - Prelude in A minor

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2016年8月22日 (月)

Villa-Lobos Choro No.1

リオ五輪が盛会の内に終りました。そろそろ猛暑も終わりに近づくでしょう。正にサウダーヂを感じる時期であり、季節です。当ブログでは今月一杯ブラジルで行こうかと思います。
ラジオで触れられなかったショーロは、ボサノヴァはもちろん、サンバよりも古い音楽で、19世紀生まれ。フルート、ギター、カヴァキーニョ(ウクレレと同起源の小型4弦弦楽器)や、枠太鼓パンデイロによる演奏が多く見られます。今治のかねと食堂でのゲーリー杉田さんも、カヴァキーニョ抜きのトリオ編成でした。ショーロは、クラシック音楽ではヴィラ=ロボスにギターの佳曲があります。30年余り前のクラシック・ギターをいじっていた頃に少し弾いたことがあります。何とヴィラ=ロボス自身という演奏もありましたので、一緒に。さすが味わい深い演奏です。

Heitor Villa-Lobos Choro No.1.

Villa-Lobos interpreta Villa-Lobos - Chôro no. 1

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2016年8月19日 (金)

Bachianas Brasileiras, No. 2

ブラジル風バッハ2番の「カイピラの小さな汽車」にリクエストがありましたので、アップしておきます。昨日のヴィラ=ロボスの映像のシリーズ、他の曲もありまして、その中に2番も出ていました。「カイピラの小さな汽車」は2番のフィナーレで、形式はバロック音楽でお馴染みのトッカータで書かれています。J.S.バッハの「トッカータとフーガ」などの厳粛な感じとは全く異なり、トッカータ形式に乗せて列車の走る様子を描写した、明るく長閑でのびやかなブラジル風旋律がとても親しみやすい曲です。一時オッターヴァでよくかかっているのを耳にしました。曲目と原題は以下の通り。1、2、4楽章は初期にチェロとピアノのための作品だったそうで、それも聞いてみたいものです。3楽章はピアノ曲からの改作だそうです。

1.前奏曲(ならず者の唄) Prelúdio: O Canto do Capadocio
2.アリア(祖国の唄) Ária: O Canto da Nossa Terra
3.踊り(藪の思い出) Dança: Lembrança do Sertão
4.トッカータ(カイピラの小さな汽車) Tocata: O Trenzinho do Caipira

Heitor Villa-Lobos - Bachianas Brasileiras, No. 2 Complete

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2016年8月18日 (木)

ヴィラ=ロボスのブラジル風バッハ

ゼアミdeワールド20回目の放送、先ほど終りました。今後は放送原稿は本放送終了後にアップする予定です。再放送は21日15時です。よろしければ是非お聞き下さい。<>内がかけた音源ですが、youtubeはほとんどが他の演奏者です。昨日は21回目の収録に行ってきました。

ブラジル音楽特集の3回目です。今日はブラジルの大作曲家ヴィラ=ロボスの代表作、ブラジル風バッハから2曲かけます。エイトル・ヴィラ=ロボス(Heitor Villa-Lobos 1887年~1959年)は、リオ・デ・ジャネイロに生まれこの地で亡くなった人ですが、ピアノだけでなく、チェロも弾き、ギター曲にも名作を残した人です。ブラジル風バッハは、ポルトガル語ではバキアーナス・ブラジレイラスと言います。彼は終生J.S.バッハを深く敬愛していましたが、同時に若い頃からブラジル東北部(ノルデスチ)に民謡の収集に行っていたように、ブラジルの民族音楽に深い関心を持ち続けた人でした。
彼の代表作であるブラジル風バッハは、「ブラジルの民俗音楽とバッハの作曲様式の融合」を目指して1930~45年の間に作曲された9曲の組曲集で、中でも1938年に作曲された5番のアリアは彼の全作品中、最も名高い曲です。ソプラノ独唱と8つのチェロのための作品ですが、これからかけます録音の指揮者ストコフスキーはソプラノ歌手のアンナ・モッフォと組んだ録音において、以下のように言ったそうです。
「オリジナルは8本のチェロが伴奏する形で書かれている。しかしヴィラ=ロボス自身が、さらに4本のチェロを部分的に追加し、2本のコントラバスによってバスの旋律的な流れを補強しようと考えていた」 ここから「12人のチェリスト達」という発想が生まれたのかなと思いますが、どうなのでしょうか?
これからかけます5番のアリアは、ヴォカリーズに始まりハミングで復唱される有名な旋律で、正にサウダーヂを感じさせるブラジルのトロピカル・ムード満点の名旋律だと思います。録音は沢山ありますが、アンナ・モッフォとストコフスキーのコンビは、ラフマニノフのヴォカリーズなどと並んで、特に名演として知られ、気だるい夏の夕暮れ時を思わせるような艶っぽい演奏です。この曲はカットせず7分余り全てかけたいと思います。
中間部の歌詞はルツ・ヴァラダレシュ・コレア(Ruth Valadares Correa)によるものだそうです。

<ヴィラ=ロボス / ブラジル風バッハ第5番 アリア  アンナ・モッフォ(S)、レオポルド・ストコフスキー指揮アメリカ交響楽団>
Heitor Villa-Lobos - Bachianas Brasileiras No. 5


ブラジル風バッハで他に特に有名なのは、1番の序奏「エンボラーダ」と、トッカータの形式にブラジル音楽が盛り込まれた2番の「カイピラの小さな汽車」ですが、これから終わりまでベルリン・フィルの12人のチェリストによるエンボラーダをかけます。「土俗的舞曲」の副題がありますが、その割に洗練されていて、太いハバナ葉巻をくゆらせていたヴィラ=ロボスのダンディな姿が窺えるような、彼独自の豪快な旋律美にぞくっと来ます。
この曲は、私が入っていた大学のオーケストラの夏合宿の団内演奏会で、チェロ軍団の皆さんが弾いて見事優勝したことでも個人的に強く印象に残っています。82年頃は「ベルリン・フィルの12人のチェリスト達」のLPが大流行の頃でした。今回かけているのは2000年の録音です。

<ヴィラ=ロボス / ブラジル風バッハ第1番 エンボラーダ  ベルリン・フィルの12人のチェリスト達 抜粋>
Heitor Villa-Lobos - Bachianas Brasileiras, No. 1 Complete

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2016年8月17日 (水)

ジョアン・ジルベルトとアントニオ・カルロス・ジョビンの「イパネマの娘」

ジョアン・ジルベルトは1931年生まれですから、昨日の映像の頃は49歳、今はもうかなりご高齢です。もう一人のボサノヴァの立役者アントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビンとも)は1927年生まれで、1994年に亡くなっていました。何となくジョアン・ジルベルトの方が年上かと思っていましたが年下でした。その二人の「イパネマの娘」がありました。80年代位の映像でしょうか。元妻のアストラッド・ジルベルトの若い頃の歌唱とは一味も二味も違う、長年のコンビの醸しだす深い味わいを感じます。作詞のヴィニシウス・ジ・モライスは1913年生まれ(1980年死去)なので、ご存命なら100歳を越える程、昔の人でもあります。何と、モライスの歌う同曲もありましたので、2本目に。ピアノ伴奏はアントニオ・カルロス・ジョビンです。作詞だけでなく、歌でも聞かせます。前にも書きましたが、この曲の作詞はモライス、作曲はアントニオ・カルロス・ジョビンです。
今日は21回目の収録に行って来ました。木曜放送の20回目の放送原稿は、木曜の本放送が終ってからアップするように致します。今後もそのようにする予定です。

Joao Gilberto - Garota de Ipanema (junto a Tom Jobim)

Tom Jobim: Garota de Ipanema (com Vinicius de Moraes)

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