J.S.バッハ

2025年12月 5日 (金)

マイスキーの無伴奏チェロ組曲2番の新旧映像

今日はマイスキーによるバッハの無伴奏チェロ組曲2番を新旧映像で上げておきます。古い方が1991年ですから、ドイツ・グラモフォンからの無伴奏チェロ組曲全曲盤の1回目が出てから6年後くらいでしょうか。データは1991年6月5日東京・上野 東京文化会館小ホールとあります。この頃来日公演がTVでも放映されて、この映像も見たような気がします。マイスキーは特にアルマンドで、ところどころ楽譜にはない和音を入れて弾いています。プレリュードの終止の重音の前は、カデンツァのように速い音符を沢山入れる人もいます。新しい方はコロナでロックダウン中の2020年の映像のようです。ロックダウン中の映像は短調の2番と5番だけのようですが、あの苦しい状況を象徴するようにも思えて選んだのかも知れません。この曲、レッスンは全て受けていますが暗譜出来ているのはプレリュードとサラバンドだけで、何とかしないとと思っているところです。メヌエットの重音が最難関だと思います。

Bach Cello Suite No.2 in D minor, BWV 1008 Mischa Maisky

Maisky plays Bach Cello Suite No 2 in D minor during pandemic lockdown (バッハ)

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2025年12月 1日 (月)

無伴奏チェロ組曲2番のプレリュード

ゼアミdeワールド490回目の放送、日曜夜10時にありました。3日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。プレリュードだけはないので、デュプレの2番全曲です。

ドイツの17回目になります。ドイツも長くなってきましたので、そろそろクラシック作品は切り上げて少ないドイツの民謡関係の音源に移って、その後はオーストリアとスイスに向かう予定です。ドイツ・クラシックの最後はワーグナーを予定していますが、その前にバッハとブラームスのチェロの曲を少し聞いておきたいと思います。
ゼアミを開店したのは96年ですから来年で30年になりますが、その頃はすっかりクラシックから離れていたので、チラシなどに「クラシックは卒業したので・・」のようなことを書いた記憶があります。「卒業したのじゃなかったのか?」と思う民族音楽ファンのお客様もいらっしゃるかも知れません(笑) 何故戻ったかと言いますと、2004年にBSでヨーヨー・マの公開レッスン番組がありまして、バッハの無伴奏チェロ組曲2番のプレリュードをレッスンしていました。「最初の3つの音はこんな風に弾くんだよ」と生徒に教えていましたが、それが非常に沁みまして、1980年代にロストロポーヴィチのLPで聞いた記憶が蘇りました。ヴァイオリン編曲版楽譜を入手してしばらく弾いていましたが、どうしてもチェロで弾いてみたくなり、まず中国製の安いチェロを入手し、2005年のUターン直前に当時住んでいた松戸の教室に通いだしました。Uターン後の2008年に今治の弦楽合奏団に入団し、2011年にローゼン先生に教わるようになってから2番のプレリュードも見て頂きまして発表会で弾きましたし、有名な1番のプレリュードなど他の無伴奏チェロの数曲は何度も催しで弾く機会がありました。

つまりは、バッハの無伴奏チェロ組曲2番のプレリュードとの再会がなければ、チェロを始めることとヴァイオリンを再び手に取ることもなく、現在の弦楽関係のメンバーや知人と知り合うこともなく、江戸の浄瑠璃・新内節をそのまま続けていたかも知れません。バッハの音楽でクラシックに連れ戻された形になりました。この曲もたくさんお気に入りがありますが、ジャクリーヌ・デュプレの若い頃の音源でおかけします。彼女の代名詞のようなエルガーのチェロ協奏曲の1楽章や、フォーレのシシリエンヌとエレジー、ブラームスのチェロ・ソナタ1番の1楽章と2楽章、エルネスト・ブロッホの「祈り」などをローゼン先生から教わりました。エルガー以外ですが、それぞれ発表会や催しでも弾きました。バッハとブラームス以外は、またそれぞれの国に回ってきたら取り上げます。それではジャクリーヌ・デュプレの演奏で、バッハの無伴奏チェロ組曲2番のプレリュードをおかけします。有名な明るい1番ではなく、短調で内省的な2番のプレリュードの方に、大学生の頃から惹かれていました。

Suite N° 2 in D Minor - J. Du Pre

先程曲名が出たブラームスのチェロ・ソナタ1番も大学の頃から好きな曲ですが、1楽章と2楽章を見て頂いて、1楽章はレッスン回数の多かった姉弟子に譲り、センチメンタルな2楽章を発表会で弾きました。2楽章ともブラームス流の内省的な音楽です。1楽章の冒頭の旋律は、どことなくジプシー音楽風に聞こえていましたが、実際はバッハの「フーガの技法」の第4コントラプンクトゥスから主題を取っているそうです。それでは何度も登場しているミッシャ・マイスキーの演奏で続けておかけします。以前取り上げた歌曲のチェロ演奏もこの盤に入っています。
もし時間が余りましたら、バッハの無伴奏チェロ組曲2番のアルマンドをおかけします。これらの曲を聞きながら今回はお別れです。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<Cello Sonata No.1 in E minor op.38 - 1. Allegro non troppo 14分37秒>
<Cello Sonata No.1 in E minor op.38 - 2. Allegretto quasi Menuetto 5分38秒>

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2025年11月28日 (金)

シトコヴェツキーのゴールドベルク変奏曲

シトコヴェツキー自身が演奏しているバッハのゴールドベルク変奏曲の動画があるのも今回初めて知りました。ドイツのOrfeoから85年に出たCDは、グレン・グールドへのオマージュであり、追悼盤でもありました。ヴァイオリンがシトコヴェツキー、ヴィオラはジェラール・コセ、チェロはミッシャ・マイスキーで、CDと同じ顔ぶれです。マイスキーは最初の無伴奏チェロ組曲を出した頃で、ジェラール・コセはフォーレの室内楽などでお馴染みのヴィオラ奏者ですが、そのフォーレの3枚組も80年代当時の人気盤でした。ジェラール・コセは主にフランスもので素晴らしい演奏を聞かせていたイメージがあります。3人とも当時は脂が乗り切った時期でした。あれから40年、彼らも80前になっています。シトコヴェツキーは少し若く71歳でした。彼はこの素晴らしい編曲が一番知られているようです。今週はフェルナンド・ジェルマーニのトッカータとフーガニ短調のライブ映像も見つかって枠が足りなくなりました。またの機会に上げます。

J.S. Bach – Goldberg Variations for String Trio, BWV 988 (Transcription by Dmitry Sitkovetsky)

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2025年11月27日 (木)

1981年のグレン・グールド

今日のグレン・グールドの動画は1981年の2回目のゴールドベルク変奏曲が出た頃のようです。あの至高の名盤とほぼ同時期の生演奏を確認できる、ファンにとっては信じられない映像だと思います。LPで聞いた43年前の感動が甦る名演です。もうそれ以上のコメントは不要でしょう。ただただ傾聴するのみです。10年位前にDVDで出たようですが、長くクラシックを離れていたのでリリースに気づきませんでした。ブルーレイではまだ手に入るので、遅まきながら注文しました。イギリス組曲や平均律クラヴィーア曲集も入っているようで楽しみです。

J.S Bach - Goldberg Variations - Glenn Gould (Fixed Unsynced Audio)

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2025年11月26日 (水)

1964年のグレン・グールド

今日のグレン・グールドのモノクロ動画は、1955年の最初のゴールドベルク変奏曲が出て9年後の1964年の映像です。解説にBroadcast by CBC on 3rd June 1964とあります。この映像は確か80年代にビデオで出たでしょうか、見た記憶がありました。鍵盤の上を指が踊るように跳ねるように動き回り、鼻歌交じりで演奏している光景は、今見ても大変に衝撃的です。1回目の録音の若々しい疾走感がまだ演奏にはっきり残っています。かなり変奏を飛ばしていますが、例の18変奏は入っています。

Glenn Gould - The Goldberg Variations (Johann Sebastian Bach)

00:00:00 - Aria
00:01:47 - Variatio 3 a 1 Clav. Canone all'Unisuono
00:02:38 - Variatio 6 a 1 Clav. Canone alla Seconda
00:03:07 - Variatio 9 a 1 Clav. Canone alla Terza
00:03:52 - Variatio 12. Canone alla Quarta
00:04:50 - Variatio 15 a 1 Clav. Canone alla Quinta in moto contrario. Andante
00:06:45 - Varatio 18 a 1 Clav. Canone alla Sesta
00:07:22 - Variatio 21. Canone alla Settima
00:08:34 - Variatio 24 a 1 Clav. Canone all’Ottava
00:09:36 - Variatio 27 a 2 Clav. Canone alla Nona
00:10:30 - Glenn Gould on the Quodlibet
00:11:08 - Variatio 30 a 1 Clav. Quodlibet

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2025年11月24日 (月)

トッカータとフーガニ短調

ゼアミdeワールド489回目の放送、日曜夜10時にありました。26日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。この曲、やっぱり私はヘルムート・ヴァルヒャやトン・コープマンよりもフェルナンド・ジェルマーニが好きですね。

ドイツの16回目になります。前回はバッハのクラヴィーア曲の代表作ということで、ゴールドベルク変奏曲をグレン・グールドの2回目の録音でかけました。今回は1回目の方も少しだけかけてから、前回アリアの部分だけ最後にかけた弦楽三重奏編曲をもう少し続けたいと思いますが、その前にパイプオルガンの代表作ということで、トッカータとフーガニ短調をおかけしておきます。この曲の冒頭ほど、クラシックを知らない人にまで浸透している曲は余りないのではと思います。私は50年ほど間にTVで放映された不思議な人形劇に使われていたのが、強く印象に残っています。華麗なトッカータだけでなく、その後に続く壮麗なフーガも大変見事ですが、フーガの書法がバッハとしては異例のもので、偽作説もあるようです。私がこの曲などバッハのオルガン名曲を初めて聞いたのは、ちょうど50年前の東芝セラフィム盤LPでしたが、その演奏者フェルナンド・ジェルマーニは正統派の名手として知られる人だったということで、今でもバッハのオルガン曲を聞く時はこの人の音源が多いです。他にもパッサカリアとフーガハ短調も大変素晴らしく、音楽評論家によってはバッハの最高傑作とする人もいますが、12分を越える長さがありますので、今回はトッカータとフーガニ短調だけにしておきます。

<Toccata and Fugue in D minor, BWV565 8分52秒>

それではゴールドベルク変奏曲をグレン・グールドの1955年の1回目の方も聞いておきたいと思いますが、弦楽三重奏の方を長くかけたいので、アリアと第5変奏までおかけします。2回目は音楽の深みが増しているのが手に取るように分かりますが、1回目の録音の若々しい疾走感も忘れられないので、その日の気分で聞き分けて早40年余りになります。ピアノは全く習ったこともありませんが、この曲のアリアだけは弾いてみたいと思って昔練習しました。他にはクープランの「神秘な障壁」、サティのジムノペディとグノシェンヌ、バッハのインヴェンション1番他数曲だけです(笑)
曲の由来についてですが、バッハが音楽を手ほどきしたヨハン・ゴットリープ・ゴルトベルクが不眠症に悩むヘルマン・カール・フォン・カイザーリンク伯爵のためにこの曲を演奏したという逸話から「ゴルトベルク変奏曲」の俗称で知られるようになりました。最近はドイツ語に忠実にゴルトベルク変奏曲と言われることが増えているようです。

<Goldberg Variations, BWV 988: Aria 1分54秒>
<Goldberg Variations, BWV 988: Variation 1 a 1 Clav. (1955 Version) 45秒>
<Goldberg Variations, BWV 988: Variation 2 a 1 Clav. (1955 Version) 37秒>
<Goldberg Variations, BWV 988: Variation 3 a 1 Clav. Canone all' Unisuono (1955 Version) 55秒>
<Goldberg Variations, BWV 988: Variation 4 a 1 Clav. (1955 Version) 29秒>
<Goldberg Variations, BWV 988: Variation 5 a 1 ovvero 2 Clav. (1955 Version) 37秒>

では前回に続いて最後にヴァイオリニストのドミトリー・シトコヴェツキーが、ゴールドベルク変奏曲を弦楽三重奏に編曲した演奏を時間まで聞きながら今回はお別れです。やはり第5変奏辺りまでは入ると思います。ドイツのOrfeoからCDが80年代に出まして、当時かなり人気のあった盤です。ヴァイオリンがシトコヴェツキー、ヴィオラはジェラール・コセ、チェロはミッシャ・マイスキーです。マイスキーは最初の無伴奏チェロ組曲を出した頃です。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<ゴルトベルク変奏曲 BWV 988(D. シトコヴェツキーによる弦楽三重奏編): Aria 4分19秒>
<ゴルトベルク変奏曲 BWV 988(D. シトコヴェツキーによる弦楽三重奏編): Variatio 1. a 1 Clav. - Variatio 2. a 1 Clav. - Variatio 3. Canone all'Unisuono a 1 Clav. 2分59秒>
<ゴルトベルク変奏曲 BWV 988(D. シトコヴェツキーによる弦楽三重奏編): Variatio 4. a 1 Clav. - Variatio 5. a 1 o vero 2 Clav. - Variatio 6. Canone alla Seconda. a 1 Clav. 3分24秒>

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2025年11月21日 (金)

弦楽三重奏版ゴールドベルク変奏曲

シトコヴェツキー編曲の弦楽三重奏版ゴールドベルク変奏曲は、来週の番組でもう少し長くかけていますので他のグループで探していたら、Trio Quodlibetの全曲映像が見つかりました。3つのパートとも演奏は素晴らしく、録音も良いので、こちらで上げておきます。CDのリリースにシトコヴェツキー編曲以外を見かけたように思いますが、この演奏もString trio version by Bruno Giurannaとありました。TRIO QUODLIBETのメンバーはMariechristine Lopez, violin、Virginia Luca, viola、Fabio Fausone, celloとありますので、名前から推測するとイタリアとスペインの混成グループでしょうか。シトコヴェツキー版楽譜は割と入手しやすく、実は3パート揃った楽譜を持っていて、出来る曲を弦楽メンバーと試したことがあります。

J. S. BACH - Goldberg Variations Bwv 988

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2025年11月20日 (木)

クォドリベット

ゴールドベルク変奏曲の最後のアリアに戻る直前の第30変奏のクォドリベットについては、グールドの2回目の録音の単独のYouTubeがありました。以下はウィキペディアの解説の引用ですが、18世紀の流行歌が2つも組み込まれているのは、漠然と聞いているだけでは全く分からないことでしょう。少々下世話でおそらくユーモラスな歌を、高雅な作品に巧みに埋め込むバッハの技には改めて驚きます。2本目は"Ich bin solang nicht bei dir g'west, ruck her, ruck her"(「長いこと御無沙汰だ、さあおいで、おいで」)をドミニク・ヴィスのアンサンブルが演奏している音源です。3本目ではKraut und Rüben haben mich vertrieben, hätt mein' Mutter Fleisch gekocht, wär ich länger blieben"「キャベツとカブが俺を追い出した、母さんが肉を料理すれば出て行かずにすんだのに」を歌っているようです。

quod libet(ラテン語で「好きなように」を意味する)は、宴会などで行う、複数人がそれぞれちがう歌を同時に歌う遊びであった。バッハは当時の流行歌二つを組み合わせつつ主題とも重ね合わせて終曲としている。使われたのは、"Ich bin solang nicht bei dir g'west, ruck her, ruck her"(「長いこと御無沙汰だ、さあおいで、おいで」)と"Kraut und Rüben haben mich vertrieben, hätt mein' Mutter Fleisch gekocht, wär ich länger blieben"(「キャベツとカブが俺を追い出した、母さんが肉を料理すれば出て行かずにすんだのに」である。

Goldberg Variations, BWV 988: Variatio 30. Quodlibet. a 1 Clav.

The German Songs Used in Variation 30 (Quodlibet) : Ich bin so lang nicht bei dir gewest...

SingBach! / Kraut und Rüben! / Arr. Frank Schlichter, Konzept Friedhilde Trüün

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2025年11月19日 (水)

イオンの紙袋の曲 ゴールドベルク変奏曲の第18変奏

イオンの紙袋の楽譜は写真を撮ってありますが、ゴールドベルク変奏曲の18変奏を簡略化したように見えました。何故30ある内の18変奏なのか、聞いてみたいものです。しかしイオンのCMのイメージにぴったりで、編曲した方の目の付け所にびっくりです。多分ゴールドベルク変奏曲を聞きこんでいる人でしょう。動画は10年余り前には他にもありましたが、見当たらず。今回は演奏者がどなたか不明ですが、こちらで上げておきます。(以下放送原稿を再度)

続いて第18変奏に飛びます。何故18番目かと言いますと、10年余り前にイオンのCMで使われていたので聞き覚えのある方もいらっしゃるかなと思いました。イオンの買い物袋にこの曲の簡略アレンジと思われる楽譜が印刷されていて、ゴールドベルク変奏曲とは書いてなかったのですが、よく聞き込んでいた曲なのですぐに気が付きました。

イオンの紙袋の曲

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2025年11月17日 (月)

グールドのゴールドベルク変奏曲

ゼアミdeワールド488回目の放送、日曜夜10時にありました。19日20時半に再放送があります。宜しければ是非お聞き下さい。第10変奏までとか第18変奏だけのYouTubeはありませんので、全曲でのアップです。

J.S. Bach: Goldberg Variations BWV 988 (Gould, 1981)

ドイツの15回目になります。余りバッハで続けるとバッハの番組になってしまいますので(笑)、もう少しで切り上げようかと思いますが、これだけはかけておきたい曲にこだわって選曲しています。クラヴィーア曲なら間違いなくゴールドベルク変奏曲です。最近はドイツ語に忠実にゴルトベルク変奏曲と言われることが増えているようですが、この曲では何といってもチェンバロの原曲よりもカナダのピアニスト、グレン・グールドの演奏が有名です。1955年の1回目の録音が世界的に注目され、コンサートのドロップアウトから、レコーディング専門のピアニストに転身してから世界的な名声があった人ですが、中でもバッハ演奏で広く知られています。私が1955年の録音を聞いたのは1980年頃で、すぐに魅了されましてパルティータ、イギリス組曲、フランス組曲、平均律クラヴィーアなどを聞きましたが、1982年に亡くなる前年の1981年の2回目のゴールドベルク変奏曲の録音は、リリースから間もない突然の訃報にも衝撃を受けた一枚でした。アリアと30の変奏を経てアリアに戻る長大な曲ですが、まずアリアから第10変奏までを続けておかけします。1955年か1981年か迷いましたが、2回目の方にしました。晩年の枯淡の境地のようなアリアと、その後に続く鮮烈な変奏のコントラストに驚嘆しました。

<Bach: The Goldberg Variations, BWV 988 (1981 Recording, Remastered) アリア、1~10変奏>

続いて第18変奏に飛びます。何故18番目かと言いますと、10年余り前にイオンのCMで使われていたので聞き覚えのある方もいらっしゃるかなと思いました。イオンの買い物袋にこの曲の簡略アレンジと思われる楽譜が印刷されていて、ゴールドベルク変奏曲とは書いてなかったのですが、よく聞き込んでいた曲なのですぐに気が付きました。
18変奏の後は第30変奏に飛びまして、終わりのアリアまでの3曲を続けておかけします。本当は全曲かければもっと流れが分かるのですが、時間的に難しいので、後半は3曲だけを抜粋しました。この晩年の録音の最後のアリアに戻った時の感動は、LPで聞いて40年余り経ちますが、今でも忘れられないものがあります。

<Bach: The Goldberg Variations, BWV 988 (1981 Recording, Remastered) 18、30変奏、アリア>

では最後にヴァイオリニストのドミトリー・シトコヴェツキーが、ゴールドベルク変奏曲を弦楽三重奏に編曲した演奏を時間まで聞きながら今回はお別れです。ドイツのOrfeoからCDが80年代に出まして、当時かなり人気のあった盤です。ヴァイオリンがシトコヴェツキー、ヴィオラはジェラール・コセ、チェロはミッシャ・マイスキーです。マイスキーは最初の無伴奏チェロ組曲を出した頃です。

ゼアミdeワールド お相手は、ほまーゆんでした。有難うございました。ではまた来週

<ゴルトベルク変奏曲 BWV 988(D. シトコヴェツキーによる弦楽三重奏編): Aria>

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