ゼアミdeワールド

2024年5月20日 (月)

ニフティのフレイレフ他

ゼアミdeワールド411回目の放送、日曜夜10時にありました。22日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。ナフテュール・ブランドヴァインのKing of the Klezmer Clarinetですが、番組でかけた曲で今日の2曲以外のYouTubeは、オリジナルジャケットでは今の所見つかっていません。

東欧系ユダヤ音楽の49回目になります。クレズマーの100年位前の歴史的録音を聞いておりますが、今回は4回目になります。今回はいよいよクレズマー・クラリネットの往年の名人ナフテュール・ブランドヴァインの音源を聞いていきます。生没年は1884–1963なので、相当昔の人です。ウクライナ西部のクレズマーの家系に生まれ、現地での活動の後に1908年に渡米し、エイブ・シュヴァルツの楽団にもいたようです。生まれた場所はオーストリアと書かれていることもありますが、ウクライナ西部は19世紀末頃はオーストリア領だったということではと思います。高い音を小気味よくヒットする独特な張りのあるクラリネットの音で、少し聞いただけでブランドヴァインと分かる個性的な音だと思います。唯一の音源は米Rounderから97年に出ていたKing of the Klezmer Clarinetで、1922年から1941年までの間に残した録音集成です。彼は楽譜を読めなかったそうで、そのためにエイブ・シュヴァルツの楽団を首になり、楽譜を読める後輩のデイヴ・タラスが代わりを務めたというエピソードが残っています。しかし、楽譜を読めないことが、かえって演奏の生々しさを増していたのかも知れません。

では、この盤に限らず色々なコンピレーションに入っている1曲目のHeiser Bulgarからおかけします。

<1 Heiser Bulgar 3分8秒>

4曲目に飛びまして、ウクライナ西部の舞曲コロメイカがありますが、コロメイカでよく指摘されるリズム面(タンタンタンタン、タンタンタンタン、タンタンタンタン、ターンタンと言うシラブル)だけでなく、旋律にもウクライナ西部らしさが表れていると思います。

<4 Kolomeika (Ukrainian Dance) 2分49秒>

ニフティと言うお馴染みのタイトルで目に留まる6曲目のNifty's Freilachですが、演奏も極めて個性的でインパクトの強い曲です。ニフティとは、どういう意味でしょうか?

<6 Nifty's Freilach 2分48秒>

8曲目のDer Terk In Americaは、「アメリカのトルコ人」の意味ですが、この曲は明らかに大変有名なイスタンブル民謡のウスクダラの旋律です。日本でも江利チエミの歌唱で知られていました。ブランドヴァインが生まれてから20世紀初頭位まではバルカン半島のかなりの地域がオスマン帝国領だったので、この曲も同じ国の中と言うことでかなり広まっていたのかも知れません。

<8 Der Terk In America 3分>

10曲目のDas Teureste In Bukowina (The Dearest One In Bukovina)は「ブコヴィナの親愛なる人へ」と言う意味です。引きずるようなリズムがいかにもクレズマー風ですが、旋律はルーマニア北東部ブコヴィナ地方の印象が強い曲です。

<10 Das Teureste In Bukowina (The Dearest One In Bukovina) 3分8秒>

13曲目のFun Tashlach (Returning From The River)は、クレズマティクスのセカンド・アルバムRhythm and Jewsの冒頭を飾っていたFun Tashlikhの原曲です。

<13 Fun Tashlach (Returning From The River) 3分3秒>

23曲目のFufzehn Yahr Fon Dem Heim Awek (Fifteen Years Away From Home)は、東欧系ユダヤのハシディック・ソングかアドン・オラムのような宗教歌に酷似して聞こえる3拍子の美しい旋律です。その後時間が余りましたら、7曲目に戻りまして、Oi Tate, S'is Gut (Oh Daddy, That's Good!)を時間まで聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<23 Fufzehn Yahr Fon Dem Heim Awek (Fifteen Years Away From Home) 3分12秒>
<7 Oi Tate, S'is Gut (Oh Daddy, That's Good!) 3分6秒>

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2024年5月13日 (月)

エイブ・シュヴァルツのロシアン・シェール

ゼアミdeワールド410回目の放送、日曜夜10時にありました。15日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。父娘の写ったサムネイルでは意外に動画が見つかりにくいので、今日はとりあえずロシアン・シェールのみです。ピアノ伴奏の佳人は、撮影当時14歳のエイブ・シュヴァルツの娘さんだそうです。

東欧系ユダヤ音楽の48回目になります。クレズマーの100年位前の歴史的録音を聞いておりますが、今回は3回目になります。米Rounderから93年に出ていたKlezmer Pioneers - European and American Recordings 1905-1952に入っていたエイブ・シュヴァルツ楽団とカンデル楽団(Kandel's Orchestra)の単発音源からおかけします。

まずエイブ・シュヴァルツの方は、Volume One - First Recordings 1917と言うGlobal Village盤です。ロシア革命の年の録音ですが、1880年生まれのエイブ・シュヴァルツは、既にロシアからアメリカに渡ってきた後ではないかと思います。
ゼアミブログに書いたことの繰り返しになりますが、Abe Schwartzは、英語読みで「エイブ・シュヴァルツ」とするのが一般的な表記になっていますが、正直に言いますとラウンダー盤が出た93年頃はアベ・シュヴァルツと読んでいました(笑) しかし、この人の出身はルーマニアなので、アベが正しいのではと思いますが、どうなのでしょうか。ルーマニアをはじめとして英語圏以外ではエイブとは読まないと思います。アブラハムのアブか、ヘブライ語で「父」の意味のアヴに「私の」の人称接尾辞が付いたアヴィと言うののどちらかが語源ではと思いますが、bとvの違いがありますので、おそらくアブラハムの省略形だと思います。何故それがアベとなっているのかは謎です。

この盤から、まず3曲おかけしますが、いずれもこれまでに出てきたクレズマー名曲ばかりです。

<1 Russian Sher 3分6秒>

<4 Die Ziberne Chassene (The Silver Wedding) 3分9秒>
<7 Keshenerevr Bulgar 3分10秒>

続く3曲もこれまでに出て来ましたが、最初のTantz, Tantz, Yiddelachは、何度も登場した有名なハシディック・ニグンのルスティヒ・ザインの旋律です。Mazel Tov (Good Luck おめでとう)と言う曲は、In the Fiddler`s Houseのビデオの中でイツァーク・パールマンがクレズマー・コンサーヴァトリー・バンドと演奏していた「結婚式の踊り」の旋律です。

<10 Tantz, Tantz, Yiddelach (Dance On, Dance On) 3分11秒>
<12 Mitzvoh Tantz, Mit Der Kaleh (Mitsce-tants With the Bride) 3分13秒>
<13 Mazel Tov (Good Luck) 3分22秒>

ハリー・カンデルの方は、先日2曲かけていますし、現物も手元にはないので、今回は2曲だけですが、特に個人的に耳に残っていた曲を入れておきます。曲名を見るだけでもRussian Komarinska(ロシアのカマリンスカヤ)、Hopak(コサック・ダンス)、Kolomeyka(コロメイカ)のように、彼の出身地ロシアやウクライナの伝統音楽がはっきり見て取れますが、これからかける10曲目もRussian Peasant Dance(ロシアの農民の踊り)と英訳があります。もう一曲はPatch Tanz (Hand Clapping Dance)ですが、入れば続けておかけします。これらの曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<10 Froeleiche Russiska (Russian Peasant Dance) 2分55秒>
<7 Patch Tanz (Hand Clapping Dance) 3分10秒>

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2024年5月 6日 (月)

ハリー・カンデルから

ゼアミdeワールド409回目の放送、日曜夜10時にありました。8日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日はハリー・カンデルの音源だけ上げておきます。

東欧系ユダヤ音楽の47回目になります。前回からクレズマーの100年位前の歴史的録音を聞いておりますが、今回は米Rounderから93年に出ていたKlezmer Pioneers - European and American Recordings 1905-1952の続きからおかけします。プロデュースはカペリエのメンバーだったヘンリー・サポズニクです。これまで聞いてきたリヴァイヴァル・クレズマーの源は、ここにありと言う珠玉の音源ばかりです。この盤は、ヨーロッパのクレズマー音楽の最初のスタジオ録音であり、ヴァイオリン、ツィンブル、セクンド(コントラフィドル)、ベースという、ハンガリー辺りの楽器編成で演奏され、収録曲の半分は原盤のSPで初めて録音されています。クレズマー音楽がどこから来たのかを理解するのには、不可欠なアルバムの一つでした。

まずは前回最後に入らなかったカンデル楽団(Kandel's Orchestra)の、A Laibediga Honga (A Lively Honga)と言う曲からおかけしたいと思います。リーダーのハリー・カンデルはスーザの楽団にも在籍していたそうで、なるほど管楽器と打楽器のダイナミックな使い方に特徴があると思います。

<15 A Laibediga Honga (A Lively Honga) 3分17秒>

16曲目のOdessa - Bulgarですが、現在よく聞くオデッサ・ブルガールとは全く違う旋律です。演奏は前回独TrikontのYikhesと言うコンピレーション盤をかけた際に出てきたルスティヒ・ザインの旋律を弾いていたMishka Ziganoffのアコーディオン独奏です。1920年ニューヨークでの録音です。

<16 Odessa - Bulgar 3分25秒>

クラリネット名人のナフテュール・ブランドヴァインやデイヴ・タラスの音源もありますが、個人別の時にかけることにします。1924年録音の21曲目のMit Der Kalle Tanzen (Dancing With The Bride)は、Art Shryer's Modern Jewish Orchestraの演奏と言うことですが、カントールの一声から始まり、演奏の合間合間にカントールの歌が入ってきます。こういうタイプは現在のクレズマーではほとんど聞くことのない、実際のユダヤの結婚式に即した演奏スタイルと言えるのではと思います。

<21 Mit Der Kalle Tanzen (Dancing With The Bride) 3分9秒>

23曲目のErinerung Fun Kishenev (Memories Of Kishenev)で面白いと思ったのは、ドイナ風のクラリネットよりも、ミュートをつけたコルネットの少々ユーモラスな演奏でした。キシニョフの思い出と、このコルネットのミュートプレイがどう繋がるのか(笑)気になります。演奏はAbe Katzman's Bessarabian Orchestraですから、キシニョフが首都のベッサラビアからやってきた楽団による1927年のニューヨークでの録音です。

<23 Erinerung Fun Kishenev (Memories Of Kishenev) 2分55秒>

次は独TrikontのYikhesに移ります。このシリーズはYikhesが1枚目で、1907-1939年の古いクレズマーの録音ですから、時期は一番古いものでした。
シリーズ2枚目のDoyresは、1979-1994年のクレズマーの録音で、長生きした現代クレズマーの父デイヴ・タラスの晩年の録音が含まれていました。彼は晩年にアンディ・スタットマンも教えました。
3枚目Shteygersには、1991-1994年の新しいクレズマー音楽が収録されていて、KCB(クレズマー・コンサーヴァトリー・バンド)やクレズマティクス等の、現代クレズマーの代表的なグループの他に、エリオット・シャープやB.マルサリスのように他ジャンルが専門の人も出て来ました。
Yikhes以外は売り切れていまして、手元に資料が残っていませんでした。この3枚のシリーズが出たのは、前回のラウンダー盤が出た93年より早く、91年でした。解説はドイツ語のみだったので、ラウンダー盤が出てからは影が薄くなった感もありました。最初にこの盤を聞いた91年頃から耳に残って仕方なかった7曲目のJewish Danceからおかけします。演奏はState Ensemble Of Jewish Folk Musiciansとありまして、この匿名のようなグループ名が興味をそそります。クラリネット名人のナフテュール・ブランドヴァインやデイヴ・タラスの音源もありますが、重複するように思いますので、やはり個人別の時にかけることにします。

<7 Jewish Dance 2分39秒>

8曲目がアルバムタイトル曲のYikhes(家系図?)です。演奏はBelf's Rumanian Orch. (Rumynskii Orkestra - Belfs Rumänisches Orch.)とありますから、この曲ではルーマニアからの移民の演奏と分かります。

<8 Yikhes 2分57秒>

それでは最後に、11曲目のヴァイオリンとツィンブルのDoinaと、2曲目のアコーディオンとツィンブルのYoshke Fort Avekを時間まで聞きながら今回はお別れです。11曲目がLeon Ahlのヴァイオリン(ツィンブル奏者は不明)、2曲目がMax Yenkovitz (acc), Goldberg (tsimbl)の演奏ですが、特に11曲目前半のドイナの部分のヴァイオリンの技に驚きました。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<11 Doina 3分5秒>
<2 Yoshke Fort Avek 3分23秒>

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2024年4月29日 (月)

100年前のクレズマー

ゼアミdeワールド408回目の放送、日曜夜10時にありました。1日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日は2曲目まで上げておきます。

東欧系ユダヤ音楽の46回目になります。これから数回クレズマーの100年前後前の歴史的録音を聞いて行きたいと思います。最初の音源はKlezmer Pioneers - European and American Recordings 1905-1952と言う93年の米Rounder盤で、プロデュースはカペリエのメンバーだったヘンリー・サポズニクです。これまで聞いてきたリヴァイヴァル・クレズマーの源泉は、ここにありと言う珠玉の音源ばかりです。曲によっては、徐々にジャズに同化されていく音楽としての側面も感じられます。この盤の後は、独Trikontから出ていたYikhes(1911-1939年の古いクレズマーの録音)や、ナフテュール・ブランドヴァインやデイヴ・タラスなどの各音楽家別の音源を予定しております。

ラウンダーのKlezmer Pioneersは、ヨーロッパのクレズマー音楽の最初のスタジオ録音であり、ヴァイオリン、ツィンブル、セクンド(コントラフィドル)、ベースという、ハンガリー辺りの楽器編成で演奏され、収録曲の半分は原盤のSPで初めて録音されています。この盤には、Mikhl GuzikowやAvram Moyshe Kholodenkoなど、19世紀のクレズマーの偉大な作曲家による器楽曲が収録されています。クレズマー音楽がどこから来たのかを理解するのには、不可欠なアルバムの一枚でした。

まず1曲目のDem Rebens Tanz (The Rabbi's Dance)ですが、405回目の放送でかけたDi Naye Kapelyeのファーストアルバムの1曲目の原曲です。100年くらい前のクレズマーの古い録音で聞いたハシディック・ソング、とコメントを入れていました。1929年のArt Shryer's Orchestraの演奏です。

<1 Dem Rebens Tanz (The Rabbi's Dance) 3分15秒>

3曲目のFon der choope (From the Wedding)と言う曲も、リヴァイヴァル・クレズマーの演奏でよく聞く曲です。これはAbe Elenkrig's Yiddishe Orchestraの1913年の録音です。

<3 Fon der choope (From the Wedding) 3分7秒>

5曲目のMa Yofus (How Beautiful)と言う曲は、ルスティヒ・ザインと言うタイトルのハシディック・ニグンの典型例として、これまで度々かけてきた曲ですが、曲名が違っています。演奏はBelf's Rumanian Orchestraで、1908-10年の録音です。
この旋律は独TrikontのYikhesにもGalitsyaner Khusidと言う曲名で入っていますので、続けておかけしておきます。Galitsyaner Khusidのタイトルは、文字通り「ガリツィアのハシッド」の意味ですが、メドレーになっていてルスティヒ・ザインの旋律は後半に出て来ます。演奏はMishka Ziganoff (acc)です。

<5 Yofus (How Beautiful) 2分41秒>
<13 Yikhes ~Galitsyaner Khusid 3分13秒>

エイブ・シュヴァルツ楽団(Abe Schwartz's Orchestra)の音源は2曲ありますが、8曲目のA Dreidele Far All-Freilachs (A Dance For Everyone)をおかけします。数多のクレズマーの名演奏家や名曲を残した名楽団の演奏です。この曲もリヴァイヴァル・クレズマーの演奏でよく聞く曲です。

<8 A Dreidele Far All-Freilachs (A Dance For Everyone) 3分8秒>

9曲目にはJoseph Cherniavsky and His Yiddish-American Jazz BandのKalle Bezetzns Un A Freilachs (The Bridal Serenade And Congratulations)が入っていますが、こういう変化に富んだ曲調は、リヴァイヴァル・クレズマーの演奏には少ないようにも思います。ヴァイオリンを始め、全てのパートの演奏技術の高さに驚かされる一曲です。

<9 Kalle Bezetzns Un A Freilachs (The Bridal Serenade And Congratulations) 3分11秒>

次のDie Chasidim Forren Tsum Rebbin (The Chasidim Visit The Rabbi)を演奏しているのは、カンデル楽団(Kandel's Orchestra)ですが、リーダーのハリー・カンデルはスーザの楽団にも在籍していたそうで、なるほど管楽器と打楽器のダイナミックな使い方に特徴があると思います。この曲のようにイディッシュ演劇的な曲にも、ぴったりはまっています。

<10 Die Chasidim Forren Tsum Rebbin (The Chasidim Visit The Rabbi) 4分11秒>

もう一曲カンデル楽団の演奏で、A Laibediga Honga (A Lively Honga)と言う曲を時間まで聞きながら今回はお別れです。この盤から後3曲選んでいましたが、入りませんので、次回に回したいと思います。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<15 A Laibediga Honga (A Lively Honga) 3分17秒>

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2024年4月22日 (月)

バアル・シェム・トーブをイメージしたBerl`s Tune

ゼアミdeワールド407回目の放送、日曜夜10時にありました。24日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。何をさておいてもBerl`s Tuneと思っていました。ようやく見つけましたので、今日はこれだけ上げておきます。おそらく番組でかけたのと同じ音源です。

東欧系ユダヤ音楽の45回目になります。今回から数回はクレズマーの歴史的録音を予定していましたが、イスラエルの音源を忘れていましたので、2枚おかけしておきます。

まず、イスラエル・ゾハルの「黄金のニグニーム」と言う盤です。イスラエル・ゾハルはギオラ・ファイドマンの後輩になると思いますが、やはりイスラエル・フィルに所属していたクラリネット奏者で、クレズマー演奏ではファイドマン以上のテクニックを聞かせる人だと常々思っていました。イスラエルHed Arziから出ていたこの盤は、7年ほど前にイスラエルの音楽を特集している際にかけようかとも思っていましたが、データを調べましたらかけてなかったので、今回取り上げます。Safed (Tzfat)とメロン山で実践されているクレズマー様式を研究し、その後は他のスタイルのクレズマー音楽にも精通するようになり、メロン山での伝統的なユダヤ教の祭日の一つ、ラグ・バ・オメルの公式楽器奏者として認められました。 彼はSafed (Tzfat)で毎年開催されるクレズマー音楽祭の創設者の一人でした。
冒頭のバールズ・チューンの超絶の演奏にまずびっくり度肝を抜かれますが、ハシディズムの創始者バアル・シェム・トーブをイメージした曲のようです。その他ヴァラエティーに富んだ選曲で、コマネチが1976年頃に体操の床運動に使った曲から、イディッシュの名歌パピロシュン(煙草)、金持ちなら(屋根の上のバイオリン弾きより)など、ポピュラー曲も披露しています。
では鮮烈極まりないバールズ・チューンからおかけします。クラリネットと言うのは、ここまでの表現が出来るのかと驚いた演奏です。

<1 Israel Zohar / Berl`s Tune 3分26秒>

コマネチが1976年頃に床運動に使った曲、ルーマニア民謡のサニエ・ク・ズルガライを続けておかけしますが、英語圏でカバーされて有名になったJohhnie Is The Boy For Meの曲名で出ています。サニエ・ク・ズルガライについては、この曲を探して20年ほど経ってこの盤で初めて耳にした件を、ルーマニア音楽巡りの際にお話しました。

<6 Israel Zohar / Johhnie Is The Boy For Me 1分43秒>

極めて有名な「モンティのチャールダーシュ」もやっていますので、おかけしておきます。

<21 Israel Zohar / Chardash 4分36秒>

イスラエルのクレズマーのもう一枚は、SulamのKlezmer Music From Tel Avivと言う独Wergo盤です。リーダーはイスラエルを代表するクラリネットの名手 Moshe“Moussa”Berlin (モシェ・ムッサ・バーリン)とそのアンサンブルによる演奏です。スラムと言うのは、ヘブライ語で梯子を意味しますが、言うまでもなく創世記に出て来る「ヤコブの梯子」を指しています。
彼らの音源は、他にも同じヴェルゴから「Aneinu! アネイヌー エルサレムのスィムハット・トーラーの祭でのハシディック音楽」と言う盤が後で出ていましたが、こちらは好評だったもので、売り切れで資料が残っておりませんでした。言うまでもなくハシディック・ソングはクレズマー音楽の源泉ですから、クレズマー・ファンは必聴盤でした。
この盤から、1、2曲目のThe Lord Will Bless His People With Peace / Sammy's FreilakhとDobranoc / Skocnaを時間まで聞きながら今回はお別れです。フルートやヴァイオリンの上手さも特筆ものだと思います。Dobranocと言うのは、ロシア語などのスラヴ系の言葉で「おやすみ」の意味です。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<1 The Lord Will Bless His People With Peace / Sammy's Freilakh 6分38秒>
<2 Dobranoc / Skocna 5分59秒>

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2024年4月15日 (月)

In the Klezmood

ゼアミdeワールド406回目の放送、日曜夜10時にありました。17日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日はIn the Klezmoodの2曲を。

東欧系ユダヤ音楽の44回目になります。ヨーロッパのクレズマーも6回目になりますが、今回で現代のクレズマーは終えたいと思います。クレズマーの音源は、本当に星の数ほどありますが、今回は手持ち資料の中から数枚おかけします。次回から数回はクレズマーの歴史的録音を予定しております。

まず最初は、オーストリア在住のYさんから頂いたIn the Klezmoodと言う盤で、おそらく日本ではなかなか手に入らない盤ではないかと思います。パイプオルガンなど弾かれる鍵盤奏者のYさんのお薦め盤でした。ピアノ弾き語りのRoman Grinbergを中心に結成されたグループによる演奏で、ピアノと歌、クラリネット、ベース、パーカッションの4人編成です。本格的なイディッシュ語の歌唱も聞かせています。この盤からギオラ・ファイドマンの演奏で有名になったNoch Mer Freylechと、割と珍しいピアノによるドイナの演奏の2曲を続けておかけします。

<4 In the Klezmood ~Noch Mer Freylech 3分46秒>

<6 In the Klezmood ~Doina 3分25秒>

次に南ドイツで94年に結成されたクレズマー・グループ、フルイェト(Huljet)のMeschuggeと言う盤からです。前作の独Heartmoon Recordsからのthe goj groupではトラッドを大事にしながら、現代的感性を盛り込むスタイルでしたが、こちらではウードやダラブッカなど中東の楽器も入れて更に新しい試みを色々展開しています。この盤から、イディッシュ・ソングの大変有名な曲、Bay Mir Bistu Sheynをおかけします。この曲はアカペラ重唱です。

<10 Meschugge - Huljet! - That New Kind Of Klezmer  Bay Mir Bistu Sheyn 2分6秒>

次はKlezmer Music: A Marriage of Heaven & Earthと言うEllipsis artsからの96年のコンピレーション盤から、Deborah Strauss and Jeff WarschauerのWedding Suiteと言う曲をおかけします。前にデボラ・シュトラウスは今どうしているのでしょうか、と言う事をゼアミブログで書いたり、400回目の放送でThe Chicago Klezmer EnsembleのSweet Home Bukovinaをかけた際に言いましたが、同じクレズマー・コンサーヴァトリー・バンドに在籍したことのあるジェフ・ワルシャワと夫婦になられていたことは、最近知りました。400回目でかけたMazltovは、同じくこのコンピレーションに入っていました。デボラ・シュトラウスはIn the Fiddler`s Houseの95年に出たVHSの映像で、ブレイヴ・オールド・ワールドのメンバーとクラクフ・ゲットー跡地でドイナを演奏しているシーンがありまして、それが強く印象に残っていたヴァイオリニストです。

<7 Deborah Strauss and Jeff Warschauer / Wedding Suite 6分26秒>

次はイディッシュ・ソングになりますが、Ensemble Draj / Kinderjornと言う2006年の盤です。 独Laika Recordsから出ていて、女性ヴォーカルにチェロ、アコーディオンのみというユニークな編成です。ゲットーで生まれた物悲しいイディッシュ・ソングですが、室内楽サウンドで静かに演じられると、ECM風のクールな趣きにも聞こえます。この盤から、他の演奏でも何度かかけたイディッシュ名曲のOifn Pripetschikをおかけします。その後時間が余ればPapir Is Doch Wajssまでおかけします。これらの曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<4 Ensemble Draj / Kinderjorn ~Oifn Pripetschik 4分5秒>
<9 Ensemble Draj / Kinderjorn ~Papir Is Doch Wajss 2分39秒>

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2024年4月 8日 (月)

ディ・ナイェ・カペリエのカルパチア風味

ゼアミdeワールド405回目の放送、日曜夜10時にありました。10日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日はディ・ナイェ・カペリエ1枚目の3曲を上げてきます。久々にディ・ナイェ・カペリエを聞いて改めて思ったのは、ウクライナ西部~ハンガリー東部~トランシルヴァニア北部のカルパチア色が強いことでした。1枚目はムジカーシュの影響が特に強いようです。

東欧系ユダヤ音楽の43回目になります。今回はハンガリーのブダペストに拠点を置くディ・ナイェ・カペリエ(Di Naye Kapelye)の3枚を取り上げます。いずれも独Oriente Muzikから出ていました。ディ・ナイェ・カペリエと言うのは、イディッシュ語で「新しいバンド」の意味ですが、1993年に立ち上げられて以来、ハンガリーやルーマニアを中心に、モルダヴィア、ウクライナの土臭い感じを前面に出した「古い世界」の音楽がベースになっています。メンバーは
Bob Cohen (violin, mandolin, koboz, cümbüş, flutes, Carpathian drum, vocals)
Yankl Falk (clarinet, vocals)
Ferenc Pribojszki (cimbalom, Carpathian drum, flutes)
Antal Fekete (kontra)
Gyula Kozma (bass, koboz, violin)
の5人です。

1997年に出たファーストアルバムのDi Naye Kapelyeは、100年くらい前のクレズマーの古い録音で聞いたハシディック・ソングDem Rebns Tants(ラビの踊り)から始まります。その音源もいずれ取り上げます。

<1 Dem Rebns Tants 3分29秒>

この盤には、93年に出たムジカーシュの「トランシルヴァニアの失われたユダヤ音楽」に入っていた曲が2曲ありますので、続けておかけします。4年後のリリースなので、かなり影響を受けているように思います。曲はハンガリーの時にムジカーシュで取り上げたアニ・マアミンと
Szól a kakas márですが、サトゥマールの音楽でメドレーになっている後者は長いので途中までにします。

<2 Ani Maamini / Wedding March from Transylvania 4分37秒>

<10 Jewish Tunes from Szatmár 8分39秒 ~3分位>

2001年に出た2枚目のアルバムA Mazeldiker Yidでは、リズミカルなジプシーのケレマスキ・ジリのフィーリングも上手くチャールダーシュに織り込んでいるように思いますが、そのシャバトのチャールダーシュ、999/Yom Ha-Shabbesをまずおかけします。

<4 999/Yom Ha-Shabbes 3分33秒>

14、15曲目にはハシディック・ソングの無伴奏男性合唱の原曲と、その曲をテーマにしたハンガリー音楽の演奏が続けて入っています。17、18曲目にはボスニアの女性のニグン独唱と、そのテーマによる演奏もありますが、時間の都合で今回は前者の14、15曲目を続けておかけします。後者もゼアミブログでは触れてみたいと思います。

<14 Borey Olam (Vocal Version) 1分10秒>
<15 Borey Olam Be-Kinyan 2分31秒>

2008年にはサードアルバムのTraktoristが出ています。最後はブレイヴ・オールド・ワールドのファーストアルバムに入っていたチェルノブイリで締めていますが、私が特に注目したのは“7:40”と言う曲で、これは90年頃にQuintanaから出ていた「カルパチアの音楽」に入っていたユダヤ・メロディの曲でした。

<15 “7:40” 4分3秒>

では最後にBaj Van Medleyと言うカルパチアらしい低音打楽器が入る曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<5 Baj Van Medley 2分52秒>

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2024年4月 1日 (月)

ベッサラビアのシンフォニー

ゼアミdeワールド404回目の放送、日曜夜10時にありました。3日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日はドブリデン2本です。ベッサラビアのシンフォニーは、後日まとめて3本上げます。

東欧系ユダヤ音楽の42回目になります。今回はクラリネットとツィンブル又はアコーディオンだけの古いスタイルのクレズマー演奏を聞かせる「ジョエル・ルービン&ジョシュア・ホロヴィッツ/ベッサラビアのシンフォニー」で始めたいと思います。この盤は独Wergoから94年に出ていました。ジョエル・ルービンはブレイヴ・オールド・ワールドの初代クラリネット奏者ですが、ユダヤ音楽などの民族音楽学者でもあります。その後ジョシュア・ホロヴィッツと組んで古いスタイルのクレズマー演奏を聞かせる方向に舵を切った感がありました。彼が吹いているのは甲高く聞こえるC管クラリネットで、ジョシュア・ホロヴィッツのこれまた古めかしいツィンブルの響きも、とても珍しく聞こえました。首にかけて演奏するツィンブルはツィンバロム系の古い民俗楽器で、ジャケットの通り歩きながらの演奏が可能なようです。ジョシュア・ホロヴィッツのアコーディオンも、19世紀のボタン・アコーディオンを使用しています。この盤から最初のドブリデンの2曲と、アルバムタイトルのベッサラビアン・シンフォニーの3曲の内、クラリネットも入った終曲の3曲を続けておかけします。ドブリデンとは、ロシア語などのスラヴ系の言葉で「こんにちわ」の意味ですが、度々登場してきた「シャローム・アレイヘム」のベッサラビア版と理解していいのではと思いました。

<1 Joel Rubin & Joshua Horowitz / Bessarabian Symphony ~Dobriden 1 2分46秒>

<2 Joel Rubin & Joshua Horowitz / Bessarabian Symphony ~Dobriden 2 3分37秒>

<22 Joel Rubin & Joshua Horowitz / Bessarabian Symphony ~Bessarabian Symphony 3 3分42秒>

ジョエル・ルービンは同じく独Wergoから、エプスタイン・ブラザース・オルケストラと組んでZeydes Un Eyniklekh (Jewish-American Wedding Music)を出していましたが、こちらは95年リリースでした。Jewish-American Wedding Musicと訳があるように、今回この曲の前後でおかけする戦前の東欧の古いクレズマーを復活させる曲とは違って、戦前に東欧からアメリカに渡ってきていたユダヤ人のクレズマーですから、他の演奏で耳にする機会がある曲も多いです。

<3 Joel Rubin & Epstein Brothers Orchestra / Zeydes Un Eyniklekh ~Baym Zeydns Tish 4分56秒>

ジョシュア・ホロヴィッツの活動に目を向けますと、彼は19世紀のクレズマー達の音楽のスタイルを復活させるブドウィッツと言うグループもやっていました。独Koch SchwannからMother Tongueと言う盤もありましたが、資料としてはやはり90年代に仏Budaから出ていたWedding without a Brideと言う盤が残っていますので、こちらから3曲おかけします。
この盤には、他で聞くようなクレズマーではなく、ホロコースト前の典型的な東ヨーロッパのイディッシュ式結婚式の主要な音楽的瞬間を再現するという斬新な試みが展開されています。楽器編成はシンプルで、ツィンブルとアコーディオン、クラリネット、ヴァイオリン2本、チェロと言う小さなアンサンブルですが、音楽は極めてユニークで、星の数程あるクレズマー音源の中で最高の盤の一つだと思います。これらの曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<1 Budowitz / Wedding Without A Bride ~Gliner Gasn Nign 2分49秒>
<2 Budowitz / Wedding Without A Bride ~Tsum Badekns 1分8秒>
<19 Budowitz / Wedding Without A Bride ~Shulem Tants Mit Variatsyes 3分39秒>

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2024年3月25日 (月)

デュオ・ペイレ・キュニオ ニグンの愛

ゼアミdeワールド403回目の放送、日曜夜10時にありました。27日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。

東欧系ユダヤ音楽の41回目になります。今回もフランスのデュオ・ペイレ・キュニオ(Duo Peylet-Cuniot)の音源から始めます。ブダからの3枚目「ニグンの愛」で始めて、その後はドゥニ・キュニオのピアノ・ソロ3枚から抜粋します。ブラッチのリーダーのブルーノ・ジラール(Vn)とドゥニ・キュニオ(Pf)のデュオ・アルバムは、東欧系ユダヤの最後に再びイディッシュの歌を取り上げる予定ですので、その時に入れようと思います。
デュオ・ペイレ・キュニオのブダからの3枚目「ニグンの愛」も大変素晴らしいクレズマー・デュオで、私は3枚の内、この盤がベストだと思います。リリースはまだ90年代だったと思います。「迸るハシディック魂」と言う風に大プッシュして、当時のゼアミのベストセラーの一つでした。1953年生まれのドゥニ・キュニオはフランス・クレズマー・シーンの先鋒として知られる人ですが、若い頃はアルバート・アイラーやアーチー・シェップなどの先鋭的なジャズに心酔していたようです。その後、自身のルーツであるユダヤ音楽やクレズマーに段々目を向けるようになったようです。
この盤もそうですが、ピアノ・ソロ3作の方も素晴らしい演奏が多く、選曲に大変迷いました。何度もかけていると、どんどん東欧系ユダヤのシリーズが長くなってしまいますので、今回一回でこれらの4枚からセレクトして終えるつもりです。
ブダからの3枚目「ニグンの愛」から3曲選びましたが、いずれも甲乙つけがたく、1曲目のWedding Waltzは、飛び切りの悲しくも美しい曲です。3曲選んでみるとクレズマーらしい勢いのある曲ではなく、そういう曲ばかり選んでいました。次のDer Alef-Beyzは、オイフン・プリペチクの旋律で演奏され、Zog nicht kein Mollは、戦時中の名高い「パルチザンの歌」で、ホロコースト生存者の賛歌としても知られます。いずれもイディッシュ・ソングの名曲です。

<Duo Peylet-Cuniot / Wedding Waltz 4分40秒>

<Duo Peylet-Cuniot / Der Alef-Beyz 3分17秒>

<Duo Peylet-Cuniot / Zog nicht kein Moll 2分14秒>

ドゥニ・キュニオのピアノ・ソロに移ります。彼は2000年にクラリネット奏者のヨムと出会い、デュオ作品The Golem on The Moonを発表後、ヨムをプロデューサーに迎えて製作したのがConfidentiel Klezmerです。この盤からは、前回2枚目のMusique klezmer d'hier et de demain(昨日と明日のクレズマー音楽)からおかけした、哀愁味溢れる旋律が大変に美しいMazlのピアノ・ソロ版がありますので、こちらをおかけしておきます。

<Denis Cuniot / Maz'l 2分8秒>

Confidentiel Klezmerが2006年リリースでしたが、次のPerpetuel Klezmerもピアノ・ソロで、この盤は2013年に出ています。この盤には前回デュオ・ペイレ・キュニオでかけたナフテュール・ブランドヴァインの名曲Firen di mehutomin aheymと、ギオラ・ファイドマンの名演で前におかけしたHappy nigunもピアノ・ソロがありますので、この2曲をおかけします。

<Denis Cuniot / Firen di mekhutonim aheym 4分49秒>
<Denis Cuniot / Happy nigun 3分4秒>

ドゥニ・キュニオのピアノ・ソロ盤は、もう一枚出ていまして、こちらはリリースを把握してなかったのですが、ストリーミングで聞けました。去年、2023年に出たようです。タイトルはDenis Cuniot plays Nano Peylet (Dédicaces: 40 years of Klezmer and friendship)とあります。
3枚の内、一番深い音楽を展開していると思いました。この盤から、ツプフガイゲンハンゼルの歌唱が鮮烈だった2曲、LOMIR ZIKH IBERBETENとVARIATIONS SUR GRINE KUZINEの2曲を選びました。Di Grine Kusineはタイトル通り鮮烈な変奏曲になっています。これらの曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Denis Cuniot / LOMIR ZIKH IBERBETEN 2分39秒>
<Denis Cuniot / VARIATIONS SUR GRINE KUZINE 4分40秒>

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2024年3月18日 (月)

Duo Peylet-Cuniot

ゼアミdeワールド402回目の放送、日曜夜10時にありました。20日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。今日は1枚目の「クレズモリームの音楽」の2曲です。

東欧系ユダヤ音楽の40回目になります。今回もフランスのグループですが、1972年に結成された東欧音楽専門の老舗グループ、ブラッチの中心メンバーであるクラリネット奏者のナノ・ペイレが、ブラッチ周辺メンバーの一人、ピアノのドゥニ・キュニオと組んだデュオ・ペイレ・キュニオ(Duo Peylet-Cuniot)の音源をおかけしたいと思います。デュオ・ペイレ・キュニオ名義で3枚、ドゥニ・キュニオのピアノ・ソロが3枚、ナノ・ペイレ(Cl)が、ブルーノ・ジラール(Vn)、フランソワ・カスティエージョ(Accordeon)、ダン・ガリビアン(G,Buzuki)、ピエール・ジャケ(b)、ドゥニ・キュニオ(Pf)、アンヌ・ガルスノー(Vo)ら、ブラッチ周辺メンバー達とセッションしたアルバムDuos Nomadesと言う盤もありました。更にはブラッチのリーダー、ブルーノ・ジラール(Vn)とドゥニ・キュニオ(Pf)のデュオ・アルバムもあります。レーベルは仏Budaが多いですが、他のレーベルもあります。
今回はデュオ・ペイレ・キュニオの最初の2枚を取り上げます。まずは1枚目の「クレズモリームの音楽」ですが、こちらでは前にギオラ・ファイドマンの時にかけたギオラ・ファイドマンへのオマージュ曲Giora, mon amourが入っていますが、前にかけているので、1曲目のMedley (Improvisation, Odessa Bulgar, Firen di mehutomin aheym)から、冒頭の即興を外してオデッサ・バルガーとFiren di mehutomin aheymをおかけした後で、シャバトのしみじみとした名旋律ヤー・リボンもありますので、続けておかけします。

<1 Medley (Improvisation, Odessa Bulgar, Firen di mehutomin aheym) 1分25秒~6分11秒 4分43秒>

<8 Yah ribon 2分44秒>

ほぼ同時に出た二枚目Musique klezmer d'hier et de demain(昨日と明日のクレズマー音楽)からは、やはりギオラ・ファイドマンの名演で前におかけしたハッピー・ニグンと、哀愁味溢れる旋律が大変に美しいMazl、往年の名クラリネット奏者デイヴ・タラスへのオマージュ曲「タラスのフレイレフ」、ツプフガイゲンハンゼルの歌唱が鮮烈だったDi Grine Kusineまで4曲続けておかけします。これらの曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<2 Happy nigun 3分6秒>
<8 Mazl 5分>
<9 Tarras' freilach 4分30秒>
<10 Di grine kusine 4分59秒>

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