オーストリア

2026年7月20日 (月)

Mountain Songs and Yodeling of the Alps

ゼアミdeワールド523回目の放送、日曜夜10時にありました。22日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日はレントラーと「牧童のヨーデル」の比較から。

スイスの6回目になります。スイスの民族音楽の音源ですが、先週の「アペンツェルのツォイエリ」だけが手元にありますが、類似の音楽の国内盤は買い逃してしまっていたので、他には米Smithsonian Folkwaysの1950年代の2点くらいです。現地のクラシカルなヨーデル関連の音源はいくつかありますが、ドイツやオーストリアと違って、スイスはクラシック音楽の有名な作曲家も少ないので、トータル回数は減ると思います。

まず1958年のMountain Songs and Yodeling of the Alpsから取り上げますが、フォークウェイズ時代にアナログ盤で出ていた音源かと思います。CD化はされず、今の時代になってDLかカスタムCDRとサブスクで復活する古い音源は、スイスに限らずこのレーベルにはたくさんあります。解説文の和訳を以下に入れておきます。

1958年に録音されたこのアルバムは、トゥーン出身のフリッツ・リーヒティとその家族によって演奏されています。当時、屈指のヨーデル歌手と評されたリーヒティの才能は、スイスの山岳音楽の長い伝統を体現するこの楽曲集の中で遺憾なく発揮されています。アコーディオンの伴奏に乗せて歌われる楽曲は陽気で、その歌詞には山や牧草地への敬愛の念が込められています。ライナーノーツには、ドイツ語の歌詞と英訳が掲載されています。

前にちょっとお話ししましたが、この音源の5曲目のLandler (Accordian Solo)という曲が、前に「ヨハン大公のヨーデル」からかけた「牧童のヨーデル」と同じ曲でしたから、2曲続けておかけします。オーストリアとスイスで同じ旋律という稀な例かも知れません。ナトゥア・ヨーデルの一種なので、メロディがスイスに流れていったか、あるいはその逆でしょうか?

「牧童のヨーデル」の解説は以下の通りでした。
山の牧場アルム(スイスではアルプ)に登って、家畜の番をしたり草刈りをする牧童はセンナーと呼ばれ、アルムで生まれた本来のヨーデル(ナトゥア・ヨーデル)は、合図用・連絡用の掛け声として歌詞を持たなかったのですが、そういうセンナー・ヨーデルをエディット・ディーポルトが巧みに歌っています。

<Landler (Accordian Solo) 2分7秒>

<牧童のヨーデル 2分46秒>

17曲目のMarch (Accordian Solo)は、ドイツ~スイスのマーチとだけ解説にありますが、これはウィーンの音楽シュランメルの名曲「ウィーンはウィーン」の旋律だと思います。当時はSPの時代で、今のように簡単に他国の音楽を耳にするのは難しかったのではと思いますが、有名な曲は国を越えて広く知られるようになって、耳コピでカバーされていたのではと思います。演奏者が原曲について知らないケースもあったのかも知れません。

<March (Accordian Solo) 2分9秒>

この後は5曲目のレントラーと17曲目のマーチを外して、1曲目からピックアップしておかけします。ドイツ語と英語の歌詞対訳だけで、各曲の解説がないので、特徴だけ入れます。オーストリアの時もそうでしたが、男性のヨーデルが素晴らしく、耳が惹きつけられます。1曲目は「私とアルプスに行きましょう」、2曲目は「羊飼いの少年」、3曲目は「山の向こう、谷間には」、4曲目は「早朝」、6曲目が「羊飼い」まで、5曲続けておかけします。

Fritz Liechti / Mountain Songs and Yodeling of the Alps
<1 Chumm Mit I D'Berge (Come With Me to the Alps) 1分37秒>
<2 Hueterbueb Von Ummel (The Shepherd Boy) 2分20秒>
<3 Dert Anet Dem Bargli (There Over the Mountain In the Valley) 1分40秒>
<4 Morge Frueh (Early In the Morning) 2分7秒>
<6 Hueterbueb Von Herzog (The Shepherd) 2分12秒>

以下とことんヨーデルにこだわって選曲してみました。少年と思われる歌い手の「頑固そうな顔」と言う曲に始まり、夜明け、カッコー、Emmentaler Song、Wild Haycutter Yodel(干し草刈り機のヨーデル)、Gadmer Song、最後はYodelと言う男女の重唱の曲までの7曲を時間まで聞きながら今回はお別れです。途中までになると思いますが、続きは次回に回して、もう一つの1953年の音源の後で入れます。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<7 Zwanggrind, Der (Stubborn Face) 1分29秒>
<8 Jhr Manne Es Taget (It's Dawning) 1分48秒>
<10 Gugger (The Cuckoo) 1分36秒>
<12 Emmentalerlied (The Emmentaler Song) 1分34秒>

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2026年7月 3日 (金)

フランツル・ラングでもBergvagabunden

おそらくフランツル・ラングの代表曲の一つと思われるDer Jodelwirt vom Alpenblick(アルペンブリックのヨーデルを歌う宿屋の主人)も入れないとと思いつつ、やっぱりこの曲Bergvagabundenが好きです。大体においてチロルからシュタイアーマルクの歌が好きなようです。ゲルニカの「夢の山嶽地帯」を思い出す曲です。東京にもなるべく新幹線で行く程の高所恐怖症ですが(笑) 石井健雄さんが歌っていたEinen Jodler hör ich gernもフランツル・ラングでライブ映像などありましたが、石井さんの音源を来週上げるので、また来週一緒に上げます。(以下放送原稿を再度)

前に石井健雄さんの歌唱でかけたBergvagabundenという曲は、オーストリアの時に「山のさすらい」としてかけた曲と同じで、「ヨハン大公のヨーデル~ベスト・オブ・ヨーデル」のシュタットルマイアとグリーサーのヨーデル掛け合いが大変美しく、「ヨハン大公のヨーデル」のある瞬間と並んで、ヨーデルで最も美しい部分ではないかとさえ思います。この曲がフランツル・ラングでも見つかりましたので、おかけしたいと思います。間奏の掛け合い部分は、本人の歌唱の多重録音だと思います。この曲はチロルからバイエルンにかけて山男たちに愛唱されている民謡で、サブスクデータの中ではありますが、シングルカットされているようです。

Bergvagabunden - Single

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2026年6月26日 (金)

ヨーデル・デュオGasser - Stadlmayrのベルクヴァガブンデン

ベルクヴァガブンデン(山のさすらい)の古い音源が見つかりました。今週かけた中では一番の名曲だと思いますので、この動画が見つかって満足しております。ビデオデータに歌詞の英訳含め以下の記述がありまして、Jodlerduo Gasser - Stadlmayrの歌唱、作曲はHans Kolesa (1908 - 1981)、作詞はErich Hartinger、録音は195X(1950年代)ということも分かりました。番組でかけた音源はシュタットルマイアとグリーサーでしたが、シュタットルマイアの相方がGasserという人に変わっているようです。シュタットルマイアとグリーサーの録音より古いと思います。歌唱はどちらも素晴らしいですが、Gasserという人は女性かと思うほどの高い声です。
グリーサーについても調べましたが、Max Griesserで検索するとSSのところがエスツェット(ß)になった表記で音源が出てきて、いくつか聞いてみましたが、チロル~バイエルンの歌謡曲のような歌がほとんどで、ヨーデルは確認出来ませんでした。この人は歌手よりも主にバイエルンの民俗俳優として活動していたようです。出てきた音源は彼が出演したテレビやラジオ番組の主題歌とかかも知れません。それと彼の出身地はクーフシュタインでした。(1928年Kufstein生まれ2000年没)
シュタットルマイアについては、1960年代から1970年代にかけて活躍したオーストリアの伝統音楽家・アコーディオン奏者で、自身の楽団(Max Stadlmayr Und Sein Ensemble)を率いて活動し、主にチロル地方の民謡やドイツ・オーストリアの歌謡曲(シュラーガー)、ポルカなどを演奏した、というデータだけ分かりました。高い声のパートはどちらかの相方で、音楽的リーダーはシュタットルマイアだと思われます。

Bergvagabunden (Wenn wir erklimmen...) – ドイツの登山とハイキングの歌 [英語字幕]

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2026年6月25日 (木)

「クーフシュタインの歌」をフランツル・ラングとシュタットルマイアで

ベルクヴァガブンデンで絶妙なヨーデル二重唱を聞かせたシュタットルマイアとグリーサについても大分分かってきました。また後日音源を探して上げようかと思います。彼らは1920年代後半生まれで「ヨーデル王」フランツル・ラングとほぼ同世代と言っていい位でした。シュタットルマイアがシュランメルでよく使われる2本棹のコントラギターを抱えたジャケットを見かけました。今日の「クーフシュタインの歌」のベース音もコントラギターでは? この曲も「ヨハン大公のヨーデル~ベスト・オブ・ヨーデル」のシュタットルマイアの歌唱も2本目に上げておきます。やはり間奏のヨーデルが素晴らしいです。(以下放送原稿を再度)

ドイツのバイエルン州出身のヨーデル歌手フランツル・ラング(Franzl Lang)の歌声をおかけします。ヨーデル王またはヨーデルキング(独: Jodlerkönig, 英: Yodelking)の別名でも知られている人で、主にバイエルン方言のヨーデルを歌っています。
1968年、オーストリアのカール・ガンツァーが1947年に作曲した「クーフシュタインの歌」(Das Kufsteiner Lied:クーフシュタインリート)は、彼の生涯で最大のヒット曲になり、この曲はラング自身のヒット曲のみならず、ドイツ・オーストリア民族音楽界の定番曲となったそうです。この曲も「ヨハン大公のヨーデル~ベスト・オブ・ヨーデル」にありましたので、続けておかけします。イン川がオーストリアのチロルからドイツに入るところにある国境の町クーフシュタインの故郷讃歌ですが、美しいメロディなので地元以外でも広く愛唱されています。男性の名歌手マックス・シュタットルマイアの歌唱です。

Das Kufsteiner Lied - Franzl Lang

アルペン・ヨーデル "クーフシュタインの歌"  ALPINE/YODEL "KUFSTEINERLIED"

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2026年6月24日 (水)

Bergvagabunden(山のさすらい)

ベルクヴァガブンデンとは、ベルク(山)とヴァガボンドが一緒になった単語だとすぐ分かります。この曲と「美しのチロル」の2曲は、「ヨハン大公のヨーデル~ベスト・オブ・ヨーデル」の中で、絶美のアルバムタイトル曲以外では、男性ヨーデルの最高傑作だと思いました。今日2本目に上げるシュタットルマイアとグリーサーの間奏部分のヨーデル掛け合いが大変に美しいです。この独特な声色は、現地民の名人以外には無理ではとさえ思います。フランツル・ラングと石井健雄さんの歌唱もありましたが、どちらもそれぞれの多重録音だと思います。今日の一本目が石井健雄さんの歌唱で、番組でかけたのと同じ音源です。名唱を残したシュタットルマイアとグリーサーのプロフィールが大変気になっています。(以下放送原稿を再度)

Happy Yodeling - Ein Jodler zieht hinaus in die Weltの2曲目のBergvagabundenという曲は、オーストリアの時に「山のさすらい」としてかけた曲と同じでした。その曲を次に入れておきます。「ヨハン大公のヨーデル~ベスト・オブ・ヨーデル」に入っていた歌唱ですが、チロルからバイエルンにかけて山男たちに愛唱されている民謡で、目もくらむような岸壁をよじ登り、頂上に立つときの感激を歌っています。シュタットルマイアとグリーサーのヨーデル掛け合いです。他にもスイスとオーストリアでレントラーに同じ音源がありました。その古いスイスの録音を取り上げる際に並べてかけようと思います。

Takeo Ischi - Bergvagabunden (Offizielles Musikvideo)

アルペン・ヨーデル "山のさすらい" ALPINE/YODEL "BERGVAGABUNDEN"

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2026年6月22日 (月)

日独のヨーデル歌手

ゼアミdeワールド519回目の放送、日曜夜10時にありました。24日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。まず北川桜さんの長い映像を1本上げておきます。24分位から「ヨーデルは歌いチターは流れる」が出てきます。

スイスの2回目になります。今回は何人かヨーデル歌手を聞いていきたいと思いますが、まず日本人の歌手から始めます。

北川桜さんは日本人で初のプロ・ヨーデル女性歌手で、本場スイスでの初CD、Es Fascht fur mis Harzを20年近く前にご本人から委託で預かっています。

プロフィールをオフィシャルサイトから引用します。
国立音楽大学声楽科(ソプラノ)卒業で二期会オペラ会員。数多くのオペラ・オペレッタ・ミュージカルに出演をしながら、1992年より ヨーデルを中心とした ドイツ、スイス、オーストリアの民族音楽を勉強するために現地へ留学。
スイスヨーデルをマリーテレーズ・フォン・グンテンに、ドイツヨーデルを インゲ・フォッファー、マリア・ヘルビック、オットー・ピアサック、チロルヨーデルをアンニ・イエーガーの各氏に師事。1994年にヨーデルを中心としたアルプスの音楽隊「ヨーデル北川桜とエーデルワイスムジカンテン」を結成。

先ほどの盤ではなくネットに出ている「元気になる - EP」から2曲おかけします。Jodlerin Sakura Kitagawa und die Edelweißmusikantenの演奏です。

<ヨーデルの女王 3分28秒>
<ヨーデルは歌いチターは流れる 2分15秒>

アートにエールを!ステージ型 ヨーデル北川桜とエーデルワイスムジカンテン「アルプスのクリスマスコンサート」

南ドイツバイエルン地方で活躍する日本人ヨーデル歌手、石井健雄さんの音源も今回入れておきます。プロフィールをウィキペディアから引用します。

機械工学を学ぶ余暇にツィターやハックブレットに夢中になり、東京でこの楽器を教わった。フランツル・ラングのヨーデルのレコードから自力でヨーデルを学んだ。
1973年26歳のとき、ドイツで機械工学を学びたいと両親に直談判し半年間の予定でドイツ・バイエルンに渡る。はじめ、誰も彼の歌声に耳を傾けることは無かったが、たまたま旅行先のスイス・チューリヒの酒場に誘われたときに披露したヨーデルが評価され、地元メディアでも評価された。そのまま日本に帰国することなくヨーデル歌手として活躍した。6年後、ドイツの国民的人気歌手であるマリア・ヘルヴィックの目に留まり、自ら司会を務める番組に招待した。これを機にラジオやテレビにも数多く出演するようになった。それからはマリア・ヘルヴィヒのライトインウィンクルにあるカフェレストラン『Zum Kuhstall(”牛舎で”の意。牛舎を改装したもの)』の専属歌手になった。1981年、そこで後に妻となる16歳年下のヘンリエッテと出会った。3年後、 彼女を連れて日本に帰国、温泉で得意のヨーデルでプロポーズした。1985年に結婚、4人の息子に恵まれた。

Happy Yodeling - Ein Jodler zieht hinaus in die Weltから2曲続けておかけします。

<Einen Jodler hör ich gern 私はヨーデルを聴くのが好きです。 2分15秒>
<Bergvagabunden 2分37秒>

2曲目のBergvagabundenという曲は、オーストリアの時に「山のさすらい」としてかけた曲と同じでした。その曲を次に入れておきます。「ヨハン大公のヨーデル~ベスト・オブ・ヨーデル」に入っていた歌唱ですが、チロルからバイエルンにかけて山男たちに愛唱されている民謡で、目もくらむような岸壁をよじ登り、頂上に立つときの感激を歌っています。シュタットルマイアとグリーサーのヨーデル掛け合いです。他にもスイスとオーストリアでレントラーに同じ音源がありました。その古いスイスの録音を取り上げる際に並べてかけようと思います。

<山のさすらい 2分39秒>

最後に石井健雄さんが最初に影響を受けたというドイツのバイエルン州出身のヨーデル歌手フランツル・ラング(Franzl Lang)の歌声をおかけします。ヨーデル王またはヨーデルキング(独: Jodlerkönig, 英: Yodelking)の別名でも知られている人で、主にバイエルン方言のヨーデルを歌っています。
1968年、オーストリアのカール・ガンツァーが1947年に作曲した「クーフシュタインの歌」(Das Kufsteiner Lied:クーフシュタインリート)は、彼の生涯で最大のヒット曲になり、この曲はラング自身のヒット曲のみならず、ドイツ・オーストリア民族音楽界の定番曲となったそうです。この曲も「ヨハン大公のヨーデル~ベスト・オブ・ヨーデル」にありましたので、続けておかけします。イン川がオーストリアのチロルからドイツに入るところにある国境の町クーフシュタインの故郷讃歌ですが、美しいメロディなので地元以外でも広く愛唱されています。男性の名歌手マックス・シュタットルマイアの歌唱です。
その後はフランツル・ラングのDer Appenzeller Jodler(アッペンツェルのヨーデル)を時間まで聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Ernte 2023 ~Das Kufsteiner Lied (Die Perle Tirols) 3分31秒>
<クーフシュタインの歌 2分30秒>
<Wenn ich verliebt bin, muß ich jodeln - 50 große Erfolge ~Der Appenzeller Jodler アッペンツェルのヨーデル 2分30秒>

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2026年6月17日 (水)

3つの「ヨハン大公のヨーデル」

オーストリアの時に上げた動画ですが、ミュンヘン、スイス、オーストリア出身の3人の女性ヨーデル歌手Angela Wiedl, Melanie Oesch, Herlinde Lindnerが、この順番でシュタイアーマルク州の名歌「ヨハン大公のヨーデル」を歌っていて、国によっての歌唱スタイルの違いも分かる映像です。皆さんは誰の歌唱がお好きでしょうか? 私は南ドイツはバイエルンの州都ミュンヘン出身のAngela Wiedlの情感たっぷりな歌唱が、バイエルンの歌い手ですが、この曲に合っているように思いました。Herlinde Lindnerは、オーストリアのどこの出身か知りたいものです。どこかでリンツとちらっと見た気がしますが、それなら国の北部ですから、同じオーストリアでも「お国もの」とは言えないのかも知れません。2番手のオシュス・ディー・ドリッテンのリードヴォーカルMelanie Oeschのテクニックは凄いのですが、この時はまだ23歳頃という若さが歌唱に出ていると思います。

Angela Wiedl,Melanie Oesch,Herlinde Lindner-Erzherzog Johann Jodler/Zillertaler Bravourjodler

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2026年6月 5日 (金)

オーストリア民謡4曲

今日がオーストリア・シリーズの締めですが、4曲ともオーストリア西部中心の民謡ということになります。1本目はオーストリアの「ヨーデルの女王」と呼ばれたEdith Diepoldの歌うシュタイアーマルク州の民謡「ヨハン大公のヨーデル」です。スイスのヨーデルより味わい深く感じる絶美の歌唱ですが、特に驚いたのはこの歌の主人公のヨハン大公が名指揮者ニコラウス・アーノンクールのご先祖だったことです。2曲目のチロルの州歌「美しのチロル」も、耳について離れないヨーデル入りの歌でした。ちょうど冬季オリンピックが盛り上がっていた2月末に東京に行った頃で、時折鼻歌で歌ってしまっていました(笑) あの時は戦争前で、あの頃が何だか懐かしいです。3本目は昨日上げたベルクのヴァイオリン協奏曲に引用されていたケルンテン民謡Ein Vogel auf'm Zwetschenbaum(スモモの木で一羽の鳥が)で検索して出てきた歌ですが、タイトルがEin Vogel saß auf einem Baum(鳥が木に止まっていた)なので、違う曲のように思いますが上げておきます。こういう清冽な感じの歌ではないかと思います。4本目はイザークの「インスブルックよ、さらば」の四重唱ですが、なかなか見事です。それでは、この歌をもってお開きと致します。<(_ _)>

アルペン・ヨーデル "ヨハン大公のヨーデル"  ALPINE/YODEL "ERZHERZOG JOHANN JODLER"

アルペン・ヨーデル "美しのチロル" ALPINE/YODEL "DAS SCHONSTE AUF DER WELT"

Ein Vogel saß auf einem Baum

Innsbruck, ich muss dich lassen - Heinrich Isaac

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2026年6月 4日 (木)

ケルンテン州の民謡 ベルクのヴァイオリン協奏曲

シュタイアーマルク州の西に位置するケルンテン州は、アルプスの東の端と言っていい場所でしょう。ケルンテンの民謡で思い出す曲がありました。アルバン・ベルク作曲のヴァイオリン協奏曲で、1楽章の終わりの方でケルンテンの民謡「スモモの木で一羽の鳥が」(Ein Vogel auf'm Zwetschenbaum) が引用され、2楽章の終わりにもこの曲が回想されています。歌劇のヴォツェックやルルなどは曲の長大さもありますし、シェーンベルク以上にハードかなと思ってベルク作品は外していましたが、ヴァイオリンの開放弦の4音から始まるヴァイオリン協奏曲は、一番一般的な人気があると思います。この曲はマーラー未亡人のアルマ・マーラーの夭逝した娘マノン・グロピウスを追悼して書かれています。18歳で亡くなったマノンを偲んで「ある天使の想い出に」の献辞が付けられています。ケルンテンの民謡音源の後に、ベルクに作曲を委嘱し初演したヴァイオリニストのルイス・クラスナーの演奏で入れておきます。指揮はアントン・ウェーベルンです。なおケルンテンの民謡音源のジャケットの湖ですが、ブラームスが交響曲2番を作曲した場所がこの湖の北側のようです。(以下放送原稿を再度)

アルプスが近く風光明媚な所なのが窺えるジャケットのケルンテンの音源からは、3、7、15曲目の3曲を続けておかけしますが、時間が少し余りそうなので、「Chrysanthemenwalzer 菊のワルツ」という曲をその後に入れておきます。菊というのが気になりました。Gradtaktiger Landlerは、ストレートペース・レントラーと訳文が出てきましたが、それがどういう意味なのかは解説がないので不明でした。何よりもケルンテンのレントラーというのが一番のポイントです。

So Klingt's Bei Uns - Echte Volksmusik Aus Kärnten, Folge 1
<3 Zitherquartett Manfred Schuler / Hüttenberger Reiftanz ヒュッテンベルガー・ライフタンツ 2分50秒>

<7 Zitherquartett Manfred Schuler / Drum Leich I's Neama Her だから私はここに魂を捧げる 2分16秒>

<15 Zitherquartett Manfred Schuler / Gradtaktiger Landler ストレートペース・レントラー 1分28秒>

<19 Klagenfurter Volksmusik / Chrysanthemenwalzer 菊のワルツ 2分49秒>

Berg: Violin Concerto (1936) Krasner/Webern

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2026年6月 3日 (水)

シュタイアーマルク州の民謡

タイトルにSo Klingt's Bei Uns(これが私たちの奏でる音)、Echte Volksmusik(本格的なフォークミュージック=民謡)が入った2つの音源は、YouTubeにも上がっていました。シュタイアーマルクは、どうしてもヨーデルの名曲「ヨハン大公のヨーデル」の感動が忘れられない所で、似た曲を探してしまいます。演奏者名で検索すれば更に色々出て来るかも知れません。なお19曲目はアップされてないようでした。(以下放送原稿を再度)

オーストリアの音楽の20回目です。予告通り今回をオーストリアシリーズの締めにしたいと思います。最後に再度民謡音源を探してみました。選んだのはシュタイアーマルク州とケルンテン州の民謡集で、どちらもSo Klingt's Bei Uns(これが私たちの奏でる音)、Echte Volksmusik(本格的なフォークミュージック=民謡)というタイトルが入っています。オーストリア南東部に位置するこの2つの州を選んだ理由は、何よりもこの辺りがヨーデルの故郷(ふるさと)だからというのがあります。ここから西のチロルやスイスのドイツ語圏に広まっていったとされています。いずれもサブスク音源で現物が手元にある訳ではありませんので、選曲の際に参考にしたのは、アマゾンドイツでの曲ごとの評価で、おそらく評価が高い曲がドイツ語圏で人気があると判断したためです。
それでは早速シュタイアーマルクの方からおかけします。この州は前に解説を入れました通りヨーデルの名曲「ヨハン大公のヨーデル」が生まれた所です。1、3、9、19曲目の4曲を続けておかけします。9曲目はヨーデルのデュエットのようです。3曲目も少しヨーデル風です。

So Klingt's Bei Uns - Echte Volksmusik Aus Der Steiermark
<1 D'Ausseer Bradlmusi / Steirischer mit Strassner Pascher 3分13秒>

<3 Mörderbrugger Dreigesang / Wenn I au d' Alma geh' アルプスの牧草地へ行くとき 3分10秒>

<9 Ausseer Stub'nmusi Dreigesang / Langenwanger 1分4秒>

<19 Ebenseer Viergesang / Mags denn nit Fruahjahr wern 春は来ないのだろうか? 2分8秒>

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