アメリカ

2026年8月 6日 (木)

赤いレイ

ゼアミdeワールド525回目の放送、水曜夜8時半にありました。9日22時と12日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今回は3回あります。来週一週間夏休みですので、ブログも飛び飛びになるかも知れません。お盆の民謡特集は初回が16日ですから、一週間ずれ込みます。今日はまずハワイアン名曲「赤いレイ」から。1980年にサーカスの歌唱で聞いて記憶に残っていましたが、真珠湾攻撃のあった年(1941年)に海軍入隊前の16歳の大橋さんが作った歌と去年知って、大変驚きました。番組でかけた冒頭の掛け声が絶妙でウクレレがリズムセクションで活躍する音源が見当たらないので、ライブ映像を上げておきます。

525回目の放送になりました。スイスシリーズの途中ですが、8月は毎年恒例のお盆の純邦楽に移ります。その中でスイスやオーストリアの時に出てきたカントリー・ヨーデルやハワイアンのヨーデル風な歌唱、ホーハイ節など裏声を使う日本の民謡、ナトゥアヨーデルの比較で出てきた日本各地の馬子唄などを取り上げると予告していました。

まず日本のヨーデルから始めますが、日本において「ヨーデル」を一般に紹介したのは、1933年(昭和8年)の中野忠晴による「山の人気者」が最初とされています。この曲はアルプスではなくカントリー・ヨーデルで、日本のカントリー歌手ウイリー沖山もレパートリーにしています。まず中野忠晴による「山の人気者」からおかけします。ウイリー沖山では音源が見つからなかったのですが、YouTubeにはありましたので、ゼアミブログでは取り上げる予定です。

<中野忠晴 / 山の人気者 3分10秒>

戦後の日本において「ヨーデル」が一般に広まったのは、1951年(昭和26年)発売の灰田勝彦の「アルプスの牧場」よるところが大きいそうです。私も子供のころに灰田勝彦の歌唱はTVで見た記憶があります。ハワイ生まれの粋な叔父さんというイメージがずっとあります。「アルプスの牧場」「ハワイアン・フラソング MAMA E」と、大ヒット曲の「燦めく星座」の3曲を続けておかけします。「燦めく星座」もハワイアンの雰囲気があります。

<灰田勝彦 / アルプスの牧場 3分38秒>
<灰田勝彦 / ハワイアン・フラソング MAMA E 3分7秒>
<灰田勝彦 / 燦めく星座 2分45秒>

この機会に日本のハワイアン名曲を2曲続けておきます。1曲目は「赤いレイ」という曲ですが、私は1980年にミスターサマータイムで有名なサーカスのLPで初めて聞いて、ずっと彼らの曲と勘違いしていましたが、去年やっちんさんのバンドが伴奏するフラダンスのライブで偶然聞いて大橋節夫の作曲と知りました。1941年に書かれた古い歌でした。去年初めて大橋節夫の演奏で聞いて、スチールギター演奏と歌声の素晴らしさに感銘を受けました。2曲目は「星の降る窓」という曲ですが、間奏部分に軍歌「海ゆかば」が出てきて大変驚きました。灰田さんは1911年、大橋さんは1925年生まれで、戦死した友人知人も多いと思いますから、追悼の意を込めて入れたのでしょうか。

<大橋節夫 / 赤いレイ 3分12秒>
赤いレイ/大橋節夫とハニーアイランダース

<大橋節夫 / 星の降る窓 2分30秒>

このようにアメリカのカントリーとハワイアンは、裏声を使う歌唱法があるという共通点がありますが、スイスやオーストリアのヨーデルがアメリカ合衆国に伝わり、カントリー・ミュージックやカウボーイ文化と融合して1900年代初頭から発展し、「ウェスタン・ヨーデル」(Western yodel)とも呼ばれるのに対し、ハワイアンの場合はハワイ人の歌唱に似た歌唱法が元々あったのか、カントリーからの影響で入ったのか、判然としません。今回はカントリーヨーデルの代表曲として、ジミー・ロジャースのBlue Yodel No.9と、ロイ・ロジャースのHawaiian Cowboyをおかけしておきます。ロックの殿堂で1986年"アーリー・インフルエンス"部門に選ばれ、『ブルーヨーデル第9』はロックンロールを形成した500曲の1つに選ばれたそうです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Jimmie Rodgers / Blue Yodel No. 9 (Standin' on the Corner) 2分37秒>
<Roy Rogers / Hawaiian Cowboy 2分25秒>

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2025年3月 5日 (水)

アメリカのチェコ人

しかしテキサスにチェコ人が移住していたことは、アーフーリーの音源を今回聞くまで知りませんでした。ロス・アンジェルス(ロサンゼルス)などスペイン語起源の地名が多いことから容易に類推出来る通り、一般にテキサス州などアメリカの南西部にスペイン系住民(ほとんどは中南米系でしょう)が多いことは、よく知られていると思います。他にも南部はフランス系、北東部にはイングランド系やアイルランド系が多いことも比較的知られているかも知れません。アメリカの出身地地図を前に見たことがありまして、珍しいところでは中北部ミネソタ州辺りにフィンランドなどスカンディナヴィア系が住んでいるというのも、全く知らなかったことです。北東部以外では意外に少ないのがイギリス系ですが、逆に全米で多いのがドイツ系で、ビール生産の盛んなウィスコンシン州のミルウォーキー辺りだけかと思ったら、全米にまんべんなくドイツ系の人がいるようです。ドイツと言っても、ドイツ本国だけでなく、旧オーストリア帝国の広大な領域から移住したドイツ語を話す人々が含まれているのではと思いますが。リンダ・ロンシュタットなど、名前にドイツ語の名残のある人も結構いらっしゃいます。
ここに聞ける音源は、時期が古いのもあって、チェコでのポルカそのままのように聞こえますが、その後周りの音楽の影響を受けた部分もあったでしょうか。あるいは、文化的に周りに同化してしまって古い音楽は捨たれてしまったかも知れません。(以下放送原稿を再度)

南ドイツで言うならビア樽ポルカのような曲は、アメリカへ移民した際にも持って行ったようで、テキサス チェコ バンドの古い音源が米Arhoolieに残っています。Texas-Czech: Bohemian-Moravian Bands: Historic Recordings 1929-1959には、そういう曲がたくさん入っていますが、Drateník (Tinker Polka)と言う曲をおかけします。

<Bacova's Ceska Kapela / Drateník (Tinker Polka) 3分6秒>

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2024年2月 2日 (金)

アピコルシムの英訳字幕 This Land Is Your Land

昨日のアピコルシムの英訳字幕付きがありました。思った通りですが、彼ら自身の事を歌っているのでしょう。Happy heretics don`t think about godの文句に集約されるでしょうか。やはりヘレシーと言う単語に、ヴァージン・プルーンズのような、ペイガン(異教)のイメージまで持たせるのは、ここでは行き過ぎでした。
2本目は最も有名なウディ・ガスリーの曲「This Land Is Your Land」を、ウディ・ガスリーの静止画像に始まり、息子のArlo Guthrieや、ピート・シーガー(バンジョー弾き語りの人)、フォーク歌手のJudy CollinsやJoan Baez等まで、次々名歌手が登場するお宝映像だと思います。私より少し上の世代にはThis Land Is Your Landは、お馴染みの曲だそうです。(私はよく知りませんでした)

The Klezmatics: Apikorsim - Heretics (official video)

This Land Is Your Land: Woody and Arlo Guthrie

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2024年1月31日 (水)

Woody Guthrie's Happy Joyous Hanukkahから

Wonder Wheelと同じ2006年にJMGから続けて出たクレズマティクスのWoody Guthrie's Happy Joyous Hanukkahは、タイトル通りユダヤの冬の祭り、ハヌカーに因んだ曲が中心です。ウディ・ガスリーがユダヤ人かどうか不明ですが、歌詞のほとんどは 1949 年にウディ・ガスリーによって書かれているそうです。(M大のK先生によると、ウディ・ガスリーの義理のお祖母さんかお母さんがユダヤ系だったのではとのことです。いつも情報有難うございます。)番組では7曲目と10曲目をかけましたが、YouTubeが出てきたのはアメリカのフォークっぽい曲調の7曲目のThe Many and the Fewだけでした。クレズマー調は珍しくないので、逆にアメリカ調の曲を選曲の際に探してかけたので、この曲があって良かったです。ウディ・ガスリーの歌唱もありましたので、2本目に入れておきます。3本目は番組ではかけなかった2曲目のHappy Joyous Hanukaのライブ映像です。典型的なハヌカーのパーティーソングと言う印象です。

<7 The Many and the Few 6分25秒>

The Many and the Few

HAPPY JOYOUS HANUKKAH - The Klezmatics (Hanukkah 2018 Official Video)

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2023年9月14日 (木)

AlfieとClose To You

バート・バカラックの曲を聞いて思う事は、金管楽器やストリングスの印象的な使い方で、I Say A Little PrayerやAlfieはその代表曲でしょう。すかすかのトランペット(あるいはフリューゲルホルン?)の爽やかな音を聞いて「晴れた午後(放課後)の誰もいない校庭」を長年勝手に連想していました(笑) 究極のリラックス・サウンドと言えるでしょうか。独特なストリングスも、後のアメリカのTVドラマ(チャーリーズエンジェルとか)などで類似の音楽をよく耳にしたように思います。
彼はアカデミックな作曲技法をダリウス・ミヨー、ヘンリー・カウエルに師事したそうですが、そう言えば、ミヨーも金管を上手く使った作品がありました。ヘンリー・カウエルにも確か金管の曲がありました。今回調べて興味深かったのが、50年代に多くの曲を書きためながら不遇だった時期に大女優のマレーネ・ディートリヒがバカラックの才能を見抜いてバックに起用したことで、一緒に写っている写真も見かけました。余談ですが、マレーネ・ディートリヒは大阪万博にも来てコンサートを行ったそうです。これは聞きたかったです! リリアーナ・カヴァーニの映画「愛の嵐」の挿入歌も歌ったかも知れません。当時8歳ですから何も分からないでしょうが(笑) 
今日の2本は、トロンボーンによるジャズ風のアルフィーと、カーメン・マクレエによるClose To Youです。カーペンターズの歌唱の邦題は「遙かなる影」でした。明日Don't Go Breaking My Heartの動画が見つかって、上げる時間があれば良いのですが。

Alfie

They Long to Be Close to You (Live)

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2023年9月13日 (水)

I Say a Little Prayer

大体予想がついていたことですが、やはりジョン・ゾーンのラディカル・ジューイッシュ・カルチャーのGreat Jewish Music: Burt Bacharachの音源はYouTubeには上がっていないようですので、バート・バカラックの音源のみを上げることになりそうです。ジョン・ゾーンの解説にありますが、ジョージ・ガーシュウィンに始まり、アーヴィング・バーリン、リチャード・ロジャース、オスカー・ハマースタイン2世、クルト・ワイル、レナード・バーンスタイン、ステファン・ソンドハイムから、最近のボブ・ディラン、ルー・リードまで、アメリカのポピュラー音楽はユダヤ系の作曲家抜きには語れず、バート・バカラックはその中の最重要人物の一人です。今日の1本目は、番組でかけた自作自演音源で、2本目はアレサ・フランクリンの往年の歌唱です。1本目の音源、私はLPで持っています。以下、ジョン・ゾーンの解説の部分訳です。

予期せぬ展開や転調を伴う高度なハーモニーとコードの変化、珍しい変化をする拍子記号やリズミカルなひねりが、多くの場合小節数で不均等に行われます。 しかし、彼はそれをすべて自然に聞こえるようにしてくれるので、頭から離れなくなったり、口笛を吹くのをやめられなくなったりします。 (以下放送原稿を再度)

ラディカル・ジューイッシュ・カルチャー盤に移る前に、一曲だけバカラック自身の楽団の演奏で、I Say a Little Prayer(小さな願い)をおかけしておきます。ディオンヌ・ワーウィックやアレサ・フランクリンの歌唱で有名ですが、ブラックミュージックのイメージは最近まで余りなくて、このしゃれた曲調から多分バカラック作品で個人的に一番好きな曲です。変な喩えですが、放課後の誰もいない校庭を長年勝手に連想していました(笑) 脱力感のあるトランペット(あるいはフリューゲルホーン?)の音が最高です。

<8 Burt Bacharach / Reach Out ~I Say a Little Prayer 2分27秒>

Aretha Franklin - Say A Little Prayer 1974

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2015年6月10日 (水)

Irish, Scottish and Appalachian Fiddle Music: Talk and Demonstration

昨日はこれからブログを書こうと思ったら、急にモニターがブラックアウトし焦りました。結局復旧することはなく、ブログは書けませんでした。どうやらモニターのバックライトが壊れたようです。今日は古い小さめのモニターを繋いで書いています。
スコットランドとアイルランドのフィドルを聞き比べ、見比べしていましたが、もう一つアメリカ東部のアパラチアのフィドリングも交えて比較している興味深い映像がありました。アパラチアと言えば、カントリーミュージックの一大中心地と言えるのでしょうか。ウィキペディアに「今日最もよく知られたスタイルであり、ドローンと重音奏法の多用やリズムの裏打ちによって特徴付けられている。」と記されていました。上記フィドルのリンクに、各地のフィドル演奏の特徴が詳細に解説されています。
1時間10分と長い映像で、まだ最初を見始めたところですので、また週末にでもじっくり見てみたいと思います。

Irish, Scottish and Appalachian Fiddle Music: Talk and Demonstration

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2012年8月22日 (水)

Blowin' in the Wind

ないと思った「風に吹かれて」の最高のデュエットが、ありました。もっと映像の良いデータがあったように思いますが、こちらは同じ映像で和訳もあります。ボブ・ディランとジョーン・バエズは同じ1941年生まれなので、この映像当時は35歳でしょうか。元のメロディが高い調子に変容したようにハイテンションで歌われる珠玉の歌唱だと思いますが、いかがでしょうか。この曲はディランの作品で最も有名ですが、やっぱりメロディも歌詞も素晴らしいです。
オリジナルの歌唱と二人のドキュメンタリーも一緒に。

Blowing In the Wind  1976.5.23

Joan Baez - Blowin' in the wind.wmv

Joan Baez on Bob Dylan - No Direction Home (2005)

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2012年8月21日 (火)

ジョーン・バエズ名唱集

ここでちょっとジョーン・バエズの名唱を幾つか上げておきます。バエズと言えば、一般にはイディッシュ民謡の「ドナ・ドナ」のイメージが強いでしょうか。他にも「朝日のあたる家」、森山良子の日本語歌唱でも人気のあった「思い出のグリーングラス」、ボブ・ディランの大ヒット曲「風に吹かれて」など、印象的な歌唱は数多いです。それら代表作の中に先日のGracias a la vidaもありますが、彼女自身メキシコ系の家系に生まれたこともあってでしょう、Guantanameraのようなスパニッシュの曲も結構入れているようです。「風に吹かれて」は、ディランとの決定的な名デュエットがありましたが、見当たらなくなっていました。

JOAN BAEZ ~ Donna Donna ~

Joan Baez - House of The Rising Sun, 1960

Joan Baez - The Green Green Grass Of Home

Blowing in the wind

JOAN BAEZ ~ Guantanamera ~

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