ドイツ

2016年2月26日 (金)

Chant des Marais = Die Moorsoldaten

今日のChant des Marais(泥濘の歌)と言う曲を初めてCDで聞いたのは、90年前後にAuvidisから出ていた「フランスのボーイスカウトの歌集」でしたが、この旋律は80年代中頃の日本のインディーズの歌手Phewが、当時Die Moorsoldaten(ディー・ムアゾルダーテン)という曲名でよくライブで歌っていました。ヨーロッパの代表的なプロテスト・ソングの一つなのですが、Phewのファンであったのと同時に、こういう深い悲しみを含んだ曲調が昔も今も個人的に好きなもので、フランスに回ってきた機会にChant des Maraisで検索したら、夥しい数のyoutubeがありました。ドイツのニーダーザクセン州の泥炭地にあったナチスの強制収容所で囚人によって作曲されたそうです。原題がDie Moorsoldatenで、フランスに伝わってChant des Maraisとなったようです。英語ではPeat Bog Soldiersと言うそうです。

Devoir de mémoire: Chant des Marais( hymne européen de la déportation)

Hannes Wader - Die Moorsoldaten

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2014年8月 8日 (金)

スラバヤ・ジョニー  ジャワの原子爆弾

中部ジャワのガムラン音楽の細部に分け入ってみようという試みでしたが、見ている内に更に分らなくなってきました(笑) 一つ分ったことと言えば、「クラトン」はスラカルタでの固有名詞のように使われることもあったように思いましたが、単に王宮の意味でも使われるようで、「ジョクジャカルタのクラトン」と言う場合はその意味になります。
そろそろ中部ジャワを離れて他に目を向けたいと思っています。今日はちょっと寄り道です。ジャワの東の方に目を向けるとスラバヤという町があります。スラバヤと聞くと、ほとんど反射的に思い出すのが、クルト・ワイル&ベルトルト・ブレヒト・コンビの「スラバヤ・ジョニー」。ジャワとどう関係があるのか、劇自体を聞いてないので何とも言えませんが、何か東洋への憧れの反映なのかも知れません。この曲、フランスではボリス・ヴィアンがフランス語の歌詞を付け、カトリーヌ・ソヴァージュが歌っていますが、ボリス・ヴィアンと言えば「原子爆弾のジャワ」(あるいは「ジャワの原子爆弾」?)という歌も歌っていたのを思い出しました。遠い異国への憧憬(か何か)を思わせる2曲です。
クルト・ワイルの妻ロッテ・レーニャと、ボリス・ヴィアン自身の歌唱で。

Lotte Lenya - Surabaya Johnny

Boris Vian - La java des bombes atomiques

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2012年1月 5日 (木)

色々なシチリアーナ

フォーレのシシリエンヌに続いて、今日は色々な作曲家のシチリアーナを拾ってみました。お聞き覚えのある曲も多いはず。ぱっと思い出した作曲家の国籍は、本家のイタリア、フランス、ドイツが中心でした。他の国にはシチリアーノを書いた作曲家は、ほとんどいなかったかも知れません。(今日は特にJ.S.バッハの作品が多くなりました)
シチリアーナはバロック時代に大流行した舞曲で、その後ほぼ忘れ去られていたのを、フォーレが独自の感覚で復活させました。しかし、19世紀に復活した曲は、シチリアと言うより、パリの町並みが似合うような音楽かも知れません。
現在のシチリア島にシチリアーノは残っているのか、というのが気になります。何かあったらまた取り上げます。

Siciliana - Ancient Airs and Dances No. 3 - Respighi

このレスピーギのシチリアーナは、古今の作品で最も有名な曲の一つでしょう。

JS Bach / Edith Picht-Axenfeld, 1968: Goldberg Variations, BWV 988 - Variations 7, 8, 9

グレン・グールドのピアノで一般に広く知られるようになったゴールドベルク変奏曲の中のシチリアーノ(第7変奏)と第8,9変奏。エディト・ピヒト・アクセンフェルトの素晴らしいチェンバロ演奏で。最近はドイツ語に忠実に「ゴルトベルク」と表記されることが多いようです。

バッハ シチリアーノ フルート演奏 Bach Siciliano Flute

このフルート・ソナタ中のシチリアーノは、昔クリープか何かのTVCMに使われていたことがありました。テニスコートで雨宿りするカップルが映っていたような・・。 美しい一曲です。

BWV 1001 III.- Siciliano

この曲は無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ1番のシチリアーノのギター編曲版。

13.シチリアーノ/パラディス(siciliano/Paradis)

パラディスのシチリアーノは、チェロでもよく演奏されます。

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2011年10月18日 (火)

Siebenbürgen - Erdély

トランシルヴァニアのことをハンガリーではエルデーイと呼びますが、その中でドイツ系住民のいる地域をザクセン人達はズィーベンビュルゲンと呼ぶようです。今日はブラスバンドや、ミュンヘンのオクトーバーフェストにエントリーしているトランシルヴァニアのダンス・チームの演奏などを。ドイツ系ということで、忘れてしまいそうですが、トランシルヴァニアと言えば吸血鬼伝説の本場ですからVampir関係も少しあります。でも恐いので止めておきましょう(笑) 息を呑むような絶景の映像も。トランシルヴァニアはこんな美しい場所でもあります。

Transylvania Club Dance Group - Oktoberfest 2008

Blasorchester Siebenbürgen-Drabenderhöhe 2010

Siebenbürgen, Rumänien

Siebenbürgen - Erdély

Einst süße Heimat - Siebenbürgen Part1

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2011年10月17日 (月)

Siebenbürger Sachsen

トランシルヴァニアのザクセンを意味するSiebenbürger Sachsenのズィーベンビュルガーというのは、直訳すれば「七人の市民」だと思いますが、それとトランシルヴァニアはどういう関係があるのでしょうか? しかし、ずっと謎めいた存在で、よく分からなかったザクセン人についてもyoutubeのお陰で少し分かってきました。今日は教会建築とその中で?鳴り響くオルガン、民族舞踊など。
例のルーマニアElectrecordsの「ルーマニア・トランシルヴァニアのドイツ系音楽」が出てきました。最も有名なのは、コントラバス協奏曲で有名な、モーツァルトの頃のウィーンの作曲家ディッタースドルフで、彼はトランシルヴァニアに赴任していたようです。ハンガリーのグロースヴァルダイン(現ルーマニア、オラデア)の司教の楽長を務めたそうです。トランシルヴァニア的な曲では、レーベンスドルフという作曲家のトランシルヴァニア舞曲という曲などがありあます。(残念ながらyoutubeは無しでした)

Birthälm in Siebenbürgen Biertan in Transylvania

Kirchenburgen der Sachsen in Siebenburgen

Saxon dance in Sibiu (Hermannstadt)

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2011年10月16日 (日)

トランシルヴァニアのザクセン人

スイスのロマンシュからイタリアに移動するのも一つですが、何故かロマンシュ関係の動画にルーマニアのものがありまして(3本目)、それで思い出しました。前に予定していました、ルーマニアのドイツ系少数民族、ザクセン人の方に目を向けることにしましょう。
ドイツ人によるトランシルヴァニア植民は12世紀に始まり、ハンガリー王国の南東部国境地帯の防衛が主目的でした。植民者は神聖ローマ帝国西部出身者がほとんどで、全般的にフランケン方言(アーヘン、ケルン、トリアー周辺で話された)を話していたけれども、彼らは集団名をザクセン人として呼ばれていた、とのこと。トランシルヴァニア・ザクセン人は、第二次世界大戦後に減少、更に1989年の東欧革命後に激減し、多くはドイツへ移住していったようです。しかし現在もハンガリーやルーマニアにとどまったザクセン人は少数民族として知られています。
考えてみれば、ドラキュラに登場した町、ビストリツァなどもドイツ名の地名でした。フォークミュージックにおいては、おそらく現代のドイツでは忘れられた、中世ドイツ以来の音楽を受け継いでいる部分もあるのではと思います。素朴で端整なドイツ風音楽は、本国ドイツでは余り聞かれなくなっているかも知れません。クラシックの作曲家も出ていて、確かルーマニアのエレクトからCDがありました。それらの作品にはトランシルヴァニアの伝統音楽の影響が少しあったように思いますが、民謡においては驚くほどトランシルヴァニアの音楽の影響を受けてないように聞こえます。Siebenbürger Sachsenとは、トランシルヴァニア・ザクセンのことです。

Siebenbürgen / Siebenbürgisch-sächsische Volkslieder in der Heimatstube Schnaitheim /

Anthem of Siebenbürger Sachsen (Romania)

Romansh Switzerland: culm piz - vegl chanzun pastur - bel

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2011年9月27日 (火)

マーラーのタイタンにもレントラー

後で気付きましたが、マーラーの第1交響曲「巨人(タイタン)」にもレントラーがありました。おそらくマーラーのレントラーの例では一番有名でしょう。このレントラーは、民族舞踊の楽しさをほぼそのまま感じさせます。3楽章ではAre you sleeping?として広く知られるフランス民謡(童謡)「フレール・ジャック」が短調で物憂く演奏され、これも非常に印象的です。私の場合、30年余り前に巨人を聞いてまず最初に耳に止まった楽章でした。
併せて、弦楽中心で女声の入るレントラーと、比較でアルプス系のポルカを上げておきました。大体同じ地域だと思いますが、何でこんなに、という程異なっていて、それぞれ個性的です。SchleinigeとGeburtstagspolkaというのがよく分からないのが、もどかしいところ。

Symphony No.1 in D Major "Titan" II.Ländler

Florianer Tanzlgeiga - Bruckner Landler und Schleinige

ブルックナーで検索して出てきたレントラーですが、作曲家のブルックナーとは関係なしでしょう。

Die Hoameligen - Geburtstagspolka

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2011年9月25日 (日)

レントラー 民俗音楽とクラシック

ちょうど今はバイエルンの州都ミュンヘンでビール祭、オクトーバーフェストをやっている時期ですので、もう少しドイツで続けようかと思います。レントラーは3拍子のフォークミュージックで、ウィンナワルツとも兄弟(レントラーが兄?)のような舞踊音楽。ワルツのようなすました所はなく、もっと南ドイツ的な人懐っこさを感じます。ツィターだけでなく、ボタンアコーディオンでの演奏も多いようです。
レントラーと言えば21日に書きましたようにクラシック作品でよく聞きますが、現在では元の民族舞踊はそんなに演奏されることもないのか、と思っていましたら、とんでもなかったです。クラシック作品では高度に磨き上げられたレントラーになっていると思います。ブルックナーやマーラーの作品では、スケルツォ楽章(大体第3楽章)でレントラーのリズムがよく使われていました。

Anton Karas - Ländler (Zither)

映画「第三の男」のテーマ曲で有名なアントン・カラスのツィターによるレントラー。

Mosibuebä - Frävler-Ländler

楽しげなアコーディオン・トリオが聞きものですが、コントラバスはほとんどダウンボウだけなのが不思議(笑) 上げ弓も使えば楽な気がしますが。

The Sound of Music - Ländler
ミュージカルSound of Musicでレントラーが出てくるシーン。東欧系ユダヤ出身のロジャース&ハマースタインがレントラーを書いている点に注目でしょう。

Alfred Cortot plays Franz Schubert Ländler, op. 171

フランスの往年の名ピアニスト、アルフレッド・コルトーの弾くシューベルトのレントラー。

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2011年9月21日 (水)

アウフタクトありのドイツ舞曲とレントラー

12号も今回の台風も、伊予は西側に入ったため、それ程でもなかったのですが、12号では紀伊半島、15号では名古屋より東で大きな災害になりました。被災されました皆様にお見舞い申し上げます。大震災、台風と、災害列島の様相を呈していますが、どうか今後は穏やかな日が戻るように祈るばかりです。
さて、アルマンドについては、ウィキペディアに簡潔にまとめられていました。
16世紀のフランスでは「地面に足をつけた中庸の遅さ」の2拍子のダンスで、組になった男女が列を作って進みながら踊るダンスだったこと、16世紀には中庸のテンポの2拍子の舞曲としてドイツで流行したこと、17世紀になってフランスの作曲家によってアルマンドはテンポにある程度の自由度がある4拍子の舞曲に改良されたこと、など目から鱗の内容が記されています。確かにJ.S.バッハの無伴奏チェロのアルマンドでも、ゆっくり弾く人、速めに弾く人、色々です。カザルスは、この組曲を忘却の彼方から復活させた人ですが、1番のアルマンドなどはかなり速いテンポで弾いています。
今日の動画1本目冒頭には、例のアウフタクトが聞こえます。かと言ってアルマンドと直接関係はないと思いますが。2本目は4拍子ではありませんが、ドイツ舞曲の代表格のようなレントラー。古今のクラシック作品にも度々登場した3拍子の南ドイツの舞曲です。色々な編成がありますが、カンテレやグースリなど最近ツィター系の楽器が頻繁に登場しましたので、今回もツィターでアップしておきます。
レントラーは、ベートーヴェンなど古典期の作曲家だけでなく、マーラーの交響曲や、アルバン・ベルクのオペラ「ヴォツェック」の第2幕などにも使われました。元々は素朴な舞曲ですが、精緻に洗練された現代曲にまで使われています。病的な響きが苦手と言われることの多い?曲ですが(個人的には新ウィーン学派は大好きなもので)、久々にヴォツェックを聞きたくなりました。
明日は所用のためブログをお休み致します。m(_ _)m

traditional German dance

これも南ドイツ、バイエルンの踊りのようです。途中3拍子になりますが、これはレントラーになるのでしょうか?

Zither: Berchtesgadener Ländler

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