フランス近代

2016年4月12日 (火)

フォーレとプルースト、ヴェルレーヌなど

20世紀フランス文学の大作「失われた時を求めて」を残した小説家プルーストは音楽にも造詣が深く、ベートーヴェン、シューマン、ワーグナーや、同じフランスのドビュッシー、フォーレを愛好していたそうですが、ベートーヴェンでは「後期の弦楽四重奏曲第15番の最終楽章を好み、真夜中に自室に楽団を呼んで演奏させたこともある」という逸話もあるほど。(カペーSQだったのでしょうか?) フォーレでは何を好んでいたのか、よく分りませんが、とても気になります。室内楽はまず入っていたのではと思います。
ヴェルレーヌの詩では上田敏訳の「秋の日のヴィオロンの~」の一節が特によく知られていますが、このヴィオロン(ヴァイオリン)曲は何だったのかも、とても気になるところ。同世代のフォーレの曲だった可能性もありかなと思いますが。
と言う訳で、昨日に引き続き、フォーレのピアノ四重奏曲の映像から2番を、作曲家ジャン・フランセのピアノとトリオ・パスキエの演奏で。1番は近年大活躍のマルク・アンドレ・アムランのピアノと、女流奏者3人のレオポルド・トリオの演奏です。1番の方が演奏される機会が多いようで、youtubeも多いです。

Jean Francaix and Trio Pasquier plays Fauré Piano Quartet No. 2 in G minor Op. 45

Hamelin plays Fauré - Piano Quartet No. 1 in C minor, op. 15 (with Leopold Trio)

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2016年4月11日 (月)

フォーレのピアノ四重奏曲第2番

南仏の風土を思わせる曲を残した作曲家に、他にはフォーレがいますが、特にピアノ四重奏や五重奏は薫り高い代表作として有名です。実際に彼の出身はラングドックのピレネーに近いアリエージュ県で、ピアノ四重奏曲第2番の3楽章では「幼いころアリエージュ県フォワ近郊にあるモンゴジの渓谷で聞いた微かな鐘の音の思い出」を描写しているようです。全楽章極めて美しいですが、とりわけ第3楽章は印象的で、私も個人的にはピアノ四重奏曲第2番を30年余りフォーレの室内楽では一番愛聴してきました。ユボー、ガロワ=モンブラン他のエラート盤がLPの頃からの定番でしたが、近年のカピュソン兄弟他の演奏も特筆すべき名演です。今日の映像は、そのカピュソン兄弟他の演奏。

Fauré - Piano Quartet No. 2 Op. 45 - Allegro molto moderato - Live at Wigmore Hall

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2016年4月 5日 (火)

ミヨーとセヴラック

とても南仏(オクシタン)を感じさせるフランス近代の作曲家に、ダリウス・ミヨーデオダ・ド・セヴラックがいます。ミヨーはマルセイユの北に位置するエクス=アン=プロヴァンス、セヴラックはオクシタン西部のラングドック出身です。
ミヨーはエクス=アン=プロヴァンスのカルナヴァル(謝肉祭)を描写した軽妙洒脱な作品の中に、南仏の叙情性を盛り込んでいます。時折顔を覗かせる独特な歌心は、彼のユダヤ系出自ゆえでしょうか。アニ・マアミンのような、ユダヤ教の典礼文による典礼音楽も作曲しています。
セヴラックは、ピアノだけでなくオルガン曲も多いですが、どの曲を聞いても、ドビュッシーが「土の薫りのする素敵な音楽」と形容した通り、オクシタンの鄙びた叙情性を強く感じさせます。とりわけ今日のセルダーニャは、ラングドックの郷里色が豊かです。

Darius Milhaud : Carnaval d'Aix op. 83 b pour piano et orchestre ( 1926 )

Déodat de Séverac - Aldo Ciccolini (1974) Cerdaña 5 Études Pittoresques

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2012年9月25日 (火)

サティ、パーセル、ビーバー、ブクステフーデのパッサカリア

クラシック音楽のパッサカリアを色々見ていますが、バロック期だけに限っても、まだヘンリー・パーセルやビーバー、ブクステフーデなどの作品がありました。オルガン曲、ヴァイオリン独奏など、個性的な作品が目立ちますが、パッサカリアらしい短調の変奏曲形式という点では共通しています。ブクステフーデ作品にはJ.S.バッハのパッサカリアの、ビーバーのヴァイオリン独奏曲にはJ.S.バッハのシャコンヌの萌芽が感じられるように思います。
肝心の南米のパサカージェとの関係についてですが、やはりルネサンス期以前のスペインの作品を探るしかないのかなと思いました。きりがないので、バロック中心に見るのは今日までにしておこうと思いますが、最後にフランス近代の作曲家エリック・サティのパッサカリア含め、欲張りにアップしてみました。シュールレアリスティックなサティ作品は余りに異色なので、最後に(笑) 

Passacaglia from King Arthur - Henry Purcell

Biber Passacaglia

Dietrich Buxtehude: Passacaglia in d (BuxWV 161)

Impossible Solo: cellist Ruslan Biryukov playing passacaglia duet



おまけで、こちらも。ヴァイオリンとヴィオラ(あるいはチェロ)のデュオのためのヘンデル~ハルヴォルセンのパッサカリアですが、何とチェロ一本で演奏。もちろん編曲版でしょうが、信じられない超絶技巧曲です。今回パッサカリアで検索してみて、この曲がプレイヤーに(リスナーには分りませんが)いかに人気があるか、よく分かりました。

Erik Satie - The Velvet Gentleman "Heures Seculaires et Instantanees".



元はピアノ曲ですが、これは面白い編曲。サティ・ブームが来る前の70年の演奏のようです。シュールで諧謔的な「世紀毎の時間と瞬間的な時間」に続いて出てくるのが、Passacaille(パッサカリア)。対位法的な書法による遺作。諧謔とシリアスのコントラストがまたサティらしいです。一曲目はビデオ解説ではAvant - Dernieres Pensees(最後から2番目の思想)となっていますが、パッサカリアの後がこの曲では?

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