西スラヴ

2015年8月18日 (火)

マズルカとオベレク

昨日の2本目の動画のコメントに「これはマズルカではなく、オベレクでは?」と書いている人がいました。より速いテンポの「オベレク(Oberek)」と、ゆっくりとしたテンポの「クヤヴィヤック(Kujawiak)」の2つは、どちらもマズルカに似た舞曲ですが、いずれも4分の3拍子を基本とする、となっています。「基本とする」という箇所にひっかかりました。今日の2本目は「ポーランド中部マゾウシェ地方のマズルカ」のようですが、これは偶数拍子に聞こえます。この例外的な?マズルカが海外に渡って偶数拍子の踊りが生まれたのでしょうか?

Mazurek

Mazurek

Oberek

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2011年12月27日 (火)

Najkrajsie slovenske ludove piesne

翻訳ソフトにかけたところ、今日のタイトルは「素敵なスロヴァキア民謡」のような意味になるようです。Najkrajšie slovenské ľudové piesneの最後は、ロシア語のペスニャ(「歌」の意)にそっくり。でも、他の単語はなかなか類推が利かなくて、こんなところが西スラヴの言葉だなぁと思います。(「民族の」を意味するロシア語の「ナロードヌィー」からルドヴェー?という変化は、辛うじて類推可能な範囲か) ツィンバロムがしっとり歌と絡む、ノスタルジックでメランコリックなハンガリー風。写真も印象的です。

Najkrajšie slovenské ľudové piesne

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年12月26日 (月)

Radio Bratislava

スロヴァキアの首都ブラティスラヴァは、オーストリアの国境に近く、ウィーンとの距離は100キロ足らずですが、しっかりとスラヴの文化が感じられる場所です。ラジオ・ブラティスラヴァというタイトルの放送音楽祭の参加曲のコンピレーションが大分前にありましたが、この放送局の音源ではスロヴァキアを中心とした東欧の良質な伝統音楽が色々聞けるようです。中欧、東欧のクロスするこの町には、スラヴ、ハンガリー、オーストリアの音楽文化が混じり合う魅力的な音楽環境があるのでしょう。

Radio Bratislava Slovak Folk Music: Miro Dudik & Katarína Töröková

Radio Bratislava Slovak Folk Music: Jan Ambroz

Radio Bratislava Slovenské Ľudové Piesne / Slovak Folk Song: "Ej, Rozmajrín, Rozmajrín"

Radio Bratislava Slovenské Ľudové Piesne / Slovak Folk Song

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月25日 (日)

Slovak Christmas - Slovenske Vianoce

23日は睡魔に勝てませんで(笑)・・m(_ _)m  25日はクリスマスですので、回っていたスロヴァキアの音楽で探してみたら、ありました。同じ西スラヴ系のポーランドではカトリックが多く、スロヴァキアでも6割ほどになるようです。一方兄弟民族のチェコでは無宗教が6割でカトリックは27パーセントほどだとか。これは今回初めて知って、意外に思いました。
今日の映像ではスロヴァキアのクリスマス関連の歌などが確認できます。スラヴのクリスマス音楽の素朴な美しさが感じられます。一本目の冒頭の曲、ユダヤ教のMaoz Tzurに似ています。多分空似だとは思いますが。マオズ・ツールは、まるでクリスマスに対抗するかのように、ちょうど近い時期にあるユダヤの年中行事ハヌカーで歌われる歌です。

Slovak Christmas - Slovenské Vianoce

christmas in slovakia

Tichá noc svätá noc

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月22日 (木)

hybrid fujara

昨日のフヤラですが、(おそらく)スロヴァキアの伝統音楽から離れて、ハイブリッドな?使われ方もされてきているようです。そんな動画が結構見当たります。3本目はスペイン語圏の奏者のようです。
こういう一種プリミティヴさを残す楽器自体の生まれた場所を離れたモダンな使用例を見ると、一昔前のディジリドゥー(オーストラリア原住民の笛)のブームを思い出します。この倍音豊かな楽器の飄逸な音は、彼らの好奇心をそそるものなのでしょう。よく見ると、物干し竿状の筒から作られたと思しきフヤラが出てきます。

FUTUJARA - hybrid fujara, 5 instruments in one!!! (Nadishana)

Futuristic Fujara: 3 instruments in one! (Nadishana)

Como hacer una Fujara (konkovka) Casera

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月21日 (水)

妙なるFujara

例のフヤラという笛の映像がまとまって出てきました。フヤラは、ハンガリーのフルヤの系統と思われる倍音豊かな大型の牧笛で、低音のものは外見がファゴットに似ています。それを縦に構えた姿だけで何とも強烈なインパクトがあります。しかし、このかすれた音色はファゴットよりはるかにむら息の多いもので、その点では尺八やネイなどに近いとも言えそうです。フヤラの収録された音源ですが、スロヴァキア中部のポラナ地方の録音盤がイネディから出ていました。
この音色で思い出しましたが、映画「ブリキの太鼓」の初めと終わりでポーランドの荒涼とした平原に響いていた笛の音が、フヤラの音にそっくりでした。これ程巨大ではないと思いますが、同種の楽器がポーランドにもあるものと思われます。

Fujara song 2008

"fujara" Slovak traditional national musical instrument

Fujara song - Hej na vrch na Poľanu

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年12月20日 (火)

Saga krasy

昨日も2本上げましたSaga krasyというシリーズ。かなり良いので、他のものも上げておきましょう。ハンガリー寄りの東欧らしさ満開で、素朴な短調のメロディがどれも美しいです。どうやらこのシリーズはスロヴァキア東部の民謡が多いようです。Saga krasyを翻訳にかけてみると、「美しさの武勇伝」と出てきました(笑) krasyが「美」と関係あるだろうことは、ロシア語のクラスィーヴィー(男性形)やクラスィーヴァヤ(女性形)と似ていることからも容易に類推がつきます。武勇伝と言うよりも、競演のようなイメージかなと思ったりもしました。音楽はハンガリー風だけでもなく、ルテニア、ウクライナ西部、ポーランドとの共通性も同時に聞こえてきます。更には、ロマの音楽の影響も見逃せないようです。いずれも同国東部の特徴なのかも知れませんが。英ARC盤などでもこの辺りの音の雰囲気が確認できました。

Sága krásy - Ej na tarki. Eastern Slovakia. Slovak folklore.

Sága krásy - Odam še neodam. Eastern Slovakia. Slovak folklore.

Sága krásy - Ej zahrajce hudaci. Eastern Slovakia.

Sága krásy - Ach mamičko mamko. Eastern Slovakia. Slovak folklore.

Sága krásy - Slovak folklore. Sings Anna Poracova.

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月19日 (月)

Slovak folklore

今日はスロヴァキアのしっとりとした民謡3本を上げておきましょう。チェコの民謡よりも東欧的で、短調が多いように思います。すぐ北に位置するので、ハンガリー音楽の影響も強く感じさせます。しかし、言葉は明らかにスラヴ系の音です。
フヤラという管楽器ですが、一本目の20秒辺りに出てくる、ファゴットに似た大きな笛です。歌口はファゴットのようにダブルリードなのかどうかは不明ですが、立てて構えた姿は、強烈なインパクトがあります。

Kopala studienku (Slovak folk song - base of Slovak anthem)

ága krásy - Teče voda teče. Rusínska balada. Eastern Slovakia. Slovak folklore.

Sága krásy - A ja taka dzivočka. Song from eastern Slovakia.

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月18日 (日)

おお牧場はみどり

チェコの人形劇とゴーレムの関係はありやなしや、という点は気になりますが、音楽とは余り関係もないので、取りあえずスロヴァキアの方に移動します。
スロヴァキアの曲でよく知られているのは、「おお、牧場はみどり」でしょう。チェコスロバキア民謡と表記されていることが多いかと思いますが。しかし、もっと西欧的な影響から遠い音楽があって、そちらが魅力です。フヤラのような特徴的な楽器もありますので、少しずつ見て行きましょう。
現代美術ではアンディ・ウォーホル、音楽家ではガイ・クルセヴェク(ex.ポルカしかないぜバンド)など、アメリカのスロヴァキア系移民からは著名人が結構出ています。

ダークダックス『おお牧場はみどり』

SENZUS - Horela Lipka

HORELA LJIPA, HORELA - Ženska žridlova grupa zoz Djurdjova



メロディの少し異なるヴァージョンも存在するようです。短調が入り混じった美しい旋律です。

Slovakia - Slovensko - Slovak Anthem - Slovenska hymna



一転して、国歌はこんな哀調に富んだ旋律でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年12月16日 (金)

Golem (1920)

例のゴーレムですが、戦前ドイツの映画「巨人ゴーレム」が7本組でアップされていましたので、今日はこれを上げておきましょう。今日はこの冬一番の寒さで、ブログを書く手もこわばってしまいました。起きていられないような寒さです。明日の朝は0度にまで下がりそうです。という事で、また日曜に頑張りたいと思います。m(_ _)m

一本目の解説より In 16th-century Prague, a Jewish rabbi creates a giant creature from clay, called the Golem, and using sorcery, brings the creature to life in order to protect the Jews of Prague from persecution.

The Golem (1920) Part 1 of 7

The Golem (1920) Part 2 of 7

The Golem (1920) Part 3 of 7

The Golem (1920) Part 4 of 7

The Golem (1920) Part 5 of 7

The Golem (1920) Part 6 of 7

The Golem (1920) Part 7 of 7


| | コメント (0) | トラックバック (0)

その他のカテゴリー

J.S.バッハ New Wave-Indies アイヌ アメリカ アラブ アラブ・マグレブ アルゼンチン イギリス イスラエル イスラム教 イタリア イディッシュ イラン地方音楽 インディアン、インディオ インド インドネシア インド音楽 ウイグル ウラル・アルタイ エジプト エチオピア オペラ オーストラリア オーストリア キリスト教 ギリシア クルド クレズマー ケルト コンサート情報 コーカサス (カフカス) サハラ シベリア シャンソン ジャズ スイス スペイン スポーツ スーダン セファルディー ゼアミdeワールド チェロ チベット トルコ音楽 ドイツ ナイル・サハラ ナツメロ ニュース ハシディック ハンガリー バルカン バルト語派 バロック パキスタン ビザンツ音楽 フランス フランス近代 ブラジル ペルシア音楽 ペルシア音楽 トンバク ユダヤ ユダヤ音楽 ライブ情報 ルーマニア レビュー ロシア ロシア・マイナー ロマン派 ヴァイオリン 中南米 中国 中央アジア 仏教 仏教音楽 北アジア 北コーカサス(カフカス) 北欧 南アジア 南インド古典音楽 古楽 地中海 室内楽 弦楽合奏 弦楽四重奏 後期ロマン派 文化・芸術 文学 新ウィーン楽派 旅行・地域 日記・コラム・つぶやき 映画・テレビ 東アフリカ 東南アジア 東方教会 東欧 歌謡曲・演歌 民謡 沖縄 独墺 猫・犬 現代音楽 童謡、わらべうた 筝曲 純邦楽 西アフリカ 西スラヴ 韓国